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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




名称不明 / 本体: 明負 悟
< 本体の正体を「守護」する能力 >





<特徴>
細身のヴィジョンを持つ人型スタンド
輪で覆われた顔部や全身、刃状の物が伸びた両腕が特徴的。無機質さを感じさせる、黒いロボットのようなヴィジョンである。


能力発動の際、このヴィジョンがターゲットの背後に現れるが、振り向いても一瞬で消えてしまう。ほとんど目撃は出来ない。
逆に、このスタンド自体がターゲットを攻撃するような事もない。


本体:明負 悟(あけふ さとる)の正体は謎に包まれている。名前やプロフィールが真実かどうか、人間なのか「岩人間」なのかも、現時点では定かではない。
そのため、このスタンドが本当に明負のものかどうかも、厳密には不明である。スタンド名も『ザ・ワンダー・オブ・ユー (君の奇跡の愛)』という候補はあるものの、不明である。




<能力>
本体の正体を「守護」する能力



本体:明負 悟の正体を護る能力。自動操縦タイプのスタンド能力と推測される。
この能力には、大きく分けて「防御」と「攻撃」の2つの能力効果が存在する。


「防御」のための能力効果は、誰であろうと明負の正体を知る事を出来なくさせるというものである。能力射程は恐らく無限。
たとえ彼の「顔」を見たとしても、誰もそれを記憶できず、「顔写真」などの正体に繋がる記録もこの世から消え去ってしまう。いや……、記録自体は普通に存在しているが、それを見た記憶がすぐさま失われているという事なのかもしれない。また、彼の正体を暴こうとする邪魔者が彼に出逢う事は、以降で後述する「攻撃」の能力効果によって不可能となる。
もっとも……、追跡していたはずがすぐに姿を見失ったり、老人とは思えぬ速さでいつの間にか移動していたりと、そもそも「明負 悟」という人物が本当に実在するのかどうかすら疑わしい。


「攻撃」のための能力効果は、明負にとっての邪魔者に「悪い力」「悪い出来事」を「激突」させて排除するというものである。
これは、明負との物理的距離がある程度近い者が、明負に対して害意・敵意・悪意を抱いて近付こうとした時に自動的に発動するものと思われる。あるいは、最初の発動のタイミングだけは、明負自身の意志で決定している可能性もある。いずれにせよ、邪魔者をターゲットとしてロック・オンすれば、能力射程は町1つ覆う程度には広大となる。ターゲットはもはや、明負に近付く事など不可能であろう。
ここで言う害意・敵意・悪意とは、明負を殺そう・倒そうとする直接的な攻撃の意志だけに留まらず、彼の正体を探ろうとする追跡の意志さえも含まれる。それどころか、正体への疑問を抱くだけでも発動する事もある。


ターゲットに対し、どこまでも執拗に「何か」が「激突」して来る。担架や窓枠、ドア、椅子、傘立て、タバコの吸い殻、車、雨粒、包丁、熱湯、果ては人体……、そういうありとあらゆる物が「悪い力」「悪い出来事」となってブツかって来るのだ。その物質の強度やスピードも関係なく、「激突」すれば結果的に大ダメージを負ってしまう。
この「激突」は、明負への害意が無くなるまでは延々持続する。たとえ一度害意を失って「激突」が止んだとしても、再び害意を抱けば「激突」もすぐ再開する。また、害意が強いほど、明負との距離が近付くほど、「激突」のパワーも強まっていくようだ。最悪、死に直結するダメージや不運に見舞われる。
なお、害意を持った瞬間に「激突」が起こるワケではなく、実際は多少の時間差がある。どうあれ、「すぐ」には違いないのだが。


「激突」は回避が可能である。避ける事も防ぐ事も出来るのだ。
ただし、避けたとしても「激突」はトコトン続く。防いだ場合、その「激突」のエネルギーは、近くの何か・誰かに代わりに降り掛かってしまう。とばっちりで死者が出る事さえあり得る。
防ぐ際、自らのスタンド能力でガードすると、「激突」の威力は変わらずそのままである。しかし、ただの物質でガードすれば、「激突」の威力自体は消え去り、普通に命中するだけである。東方定助が雨粒の「激突」を防いだ時、「しゃぼん玉」によるガードはあっさり破壊・突破されたにも関わらず、車の屋根によるガードはごく普通の雨の勢いになっていたのはこのためだ。スタンド能力さえも、害意を持つターゲットの延長として扱われるという事である。


まさに無敵と言える「激突」だが、実は弱点も存在する。人の意志を感知してスイッチとする能力であるがゆえに、その弱点もまた人の意志なのだ。
明負への害意を抱けば発動するという事は、裏を返せば、明負への害意さえ抱いていなければ発動しないという事。「明負を殺す」「明負の正体を掴む」という目的意識を持たない者には、「激突」は起こらないという事。即ち、たとえ結果として明負への追跡・接近に繋がったとしても、別の強烈な目的意識に従って行動していた場合は発動しないのである。事実、定助が「母を救う」という一心で行動するようになってからは、「激突」は起こらなくなった。
しかしながら、明負の事を考えずに明負の元へと自ら近付き続けるのは、現実的には非常に困難であろう。ここでさらに、明負の意志も重要となってくる。明負自身が「行きたい」と思っている場所であらかじめ待っていれば、明負がターゲットに「会いたい」と思っていれば、「激突」に襲われる事なく安全に明負に接近する事が出来る。つまり、明負に自分を追わせ、自分は何もせずにそこにいれば良いのだ。
明負に会う事を目的とせず、明負に自分を追跡させる事が出来た場合にのみ、「待ち伏せ」によって初めて明負と出逢う事が叶うのである。一見、矛盾とも思えるそんな状況を作り出せない限り、この能力を攻略する事は不可能だ。


明負自身がこの「激突」をコントロールする事も可能なのかもしれない。
プアー・トムの顔面を破壊して殺害したのはもちろん……、東方つるぎの級友:ミナに鉄門が激突した事故も、つるぎを追い込んで「新ロカカカ」の在り処を突き止めるため、能力を利用した可能性がある。また、明負への追跡の意志を抱いていないはずのつるぎに水滴が「激突」した事も同様である。(これについては、東方密葉がガードした「激突」のエネルギーを、とばっちりで喰らってしまっただけという可能性もあるが。)
そして、明負を追跡している広瀬康穂には「激突」がほとんど起こっておらず、あまつさえ透龍から明負の顔写真を見せてもらえている点からも、能力をコントロールしている事が窺える。明負と透龍は裏で繋がっており、透龍が大事に想っている康穂にだけは能力を解除した……と考えても、そう不自然ではないだろう。


ターゲットからすれば、「災害」「厄災」「不幸」そのものと呼べるスタンド能力。この能力を突き詰めて考えれば、「運命」「因果」を局地的に操作する力と言えるのかもしれない。
根源的には、東方常敏が「存在しない」と語っていた「運」と「不運」を操るパワー。「悪い事」を敵にぶつけ、「良い事」を自分に与えるパワー。もしも「運」と「不運」、「幸」と「不幸」がプラスマイナスゼロで、神の視点から見れば「プラス」も「マイナス」も等価値だとしたならば……、これは「吉良」と「害悪」を「等価交換」するパワーとすら言えるのだろうか?




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