TOP  戻る



ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




アヌビス神 / 本体: キャラバン・サライ
           (すでに死亡)
< 「最強の刀」へと「成長」し続ける能力 >




「エジプト9栄神」第8の神「アヌビス神 (ANUBIS)」のカードの暗示を持つ。
カードには、犬(ジャッカル)の頭部を持つアヌビス神の姿が描かれている。このアヌビス神は「冥府の神」であり、「墓地の守護神」とも言われる。それは、墓地にたむろする野犬が、主人の墓を守る忠実なる犬の姿に見えたかららしい。また、ミイラ作りのプロという面も持っている。

なお、この「エジプト9栄神」とは「ジョジョ世界」独自の概念であり、カードとしても表されている。我々の世界には存在しない概念ではあるが、タロット・カードの起源・源流と言われているようだ。
各々の神の番号や位置付け、役割などについては謎が多いものの、その名からして、エジプトを栄えさせた神々である事は間違いない。恐らく、この9柱の神々による創世神話が、(「ジョジョ世界」の)エジプトでは古代より語り継がれているのだろう。「精神世界の成長過程」を意味するタロット・カードの前身として、「エジプト9栄神」のカードは「物質世界の成り立ち」を意味しているのかもしれない。
また、タロット・カードと同様に、「エジプト9栄神」のカードを用いる占いやゲームも存在している可能性がある。その場合、カードの縦横が違うものも混在しているため、タロットとは異なるルールなのだろう。




<特徴>
@本体:キャラバン・サライは、約500年前の刀鍛冶。当然、とっくに死亡している。
恐らく、刀を作る技術を極めた事でスタンド能力へと昇華させ、スタンド使いになった人物なのだろう。


Aキャラバン・サライ自身が作り上げた「刀」と一体化した、実体化スタンド
その刀身は、濡れた氷のように冷たく鋭い輝きを湛えている。刀身は普段、鞘(さや)に収められた状態になっている。


B本体が死んでも、そのスタンドは「刀」に宿り続けている。本体が存在しない、一人歩きしたスタンドである。


C「刀」に宿るスタンドには意志があり、人や動物に語り掛ける事が出来る。
また、その姿は、カードに描かれるアヌビス神そのもののようなヴィジョンとして現れる。ただ、ヴィジョン自体にパワーはまったくなく、物を直接動かしたりする事は不可能。あくまで話をするだけ、相手に自分の姿を見せるためだけの映像に過ぎない。
その性格は基本、(「神」の名に相応しく)威厳残虐性に満ちている。しかし、弱点の水(詳細は後述する)が関わると、途端に狼狽し、弱気になってしまう。慌てるあまり、使う必要のない能力をうっかり使用し、逆にさらなるピンチを招いてしまうなど、意外とおっちょこちょいな一面もある。


D博物館の倉庫で眠っていたところを、DIOに発見され持ち出された。そのため、DIOに恩義を感じ、忠誠を誓っている。




<能力>
「最強の刀」へと「成長」し続ける能力



@本体:キャラバン・サライの刀鍛冶としての執念なのか、「刀」としての本懐を遂げたいというスタンド自身の願いなのか……、この『アヌビス神』は「最強の刀」へと「成長」し続ける能力を持つ。
――個々人の成長の終着点たる「死」、そして「死」さえ超えて、技術や意志が受け継がれ続ける事による「世界の成長」を象徴する能力である。


Aそもそも『アヌビス神』は、本体がすでに死んでいるため、スタンド単体ではその力を発揮する事が出来ない。まず、「仮の本体」を得る必要があるのだ。
『アヌビス神』はテレパシーのような「声」を発してネズミなどの動物を引き寄せ、自分に触れさせる事により、その心を支配してしまう。(その動物の精神構造が複雑であるほど、肉体が強く大きいほど、心を支配するまでに要する時間は長くなるようだ。ネズミ程度なら一瞬で支配できるが、牛だと数秒は必要らしい。)
そして、支配した動物達に自分を運ばせながら、「仮の本体」に相応しい者の場所まで移動を続けるのである。


B『アヌビス神』が「仮の本体」と認めた者は、すんなりと鞘から「刀」を抜く事が許される。
それ以外の者がどんなに力を込めようとも、鞘も柄もビクともしない。にも関わらず、あまり強引にしつこく抜こうとすると、触れているのが柄などの「刃」以外の部位であっても、その身を傷付けられてしまう。それどころか、『アヌビス神』の意志によっては、斬り殺される事もあるだろう。


C「刀」を抜いた者は、その「刀」の美しさと『アヌビス神』の「声」に魅せられ、心を完全に乗っ取られてしまう。「仮の本体」となり、「刀」に逆に使われる事になるのだ。
作中では、チャカ、カーン(床屋の親父)、J・P・ポルナレフ、少年の4人を「仮の本体」としていた。


D本体が存在しない『アヌビス神』は、「刀」に触れた他の生物から「生命」や「精神(魂)」のエネルギーを吸い取って、その存在を500年に渡って保って来た。
そのため、生命力の弱い虫などは、「刀」にちょっと触れただけで命を奪われてしまう。「仮の本体」も相当のエネルギーを奪われる事になり、短期間のうちに使いものにならなくなる。また新たな「仮の本体」を捜し、移り変わらざるを得ない。
奪ったエネルギーは、鞘に収まっている間ならほとんど消費しないが、抜き身の状態では消耗が激しく、ほんの数日のうちに「刀」がサビついてしまう。増して、金属だけに、水の中に沈もうものなら、わずか2〜3日でサビまくって腐食し、再起不能となってしまうだろう。


E『アヌビス神』の能力の真価は、戦えば戦うほど斬れば斬るほど、どこまでも無制限に強くなっていく点にある。
敵の攻撃・行動・思考など、ありとあらゆる経験を「学習」し、それを上回るパワー・スピード・精密性・技術・切れ味・強度に「成長」して反撃して来るのだ。その「強さ」は、「仮の本体」の身体能力の強弱に束縛される事はない。また、「仮の本体」が移り変わっても失われる事なく、いつまでも受け継がれていく。


F「仮の本体」がスタンド使いならば、そのスタンドをも自在に使う事が可能である。
作中では、ポルナレフが「仮の本体」となり、『シルバー・チャリオッツ』プラス『アヌビス神』の二刀流を披露してくれた。これには、さしもの空条承太郎さえもかつてない大苦戦を強いられたのだった。承太郎に敗北を意識させ、勝利後も疲労のあまり自力で立つ事さえ出来なくなるほどのギリギリの死闘であった。


G『アヌビス神』が目指す「最強の刀」とは、「何でも斬れる刀」であり、「斬りたいモノだけを斬れる刀」である。
自身に宿る「死」を象徴する力を応用し、「刀」の強さを「ゼロ」(=「死」)にする事で、物質を「透過」する事が出来るのだ。しかも、精密性・自在性にも優れており、何かを「透過」しながら別のモノを「斬る」事が可能である。


H「刀」が折られてしまった場合は、そのどれか1つの破片の中に『アヌビス神』の能力と意志が宿り続ける。別の破片へと移る事も可能で、その時も、今まで「学習」し「成長」して得た「強さ」は引き継がれていく。
ちなみに、たとえ「刀」が傷付いたり折れたりしても、「仮の本体」にダメージがフィードバックする事はない。




TOP  戻る

inserted by FC2 system