TOP  戻る



ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




クレイジー・ダイヤモンド / 本体: 東方 仗助
< 「修復」する能力 >





<特徴>
@1980年代後半、本体:東方 仗助(ひがしかた じょうすけ)が4歳の時に、ジョースターの血の繋がりゆえ目醒めたスタンド能力。
ジョナサン・ジョースターの肉体を持つDIOにスタンドが発現した影響を受ける事で、ジョナサンの子孫である彼もまたスタンドを発現させた。


A発現当初はまだスタンドをコントロールできず、空条ホリィ同様に「スタンド病」とも言える危機的状況に陥っていた。(この時点では、まだスタンドのヴィジョンも能力も明確に定まっていなかったものと思われる。)
そんな……ある大雪の降る夜、高熱で意識を失う前に、仗助は1人の傷だらけの不良少年と出逢う。このリーゼントの少年は、何の見返りもなく、自分の勲章であろう学ランを犠牲にしてでも、赤の他人の仗助を救おうと行動してくれたのである。その気高い姿は、幼い仗助にとって、間違いなく「ヒーロー」そのものであった。
後に、空条承太郎がDIOを倒した事で、仗助はスタンドの悪影響から解放される。そして、リーゼントの少年との出逢いで芽生えた「黄金の精神」により、自らのスタンドをコントロールできるだけの強い精神力を獲得。以降、自在にスタンドを発現できるようになった。


B人型のヴィジョンを持つ、射程距離1〜2m程の近距離パワー型スタンド。
パワー・スピード・精密動作性など、「基本スペック」は軒並み優れている。自慢のヘアースタイルを貶されキレてしまった時は、そのあまりの激情ゆえ、例外的にパワーとスピードがさらに向上。空条承太郎の『スタープラチナ』に匹敵するレベルにまで達する。


C筋骨隆々とした体格で、全身をブ厚いプロテクターが覆っている。
体のあちこちにハートマークのデザインが散りばめられている。背中から首に掛けて繋がっている数本のパイプが特徴的。


D得意技は、両拳から放たれるパンチのラッシュ。その掛け声は「ドラララ」


Eスタンド名は、1999年に空条承太郎によって命名された。




<能力>
「修復」する能力



@『クレイジー・ダイヤモンド』の手で触れたモノを「修復」する事が出来る。
「修復」できるモノは、(一部例外を除き)「形」ある存在全て。人間でも、動植物でも、命なき物質でも、スタンドでも、魂でも、全て「修復」が可能である。
この能力は、「憧れのヒーロー」であり「生き方の手本」であるリーゼントの少年のように、自分を差し置いてでも他人を護れる人間になりたいと願う、本体:東方 仗助のダイヤモンドの如き高潔な精神が反映された能力である。空条承太郎は、この能力を「この世のどんな事よりも優しい」と評した。


A「ジョジョ世界」はある超越的・絶対的な力で満たされており、ありとあらゆる存在がこの力を共通して保有している。『フー・ファイターズ』(が引用した天文物理学者フレッド・ホイル)の言葉を借りるなら、その力とは「知性」である。全ての物質や生物はこの「知性」に導かれて生まれ、物質や生物に宿る「知性」は自身の「情報」を絶えず記憶し続けているのだ。
「知性」が保有している「情報」とは、主に「形状」「材質」「座標」を意味し、自身を自身として存在たらしめる「設計図」とも言える。つまり、全ての物質・生物は、霊的な「最新の設計図(情報)」と、物質的な「今の様相」とが、常に等しい状態を保ち続ける事になる。それがこの世のルールなのだ。そして、この「知性」は大なり小なり互いに反応し合い、影響し合い、「物質世界」において1つの巨大な流れを形作る。何者にも抗えぬ「因果の流れ」、なるべくしてなる「必然の連続」。人はそれを「運命」と呼び、「運命」を決定付ける「知性」そのもの(が持つ意志のようなもの)を「神」と呼ぶのである。
スタンド使いとはこの「知性」「運命」に選ばれた存在であり、それゆえ、スタンド能力は多かれ少なかれ「知性」に働き掛ける力を有しているという事になる。

(この「知性」にまつわる奇妙な現象や能力は、「ジョジョ世界」において多数確認されている。
学校や旅館、刑務所など、人が多く集まる場所で発生しやすい「屋敷幽霊」も、それら建物にかつて宿っていた「知性」の「記憶」が人々の「思念」と結び付いて、「過去の形」を象った存在である。これを自在に扱えるスタンドが、エンポリオ・アルニーニョの『バーニング・ダウン・ザ・ハウス』なのだ。また、地面・大地の「知性」が保持する「記憶」を呼び起こすスタンドが、ドナテロ・ヴェルサスの『アンダー・ワールド』である。
『ハーミット・パープル』などの情報探索のスタンドも、『ホワイトスネイク』などの記憶に関わるスタンドも、「知性」に働き掛ける力がとりわけ強いスタンドと言えるだろう。)


B『クレイジー・ダイヤモンド』のスタンドパワーが溢れる手は、破壊された物・負傷してしまった者に触れる事で、そこに宿る「知性」をも直接刺激する。
そして瞬時に、その「知性」が持つ「記憶」を読み取り、意図した「情報」のみを引き出す(=意図した状態の「設計図」を開く・描く)事が出来るのである。この「設計図」の「情報」は、少しの時間、そのまま固定される。すると「知性」は、この世のルールに従って「設計図」通りの状態になろうとし、強い「引力」を発し始める。自らの構成要素に働き掛け、互いに引き寄せ合い、物質的・エネルギー的に「設計図」と等しい状態へと自ずと近付いて行くのだ。その現象は、人間の視点からは「修復」と映る。
触れたモノの時間を巻き戻すような能力ではないため、「形状」「材質」「座標」といった「情報」のうち、任意の「情報」のみを選んで「修復」する事も可能。
――もっとも、本体である仗助にもそこまでの自覚はなく、自分の能力を単に「直す」「治す」能力と認識しているようだ。


C『クレイジー・ダイヤモンド』に触れられたモノが「設計図」通りの状態になろうとする「引力」は非常に強い。かなりのパワーとスピードで「修復」が行われる。
この力を攻撃や捕獲に利用する事も出来る。「修復」する物質の部品に引っ張ってもらい、移動手段としても使っていた。また、バラバラに爆散しかけている人間を、瞬時に治してしまう事も可能である。
「修復」時に部品が集まるスピードは、仗助の意志で多少の調節が出来る。追跡に利用する際には、人が走って追える程度のスピードにしていた。ただし、『ハイウェイ・スター』との戦いを見るに、最速でも60km/hに満たない事は確かだろう。


D本体:仗助の感情が著しく昂ぶっている時に限り、「修復」する対象によっては、正確に「修復」できない場合もある。『クレイジー・ダイヤモンド』が開く「設計図」は、仗助の激情がノイズとなって掻き乱され、精密性が損なわれるのだ。その場合、歪んだ形に「修復」され、別の物質とゴチャ混ぜに「融合」される事さえあり得る。
この現象は、仗助が自慢のヘアースタイルを貶された時、あるいは家族を傷付けられた時、それらの行為を行なった相手に対して多く発生する。
ただし、たとえ歪んだ形に「修復」されたとしても、「融合」されたとしても、「知性」は自身の「情報」を失いはしない。「設計図」自体が消え去る事はない。仗助が冷静さを取り戻した時に、改めて「修復」すれば、元通りの形に戻す事も出来るだろう。


E対象となるモノを、意図した時点の「設計図」の状態にまで「修復」できる。という事はつまり、加工または調理された物質の「形状」や「材質」を、それ以前の状態にまで戻す事が可能なのだ。
作中では、道路のアスファルトをコールタールに戻したり、スパゲティーを材料別の時点にまで戻したりしていた。もちろん、破壊された道路をキレイに舗装された状態に直す事も、グチャグチャに潰されたスパゲティーを完成直後の状態にまで直す事も可能。どの時点を「起点」とするかは、あくまで仗助の意志次第である。


Fスタンドそのものや、スタンドが放つエネルギーをも「修復」できる。
作中では、『バッド・カンパニー』のミサイルを「修復」し、本体:虹村形兆の元へ返して攻撃していた。また、『シアーハートアタック』を「修復」する事で、発生源である「左手」へと返し、切り離されていた「左手」をそのまま本体:吉良吉影の元にまで治りに戻させて、追跡に利用していた。さらに、『スーパーフライ』の「鉄塔」が傷付けられて発生する「反撃エネルギー」をも「修復」し、発生源の傷にまで逆行させていた。
このように、スタンドやエネルギーを「修復」する際は、その「座標」や「位置」を戻して応用するケースが多いようだ。


G『クレイジー・ダイヤモンド』は、定まった「形状」を持つモノの「設計図」しか読み取れないらしい。即ち、不定形の流動体である液体や気体は「修復」できないのだ。
よって、傷を治せば、周囲に飛散・流出した血液も「肉体の部品」として体内に戻るが……、たとえ血液自体を直そうとしたところで、その血液が傷口へと戻って行ったりはせず、何も起こらないままである。ただし、固まった血液ならば、それはもう形ある固体となっている。形を「修復」する事も出来るし、液体の状態にまで戻す事も出来る。
また、紙に書かれた文字を「修復」すれば……、乾いて紙に固定されたインクを液体に戻し、その「座標」をも同時に戻す事により、インクと紙を切り離す事も可能である。作中では、文字の筆跡(インク)を一部分だけ戻して消し去り、別の文字に読めるよう変化させていた。( 「森」⇒「木」、 「4」⇒「1」 )


Hバラバラに切断・破壊された物質を「修復」する際には、どの部品を「基点」とするのかも、仗助の意志で選択できる。あちこちに散らばる部品は、「基点」となる部品へと集まり、元の形に戻っていくのだ。
ただし、上記Fで述べた『シアーハートアタック』の「修復」の場合、「修復」した対象はあくまでスタンド『シアーハートアタック』である。『シアーハートアタック』を治した結果として、「左手」に戻り、さらに「左手」自体も吉良の元へと戻って行ったに過ぎない。もし「左手」自体を治していたら、それを「基点」として、吉良の体を引き寄せる事も出来ただろう(距離にもよるが)。しかし、それでは『シアーハートアタック』を封じる事が出来ない。あの状況では、仗助が取った行動がベストだったと言える。


I部品が失われたモノについては、その部分が欠損した状態で「修復」される。
能力射程は、恐らく数十mほど。この射程外にまで離れた部品には、『クレイジー・ダイヤモンド』の能力(と言うか、「知性」が発する「引力」)も弱まって届かなくなってしまう。虹村億泰の『ザ・ハンド』が削り取ったモノも、同様の理由で「修復」不可能である。
また、死者を生き返らせる事も不可能。遺体そのものはキレイに「修復」できても、魂がこの世から去ってしまえば、もはや能力の効果は及ばないのだ。この事実を「祖父の死」を通じて痛感した仗助は、それ以降、自身の能力への過信を改めたようである。それまでは楽観的に人の体を傷付けては治していたが、安易に傷付ける事はしなくなった。


J病気を治す事も出来ない。
破壊・加工・調理などの外的要因による変化と違って、病気・成長・老化などの内的要因による変化に関しては、以前の「設計図」を遡って読み取る事が難しいようだ。よって、人を若返らせるような事も不可能である。
DIOの「肉の芽」と完全に一体化し、不死身の怪物と化した「虹村兄弟の父親」の肉体も、同様の理由で治せない。長い時間を掛けて細胞レベルで変異してしまった彼の肉体は、すでにその状態が「正常」で「健康」な状態になってしまっているのだ。また、「吸血鬼」を「修復」した場合も、「吸血鬼」としての肉体を「修復」する事は出来るが、「人間」の肉体に戻す事までは出来ないだろう。キッカケこそ「石仮面」という外的要因だが、「吸血鬼」への進化の可能性は「人間」に元々秘められており、それが脳への刺激によって目醒めたに過ぎないからだ。つまり、外的要因が引き起こした内的要因での変化なのである。
上記Dで述べた「歪み」や「融合」は、『クレイジー・ダイヤモンド』という100%外的要因による変化であるため、「修復」は可能である。


K本体:仗助の負傷を「修復」する事も出来ない。
ただし、仗助の体内には『クレイジー・ダイヤモンド』を生み出すスタンドパワーで常に満ちている。その影響か……、仗助の肉体には、普通の自己治癒力に加えて、スタンドパワーを最も効率的・安定的に使用できた時点(要するに無傷の時点)の「設計図」の状態に戻ろうとする力も働いているらしい。そのため、仗助の回復力は常人よりは幾分高いようだ。




TOP  戻る

inserted by FC2 system