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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
ゲームでの設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




エル・オブセノ・パハロ・デ・ラ・ノーチェ / 本体: サーシャ・ロギンズ
< 「鳥の群れ」を再構築する能力 >





<特徴>
1974年に、本体:サーシャ・ロギンズが『矢』で射抜かれた事によって発現したスタンド。
ただしこの『矢』は、1986年にディアボロがエジプトで発掘した6本の『矢』とは別物である。中南米を拠点とする犯罪組織のボス:フェルナンド・アルホーンが、かつてどこかで手に入れた『矢』なのだ。
ちなみに、この時代の中南米にはまだ「スタンド」という定まった名称は無く、もっぱら「驚異の力 (ラ・マラビジャス)」「悪霊 (ファンタスマ)」、あるいは「幽体 (アストラル)」などとも称されていた。


「鳥の群れ」のヴィジョンを持つ、群体タイプのスタンド。1羽1羽、外見が違う。中南米に棲息する野鳥と似ているが、よく見ると、実在の鳥とは体長も形質も異なる。
初めて発現した時には、卵から孵ったかのような「雛鳥」の姿であった。実際、本当の最初の時点では「卵」だったのかもしれない。キジやオオハシ、ヤマセミ、カッコウ、キツツキ、シギ、インコなどに似た雛達が「ミィミィ」「ミィヨミィヨ」と鳴き、互いに争うように飛ぶ練習を始め、何度落ちても延々と繰り返していた。その底知れぬ貪欲さは、サーシャ本体さえ不気味に感じるほどであった。そして急成長を遂げ、早くも飛べるようになる。スタンド発現からほんのわずかの間で「幼鳥」にまで育ったのだった。
発現から12年が経過した1986年には、鳥達もすっかり成長。オオハシやケツァール、アンデスイワドリ、ハチドリ、コンゴウインコなどに似た姿となった。個体数も増え、サーシャ自身も全体の数を把握し切れないほどである。


本体:サーシャの思考や命令に従って各々が動く、射程距離1~2km程の遠隔操作型スタンドである。ただし、本体とスタンドの視聴覚はリンクしていない。
通常の鳥と同様の飛翔能力を持つ。機動力や持続力は高いが、食い意地が張っているし、排泄もする。なぜか鳴き声だけは一般人にも聞こえるようだ。


周囲を飛び回って何かを探索したり、その鋭い嘴や爪で敵を攻撃したりする。大群での攻撃は、さながらヒッチコックの世界である。
また、人間を掴んで飛行する事も可能であり、サーシャ本人や仲間の移動手段としても有用。


サーシャは自らのスタンド『エル・オブセノ・パハロ・デ・ラ・ノーチェ』の事を、正式名称が長すぎるせいか、「鳥さん (エル・パハロ)」「群れ (レバーニョ)」とも呼んでいるらしい。




<能力>
「鳥の群れ」を再構築する能力



「スタンド」とは基本的に、本体の「生命」や「精神(魂)」のエネルギーから生まれる「スタンドパワー」によって形作られ、強い「意志」や「感情」のエネルギーによってコントロールするものである。そのスタンドパワーは、本体の持つ才能・個性・欲望に最も適したバランスで、スタンドの「ヴィジョン」、「基本スペック」、「能力」にそれぞれ振り分けられる事になり、そうして1つのスタンドとして顕現する。
『エル・オブセノ・パハロ・デ・ラ・ノーチェ』は、スタンドの「ヴィジョン」と「基本スペック」を形作るスタンドパワーを再分配し、「鳥の群れ」を再構築する事が出来る能力を持っている。


ベースとなる「鳥の群れ」のヴィジョンは固定されており、発現させた時点ではその姿形を取っている。だが、能力を使う事により、複数の鳥同士を合体・融合させて1羽の大きな鳥に再構築したり、それをまた分離させたり出来るのだ。本来、1羽1羽の力は決して強くはないものの、合体すればするほどスタンドパワーも集中する事になるため、「ヴィジョン」の大きさと「基本スペック」がどんどん増していく。大勢の鳥達を集めて、伝説上の巨鳥「鵬 (おおとり)」を出現させる事も可能である。もしかすると、全ての鳥達をまとめて、たった1羽の超巨大・超強力な鳥にする事さえも不可能ではないのかもしれない。
ただし、その反面、合体するという事は「個体数が減る」という事でもある。群体タイプのスタンドは、(数の多さゆえに)本体へのダメージのフィードバックを分散・等分できるメリットがあるが、個体数が減れば減るだけそのメリットも失われていく。


本体:サーシャ・ロギンズは、凄腕の「波紋使い」である。だが、「波紋」のエネルギーそのものをスタンドに帯びさせる事は出来ないようだ。
「波紋」の伝導率が高い糸などの物質を、鳥達に運ばせて、サーシャ自身の「波紋」を届けるための経路を作るぐらいがせいぜいである。もっとも、ジョセフ・ジョースターは自身のスタンドに「波紋」を流していた。発想と認識、そして鍛錬次第で、サーシャも出来るようになる可能性は十分ありそうだ。


サーシャは一見クールなようでいて、その実、非常に感情豊かな女性である。師:リサリサを慕い、相棒:グスターヴ・シャウロ・メッシーナの死を悼み、メスティーソの少年を身を挺して守り、『矢』で射抜かれたホアキン・ルイス=ホルーダの生還を喜ぶ、愛情深い人間である。
彼女のそういう部分が反映されて、世話の焼ける可愛い子どもかペットのようなスタンドが発現したのだろう。鳥達と接する際のサーシャは、まるで小さな子を優しくあやす母親のようでもあった。あるいは、過酷な日々に疲弊した自分の心を癒したいという願望もあったのかもしれない。




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