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管理人 フィレンツェへ行く
〜 偉大なる漫画家(ザ・グレイトフル・アラキ) 〜




その@


去る2011年&2012年は、我らが荒木飛呂彦先生執筆30周年&「ジョジョ」連載25周年という連続アニバーサリー・イヤーでありました。それはもう様々なイベントが立て続けだったワケですが、中でも特筆すべきは「ジョジョ展」「GUCCIとのコラボレーション」の2本柱でしょう。
「ジョジョ展」は、杜王町(仙台)と東京で開催された原画展。10数万人もの人々が、荒木先生の絵に酔いしれました。「GUCCIとのコラボレーション」は、奇しくもこのタイミングで創立90周年を迎えた高級ブランド「GUCCI(グッチ)」が荒木先生とタッグを組んだ、奇跡のコラボレーション企画。2本のオールカラー短編読み切りが女性ファッション誌で発表され、「GUCCI新宿店」にて短編の原画も展示されました。今年2013年初頭には、「GUCCI」直営店のショーウィンドウが荒木先生の絵でディスプレイされるという企画が、なんと全世界で展開ッ!世界中の人々が、素敵な「夢」と「希望」を受け取ったのでした。
――そして2013年夏、ついに極めつけの企画が始動したのですッ!その名も、「HIROHIKO ARAKI AN EXCLUSIVE MANGA EXHIBITION IN FLORENCE」!!「GUCCI」本店があるイタリア・フィレンツェにて開催される、荒木先生の原画展!!2013年6月28日(金)〜7月14日(日)の期間、「GUCCI」創立当初に工房として使用されていた歴史的建造物で展示が行なわれる、との事。「GUCCIとのコラボレーション」による「ジョジョ展」、まさしく究極のイベントと言えましょう。でも、やたらと長ったらしい正式名称なので、ここでは便宜的に「フィレンツェ展」と略させていただきます(笑)。
なお、詳細については、例によって@JOJOさんをご覧になってください。


そもそもこの「フィレンツェ展」、2012年7月5日に開かれた「ジョジョ展」記者会見の時に発表されて以来、情報がまったく途絶えていました。行く気はあっても、いつやるのかがさっぱり分からない。……しかし、そんなモヤモヤした日々は、唐突に打ち砕かれたのでした。ウルジャン6月号(2013年)にて、とうとう情報が公開されたのです。ところが、その時点ですでに、開催まであと僅か1ヶ月半という状態。「日本人ファンを意図的に排除しようとしてんじゃあねーか?」と疑ってしまうほど、ドえらい急です。
とは言え、私に「行かない」という選択肢は存在しません!「絶対に行く」ととっくに決定しています!「行く」と心の中で思った時には、私は旅行会社を訪れていました。そして、無事にイタリア行きのチケットをGET!日程は、6月26日(水)〜7月1日(月)の4泊6日。フランス・パリのルーヴル美術館に行った時以来の、実に4年ぶりの海外です。あの旅の後、異動があって、幸いあの時よりは有給も取りやすくなっています。で、毎度の事ですが、今回もやっぱり私1人の自由旅行。ちょっぴり不安ですが、「覚悟」を決めるほかありません。




そのA


<2013年 6月23日(日)>
朝6時頃、電車で東京に向かいます。これは言わば、私にとってイタリア旅行のプロローグであり、景気付けの前夜祭的イベント。この日、千葉県市川市の市川市文化会館にて、TVアニメ「ジョジョ」及びインターネットラジオ番組「JOJOraDIO」のスペシャルイベントが開催されるのです。私はBlu-rayを全巻購入しているんですが、このイベントの優先申込券が封入されており、試しで応募してみたら当選したってワケ。
市川市に向かう前に、まずは東京をちょいとウロつきます。国会議事堂近くの日枝神社へ。何故かと言うと、つい最近、この神社に荒木先生が絵を奉納されたから。また、「ジョジョ日本八景」の1つ「酒樽とジョナサン」の背景に描かれた無数の奉納酒樽が、この神社でも見られるから。荒木先生の絵そのものは見当たらなかったけど、神聖な空気に満ちていて落ち着きます。ご利益もありそうだし、旅の安全を祈願しておきました。



日枝神社

奉納酒樽

ズラッと勢揃い

「酒樽とジョナサン」

小冊子「山王」より

鳥居だらけ



京成線に乗って、八幡駅に到着。そこから歩いて、会場の市川市文化会館へ。このイベントは昼の部と夜の部の二部構成になっており、私は昼の部に参戦します。開場までまだ時間があるにも関わらず、すでに多くのファン達の姿が確認できました。とりあえず物販コーナーにて、記念にパンフレットを購入。せっかくなんで昼食は「ジョナサン」に行きたかったんですが、あいにくと満員。やむなく「デニーズ」で済ませました。まあ、「デニーズ」もいっぱいだったけど。
そして時は満ち、ついに「JOJOraDIOイベントスペシャル 〜ジョースター家の集い〜」がスタート!女の子がやたら多くて居心地は良いとは言えませんが、声優さんのトークや生アフレコが楽しめました。ジョナサン役の興津和幸さん、エリナ役の川澄綾子さん、スピードワゴン役の上田燿司さん、ジョセフ役の杉田智和さん、シーザー役の佐藤拓也さん、……という豪華なる布陣ッ!さらには、富永TOMMY弘明さんがイカつい白スーツ姿で登場し(笑)、第1部OPテーマ曲「ジョジョ 〜その血の運命(さだめ)〜」を熱唱ッ!ハートがヒートでビートなイベントでした。ただ、恐らく全員が期待していたであろう「第3部アニメ化決定」の報は無し。その点は残念。
そんでイベント終了後、電車に乗って帰りました。来たるイタリア旅行に向けて、イイ感じに弾みが付いたぜ。



市川市文化会館前
ファンが続々集結

近くの「ジョナサン」は
満員御礼状態

会館前の通りは
「あいさつロード」らしい

「カツアゲロード」
じゃなくて良かった




そのB


<6月24日(月)>
この日は普通にお仕事でした。

<6月25日(火)>
この日は仙台に出張でした。仕事が終わると、そのまま東京へ向かいます。そして、東京駅からバスで、成田空港近くのホテルに移動。
明日からの旅に不安と希望を抱きつつ、眠りに就きました。

<6月26日(水)>
ホテルからシャトルバスで成田空港へ。搭乗チケットを発券し、おカネも約4万円を300ユーロに両替。バッグ1つしか持って来てないので、荷物チェックやら出国審査やらの手続きもあっさり済み、搭乗ゲートで飛行機の時間を待ちます。時間にまだ余裕があるので、腹ごしらえに朝マックを食いました。
そして、いよいよ飛行機に搭乗!さあ、ここから12時間のフライトです。4年前は、外の景色が見たいあまり、安易に窓側の席を選んでしまった事で地獄を見るハメに。その反省を踏まえ、今回はキッチリ通路側の席にしました。おかげで、ほとんどストレスなく、快適な空の旅となりました。寝たり、音楽を聞いたり、本を読んだり……、のんびり気ままに過ごせました。こんなにも違うもんか〜。ガンガンに冷房を効かせてて機内が寒いくらいだった事と、何度か機体が揺れまくる時があった事以外は、特に不満も無し。客室乗務員のイタリア野郎も陽気で、いかにもって感じです(笑)。

イタリア時間で昼3時頃、飛行機はローマのフィウミチーノ空港に到着。日本との時差は、マイナス7時間(サマータイム期間のため)。日本は現在、夜の10時という事です。遥か10,000kmの彼方までやって来た実感が湧きます。でもイタリアって、入国審査がめちゃくちゃテキトー(笑)。パスポートもロクに見ず、めんどくさそーに「OKOK、分かったからさっさと進みな」って雰囲気です。入国スタンプすら押されないのは初めてだ。記念に欲しかったのになあ。
さて、無事にイタリアに入国は出来ましたが、あくまで目的地はフィレンツェです。ここローマから飛行機を乗り継ぎ、フィレンツェへ向かいます。実質30分そこらの飛行時間で、フィレンツェのペレトラ空港に到着ッ!飛行機の窓から、かの有名なドゥオモがチラ見えした時はテンション上がりました。
フィレンツェまで辿り着けたのは良いけれど、問題はここからです。海外旅行では毎度の事なんですが、しょっぱなの空港から市街地への移動に手こずるんですよ。バスでサンタ・マリア・ノヴェッラ駅まで行きたいのに、どこでチケットを買って、どこで乗ればいいのか分からない。軽く途方に暮れました。でも、ちょっと歩き回ってみたら、それっぽいバスを発見。並んでる人達に倣って、運転手さんから直接チケットを購入。乗車に成功!本当にこのバスでいいのか謎ですが、まあ、たぶん大丈夫だろ。



WELCOME TO ROME

乗り継いでフィレンツェへ

ペレトラ空港

バスに乗る



バスに揺られながら、フィレンツェの街並みを見物します。古都とは言え、近代的な道路や建物のエリアもある様子。それが次第に趣きたっぷりのものへと変わっていき、やがてバスは目的の駅に到着しました。やっぱこのバスで合ってたぜ。良かった。
駅の売店で水を買い、歩いてホテルを目指します。思ってた以上に、予約してたホテルは駅のすぐ近くにありました。言葉の壁に苦戦しつつも、どうにか受付を済ませます。411号室が私の部屋。この部屋に4泊する事になります。ともあれ、移動の連続でクタクタ。しかも時差のせいで、こっちはまだ夜7時だけど、日本はもう深夜2時という時間帯。肉体的には疲労と眠気がピークです。まず寝よう。こうして、イタリアでの初めての夜は更けていったのでした。



サンタ・マリア・
ノヴェッラ駅

サンタ・マリア・
ノヴェッラ教会

駅前の通りに
ホテルがある

ちと狭いけど
悪くない部屋

部屋からの眺め
駅も見える





<6月27日(木)>
いよいよ本格始動です。「フィレンツェ展」は明日からの開催なので、今日は純粋に観光に徹します。
まずはフィレンツェのシンボルとも言うべき、ドゥオモことサンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂へ。ホテルからちょっと歩くだけで、すんなり到着できました。さすがの堂々たる佇まい、まっこと美しゅうございます。フィレンツェに来た、って感じがしますよ。このドゥオモ広場には、ドゥオモの他にもサン・ジョヴァンニ洗礼堂ジョットの鐘楼といった荘厳な建築物が揃っていて、見所たっぷり。観光客なら必ず一度は訪れるであろう場所って事もあり、広場は大いに賑わっています。
『天国』を目指す私としては、「14の言葉」にもあるジョットゆかりの場所に行かねばならないでしょう。というワケで、ジョットの鐘楼に登りました。しかし、ここの石段が超厄介ッ!ただでさえ狭くて細くて急で長い階段なのに、手すりもなく、歩くたびにバッグが揺れて重心がズレる。万一、ここで落っこちたりでもしたら、大ケガは必至。ヘタしたら死ぬ。そっちの天国行きはまっぴらごめんです。のっけから無駄にスリリングな展開だよ。マジ怖ぇーッ!でも、てっぺんからの眺めは最高に心地良かったです。ホント、赤い絨毯でも敷き詰めたかのような、キレイな街でした。よろしく、フィレンツェ。



ドゥオモ広場

ジョットの鐘楼

鐘楼内部

鐘楼からの眺め

鐘楼からドゥオモを望む

赤い街並み



てっぺんからの絶景を満喫し、鐘楼を下ります。その途中、とあるイタリア人のおっちゃんに声を掛けられ、彼らファミリーの写真を撮ってあげる事に。緑の服と帽子+ヒゲのおっちゃん。ルイージと心の中で勝手に命名しました。そんなルイージファミリーと「チャオ!」と笑顔で別れ、鐘楼から脱出。ドゥオモ広場を後にし、メリーゴーランドのあるレプブリカ広場を横目に、メルカート・ヌオーヴォという市場の方向へ。その時、馬車が通ったので写真に撮ると、馬車に乗ってる人が手を振ってきました。よく見ると、それはまたもやルイージ!どうやらファミリーで馬車に乗り、街を観光している模様。私もルイージに手を振り返す。これも縁ですなあ。
市場では特に買い物はしませんが、有名なイノシシの像があります。像の鼻に触れて、口から流れる水にコインを乗せ、うまく排水口(?)の中にコインが落ちると良い……らしい。やってみると、私のコインも落ちた。ラッキーな事が起こるとか、いつかまたフィレンツェを訪れる事が出来るとか、なんかそーゆー話みたいです。何にせよ、縁起は良さげ。



ルイージファミリー

イノシシの像

ヴェッキオ橋



賑わうヴェッキオ橋を渡り、次に向かうは「フィレンツェ展」会場!明日の下見です。前もってGoogleマップのストリート・ビューで調べておいたので、迷う事もなく発見。この時点では「フィレンツェ展」を思わせるものは何もありませんが、入口前でGUCCIの人達が何事か話していました。「フィレンツェ展」の打ち合わせでもしてるのかなあ?ガードマンらしき人の許可も得て、写真も撮らせてもらいました。とにかく、これで準備は万端!



会場のある通り

ここが会場だッ!

窓は閉ざされている





歩き疲れてきたので、ピッティ宮殿前のピッティ広場にて一休み。売店でレモンのジェラートを買いました。「スモール?ビッグ?」と聞かれたので「ビッグ!」と答えたんだけど、マジでビッグでした。食べ切るのに苦労しましたが、まあ、冷たくて酸っぱいから疲労には効きそう。腹も減ってきたので、近くのピッツェリア(ピッツァ屋さん)でピッツァ・マルゲリータを購入。丸々1枚を2つ折りにして手渡されました。ヴェッキオ橋近くの、アルノ川のほとりでのんびり立ち食い。シンプルでおいしいけど、これまたなかなかのボリュームといいたいッ!
しかも、ふと気付いたら、おケツのポケットに入れてたはずのフィレンツェの地図が失くなってました。ありゃりゃ?どっかで落としちゃったのか、はたまたスラれたか。ガイドブックもあるから別にいいっちゃいいけど、地味に困るな。



レモンのジェラート

ピッツァ・マルゲリータ

中はこんなん

ここでお食事



食事と休憩を終え、お次はシニョリーア広場へ。ここにはウフィッツィ美術館やヴェッキオ宮殿、「GUCCI MUSEO」等が建ち並んでいる名所。「GUCCI MUSEO」なんて、最初は「フィレンツェ展」の会場って話だった場所ですし。また、第6部「ストーンオーシャン」コミックス12巻では、『ボヘミアン・ラプソディー』によってウフィッツィ美術館の名画「ヴィーナスの誕生」からヴィーナスが消失する事件が報道されていましたね。実在化したヴィーナスが現れたのが、コミックスでは「シニョール広場」と言われていますが、実際は恐らくここ「シニョリーア広場」と思われます。いずれにせよ、「ジョジョ」ファンにとっても特別な場所なのです。
そんなワケで、ウフィッツィ美術館に行って来ました。すごい行列が出来ていたものの、ちょいと上乗せした料金を払うと、まったく並ばずに即入館できました。一応の荷物チェック・金属チェックも行なわれていますが、実際はザルです。金属チェックに引っ掛かったにも関わらず、「OK、いいから入んな」とばかりの対応(笑)。入国審査といい、テキトーな国だな。でも写真撮影に関しては何故か厳しく、パリの美術館と違って撮影禁止。まあ、写真にこそ収められませんでしたけど、生の「ヴィーナスの誕生」は美しすぎたッ!他にもミケランジェロやレオナルド・ダ・ヴィンチ、フィリッポ・リッピ、ラファエロ……といった錚々たるメンバーの作品群に圧倒されました。



GUCCI MUSEO


ヴェッキオ宮殿


ウフィッツィ美術館


美術館から見える
ヴェッキオ橋



勢いに乗って、美術館巡りに繰り出します。と言っても、アカデミア美術館に行くだけですが……。ここにはジョルノのモデルとされる、ミケランジェロの傑作「ダヴィデ像」があるのです!ジョルノ好きとしては、やはり観ておかねば!
ウフィッツィ美術館以上の行列が出来ており、ひたすら待たされました……。2時間くらい待って、やっとこさ入館。ヘロヘロですが、ついにご対面した「ダヴィデ像」の存在感たるやハンパない!その力強い眼差し、逞しい肉体、体格の割に大きな手。未来から迫り来る危機に立ち向かう強い意志と覚悟をビンビンに感じました。ジョルノのモデルというのも頷けます。ジョルノにそっくりに見えるアングルもあったし。これはマジで、待たされただけの価値は充分あるッ!



アカデミア美術館


延々行列


パスタ
味は、まあまあ

パニーニとワッフル



そして、ドゥオモ広場のカフェでパスタを食べ、小腹が空いた時用にパニーニとチョコレートワッフルを買って、ホテルに戻りました。
汗ダクだったんで、冷水シャワーを浴びてさっぱり。TVをつけると「スポンジ・ボブ」がやってて、それを見ながらまったりしてました。1日中歩き通しで疲れたけど、おかげでフィレンツェにもちょっと慣れてきた感じ。楽しいね。さあ、明日はついに「フィレンツェ展」ッ!ワクワクして眠りに就きました。




(2013年7月13日)




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