TOP  戻る   前編へ




管理人 フィレンツェへ行く
〜 偉大なる漫画家(ザ・グレイトフル・アラキ) 〜





<2013年 6月28日(金)>
ついに、とうとう、いよいよ、待ち望んだこの時がやって参りました。「フィレンツェ展」こと、「HIROHIKO ARAKI AN EXCLUSIVE MANGA EXHIBITION IN FLORENCE」の開幕ですッ!このために、はるばるイタリアまで来たんです。
会場へ行くと、昨日は無かった「フィレンツェ展」の案内看板が立っていました。ピンクで人目を引きますが、この原画展のタイトルと開催日時が書いているだけの、至ってシンプルなもの。そもそも、ここカルダイエ通りは裏通りみたいな所で、そんなに人の往来があるワケでもありません。通りすがりの人の目に止まって、興味を持ってもらい、来場してもらう……って事はハナから期待してなさそう。ここに来ようと思って来る荒木ファンにとっての目印になればOK、なのでしょう。
また、杜王町(仙台)と東京で行われた「ジョジョ展」とは違い、この「フィレンツェ展」に入場チケット的なものは存在しません。それもそのはず。入場無料なのです。展示時間中(10:00〜20:00)であれば、誰でもいつでもいくらでも入場し、原画を鑑賞する事が出来るのです。自由度の高さは特筆に値しますね。さすがに撮影は禁止でしたけど。



カルダイエ通り

「フィレンツェ展」会場

紛れもなき「GUCCI」

う〜ん、シンプル



エントランスで黒服のスタッフさん達と挨拶を交わし、念願の「フィレンツェ展」に入場ッ!原画が展示されているのは、主に2階のようです。しかし、ふと2階へ続く階段を見上げると、そこに待ち構えるは麗しき徐倫ッ!一気にハイ・ヴォルテージ!階段の踊り場に、パリ個展のために描き下ろされた徐倫とジョルノの絵が、さっそく展示されていたのです。「JOLYNE IN SPRING」「GIORNO IN SPRING」ですね。原画展の幕開けに相応しい。胸が高鳴ります。
階段を登って2階に着くと、多くの原画が展示された部屋が右手に見えます。しかし、その部屋の外にも観るべきものはいっぱい。エントランスにもあったけど、荒木先生の紹介や「フィレンツェ展」の概要説明が書かれた看板だとか、全世界で展開されたコラボレーションウィンドウにディスプレイされたパネルや映像だとか……も展示されているのです。そして、数枚の原画も飾られていました。6部の絵が6点と、渋谷駅前ビル「Q FRONT」壁面を彩った歴代ジョジョの絵が2点。
この「フィレンツェ展」でとりわけ嬉しいのが、絵を超じ〜〜っくりと楽しめる点です。杜王町展では立ち止まらないように急かされ、東京展でも絵の前に立入禁止線が引かれていました。だが、「フィレンツェ展」にその概念は無しッ!完全に立ち止まり、超至近距離から絵を好きなだけ鑑賞できるのです。この喜びは、特に6部の絵を観る時に実感しました。杜王町展では前述の通りだし、東京展でさえ6部の絵は金網や鉄格子の向こう側にあったからなあ……。6部の絵をこんなに間近でじっくり観られるのは、実は初めてなんですよ。


プレリュードは終わり、いよいよ本編に突入します。3つの部屋があり、それぞれ「GUCCI」コラボ「ジョジョリオン」&「SBR」5部&「ジョジョ日本八景」の3つのエリアに分かれていました。
「GUCCI」コラボの部屋には、キービジュアルの他に、「岸辺露伴 グッチへ行く」「徐倫、GUCCIで飛ぶ」の原画も展示。部屋の中央のテーブルには、4台のiPadが置かれており、これで「徐倫、GUCCIで飛ぶ」の英語バージョンを読む事が可能です。正直、私にとってはこの部屋こそがド本命のメインディッシュ!「徐倫、GUCCIで飛ぶ」の原画さえ観られれば本望なのですよ。他の原画は日本ですでに鑑賞しているけれど、それだけは「フィレンツェ展」が初展示。観たくてしょうがなかったので、感激もひとしおでした。本当に繊細で、清らかで、美しい絵でした。いつまででも観ていたい。ここまで来た甲斐あったなあ〜。
「ジョジョリオン」&「SBR」の部屋も、5部&「ジョジョ日本八景」の部屋も、もちろん素晴らしい。全ての原画を舐めるように鑑賞しまくり。やっぱしどの絵も美しく、パワーが溢れていて、甲乙付け難いです。そんな中でも、特に「日本八景」揃い踏みの豪華絢爛さたるや、まさしく圧巻でした。東京展ではそれぞれの部のエリアに散らばっていた8点の絵が、このフィレンツェの地で一堂に会したのです。その奇跡的な輝きと迫力には、心奪われるほかありません。イタリアを始め、日本以外の国の方々は、「日本八景」を観て何を感じるんでしょうか?日本人として気になりますね。



キービジュアル



展示作品数は約60点と、日本での「ジョジョ展」と比べれば小規模な「フィレンツェ展」。イタリア絡み、「GUCCI」絡みの絵がほとんどです。しかし、杜王町展とも東京展ともまったく異なった魅力を持ち、物足りなさなど全然感じませんでした。
近代的な建物での展示だった日本とは逆に、フィレンツェ展は歴史と伝統が詰まった場所での展示となっています。15世紀に建てられ、「GUCCI」創立当初は工房として使われていたという、そんな特別かつ荘厳なる建築物で催されているのです。階段から壁から床から窓から天井から……、もういちいち気品に満ちているんですよ。そして、真っ白な額縁とのコントラストが眩しい、ビビッドカラーの壁パネルに飾られた絵。余計なものは全て排除し、純粋に「絵」だけを楽しむ場として作られています。絵以外のいろんな展示物も目白押しで、物販コーナーではたくさんのグッズも買えた日本の「ジョジョ展」は、言わば「エンターテイメント」であり「アトラクション」でした。それに対して、「フィレンツェ展」は「美術館」としか形容できません。その潔く、誇り高い、洗練された「美」への追求心。これを体感できただけでも、「フィレンツェ展」に来れて良かったと心から思えます。
国籍問わず、入場者もちょいと増えてはきたものの……、みんな落ち着いて静かに鑑賞していて、実に優雅な空気。そういや、なんと日本人の老夫婦もいらっしゃってて、旦那さんは「GUCCI」のフローラ柄シャツまで着こなしていました。彼は奥さんに「ジョジョリオン」の説明とかしてたんですが、「地面の隆起によって魔物が現れた」と、なんとも惜しい説明だったのが気になりました(笑)。
そうして心ゆくまで「フィレンツェ展」を満喫すると、エントランスにて記念のポストカードをもらい、会場を後にしたのでした。うん、最高だったぜッ!



ポストカード
表面

ポストカード
裏面





イタリアまでやって来た目的を果たし、ひとまず安心。その後、家族や友人達へのおみやげ探しをしてました。日本とはショッピングにおけるルールやマナーも異なるので、けっこう気を遣いましたが、どうにか無事終了。



Papier Arti e Mestieri

SOLO A FIRENZE

Alberto Cozzi



なんだかんだでけっこう歩き回って疲れたため、一旦ホテルで休憩。
そして、再び動き出した私が向かったのは、すぐ目の前のサンタ・マリア・ノヴェッラ駅。明日の電車のチケットを購入するためです。目的地はローマ!……実を言うと、もともとはピサに行くつもりでした。明日は実質最終日なので、やっぱもう一度「フィレンツェ展」には行っておきたい。そうなると、あんまし遠出も出来ないなあ、と。ピサは電車で1時間半程度で行ける範囲らしく、じゃあ「ピサの斜塔」でも拝んで来るかと、そう考えていたワケです。無論、「ジョジョ」好きとしてはローマに行ってみたかったけど、時間やら治安やらが心配だった事もあり、それはまた次の機会に……なんて思っていたのです。
ところが、「フィレンツェ展」で偶然にも、ローマにお住まいの日本人留学生さん達と出会いました。少しお話をさせていただくと、高速列車に乗れば、ローマにも1時間半で行けるとの事。つーか実際、今日もそれに乗ってフィレンツェまで来られたらしい。治安にしても、心配するほど危険な街じゃないとの答え。心の暗雲が晴れ、あっさり予定変更!ピサ行きはやめて、ローマに行く事にしたのでした。


で、この駅でも奇妙な偶然が発生。これまた「フィレンツェ展」で出会った、イギリス在住の日本人の方とバッタリ再会したのです。その方の乗るバスが発車するまでの短い時間ではありましたが、熱い「ジョジョ」トークを繰り広げる事が出来ました。「フィレンツェ展」では何人かの荒木ファンと出会えたものの、そんなに深くは語れなかったので、この時間はディ・モールト楽しいひと時となったのでした。
その方とお別れし……、駅でしばしお悩み。チケットを買いに来といて何だけど、買い方がよく分からん!窓口か券売機で購入できるようですが、言葉の壁ってヤツがまたもや立ち塞がりました(汗)。どうしたもんかと思案に暮れていたところ、なんと今度は件のローマ在住の留学生さん達とバッタリ再会!これからローマに帰るらしい。自分の状況を説明すると、券売機で簡単に買えるとの事。そう言われると、なんか気も楽になります。留学生さん達ともお別れし、試しで券売機にアタック!少々手こずったけど、ちゃんと買えちゃいました。やった!
この方達との出会いは、正直、今回のイタリア旅行を左右するほど大きな出会いでした。帰国した今でも、つくづく思います。DIO!プッチ神父!俺、「引力」信じるよッ!



駅の中

券売機

チケットGET!





<6月29日(土)>
先にも述べた通り、この日が実質最終日です。朝7時半頃に出る高速列車で、ローマへと向かいます。いつもより早起きして支度をし、駅へ。電光掲示板でホームの番号を確認し、刻印機でチケットに刻印。バスにしろ電車にしろ、このチケットの刻印を忘れると、車掌さんにこっぴどく怒られたり罰金を払わせられたりするらしいので、忘れてはなりません。そして、高速列車「ユーロスター」に乗車したのでした。



プラットホーム

刻印機

ユーロスター



この「ユーロスター」は全席指定。とは言え……、それは所詮、紙キレの上での話のようで。実際は指定席などあって無いようなもんらしく、空いてる席にテキトーに座る事も普通にまかり通っている模様。私の席もすでに座られてました。チケットを買った人だけが乗るんなら、席が足りなくなる事はないんだろうけど、なんともフリーダムな連中です。仕方なく、私も空いてる席を見付けて座りました。スーツを着た黒人のイカついおっさんの隣。しかしこのおっさん、やたらと話し掛けてくる。こっちはイタリア語はおろか、英語すらロクに喋れないので、会話がほぼ成立しません。めんどくなって、寝たフリしてました。おっさんは近くの席の黒人少女にも声を掛けてたけど、軽くあしらわれてました。
やがて、車掌さんがチケットの確認にやって来ました。私は何の問題もなかったんですが……、その黒人のおっさんはチケットも持たずに乗り込んでいた事が発覚。イタリアの駅には改札なんてものは無く、誰でも好き勝手にプラットホームを行き来できるため、こんな事も起こり得るのです。おっさんは車掌さんに怒られた挙句、座席から追放され、完璧にマークされてしまいました。自業自得と言うべきか、気の毒と言うべきか……。でも、期せずして隣が空いたので、列車の旅をゆっくり楽しめました。窓から景色を眺めようと思ってたら、前の席のじいさんがカーテン閉めちゃったけど。


9時過ぎ、ローマのテルミニ駅に到着。ご存知、メローネがジョルノの生み出したヘビに舌を噛まれた聖地です。さすがは首都、駅からして大きく都会的。その分、危険に遭遇する可能性も増すはずなので、気を引き締めます。
駅から出て、最初に向かうはコロッセオ!カヴール通りをしばらく歩いて行くと、あの独特なフォルムが姿を現しました。うおお〜〜ッ!これはスゴイ!1900年以上も大昔の帝政ローマ時代から、ずっとここに存在し続けているとは……。そして、この地下にカーズ達「柱の男」が眠っていて、ここでポルナレフはブチャラティ達を待ち、ここでナランチャとドッピオが天に召されたのか……。いろんな感動が沸き上がってきます。ただ、やはり朝でも観光客は大勢いて、中に入るには相当並ばないといけなそう。残念ですが、ローマにいられる時間も限られています。今回は泣く泣く断念。いつかまた来た時こそ、中に突入してやるッ!せめてコロッセオの壁面に触れ、その重厚さとひんやりした温度を確かめておきました。



テルミニ駅

お店や設備も充実

テルミニ駅外観

ローマの街並み

都会っぽい

!!

コロッセオ!

見よ、この重厚感

内部を覗く

雄々しき聖地



コロッセオのすぐ脇には、コンスタンティヌスの凱旋門があります。その周辺にいた時、1人のイタリア人らしきおっさんが声を掛けてきました。どうやら、「写真を撮ってもらえませんか?」と私にお願いしているみたい。彼も1人で旅行しているんだろうと解釈し、凱旋門と一緒におっさんを撮影してあげました。おっさんは、代わりに私も写真に撮ってくれました。1人旅だと、自分の全身が写った写真ってなかなか撮れないので、お互いに良かったなあと思ってました。
するとおっさん、「君は日本人?俺、フクオカに友達いるんだよ」とか言い出し、なんか馴れ馴れしい。「せめてものお礼に、幸運を呼ぶお守りをあげるよ!」と、私の右手首にイタリア国旗カラーのミサンガっぽいものを手際良く巻き付けてきました。雲行きが怪しい展開なので、一応「ノーマネーだよ?OK?」と釘を刺しておく。おっさんは「もちろんさ」なんて言いながら、結局「カネ払え」と迫って来やがりました。あ〜あ、やられた。典型的な手口のボッタクリにやられちゃった。
抵抗してみせるたび、ボッタクリのおっさんはケータイを取り出し、「じゃあ仲間呼ぶわ」「これが最後だからな」って脅してきます。単なるポーズなのかもしれないけど、ここは完全アウェー。万が一、マジでボコられて身ぐるみ剥がされでもしたら困ります。それでもなかなかカネを出そうとしない私に業を煮やしたのか、おっさんは「おい、お前はビンボーか!?わかったよ」と、最初の金額からまけてくれました。……と言っても、敗者は私。大した被害じゃなかったものの、気を引き締めたはずなのに、こんな手に引っ掛かった自分が情けないやら恥ずかしいやら腹立たしいやら。自分への戒めの意味も込め、あえてここに書き残しておきます。



コンスタンティヌスの
凱旋門

幸運のミサンガ
呪いのヒモ

聖地は
苦い想い出の地に





いきなりのローマの洗礼。でも、のんきにヘコんでる時間もないので、気を取り直してリスタート!次に向かうは「真実の口」です。ふと気付いたら、さっきのボッタクリでのドサクサで、おケツのポケットに入れてたはずのローマの地図も紛失していました。またかよ!まあ、ガイドブックに載ってる地図があるので、どうとでもなります。
フォロ・ロマーノを横目に歩き続け、「真実の口」のあるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会に到着。案の定、ここも行列が出来ています。「口」に手を入れるのは、仕方なく諦めました。でも幸い、格子のスキマから覗き見る事が可能だったので、写真に収める事は出来ました。ここからカーズ達の眠る地下に繋がっているんだなあ。
お次はヴェネツィア広場へ。ここはローマの中心に位置し、「ローマのへそ」とも呼ばれているそうです。真っ白で巨大なヴィットリオ・エヌマエーレ2世記念堂が印象的でした。しかも、ここはブチャラティ VS セッコの舞台ともなった場所で、コミックス61巻「『グリーン・ディ』と『オアシス』 そのI」の中で描かれています。「いたる所で事故ってるらしいぞ」「このローマで何が起こったんだ?」と騒ぐ人々が立っている場所こそ、このヴィットリオ・エヌマエーレ2世記念堂なのです。
続いて、ティベレ川に架かるサンタンジェロ橋へ。ここは5部ラストバトル決着の地。『矢』の力を得たジョルノに、ボスがフルボッコにされた記念すべき場所です。欄干には、厳かなる10体の天使像が鎮座してらっしゃいます。橋の上では、多くの露店が絵やバッグ、帽子などを売っている姿。袈裟を纏った坊さんコンビが、荒行パフォーマンスしたりもしてました。橋の向こうにはサンタンジェロ城、そして遠方にはヴァチカン市国サン・ピエトロ大聖堂もそびえ立っています。



教会前には
すでに長蛇の列


「真実の口」!


ヴィットリオ・エヌマエーレ
2世記念堂


サンタンジェロ橋


神聖なる
荒行(カトゥー)?

ボスも落っこちた
ティベレ川



今度は、かの超名作映画「ローマの休日」でも有名なスペイン広場を訪れました。大勢の人々で賑わっています。観光客はもちろん、その観光客にバラを手渡してカネを要求しようとするヤツや、ここの階段は飲食禁止なのに水をしつこく売ろうとするヤツもいます。やれやれだぜ。私も階段に腰掛けて、ちょっとひと休み。階段の上に建つトリニタ・デイ・モンティ教会から、鐘の音が響き渡っていました。
次は、バルベリーニ広場にあるトリトーネの泉へ。そこは、ジョセフとシーザーによるハトと女の子の闘いが繰り広げられた場所です。ところが、なんと泉は修復工事中か何かなのか、姿が完全に隠されていました。マジか……。僅かなスキマから覗いてみると、泉っぽい形の物体が辛うじて確認できたので、それで自分の心をごまかしました。
そして、トレヴィの泉へ。ここもまた有名な観光名所なので、多くの人と店で大賑わい。みんなコイン投げをしたり、記念写真を撮ったりしています。中には、調子に乗りすぎて泉の侵入禁止ゾーンに勝手に入り、警備員にみっちり怒られてる人も。私はそんな光景を見ながら、ジェラートを食べてました。ココナッツとイチゴとキウイのジェラートは、冷たくって甘くって最高にうまかった!



スペイン広場

階段からの光景

トリトーネの泉

スキマを覗く

トレヴィの泉



さて、困ったのはおカネの問題。ローマで買っておきたいおみやげがあったんですが、コロッセオでのボッタクリ事件によりユーロ不足に陥っていました。フィレンツェではあちこちに両替屋があったから、ローマでもそうだろうと余裕ぶっこいてたら……、いざ両替しようと思うと見付からない。ようやく見付けたと思いきや、何故か誰もいなかったり現金不可の店だったり。やっとの事で発見した両替屋でも、とある家族がドえらい時間の掛かる手続きをやっているようで、かなり待たされる始末。しかも、苦労して両替を済ませたっつーのに、肝心のおみやげを買おうと思ってた店はお休みというオチまで付きました。おーい!!
ここらでぼちぼちタイムアウトです。疲弊し切った心身をなんとか動かし、テルミニ駅まで戻って来ました。ローマ主要部をグルッと一周歩き回った形。フィレンツェ行き超特急のチケットを、すぐさま券売機で購入します。でもどういうワケか、お釣りが全部50セントコインで出て来やがった!ジャラジャラ出て来るもんで、それを見ていたジプシー風の女が「オーウ、金持ちね!ちょっとちょうだいよ」などとぬかす。当然断り、さっさと列車に飛び乗りました。


帰りの列車でも、やっぱり席はすでに座られている状態……。空席を見付けて座るも、そこに本来の席の持ち主であるイタリア人のじいさんがご登場。じいさんに席を譲り(というか、返し)、他の空席もなかなか見付からず、いよいよ気力はゼロに。もういいや。席を探すのはやめて、誰もいない出入口のドア付近で1人佇む事にしました。1時間半も立ちっぱなしはキツイけど、今度こそ窓から見えるのどかな田園風景を楽しめたので良しとしとくか。
ローマにはほんの6時間程度の滞在だったものの、良くも悪くもいろんな事があったなあ〜。この時はクッタクタでうんざりしてましたが、今になって振り返ると笑い話です。「ジョジョ」の聖地も数多く回れたしね。





夕方5時頃、やっとこさ懐かしのフィレンツェに舞い戻って来ました。なんか安心するわ……。まずホテルに帰って、しばしの休憩。シャワーを浴びてベッドに横になってると、このまま寝てしまいたくもなるけれど、まだやるべき事は残っているのです。何せ、もう今日しか無いのですから。
起き上がって、フィレンツェの街へ繰り出します。目的地は言わずもがな、「フィレンツェ展」ッ!イタリア最後の夜を締め括るに最も相応しいッ!時間帯のせいか、土地柄のせいか、なんと客は私1人だけでした。完璧に貸し切り状態です!こんな贅沢もそうは無いでしょう。黒服さんにずっとマークされてるのは気になるけど(笑)、何はともあれ最高ですよ。好きな絵を、好きなだけ、好きなように、鑑賞し尽くしましたッ!こうやって改めて観るに、「日本八景」キラキラ感は凄まじい。他の絵ももちろんインクや絵の具が煌めいているんですが、「日本八景」は特に光輝いています。使ってる塗料か、技法か、何かしら違いがあるのかな?今までの疲れも吹っ飛ぶほどに見惚れていました。
やがて私以外のお客さんも入場して来ました。イタリア人のカップルや、日本人の女の子達。貸し切り状態じゃなくなったのは残念だけど、やっぱしより多くの人達が荒木先生の絵を楽しめた方が喜ばしいですね。場所が場所だけに、ここで出会った荒木ファンに対しては奇妙な仲間意識を密かに強く感じてしまいます(笑)。


なんやかんやで、「フィレンツェ展」には1時間半いました。もう夜の7時半です。最後の晩餐って事で、ホテル近くのレストランへ。その店には日本語メニューがあり、選ぶのも楽でした。フィレンツェ名物のTボーンステーキが食べたいところだったんですが、最小単位は1kgとの事!複数人で掛からなきゃ、とても食い切れそうもないな。こんな時、1人は不便です。カプレーゼ(モッツァレッラチーズとトマトのサラダ)、スパゲッティーカルボナーラ、ステーキのポルチーニ茸のせを注文しました。
本来ならば楽しいお食事タイムなんでしょうけど、実際はそうも気楽ではありません。最初のカプレーゼの時点で、想像より随分とボリューミィ。無事に完食できるかどうか、早くも不安が襲ってきました。カルボナーラもそこそこの量で、ラスボスのステーキに辿り着く前にけっこう満腹感(汗)。これでステーキが、1kgとは言わないまでも、500gとかあったら敗色濃厚です。……内心ヒヤヒヤしていたものの、いざ現れてみると、案外イケそうな量でした。ホッと一安心。そして、どうにか完食ッ!



パン


モッツァレッラチーズと
トマトのサラダ

スパゲッティー
カルボナーラ

ステーキの
ポルチーニ茸のせ



味の方は、まあまあってトコです。無論、お店にもよるんでしょうが……、結局は日本のお店の方が日本人向けの味だから、そう感じるのかもしれません。つーか私は、ヨーロッパでの1人の食事って、えらく気を遣って疲れるんですよねえ。アジア諸国の食堂や屋台なら日本とそんな変わらないけど、ヨーロッパはなんか勝手が違う。注文から会計に至るまで、どうにもうまく行かない。慣れる事が出来たら、食事ももっと楽しめ、味ももっとおいしく感じるのかも。
ともあれ、お腹も膨れ、最後の晩餐は無事終了。思い返すと、あっという間の3日間でした。もう日本に帰るのか……。




そのJ


<6月30日(日)>
ホテルをチェックアウトし、まずは駅に向かいます。そこで空港行きのバス「VOLA IN BUS」に乗車。空港で乗った時と同じように運転手さんからチケットを買おうと思ったら、「ネクスト」との返事。……え?どういう意味?よく分からんけど、まあ、乗ってれば何とかなるべ。そしてバスは動き出しました。
するとバスは、すぐに次のバス停に停車。「ここでチケットを買って来な」との事。そういう意味か。回りくどいというか、分かりにくいシステムだなあ。その上、並んでチケットを購入し、バスに戻ろうとしたら、なんともう発車しかけてました。慌てて走ってバスを呼び止め、ギリギリ乗車に成功。あぶねーッ!30分に1本は出てるみたいだから、最悪、次のバスでもいいっちゃいいけど……、最後までやってくれるな、イタリア

ペレトラ空港に到着。帰りの飛行機の搭乗チケットを発券します。今回ももちろん、通路側の席を確保!特にトラブルなく飛行機に乗れ、すんなりローマのフィウミチーノ空港に着きました。出国審査においても、やっぱりロクに確認もせず、ほとんど素通り。ついにイタリアの入出国スタンプは押されずじまいでした。こんなんだったら、そもそもスタンプが実在するのかすら疑わしいぞ(笑)。
飛行機に搭乗するまで、ここでも特にトラブルはありませんでした。搭乗ゲートがいつの間にか変わってた程度で済みました。しかもラッキーな事に、私の隣は空席。気持ち的にかなり楽です。そして昼3時頃、日本に向けてテイク・オフ!たくさんの想い出がフラッシュ・バック!来て良かったな。グラッツェ、イタリア!アリーヴェ・デルチ!またいつの日にか!



駅のバス停

VOLA IN BUS


ローマへ
ボラーレ・ヴィーア!

ローマの空港


イタリアよ、
アリーヴェ・デルチ!



<7月1日(月)>
12時間のフライトは、これまた快適そのもの。時折、やたらと揺れまくって、そのたびに内心ビビッてはいましたが。ちゃんと日本に着陸できました。
日本時間で朝の10時過ぎ。税関も入国審査も難なく通過し、晴れて母国の土を踏む。ああ〜〜、疲れた……。ようやく帰って来たよ。そんで、成田空港から直通のバスに乗って、羽田空港へと移動。もう1回、飛行機に乗って帰るのです。羽田空港で食べたかけそば・ミニ天丼セットは最高に美味でした。日本食、うますぎ。つくづく自分は日本人だな、と痛感させられます。
そうして最後の飛行機に乗って、我が故郷へ。無事、帰宅する事が出来たのでした。



帰国ッ!

バスで移動

羽田空港

日本食、最高




――長々と書いちゃいましたが、こんな旅でした。多くの人に助けられ、運や縁や引力にも導かれました。そのおかげで、ダメダメで要領の悪い自分でも、こうして帰って来れました。何とかしようとすれば何とかなるもんです。全てに感謝と敬意を表したいと思います。
何より、念願の「フィレンツェ展」を体験できた事、そしてイタリアという国を歩けた事が感無量でした。楽しい事ばかりじゃなかったけど、でも楽しかったッ!次に行く時はもっとじっくり時間を取って、ネアポリスやカプリ島、ポンペイ、ヴェネツィア、サルディニア島……などなど、今回行けなかった場所へも足を運んでみたいなあ。その時はどうかお手柔らかに(笑)。




管理人 フィレンツェへ行く




(2013年7月23日)




TOP  戻る   前編へ

inserted by FC2 system