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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




ハーミット・パープル (隠者の紫) / 本体: ジョセフ・ジョースター
                     (もう1人の本体: DIO)
< 他の物質・生物と「リンク」する能力 >




9番目のタロット「隠者 (THE HERMIT)」のカードの暗示を持つ。
カードには、杖とカンテラを手に、闇夜を歩く怪しげな老人が描かれている。強大な魔力を宿すという五芒星がカンテラの中で輝き、老人の行き先を照らしている。このカンテラがあるからこそ闇に隠された道が見え、杖があるからこそ先へ進む事が出来る。
このように、「隠された叡智」「経験則」「助言」「思慮深さ」「探究心」「慎重」などを象徴するカードなのである。




<特徴>
@本体:ジョセフ・ジョースターが60代の時に、ジョースターの血の繋がりゆえ目醒めたスタンド能力。
ジョナサン・ジョースターの肉体を持つDIOにスタンドが発現した影響を受ける事で、ジョナサンの子孫である彼が発現させたスタンドである。なお、ジョセフの方が孫:空条承太郎よりも1年ほど早く発現している。


Aツタ状のイバラのヴィジョンを持つスタンド。
パワーは弱いが、遠距離まで伸ばす事が出来る。ただし、本体から切り離しての遠隔操作は不可能。


Bイバラを物質に絡ませ、縛り上げる。イバラなので、当然「トゲ」があるが、ジョセフの意志によって「トゲ」の攻撃力(硬さや鋭さ)は調整できるようだ。そのため、ただのロープとしても、有刺鉄線としても利用可能。


Cジョセフの「波紋エネルギー」を伝わらせるためのツールとしての利用法もある。
スタンドも「波紋」もジョセフ自身から生まれるエネルギーであり、肉体を駆け巡るが如く、「波紋」はスタンドにもスムーズに伝導していく。よって、敵にバレにくく、かつ遠くまで「波紋」を送り込む事が可能となる。


D次から次へとツタを伸ばせるため、たとえ切断されてもジョセフへのダメージはほとんど無い。『バッド・カンパニー』や『ハーヴェスト』等の群体型スタンドに近い性質を持っているのだ。




<能力>
他の物質・生物と「リンク」する能力



@「ジョジョ世界」はある超越的・絶対的な力で満たされており、ありとあらゆる存在がこの力を共通して保有している。『フー・ファイターズ』(が引用した天文物理学者フレッド・ホイル)の言葉を借りるなら、その力とは「知性」である。全ての物質や生物はこの「知性」に導かれて生まれ、物質や生物に宿る「知性」は自身の「情報」を絶えず記憶し続けているのだ。
そして、「知性」は自身の「情報」を一種の「信号」として、他の「知性」に送る。この「信号」のやりとりによって、「知性」は大なり小なり互いに反応し合い、影響し合い、「物質世界」において1つの巨大な流れを形作る。何者にも抗えぬ「因果の流れ」、なるべくしてなる「必然の連続」。人はそれを「運命」と呼び、「運命」を決定付ける「知性」そのもの(が持つ意志のようなもの)を「神」と呼ぶのである。
スタンド使いとはこの「知性」「運命」に選ばれた存在であり、それゆえ、スタンド能力は多かれ少なかれ「知性」に働き掛ける力を宿しているという事になる。


A『ハーミット・パープル』はパソコンのリンク・ケーブルのようなスタンドで、これに触れられたモノは、本体:ジョセフ・ジョースターとリンクする(繋がる)。そして、モノとモノの「繋がり」、「知性」が発する「信号」を辿り、様々な「情報」を探索・収集するのだ。
セスナ機とリンクして思い通りに操作する事も出来たし、ゲーム機やソフトにイカサマが仕掛けられていないかを調べる事も出来た。生物に対しても能力は有効で、心を読む事まで可能らしい。
俗に言う「サイコメトリー」「読心術」として利用できる能力なのである。


B機械の操作や確認など、明確な形のある物質に対する場合とは異なり……、「人の心」や「遠い地の風景」といった形のないモノや遠隔地の情報を得たい場合は、スタンドからジョセフに直接「情報」が伝わるワケではない。別の媒体を通じ、「情報」を映像音声に変換しなければならないのである。作中では、カメラ・灰・TV・砂などを通じての「念写」、TVのスピーカーを通じての「念聴」……といった方法によって変換された。
その際には、手に入れたい「情報」と深く関係するモノを持っている方が、(「知性」が発する「信号」もキャッチしやすくなり、)「念写」等の精度もグンとアップするようだ。その一方で、手に入れたい「情報」の近くに強いパワーを持つ存在があると、それはノイズとなって「念写」等の障害となってしまう。


C第4部登場時には、ジョセフの老化とともにスタンドパワーも弱まってしまっていた。
そのため、「透明の赤ちゃん」の両親や吉良吉影の居所を「念写」する事も出来なかったようだ。


Dこのスタンドはジョースターの血と魂の「絆」それ自体が発現したものである。DIOが持つジョナサン・ジョースターの肉体は、その時点でスタンドを発現・操作し得る「最も近い血縁者」であるジョセフと密接に繋がっており、その繋がりが『ハーミット・パープル』となった。
そのため、DIOもまたこのスタンドを使用できる。むしろDIOの方が、ジョセフ以上に自在にスタンドを使いこなせていた。ポラロイドカメラを破壊する事なく「念写」してみせたり、J・P・ポルナレフの心を通じてJ・ガイルを水晶に「念写」したりしていたし……、自身の『ハーミット・パープル』に強大なスタンドパワーを流し込み、ジョセフからの「念聴」を妨害する事さえ出来た。


EDIOがエンリコ・プッチと出逢った時、彼にプレゼントした『矢』にも、『ハーミット・パープル』を使っていたものと思われる。
あらかじめ『矢』に能力を宿らせ、プッチが『矢』に強く念じた時に発動するようプログラミングしたのである。だから、プッチがDIOの声を聞きたいと望んだ時、『矢』が彼を貫いた時、プログラム通り『ハーミット・パープル』は発動。プッチとDIOはリンクし、「意思の疎通」「情報の共有」が可能となったのだ。DIOはプッチの置かれた状況や心理を瞬時に理解し、スタンドについての的確なアドバイスを彼に送った。プッチはDIOの名前と居場所を知り、弟:ウェス・ブルーマリン(ウェザー・リポート)との件が片付いたら自ら逢いに行こうと決心した。
このように、能力の発動条件をある程度は設定できるのである。これは、宿すスタンドパワー自体はごく少量で済むらしく、それゆえ「時」と「場所」をどれだけ隔てても支障はない。何年経とうが、数千km離れようが……、能力の効果は持続し、条件さえ満たせば発動するようだ。


Fジョナサンの肉体がDIOに馴染んでいくに従い、純粋な「ジョナサンの要素」はDIOの中から薄れていく事となる。それに伴って、この能力はDIOから離れ、やがて消失していった。(反対に、DIO本人のスタンド『ザ・ワールド』のスタンドパワーは高まっていく結果となった。)
一方、ジョセフはエジプトへの旅の中でスタンド使いとして成長していく。発現当初はDIO以外とリンクできず、DIOの「情報」しか探れなかったジョセフの能力も、こうして次第にコントロールできるようになっていった。スタンドを発現させる際にも、初めは右腕からしか出せなかったものの、いつしか全身どこからでも発現できるようになったようだ。最終的に、『ハーミット・パープル』は完全にジョセフのスタンド能力となったのである。




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