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★THE Final STAGE★




<<THE Final STAGE総評>>
総登場コマ数…1コマ! 総セリフ数…0!



イケメンは何故、こんなにもイケメンなんでしょう?イケメンは何故、老若男女問わず、こんなにも多くの人々の心を掴むのでしょう?
――その理由はやはり、ルックス以上にイケてる生き様にこそあります。彼は常に、自分以外の誰かを想い、行動していました。自分もレース参加者であるにも関わらず、保安官助手として殺人者を追跡する任務に就いたのも、同じレースに参加している友人達を守るため。オエコモバの能力によって重傷を負い、レースを棄権する事になったのも、ライバルであるはずのジャイロとジョニィを守るために戦ったから。そして、そのイケてる命を失ったのも、愛する女性・ルーシーを守るために戦ったから。そこには見返りを求める欲望などなく、損得や利害すらなく、ただただ愚直なまでに純粋な想いだけがあったのです。


「大切な人を守りたい」

「困っている人を助けたい」

「誰かの力になりたい」


そんな、きっと誰もが当たり前に持つ単純な気持ちに、ひたすら忠実に従って生きていた。それがイケメンという男なのです。そして、そうやって生きていく事こそが、他ならぬ自分自身の心も満たしてくれる事を知っていたのでしょう。彼は「保安官」としてでもなく、「スタンド使い」としてでもなく、「レース参加者」としてでもなく……、ただ「カウボーイ」として、「1人の男」として、堂々と生き抜きました。「道」に迷う事なく、走り抜きました。
彼の生き様は、皆さんも知っての通り、ルーシーとジャイロ&ジョニィを結び付け、やがては大統領やディエゴという巨悪から世界を守る事へと繋がったのです。命を失っても、その高潔なる魂は世界を「正しい道」へと導いていったのです。そう、彼はまさしく「正義」の体現者ッ!我々も彼の気高き姿を道標として、それぞれの道を歩んでいこうではありませんか。共に真のイケメンになろうではありませんか。

さあ、7年という長きに渡ってイケメンを応援し続けてきた当コーナーも、これにて一旦の閉幕と相成ります。最後は、彼を象徴する言葉で、このイケメン讃歌を華麗かつスタイリッシュに締め括りたいと思います。マウンテン・ティムという男を一言で言い表すのならば、やはりこの言葉こそが最も相応しいでしょう。それでは、皆さんもご一緒に……。


「ルックスもイケメンだ」

(2011年5月4日)




<UJ編 最終話>
Final STAGEというよりは、正に「SBR」を総括しての登場というべきでしょう。旅を終えたジョニィが、ジャイロと共に走り抜けた長き旅を想い出す。この最終話最大のハイライト・シーンと言っても過言ではありません。我らがイケメンも、そこに参上しました。しかも描き下ろしですッ!このシーンで新たに描き下ろされているのは、サンドマンにウェカピポ、マジェント、そしてイケメンの4人のみ。ただ荒木先生、イケメンの絵だけは妙に気合いが入ってますよ。他の3人とは違い、唯一、ベタを使わずに斜線で処理されてますし。荒木先生としても、万感の想いを込めて描かれたのでしょうね。
具体的には、ジャイロの「まず優勝候補で一番ヤバそうなのはマウンテン・ティムだな」とのセリフに、帽子に手を掛けながら爽やかに微笑むイケメンの姿が描かれています。恐らく2nd.STAGEスタート前なのでしょう。「帽子を踏み付けてやりたい」などと強がっていたジャイロでしたが、実のところ、やはりイケメンを最も恐れ、警戒していた事が判明。3,500人を超える参加者の中でも、イケメンこそが最大級の重要人物。この事実に気付けていただけ、ジャイロもさすがと誉めてあげるべきかもしれません。そして、その時系列通り、イケメンの顔にはオエコモバの「地雷」によって付けられたもまだありません。美しきイケメンのルックスがここにッ!傷は男の勲章とも言いますが、せっかくの最終話。荒木先生も読者サービスで、傷なしバージョンを魅せてくれたのでしょう。イケメンファンのうら若き乙女達の黄色い声が聞こえてくるようです。
この7年の連載期間で、荒木先生の絵柄も随分と変遷しました。最終話に描かれしイケメンは、「今」の荒木先生の集大成。これほど深い渋みのある、男の魅力と色気に満ち満ちたイケメンも他に存在しませんよ。最終話に相応しき名画です。このルックスとスマイルに落ちない女性など、あらゆる次元でルーシーただ1人しかいないでしょう。そして、ルーシーが落ちないからこそ、イケメンの悲哀があるのです。男の孤独があるのです。これにより、女性のみならず、屈強な男どもでさえもイケメンに強く共感し、心酔せざるを得ないという寸法です。これほどのカリスマを何気なく発揮するイケメン、彼こそが紛れもなき「真の男」ッ!

結局、ずっと願っていたジャイロの復活はありませんでした。しかし、これが生きとし生ける者の定めであり、あるべき形。イケメンはそれを覆してみせる事を、決して良しとはしなかったのでしょう。だからこそ、ジョニィもジャイロの死を受け入れ、さらに強く生長する事が出来ました。これからはジャイロと共に、ジョニィを見守ってくれるに違いありません。しかし、まあ、彼らの事です。合間を見ては、女神をエスコートする作法をみっちりとジャイロに叩き込んであげているのかもしれません(笑)。
そして、ルーシーはどうやら「遺体」を独占したっぽい。ただ、イケメンはそれを咎めはしません。彼女が願うもの、それはささやかな幸せなのだから。身の丈に合わぬ大それた願いを持っていたならば、イケメンはあえて心を鬼にし、彼女を叱り、諭してあげるはず。しかし彼女は、これまで歩んできた過酷すぎる人生に見合わぬほどの、小さな幸せを求めていると思われます。その程度の私欲は大目に見て、そっと彼女を見守ってくれるでしょう。
そうです。イケメンは神となり、これからの世界を見守ってくれるのです。世界をよりイケてる方向へと導いてくれるのです。それを忘れない限り、この世界は大丈夫。「SBR」は本当に素晴らしい、イケまくりな物語でした。荒木先生とイケメンに、心より感謝申し上げます。

(2011年5月4日)






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