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ジョジョの奇妙な冒険
スターダストクルセイダース (TVアニメ)






第6話  暗青の月(ダークブルームーン)




まずは、久しぶりの前回までのあらすじ。前よりもスピーディーで良かった〜。まあ、大雑把すぎて、あまりあらすじになってなさそうな気もするけど(汗)。
今回は『ダークブルームーン』戦。「ジョジョ」全編を通しても珍しい海中戦が楽しめました。誰が本体なのか、誰が敵なのか、誰が信用できるのか分からないっていう不安感が、まさに3部らしいスタンド・バトルです。それだけに、ポルナレフも加わった一行の、仲間がいる安心感が頼もしい。
特筆すべき点としては、やはり家出少女の名前でしょうね。なんと「アン」という名が付けられました。世界中どこにでもありそうな名前で、無難なとこですかね。ただ、荒木先生が命名されたかどうかハッキリしない限り、その名はあくまで【アニメの家出少女】の名前とさせていただきます。

オリジナルシーンは、学生服の件でのアヴドゥルとポルナレフ。アヴドゥルは日本好きって面が押し出されているようで、武士道を妙な風に解釈しちゃったりしてニヤニヤさせられます。せっかくバラエティに富んだパーティを組んでいるワケですし、異文化交流が描かれた方が旅の面白さも強調されますよね!
もちろん、原作の再現度も相変わらずスゴい。4人揃っての「しまったあっ!!」も、見事に再現されてて笑いました。
そして、多くのファンが心配していたであろう承太郎の喫煙シーンも、黒塗りでセーフ!明らかにタバコ吸ってるの丸分かりなのに(笑)。もはや意味があるんだかないんだかも分からん処理ですが……、逆に、「黒塗りしときゃ万事オッケー!文句あっか!」っていう規制への皮肉に思えてきます。今後もどんなヤバくて際どいシーンがあろうとも、黒塗りを免罪符にしつつ、余裕で完全再現してくれると確信しました。もう怖いもの無しですよ。

(2014年5月12日)




第5話  銀の戦車(シルバーチャリオッツ)




アヴドゥル VS ポルナレフ!美しい絵と滑らかな動きにより、ド迫力な画面を楽しめました。『マジシャンズ・レッド』の炎も躍動感たっぷりだし、超スピードで戦う『チャリオッツ』もやっぱカッコイイわ。BGMも最高です。正々堂々たる勝負は、見てて清々しいもんですね。
ちょっとした不満点とすれば、『チャリオッツ』の射程がえらい長くなってるところと、「甲冑」がもっとドロドロに溶解しててほしかったところかな。ただ、なんか「甲冑」外しが打ち上げ花火みたいに派手で、寝てる姿勢から飛んだポルナレフもやけに高度が高くて、ちょっとウケました(笑)。
舞台となった「タイガーバームガーデン」は、私も14年ほど前に訪れた経験があります。残念ながら2000年に閉園となってしまいましたが、その直前に行く事が出来ました。原作を読んだイメージとは違ってたんでピンと来ない部分もありつつ、それでも「この場所でアヴドゥルとポルナレフが戦ったんだ〜」と感動した事を今も憶えています。アニメだとカラーが付くので、あのギンギンでカオスな色彩がより再現され、なおさら懐かしく思えました。

ポルナレフがDIOと遭遇するシーンでは、なんとペット・ショップも登場ッ!原作では謎のオウムでしたけど、アニメでは巧みに後半への布石として変更してきました。とっくに完結してる作品だからこそ可能な構成。あの冷たく鋭い眼光、シビれるぜ。イギーとの死闘も待ち遠しい。
まあ、何はともあれ、ついにこれでクルセイダース5人が集結です。エジプトでイギーが参戦するまでは、基本、このメンバー!いよいよ旅も本番ですね。


次回は『ダークブルームーン』戦ですが、危惧していたタバコの件は普通に描写されるっぽい。承太郎がちゃんと吸うのかどうかは分からんとは言え、とりあえずはホッとしました。いや……、このスタッフなら、しょーもない規制なんてブッちぎって、しっかりやってくれるはず!
ちなみに、EDでのアヴドゥルが作画ミスで両右手になっていたようですが、さすがに今回までには修正を間に合わせた模様(笑)。これで、ポルナレフからあらぬ誤解を受けずに済みました。

(2014年5月3日)




第4話  灰の塔(タワー・オブ・グレー)



いや〜、面白いですねえ。いよいよエジプトへの旅が始まったワケで……、原作を忠実に再現しようとしているだけでなく、オリジナルシーンで上手くシーンとシーンの間を補完してくれています。各キャラクターの個性であったり、旅の感覚であったり、そういういろんな部分がより深く濃く描かれていて、とにかく観てて楽しい。勝手なイメージではありますが、OVAが【「ジョジョ」のアニメ】であるなら、今作は【アニメの「ジョジョ」】って感じ。アニメである事ももちろんですが、それ以上に、「ジョジョ」である事にこだわり抜いた作品だと思います。
「ジョジョ」をよく知らない人は、どこか怖くて堅っ苦しくて取っ付きにくいイメージを持っているかもしれません。でも、今回のスッチーの件なんかユーモラスで笑っちゃうし、花京院の解説も異国を旅してる空気が伝わってくるし、激しいバトルも燃えるし、マイナスイメージを払拭する良いキッカケになり得そうな丁寧な構成。BGMがまた、テンション上げてくれます。散々原作を読んでいるのに、まったく退屈しないし飽きない。このペースなら、タロット(アジア〜中東)編と、9栄神(エジプト)編の分割4クールになりそう。長く楽しめそうで嬉しい限りです。

ただ、細かい点を言うなら……、『タワー・オブ・グレー』はキモくてカッコ良かったけど、『スタープラチナ』のオラオララッシュを交わしたってのが少々分かりにくかった気がします。あと、こればっかりはしょうがないとは言え、自主規制の黒いモヤモヤが多くて残念。まあ、Blu-rayを買って観る事にします(笑)。
それから、ジョセフが空路を諦め、陸路か海路を提案した事について。「専用機でもチャーターすれば?」と思う方もいらっしゃるでしょうが、さすがにあんな事があった直後では、ジョセフ自身も承太郎達も飛行機なんか乗る気にはならないはず。何より、乗客は他にいなかったとしても、もしどっかの街中に墜落しようものなら大惨事です。増して、「空」という逃げ場のない場所で敵に襲われる危険は避けたいでしょう。なので、一行のあの選択は自然なものであったと思いますよ。


さて、次回は香港でのポルナレフとの死闘。炎と剣の戦いがどのように描かれるのか、今からウキウキです。

(2014年4月28日)




第3話  DIOの呪縛



前回までのあらすじもなく、今回は速攻でOP。案の定、何度も聞いているうち、このOP曲もすっかり馴染んでしまいました(笑)。イイね!
さて、今回は激しいスタンド・バトルはなく、ジョースター一行が旅立つ動機付けが描かれる回でした。それでも物足りなさはまったくなく、引き込まれて観ていたら30分経っちゃったって感じ。面白かったです。オリジナルシーンも巧みに交えつつ、原作の魅力を見事に表現できていたと思います。特に、花京院とホリィさんのやり取りが描かれたおかげで、「恋をするとしたら」のセリフの説得力も増しました。ホリィさんが魅力的であるからこそ、それぞれのキャラ達の心理・感情も自然に受け止められるというもの。自身の「誇り」のためってのもあるとは言え、やっぱ純粋にホリィさんを救いたいって気持ちもデカいっスよね〜。

個人的に好きなシーンは、承太郎の「言え! 「対策を!」」のところ。みんなが焦り嘆いている間に、承太郎の心はもうすでに母を救うために動き出しているのがカッコイイ。ジョセフの「安心していればいいんだよ」も、とっても優しげでグッと来ました。
そして、4人の旅立ちのシーン!『スタープラチナ』命名から「行くぞ!」までの流れが最高です。絵の見せ方やBGMも相まって、いよいよ旅が始まるっていうワクワク感がスゲー!テンション上がっちまいますよ。
それを受けてのED!1・2部に続き、これまた昔の洋楽です。「Bangles」の「Walk Like An Egyptian」がテーマ曲。この曲名からして、まさに今回からの起用が正解!エキゾチックな魅力のある曲で、なかなかグッドですね。EDのアニメーションも、エジプトやタロットといった異国情緒神秘性に溢れるムードが表現されてますよ。冒頭の時計の針の先端が『矢』のデザインだったりと、遊び心もたっぷり。

ED後のCパートでは、DIOが「念写」するワケですが、その暗闇にはヴァニラ・アイスエンヤ婆と思しき人物の姿も確認できました。ニヤリと出来るポイント。
そして、次回はポルナレフが登場するようです。これでエジプトでイギーが加わるまでのメンバーは勢揃い!旅も本番って感じですね。楽しみです。

(2014年4月19日)




第2話  裁くのは誰だ!?



いきなりの前回までのあらすじ。これが意外と長く、じれったい気持ちにもさせられました。というか、今回は比較的ゆっくりペースの上、アニメオリジナルのシーンまで挟んできています。おかげで、原作よりも早めの初「やれやれ」も頂戴しました!この余裕ある尺の使い方、今作は3クール以上である事がほぼ確実になったんじゃないかと思います。
さて、まず特筆すべきはOPでしょう。橋本仁氏が熱唱する「STAND PROUD」!なんというか、「聖闘士星矢」などを彷彿させる曲調で、まさにジャンプ黄金期のアニメ主題歌って感じ。正直、まだそんなにピンと来てはいないんですが、何度も聞いていくうちに耳に馴染んでくるかな〜。OPのアニメーションは、前作同様「神風動画」が担当。受け継がれる血と意志や、旅してる感覚が伝わってきてイイですね。カッコイイです。

今回は個人的に、前回よりは盛り上がりに欠けた印象。でも、旅に出てからどんどん盛り上がってくれるでしょうし、期待も大いにしております。「アニメである事」にこだわった作りをされているようですから、アニメだからこその手法で魅せてくれるに違いありません。
花京院はクールでありつつ、怪しさや力強さも感じられる声と演技で、イメージにけっこう合っていたと思います。『ハイエロファント・グリーン』の表現も美しい。ただ、女医の先生から『ハイエロファント』を引きずり出すシーンは、もうちょいじっくり描いても良かったかも。なんかあっさり出されちゃった。それにしても、誰もが思っていそうですが、花京院はあんだけしこたまオラオラ喰らってよく生きてられたな(笑)。あれだけの生命力があれば、DIO戦でも生き残れそうだよ。
茶室でのオリジナルシーンも挿入。茶道に興味津々なアヴドゥルと、日本嫌いなジョセフがおかしい。アヴドゥルは寿司も好物だし、日本文化を好んでいるみたいですね。すぐ熱くなってしまう性分だから、心を静めてくれる茶道を学びたいと思ってるんでしょうか?その一方で、茶道の心とは無縁の、なんとも無礼で粗野で豪快なジョセフ。対照的で面白いコンビです。2人の性格もうまく表現されていました。

EDは映画的に、黒バックのBGMでスタッフロールという構成。ただし、これはあくまで今回限りの演出です。正規のEDは次回から!一体、どんな感じになるのかな?楽しみに待ちましょう。

(2014年4月12日)




第1話  悪霊にとりつかれた男



さあ、いよいよ始まりました!待ち望んでいた「ジョジョ」3部のアニメ化ですが、その期待を裏切られる事なく面白かったです。OPもEDも無く、ひたすら本編だったワケですが、それでもあっと言う間に終わっちゃいました。
注目すべき点は多々あります。より原作に近付けてきた絵柄、テンポ良く飽きさせないストーリー構成、キャラクターやカメラワークの滑らかな動き、声優さん達の熱のこもった演技、ムードたっぷりのBGM、全編通してのツッコミ所満載っぷり(笑)……などなど。そして何より、個人的には3部の空気感が再現されているのが嬉しかったですね。なんというか、軽快でコミカルでカラッとした空気。OVA(前半)の重厚でシリアスでドッシリとした作風とは対照的です。もちろんOVAはOVAで見所たっぷりなんですけど、やっぱ「ジョジョ」は燃えて笑えてっていう方がいいなあ。そういう意味では、今作は文句なし!
「スタンド」の発音・アクセントに関しても、私にとっては違和感ゼロ。「やっぱコレだよな」って感じ。OVAにしてもゲームにしても、今まで気になってしょうがなかったから、ようやく落ち着きました。

ただ、『マジシャンズ・レッド』との戦いで『スタープラチナ』が発現するシーンは、もっと勿体つけても良かったかも。意外とあっさり出て来たな、って印象でした。
けっこう賛否や好みが分かれそうなのが、『スタープラチナ』発現時の演出でしょうか。キラキラと星が煌めくような輝きと共に、煙がボワワ〜ンと出て、『スタープラチナ』登場。アニメらしい魅せ方で美しいんですが、イメージと違うって人も大勢いそう。『マジシャンズ・レッド』や『ハーミット・パープル』を見た限り、この作品ではスタンドごとに発現の仕方が異なるようです。なかなか興味深い試みですし、神秘的でどこか魔法や精霊さえ想起させる3部のスタンドには合った演出かな、とも思います。
いずれにせよ、そういった全てを含めてスゴい楽しめました。これから始まる、エジプトへの長い旅路。共に最後まで見届けましょう!


ちなみに……、承太郎の不良化については、ホリィさん視点の美化などではなくて、あれが事実だと思っとります。
優しく母親想いなところも「やる時はやる」性格も基本的に変わってはおらず、単にどの面を表に出してるかの違いだけ。ただ、彼は成長するにつれ、その能力もますます抜きん出ていき、周囲とのギャップに苦しんでいた部分があったのかもしれません。子どもながらに高すぎる能力を持つがゆえ、「やって当然」の事をやろうともしない大人や社会に対し、強い反抗心を抱いてしまったのでしょう。(だから逆に、プロフェッショナルな仕事人や、必死にもがいて努力する人に対しては、強い尊敬を抱く。) そしてその反抗心は、高校生の時点でついに我慢の限界に!
加えて、ホリィさんは承太郎が何をしても信じてくれるし、何も言わなくても分かってくれる。承太郎も安心してグレる事が出来たってワケです(笑)。

(2014年4月5日)







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