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ジョジョの奇妙な冒険
スターダストクルセイダース (TVアニメ)






第30話  「バステト女神」のマライア その1




今回は『バステト女神』戦の前半。めっちゃ面白かったです。この戦いはジョセフらしさが詰まってて、笑えるし燃えますね。絵柄も普段よりコミカルというか、アニメっぽい感じになってた気がしました。それも今回のエピソードには絶妙にマッチしています。
オリジナルシーンとしては、まずさっそくアスワンで入院中の花京院が登場。どうやらジョセフの計らいにより、SPW財団の医師団が彼の治療を担当する事になったようです。原作ではDIOの館まで出番がないので、花京院ファンにとっては嬉しいエピソードでしょう。今後もまた彼の入院生活が描かれるかもしれませんね。承太郎が勝手に彼の魂を賭けるダービー(兄)戦なんか、絶好のチャンスですよ。まあ、あまり丁寧に描き過ぎると、せっかくの戦線復帰のありがたみが薄れちゃいそうだからバランスが難しいなぁ。
ジョセフ達を待つ承太郎達がトイレ話をして、ちょうど女子トイレに侵入中のジョセフ達に繋げるあたりも巧い。しっかし改めて思うに、3部はトイレネタばっかだな(笑)。旅とトイレ事情は切り離せぬものですが、当時の取材旅行中に荒木先生もきっと苦労したんでしょうね。

それはさておき、特筆すべきはマライアの色気と可愛さ!グンバツな脚より何より、ヒップに目が行ってしまうぜ。いいケツしてやがる……(ゴクリ)!絶対、スタッフは尻フェチだな。間違いないッ!
そして、そんなわがままボディーを持て余し、どこか気だるい色香を纏う彼女なのに、走り方だけはやたら女の子っぽくてキュート。そのギャップもまた良し!細部に至るまで、スタッフのこだわりを感じずにはいられません。次回のビチグソ豹変も楽しみです。
加えて、ちょっと気になったのが「エジプト9栄神」のカード。今回、初めてカードの裏側も描かれていましたが、明らかに「セフィロトの樹」がデザインされています。原作では何の設定もありませんが、このアニメではもしかすると、ファンサイト「究極スタンド大全」さんでの解釈( ⇒ こちら )を取り入れたのでしょうかね?

(2015年2月14日)




第29話  「アヌビス神」 その2




『アヌビス神』戦の後半です。いやぁ〜、面白かった!『アヌビス神』はシリアスもギャグも行ける芸達者だから、そのギャップで大いに盛り上げてくれましたね。不満とすれば、カーンとポルナレフの「絶っ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜対に!」をもっと伸ばしてほしかったって事くらいかな。
承太郎がサシの真っ向勝負でこれほどまでに追い詰められた相手も珍しい。敗北や死さえ意識し、勝った後には自力で立つ事すら出来なくなってましたからね。その点においては、DIOよりも強敵だったと言えます。そんな死闘をアニメで見ると、やはり大迫力ッ!どんどん強くなるパワーとスピードに恐怖し、圧倒されました。しかも、なんと久々の「流星指刺(スターフィンガー)」に加え、『チャリオッツ』も肩の甲冑のみを外すという「アーマーテイクオフ・改」まで披露!このようにオリジナル要素もプラスしてくれて、見応え充分。お互いに全力でぶつかってる感がスゴかった。
カーンが町の人達に心配されているシーンも、彼の本来の性格が窺えて良かったです。しかも、そのシーンが警官登場の布石としても働いているし。最後はさりげに、目を覚ましたカーンが介抱してもらってるようでした。無事で何より。そうなると、チャカもちょっと心配ですが。

相変わらずイギーのオリジナルシーンも満載です。屁ばっかこいてます(笑)。
そして今回も、イギーの行動はちょいと意味深。全てを知ってて、あえてバカ犬のフリして、『アヌビス神』から承太郎達を助けてくれた……っぽく見えなくもないのです。ただ、私としては……、ペット・ショップと戦うまでは無関心・不干渉を貫いていてほしい。今の時点でイギーには、わざわざ承太郎達を助けてやる義理なんぞないと思ってます。出番が増えるのは嬉しいけど、あまり一行と馴れ合ってほしくもない。複雑な心境。


あと、前回ツッコんだ時間経過の件ですが、どうやら『アヌビス戦』を倒した後、あのホテルにもう1泊しそうな気配でした。随分ゆっくりしてんなぁ(汗)。まあ、それなら、追い出されるのを嫌がっていた事は納得です。
しかし、このエドフで連泊するとなると……、次回あるであろう、休息のためにルクソールに2泊するという話の流れに違和感が出て来そう。ルクソールまではロクに休み無しじゃないと引き立たないですよ。とは言え、そこまで深く考えたってしょうがないか。

(2015年2月7日)




第28話  「アヌビス神」 その1




前回から打って変わって、シリアスな『アヌビス神』戦。剣同士の戦いはアニメ的にも映え、ポルナレフもチャカも非常にカッコ良かったです。次回の二刀流ポルナレフも期待大!
オリジナルシーンも交えながら、うまく原作の間を繋げてくれていましたね。特にイギーは、原作だとペット・ショップ戦まであまり目立たない存在でしたが、ちゃんとスポットライトを当ててくれているのが嬉しい。病院でのシーンは微笑ましいし、コム・オンボではさりげなくポルナレフの単独行動のキッカケになってるし、『アヌビス神』の妖しさ・ヤバさに唯一勘付いている描写もあるし。ただのマスコットではなく、旅の仲間って感じでグッドです。
お久しぶりに、って言うか、エジプト編では初のナレーターさん登場。大川さんのために無理矢理出番を作った感はあるけど(笑)。でも、アニメ版「ジョジョ」を見てるって気分に浸れます。

ただ、あえてポルナレフ並みにうるさい事を言いますと……、「東西南北おかまいなしに襲ってくるがな」のシーンはもうちょい尺を使ってほしかったかな〜。夕焼けに照らされる無言の一行を旅情たっぷりに描いてほしかった。
エドフの床屋では、ポルナレフに怒られたカーンが普通にヒゲ剃りして、アゴの下の時にやっと『アヌビス神』を使っていましたが、ここは最初から『アヌビス神』じゃないと。アニメ的に見せるのが難しいのかもしれませんけど、『アヌビス神』だからこそめっちゃ切れ味良く剃れるワケですしね。


あと、時間経過がなんかよく分からなくなってました。チャカと戦って、エドフへ向かい、そこですでに1泊してるっぽい?床屋でポルナレフが、チャカ戦を昨日の出来事と言ってましたから。実際、夕方から朝方になったようですし。でもその割に、ジョセフは「(1人になるなと)さっき言ったばかりだろう」とか言ってる。かと思えば、イギーが吠えてるせいでホテルを追い出されるのを心配してたりもする。1泊したんなら、あとはチェックアウトするだけだし、そんなに問題ないんじゃね?
――要するに、チャカが夕方に『アヌビス神』を抜いた時点で日を変えて、ポルナレフを襲うのは翌日の真っ昼間にすれば良かったワケです。アニメだと同日のように描かれ、ポルナレフを襲う時にはすっかり夕暮れになっちゃってました。だから、エドフでの時間が変な風になっちゃったと思うのよね。まあ、夕陽の中での決闘はシビれるけど。

(2015年1月31日)




第27話  「クヌム神」のオインゴと「トト神」のボインゴ




めっちゃ面白かったー!完璧と言える出来かも。ンドゥール戦から180°変わって、今回はオインゴ・ボインゴ兄弟のコメディ回。彼らの必死さと、それが空回りする滑稽さ。大いに笑わせてもらいました。ジョセフ達は襲われている事にさえ気付かぬまま終わっちゃいます。承太郎にとっては、イメージ的にかなりのダメージを受けたのかもしれんけど(笑)。(イメージと言えば、イギーのデザインがもうブサカワ系から可愛い系にシフトしてましたね。あとはカッコイイ系への変貌を残すのみか。)
こんなギャグ満載のクセして、「兄のオレが弟を信じて、運命に対して努力しなくては勝てない」とか「死ぬ気になれば何でも出来る」とか「ぼく1人でやってみせるよ」とか主人公っぽいセリフもあるし、弟の成長に涙する兄なんて人情モノっぽいシーンもあるし、かと思えば「人生、そうそう都合良くはいかないよ」と風刺めいたオチまで効かせてくれるし……、なかなか引き出しの多い兄弟だったりします。無邪気に犯罪しまくる悪だけど、まったくもって憎めない2人。

マンガの原作とは違う、アニメならではの見せ方や表現方法も楽しいですね。
宅八郎似のメガネの男をブン殴るシーンなんかは、予言と現実を同時進行させていました。また、タバコ芸に追い込まれていた時は、オインゴが大宇宙の中、巨大タバコの上に立って、その周りを爆弾オレンジが惑星のように回るなんて無駄に壮大な描写も(笑)。ワケ分からんくらいに追い詰められてるのが伝わって最高っス。
BGMもエジプト編からムードが変わり、イイ感じに内容を盛り上げてくれてますしね。


何より驚いたのが、やっぱしEDでしょう!OPがなかったのは、尺の都合上、仕方ないんですが。EDは「LAST TRAIN HOME」ではなく、なんとオインゴ・ボインゴが歌う「アク役◇協奏曲 〜オインゴとボインゴ〜」なる曲!『トト神』の予言のマンガの世界観を活かした楽曲です。まさかここまで力を入れて来るとは。コレ、もしかすると2番にホル・ホースが出て来たりするのかな?ホル・ホースとのコンビの時に期待してみよう。
次回は『アヌビス神』。次回予告もセリフのみのBGM無しで、なんか不気味に冷たく張り詰めた空気がビンビン伝わって来たぜ。待ち遠しいです。

(2015年1月24日)




第26話  「愚者(ザ・フール)」のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その2




新OP曲の方は何度も聞いているうち、だんだん馴染めてきました。最後の「おら〜〜☆」はちょっとアレだけど(笑)、基本、カッコイイ曲ですよ。
さて、今回はンドゥール戦の後半です。「いかにして音を出さずに近付くか」と「いかにして敵の居場所を捕えるか」の、壮絶な駆け引きが楽しめました。戦局が二転三転し、やっぱ緊張感漂う名バトル。ただ、オインゴ・ボインゴ戦の序盤まで入っている尺の都合上か、テンポの緩急に欠ける印象。もうちょいじっくりと描いても良い部分も、さらっと軽く過ぎて行っちゃったのが残念です。正直言って、その点においてはOVAと比べると少々見劣りしてしまいました。
でも、『ザ・フール』飛行形態が発現した時、承太郎が掴んでいたはずのイギーが砂のダミーになっていたシーンは、芸が細かくってグッドです。あと、「潜水艦のソナー音のようにッ!」ってセリフ、OVAではンドゥールのセリフになってて違和感だったんですけど、ここは承太郎のセリフにしてくれて落ち着きました(笑)。

オインゴ・ボインゴのCパートは、純粋に面白かった。いちいちOVAと比較するのは良くないと分かっているんですが、無意識的に比べてしまうからなあ(汗)。OVAでは描かれていないバトルやシーンは、邪念もなく新鮮に観れますよ。ヴァニラ・アイス戦やDIO戦はOVAでだいぶ改変されていたから、原作準拠なTVアニメとは別物になりそうで安心。ただ、ダービー戦だけはまた比べちゃうんだろうな。不快に思われたらスミマセン。でも、それだけあのエジプト編のOVAは、かつて中学生だった自分にとっては強烈だったんですよ。
それはともかく、このバス事故の予言シーン。「9・11」の予言とも噂される都市伝説的シーンでもあるためか、それに関わるものは消されちゃってますね。マンガ家のシャツの「911」とか、『トト神』のページの「飛行機」まで。まあ、それこそOVA(アジア〜中東編)でのコーラン事件もあったから、過敏にならざるを得ないか。オインゴのシャツのガラが『クヌム神』になってるのは謎ですが。

(2015年1月17日)




第25話  「愚者(ザ・フール)」のイギーと「ゲブ神」のンドゥール その1




この時を待っておりました。さあ!ついに遥かなる旅路の再スタートですッ!ここからはいよいよエジプト編。ラストに向けて、このまま突っ走るのみ!
エジプト編からの新OP曲は、「ジョジョ その血の記憶 〜end of THE WORLD〜」。これを熱唱するは「JO☆STARS」!なんと、第1部OP曲「ジョジョ 〜その血の運命(さだめ)〜」を歌った富永TOMMY弘明氏、第2部OP曲「BLOODY STREAM」を歌ったCoda氏、そして第3部前期OP曲「STAND PROUD」を歌った橋本仁氏……という、まさに「ジョジョ」のためのオールスターズ!3部のラストを飾るに相応しい。曲自体はまだイマイチ馴染めてないんですけど、「神風動画」の映像も相まって今までよりもドラマティックな印象を受けました。DIOとの因縁への決着、その空気の熱さと冷たさを同時に感じさせるようなコテコテのアニソン!

本編の方も、いつも通り楽しめました。「帰って来てくれたな〜」っていう嬉しい気持ち。
新たに加入したイギーは、原作に従って、ペット・ショップ戦でイケメンに変貌を遂げそうですね(笑)。ンドゥールは発音が「ウンドゥール」っぽく聞こえるのが違和感ですが、やっぱりシブい男でした。情けなく命乞いする敵が多かったタロット勢に比べ、さすがはDIOの本拠地1発目の敵だけあります。
このンドゥール戦はかつてOVAにもなったエピソードでもあり、どうしても比較される部分はあるでしょう。臨場感やスピード感があったOVAのバトルよりも、ちょっともったりしててテンポが悪いような気がしました。でもその分、全体的にお笑い要素やメンバーの仲良し感は増していますね。特に、「あの写真」はやってくれたぜ。「あの写真」を撮るのなら、この時点でしかあり得ないんですが、本当にオリジナルシーンをブッコんでくれるとは!こうなると第5部のアニメ化も期待しちゃうじゃないの。

そして新ED曲は、「Pat Metheny Group」「LAST TRAIN HOME」。正直、初めて聞いた曲なんですが……、ヤバいな。ジワッてくるな。曲そのものもノスタルジックで切ない旅情を感じさせますし、そこに流れる映像がもう、ね。第5部で「あの写真」を見つめる承太郎の心象風景が、このEDなのかな。遠く過ぎ去った、50日間の旅。忘れ得ぬ、友と歩んだ旅。辛く険しく、そして楽しかった旅。何も語らない承太郎の中で、今も息づいている日々。……これ、最終回で見たら干からびるかもしれません。スタッフめ、いい仕事しやがって。

(2015年1月10日)







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