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ジョジョの奇妙な冒険
ダイヤモンドは砕けない (TVアニメ)






第12話  レッド・ホット・チリ・ペッパー その2



今回は『レッド・ホット・チリ・ペッパー』戦の後半。ついに『チリ・ペッパー』を撃破し、とりあえずストーリー的にも一段落ってトコです。バトル云々より、音石のキャラクター父子の初対面が非常にグレートでございました。
音石に関しては、ギターの指さばきや音をどう表現するのかと思ってましたが、なかなかイイ感じ。ギターに詳しくはないし、何ならもっと大袈裟な演出でも良かったけど、音石の熱さと激しさはしっかり伝わりました(笑)。今更ながら、声優の森久保祥太郎さんの特徴的な声と、人を喰ったような演技も最高でした。ただ、それだけに「万雷の拍手をおくれ 世の中のボケども」は是非とも欲しかったな〜。
ジョセフと仗助の初対面シーンは、やっぱジ〜ンと来るものがありました。声やBGMが加わると、より響くね。こりゃあ次回も期待できそう。ヨボヨボになってしまったジョセフがイヤって人もいるんでしょうけど、私個人としてはむしろ逆で。年齢と共に堂々と老いを迎えてこその「人間」。ジョセフは誰よりも「人間」らしい「人間」と言えますよ。「人間賛歌」である「ジョジョ」において、(言い方は悪いけど)ちゃんと老いぼれる事は絶対に大切な事だと思います。「人間」であるより先に「ヒーロー」であり続けた承太郎とは、ある意味、対照的な人物と言えるでしょう。だから、そんなヨボヨボなジョセフも、私は大好きです。

『チリ・ペッパー』撃破後も視聴者の興味が失われないよう、吉良の存在も再アピール!『チリ・ペッパー』が町中の電力を集めている時、吉良らしき人物の後ろ姿もさりげに描かれていました。そして、ラストでは吉良と「彼女」が仲良くシャワーしてるシーンも。4部はむしろ、ここからが本番。楽しみにさせていただきます。
……という意図や都合も分かってはいるんだけど、でも、ジョセフと仗助の後ろ姿でしんみりほのぼの終わってほしかった気持ちもありますね。贅沢な要求か。原作を再構成してアニメ化するって、難しい仕事だよなあ。


……あ、そういや、OPは結局『ACT2』バージョンにならずじまいでしたね。残念だー。そこは期待に応えてほしかった。

(2016年6月18日)




第11話  レッド・ホット・チリ・ペッパー その1



今回は『レッド・ホット・チリ・ペッパー』戦の序盤。1クール目もいよいよ佳境に差し掛かって来ています。2クール目からはOPも一新するって事もあり、今回のOPではきっと『ACT2』バージョンになってるんだろうと期待してたんですが……、見事に何の変化も無し!次回は変わっててほしいなあ。出来れば、康一くんの髪型も一緒に。
さて、内容の方はというと、無難にまとまってて面白かったです。ただ、今回に限った事じゃないけど、原作の方が動きや勢い恐怖や脅威を感じられるってのが本音。『チリ・ペッパー』の出現シーンや攻撃にしても、インパクトも迫力も今ひとつ足りないような……。まあ、荒木先生を超えろってのも厳しい注文でしょうけど(汗)。
しかしその反面、今作は演出とか見せ方とかはけっこう凝っていて好きですね〜。場面転換なんかは良い例。今回は、仗助一行の野原での会話中、バイクや億泰を手前に映し、その隙間に人物を描いたりしていました。バイクや億泰を「集中線」として利用しつつ、その後の展開への「布石」にもなっている、巧い見せ方だと思います。

今回のエピソードでは、やっぱ康一くんが光ってました。億泰が殺されたと思い、涙を流すところ。そんな状況なのに、のんきに能力分析してる承太郎と仗助を本気で怒るところ。億泰の生還に大喜びしながらも、億泰に「守るために戦うべき」と静かに諭すところ。彼の優しさと強さが如実に現れていて、非常にお気に入りのシーンです。いいヤツだよなぁ。次回の康一くんと億泰のやりとりも楽しみです。
……あ、そういや、アイチャッチで「杜王グランドホテル」が名所として紹介されてましたね。前回の「トラサルディー」もそうですが、アニメは名所をガンガン増やしていく方向性みたい。「杜王港」や「靴のムカデ屋」、「シンデレラ」、「二つ杜トンネル」なんかも名所入りしちゃうかも?

(2016年6月11日)




第10話  イタリア料理を食べに行こう



今回は、多くの人々が待ち望んでいたであろうトニオさん編!料理も美味しそうに描写され、億泰の食レポとリアクション芸も生き生きと表現されていました。もはや高木渉さんの独壇場(笑)。それだけで充分に満足です。
尺はOPを省略する程にかなりキツキツで、どうしても展開がめまぐるしい。絵もあんまり動きがなく、紙芝居チックなシーンも多々ありました。それでも巧く工夫して、アニメならではの見せ方で楽しませてくれたと思います。不吉さを煽るだけ煽るアバンから始まり、トニオさんの怪しさがどんどん膨れ上がっていってからのあのオチ。ストーリー的にはそんなに重要ではなくても、こんなエピソードもあるからこその4部です。そしてラストは、にこやかなトニオさんのお見送り。さらに、Cパートではジョセフ来日の急報で、キッチリと次回への引きまで作ってくれる隙の無さ!
細かい部分を言えば、仗助達が霊園の方にいる事に「形兆の墓参り」という理由付けをしたのは、自然で良かったです。また、Cパートで承太郎が読んでいた新聞には、吉良の存在を匂わす記事と、新名所「ボヨヨン岬」の記事まで。ニヤリとさせられますね。

ただ、冒頭で億泰が「美人のお袋さんの手料理と弁当が〜」などと仗助を羨ましがる一連の流れがカットされちゃったのは、ちょっと残念でした。これを言わせるために第5話ラストのオリジナルシーンを追加したんだと思ってたんだけどなあ。

(2016年6月4日)




第9話  山岸由花子は恋をする その2



由花子さん戦の後編!康一くんのさらなる成長ッ!やっぱ面白かったです。ただ正直、膨らんでいた期待を超えてはくれなかった感じ。見せ場はもっと大袈裟で大仰なぐらいで丁度良いんじゃないか、と思いました。
たとえば、『ACT2』の「しっぽ文字」で由花子さんを吹っ飛ばすシーンも、彼女の手に火傷させるシーンも、なんかちょっと平坦な印象。せっかくの『ACT2』の能力お披露目なんだから、能力を食らう由花子さんの描写を勢いと迫力たっぷりに表現してほしかったところ。ついでに、その後の爆発シーンも含めて「しっぽ文字」発動の際は、アニメでも擬音文字を使った方がいい気がします。白髪になった由花子さんがカッと目を見開くシーンなんかも、どうにも物足りない。……面白いだけに、もどかしさもったいなさがありました。
細かい点まで挙げちゃうと、別荘の異常を発見した仗助達の位置が近すぎるかな(笑)。もっと遠くの位置にしないと、「もっと早く助けに来れただろ」って思われてしまう。あと、「ボヨヨン岬」が物理的に柔らかくなってたのが気になってしまいました。あくまで人の感覚に働き掛ける能力だから、マジで岩を柔らかくするのは違うよなあ。とは言え、アニメとしては、視覚的な分かりやすさを優先したって事なんでしょうね。

……などと不満点を色々書いちゃいましたが、充分に楽しめましたよ。特に、由花子さんの「殺してしまうかも…」は最高でした。ゾクッと来るね!このエピソードはとにかく、由花子さんのキャラクターが強烈すぎ(笑)。彼女の存在だけで、面白くないワケがない。声優の能登麻美子さんのおかげで、魅力がますます引き出されましたしね。
由花子さんがメインを張るエピソードは『シンデレラ』までお預けか。今回で康一くんの大きな「器」に触れ、自分本位ではなく相手を想う「愛」を得た彼女。『シンデレラ』編は、そんな彼女の「愛情の真剣さ」になんだか泣けてくるんですよね。アニメでもきっと、心を揺り動かしてくれるはず。楽しみに待ってます!

(2016年5月28日)




第8話  山岸由花子は恋をする その1



今回は由花子さん戦の前編。いや〜、めっちゃ笑わせてもらいました。最高に楽しかったなー。康一くんや億泰のリアクションがいちいち面白すぎる。こういうごくごく日常的な出来事から徐々に歪みが生じてエスカレートしていくのって、4部ならではですからね。同じ杜王町を舞台にした「ジョジョリオン」も、物語の目的や空気感が全然異なるし。その辺の魅力がうまく表現されていたと思います。
OPが唐突に「EDMバージョン」になってたのも、ビックリしました。何と言うか、億泰が衝撃を受けた「康一くんのリア充っぷり」が伝わる、クールでイケイケなナンバー。もうこの時点で笑ってしまう。
由花子さんの柔らかな声色はけっこう意外でしたが、その分、興奮時のヒステリックさが強調されて良いですね。通常時はホントに可愛い女の子なのにな(笑)。だからこそ、ギャップにゾッとする。まさしく「何を言っても無駄」っていう、ストーカー気質・ヤンデレ成分をビンビンに感じましたよ。

残念なポイントとしては、アイキャッチの『エコーズ ACT1』紹介。ここで『ACT1』って出したらもったいないでしょ。アニメで初めて4部に触れる人には、どうせなら新鮮な驚きを味わってほしいので、わざわざスタンド進化の布石を打たなくてもいいのにな〜って思っちゃいました。
あと、「アスパラガスの英語辞書巻き」の辞書の文字が滲んで読めなくなってるトコ。あれじゃ覚えられないよ。いや、読めてても覚えられないだろうけど(笑)。でも、原作だと、ちゃんと辞書のページなのに不思議と美味しそうだったからなあ。このタイムリーな時期にプリンスを出せたくらいだし、ここも再現してくれたら嬉しかったなあ。


さあ、いよいよ次回は『エコーズ』進化!超盛り上がる、期待すべき回ですね。康一くんが一回り成長する姿、『ACT2』の能力描写、どのように魅せてくれるのか今からワクワクしてます。

(2016年5月21日)




第7話  間田敏和 (サーフィス)



今回は間田戦。前回同様、1エピソードを1話にまとめているため、かな〜りテンポ良く進みましたね。やっぱりテンポ良すぎて、もっと間が欲しいシーンも多々ありましたけど。でも、充分に楽しめました。
まず、ついに来た『エコーズ ACT1』付きのOP!やっと欠けていたピースがハマった感じです。3週間後のトニオさん編からは『ACT2』バージョンになるでしょうから、『ACT1』バージョンは貴重かも?どうせなら康一くんの髪型も、その時々で変えてほしいですね。

今回はとりわけオリジナルシーンも多く、ニヤリとさせられました。
間田と口論した友人の冒頭シーンは、不穏な導入で良かったです。さりげに「開かずの踏み切り」の紹介にもなってるし。つーか「杜王町RADIO」って、早朝にも深夜にも放送してるんですかね?(汗) MCのカイ原田さんも大変だな。
間田のロッカーには、やはりと言うか何と言うか、「ピンクダークの少年」が表紙のジャンプも(笑)。また、仗助と康一くんが拳を合わせたりハイタッチしたりするカットでは、「友達」だけじゃなく「戦友」にもなれたんだなって感じられました。移動中の背景にアイスクリーム屋「Rainbow」があるのも、アニメスタッフの杜王町を描こうとする姿勢が嬉しい。
そして、何と言っても、由花子さん登場は驚きました!同じ学校だからこそ出来る、次回への布石。この時点ではまだ、恋する可愛い女の子なんだけどね……。ラストはラストで、『レッド・ホット・チリ・ペッパー』が不気味にキッチリ締めてくれました。


ちょっとした不満点としては……、『ACT1』の能力描写かな。あんなに律儀に露骨に「描き文字」を使わなくてもいいんじゃないかな〜、と。初見の人にもバレバレになっちゃいそうで、気になりました。
あと、仗助に化けた『サーフィス』が承太郎と電話する時の声色。本物の仗助と相対する時は、両者をうまく演じ分けていて素晴らしかったんですが、承太郎との電話となると話は別です。これまた露骨に悪そうな声色なもんだから、違和感がありました。あそこは本物の仗助のような、軽くてユルい声色と喋り方にした方が、騙す時としては適切だと思います。
作画も所々、微妙でした。……が、ここぞという回に力を注いでくれる事は分かってますんで、そこに期待するとします。

(2016年5月14日)







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