TOP  <<1~6話 戻る 13~18話>>



ジョジョの奇妙な冒険
ストーンオーシャン (TVアニメ)






Episode12  集中豪雨警報発令



12月1日から一挙に12話配信された6部アニメですが、ついに今回でシーズン1も終了です。「サヴェジ・ガーデン作戦」を完遂し、承太郎に「スタンドDISC」を届ける事が出来たのでした。キリが良い。シーズン2は脱獄まで、そしてシーズン3で完結ってところでしょうか?
シーズン1最終回って事で、OPも特殊バージョン。いつもの効果音付きのヤツです。OPを何度も観ているうちに思ったんですけど、グルングルン動きまくるカメラワークは回転する「DISC」を表現してるのかなぁ?この曲もお気に入りなので、これで見納めってのも寂しい限り。シーズン2で2番を使ってくれてもイイですよ。「諦めの意味はまだ知らない」という歌詞なんて、懲罰房棟編の徐倫にピッタリじゃないですか。どんなにズダボロにされても立ち上がる事をやめない、懲りない女!「神風動画」がそれを描いてくれりゃあ、ますます勇気が湧いてくるOPになる事間違いなし。


今回は基本、原作に忠実な作りになっていました。省略された部分はあれど、変更・追加されたアニオリ要素はほとんどありません。安心して楽しめる反面、物足りなさを感じる自分もいます(笑)。でも、お久しぶりの子安DIOがプッチに顔を近付け、「今度、エジプトに来るといい。その時に君に(ノートを)見せよう。その方法を確かめるのに、君の助けが必要だ。」と妖しく囁くシーンが追加!う~ん、やっぱDIOが画面に現れると引き締まる。
ヤドクカエルの集中豪雨もカラー映像として見ると、 色鮮やかでキレイだけど、より一層エグいですね。カエルでこれほどのオゾましさなら、『ヘビー・ウェザー』のカタツムリも期待が持てそう!情け容赦は一切無用ッ!是非とも、鳥肌立ってゲロ吐くくらい気持ち悪く描いてほしいです。……ただ、どーでもいいんですが、なんでみんな「ウェザー」を「ウエザー」って言うんだろう?いちいち気になってしまう(笑)。
そして、今回のがんばったで賞は『ホワイトスネイク』にあげたいです。プッチが中庭にいる看守を使って脱出する事を閃いた時、『ホワイトスネイク』がめっちゃ頑張ってカエルにパンチ打ち込んでましたもん。なんか烈さんのグルグルパンチみたいで笑ってしまった。その後も何もかもうまくいかず、まんまと「DISC」を回収されちゃって、徐倫への負け惜しみの暴言が炸裂。その上、足に「糸」を括り付けられ、危うくプッチ本体の居場所を教えてしまうところでした。本体の命令に従って一生懸命なのに、なかなか報われない感じが可愛らしくもありますな。

シーズン1最終回ゆえのサービスなのか、ラストはエルメェスやF・F、エンポリオの姿も。さらに、ED後には『ホワイトスネイク』とスポーツ・マックスが「DIOの骨」について話しているシーンが!あまりキリが良すぎると、満足されちゃうかもしれませんからね。新たな展開をほのめかして、続きが気になるようにしとかないと。その辺も抜かりはありません。
……さて、と。今度はまとめて一気見でもしましょうかね!これまで1話ずつ最低3回は観て、ジワジワと進めていったワケですが、連続して観ればまた違った面白さが味わえるはず!

(2021年12月10日)






Episode11  サヴェジ・ガーデン作戦 (中庭へ向かえ!) その②



今回はラング・ラングラー撃破、そして徐倫とプッチの邂逅まで。こりゃまたハラハラさせられるイイところで終わったな~。
ラング・ラングラー戦、面白かったです。面白かったんですが……、原作から受けたイメージと一致していなかった細かな部分が多くて、妙に気になっちゃった。まぁ、それは今に始まった事じゃないし、個人のイメージが違うのは当たり前だし、その違いも含めて楽しめば良いだけなんですけどね。
例えば、ウェザーが雲スーツを作るシーンは、徐倫が煙にちょっと巻かれた程度にしか見えません。オノマトペで「ギュシィィイイ」って描いてるくせに、ギュシィィイイ感が全然ないってのはどうよ?もっと徐倫の全体を覆い隠した雲が固まって、雪を踏みしめるような音でも付けてくれたら良かったのに。音という事で言えば、「真空」と化した洗濯場にオオオオ感も足りなかったですね。私が「ジョジョ」で一番好きな擬音は「オオオオ」なんですが、この洗濯場は「オオオオ」の宝庫なのです!なんつーか、実際は空気が無くなってるのは分かってますが、空気が静かにうねるような音が欲しかったところ。
ロマンたっぷりの「雲の宇宙服」ってワードが消されているのも地味にショックでした。ラング・ラングラーの「てめーの白い皮膚にガラスで墓碑銘を刻み込んでやるッ!」というセリフが、徐倫の放尿を受けてか「てめーの小便くせー体に」と変えられていたのもイマイチ。皮膚の白さと、ガラスで刻まれた血の赤さ。その視覚的イメージの対比が美しいセリフなのであって、「臭い」にしちゃったらどこにも何にも掛かって来ないんですよね。せめて「小便で黄ばんだてめーの体に」とかならまだ違ったんでしょうけど。いや、それもやっぱイケてないな(笑)。……もし、皮膚の色がセンシティブな問題に捉えられる恐れがあるからって理由なら、改変も致し方ないのか。


しかし、もちろん見どころもいっぱいでした!まず、徐倫の空中放尿ショーがアニメでも無事開催ッ!おしっこまで色付きだから、余計に生々しい。でも、無口でクールなウェザーが相手だと、徐倫が賑やかし役になれるのが良いですね。承太郎が「DISC」を奪われて以降……、ガッチガチに覚悟決めて、心に余裕が無くなってしまっているだけに、こういうコメディータッチな姿を見られるのはホッとします。
雲スーツを最初に着た時や、ドラム缶が直撃した時、ネズミの血を浴びた時などに、徐倫とウェザーの視点で描かれていたのも臨場感がありました。徐倫の呼吸に合わせて曇るヘルメットがリアル。視界を上下させ、無重力になって浮かんでいる物を見た後、ウェザーの方を向き、そこで初めて雲が宇宙服になっている事が分かるという流れも素晴らしい。そういう見せ方に徹するなら、あの「ギュシィィイイ」のオノマトペは無かった方が却って良かったのかもしれませんね。
そして、ラング・ラングラーが能力を解除してからのオラオララッシュ!この一連のシーンの全てがカッコよすぎ。なだれ込んでくる空気、徐倫の方へ押し流されるラング・ラングラー、逆光で顔が隠れている徐倫、雲スーツが吹き飛んで現れる徐倫のドアップ、気合い全開のラッシュ。非の打ちどころがありませんよ。このシーンの徐倫には、原作でも何か神々しさを感じましたが、アニメではそれが前面に押し出されていました。11話までで最もシビれたシーンです!
ラング・ラングラーの声優は小林親弘さん。聞いた事ある声だと思ったら、「ゴールデンカムイ」の杉元じゃないの。熱い演技をしてくれました。それに、原作ではほとんど出番の無かった『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』のヴィジョンがちょいちょい登場してくれた点も熱かった。好きなデザインなもんで。

(2021年12月9日)






Episode10  サヴェジ・ガーデン作戦 (中庭へ向かえ!) その①



とうとう6部前半のヤマ場「サヴェジ・ガーデン作戦」開始です!私が原作を読んだ時の体感としましては、この「サヴェジ・ガーデン作戦」から物語が一気に加速したって印象。アニメでも大いに盛り上げてほしいですね。というワケで、今回はラング・ラングラーを追って洗濯場に着いたところまで。
まず、アバンはプッチの『天国』語り。この時、プッチがを指で潰していますが……、蟻で思い出すのはやっぱり最終回です。「新世界」に到達した蟻が、天を仰ぎ見るかのような絵。かつて6部レビューでも書いた通り、私は未だそのシーンを超える「生命讃歌」を目にした事がありません。私の感覚が間違っていないのなら、そんな蟻の命を軽々しく奪ってしまうプッチの姿が最終回との対比になっているのだと思います。「生命讃歌」を否定する邪悪そのものを表現したのかもしれませんね。

今回、注目すべきところは、ようやくエンポリオの「屋敷幽霊」が紹介された事。なるほど、ウェザー参戦にタイミングを合わせてきたか~。気になっていたアナスイも、やっぱ最初から男性でした(笑)。ただ、流れ自体はそれなりに自然でしたが、さすがにちょいと遅すぎな気もしますね。「サヴェジ・ガーデン作戦」が終われば、あとは大して間を置かずスポーツ・マックス戦、そして懲罰房棟編です。3人娘が「屋敷幽霊」に遊びに行ける余裕がほとんど無いじゃん。
まだバトルが本格化していない、説明の多い回だったから、テンションがブチ上がるほどの盛り上がりはありませんでした。でも、徐倫の電話シーンはハードボイルド!財団の人、作戦名まで名付けちゃうくらいノリノリだし。ウェザーとラング・ラングラーの攻防も見られて良かった。こいつら全員、カッコイイよなぁ。それに、私が特に好きな6部スタンドは、『キッス』と『ドラゴンズ・ドリーム』と、そして『ジャンピン・ジャック・フラッシュ』なんです。無重力の浮遊感や、「回転弾」の脅威も、しっかり描かれていて満足。次回の荒涼とした「真空」空間も、どう表現されるのか楽しみです!
あと、小ネタが散りばめられているのも嬉しいポイント。電話には「HIT ME」のラクガキ、第1話の看守長さんも再登場です。刑務所の見取り図も詳細に作っているっぽくて、1つの場所を舞台にする物語でそういうディテールにこだわってくれるのは頼もしい限り。



せっかくの機会なので、ついでに書いておきましょう。アナスイの性転換についてです。
「本当はアナスイは女性のままの予定だったが、編集部からレズが禁止されて男性になった」。そんな裏話が、あちこちでまことしやかに語られていますが……、ハッキリ言ってこれはデマです。長年、多くのインタビュー等を見て来た私ですが、荒木先生のそんな発言は一度たりと見た事がありません。それでも「デマじゃない」とおっしゃる方は、是非ともその証拠を示して教えていただければ幸いです。
で、ここからは私個人の勝手な推測。レズ禁止どころか、むしろ逆で……、徐倫に恋愛感情を向けるキャラクターにしたいがために、アナスイは男に変えられたんじゃないかと思っています。その理由は、徐倫の男性不信の克服。徐倫はロメオに裏切られたせいで、すっかり男性不信になっちゃいました。その過去を乗り超え、彼女の心の成長を描くためには、彼女に想いを寄せる男性キャラが必要なのです。男性からの恋心をちゃんと受け止めてあげられた時こそ、男性を真に信じる事が出来た時。それが実現したのは、結局、アナスイの死の直前でした。
この役目は、女性ではダメ。レズが良いとか悪いとかの話じゃありません。もし結ばれたとしても、「男が信じられないから女に走った」と受け取られかねないじゃないですか。男に裏切られたからこそ、男を信じる事に意味があるんです。だから、仮にアナスイが女性のままだった場合、そもそも徐倫に恋をするキャラにはなっていなかったろうと思います。先生が何かで語ってくださるまでは、真相は闇の中ですけどね。

(2021年12月8日)






Episode 9  取り立て人マリリン・マンソン



今回は『マリリン・マンソン』戦。1話で完全決着です。
ごめんなさい。この回は正直、捨て回にされてしまってもおかしくないって思ってました。いや、私は好きなバトルなんですが……、『フー・ファイターズ』登場と「サヴェジ・ガーデン作戦」という重要エピソードの間の小休止的な話に捉えられかねないじゃないですか。でも、とんでもない。むしろ、ある意味では、ここまでの9話中で一番楽しめた回かもしれません。
何故かと言えば、最も原作を再構成した話だったから。原作とは別のロジックで勝利するという、その大胆なる挑戦と冒険に胸躍りました。この感覚、何かで味わったな~と思ったら、ドラマ版「岸辺露伴は動かない」の「富豪村」ですわ。今回の脚本は、ふでやすかずゆきさんと小林靖子さんのお2人。「富豪村」も小林さん脚本でしたから、恐らくそーゆー事なんでしょう。原作6話分をそのままギュウギュウ詰めにしちゃうと、たぶん面白くはならなかったはず。オリジナル要素を交える事で、私が度々文句言ってる「間」がしっかりと確保され、ただの駆け足展開にならずに済みました。

まず、ミラションが肘打ちもせずに普通に現れた時点で「あれっ?」となりました。徐倫も、バスケしてる囚人に邪魔されず、『ストーン・フリー』も使わずに「賭け」に勝利。さらに、エルメェスがやられた後、「ルール違反の本体ならブチのめせる」という方向に進まなかったので、ますます違和感。「スタンドは厄介でも本体を叩けばいい」ぐらいのノリです。
極め付けが、エレベーターでF・Fの投げたボールをすんなりキャッチしちゃったところ。しかし、尺の都合による「省略」ではなく、ちゃんとした「改変」なのが良かった。キャッチボールの相手を指定していない」 ⇒ 「だから看守が相手でもかまわない」 ⇒ 「そしてミラション、おまえが相手でもかまわない」って理屈で、ミラションに1000球ブチ込む!「いやいや、看守もミラションもボール投げてねーだろ」とツッコみたくもなりますが、徐倫の心が「イカサマじゃない」と思えば、それはそれでアリになるのです。「ボールが地面に落ちる事なく、両者の間を行き来さえすれば、それはキャッチボール」という定義なんでしょう。
で、この場合、原作以上に完全勝利のカタルシスがありましたね。原作だと、もはやルール無用の場外乱闘と化してました。でもアニメだと、さも正当な言い分で負かしたかのような気にさせられます(笑)。実にグッドなオチでした。締めの徐倫の表情もめっちゃカッコイイし、スカッと終われましたね!


ミラションの声優は近藤唯さん。これまでの「ジョジョ」アニメにはいなかったタイプの声質と言いますか、アンニュイでアダルティーな演技でしたね。ミラションの迫力も倍増です。『マリリン・マンソン』も、夕陽を背に受けて登場するシーンが異様にキマッてる!デザインが大好きなスタンドなので、絵的にも気合い入ってたのが嬉しかったです。もちろんミラションだけじゃなく、今回から本格始動のプッチとF・Fも最高でした。
一方、残念な点としては、 再構成・改変したがゆえの歪みですかねぇ。この戦いのロジックが変わったため、『マリリン・マンソン』の能力やテーマに一貫性が無くなってしまってます。徐倫の行為を認めただの認めないだの、最後はなんか「賭け」の審判みたいになってませんでした?ルール違反か否かは、本人の心が決める。『マリリン・マンソン』は、ルール違反した者から取り立てるだけ。「賭け」の結果に介入するのは違うのよね。審判は自分であり、自分を納得させられる「理」と自分を信じられる「心」が大事なワケです。そこを他者が勝手に判断しちゃうと、原作でのテーマが薄れてしまう。エルメェスの肝臓をあのタイミングで戻した理由も謎ですが、これも『マリリン・マンソン』の判断が入ってそう。
あと、せっかくボールを分解したんだから、もっとギリギリの隙間を通した描写が欲しかったですね。あれだと、わざわざ分解した意味がよく分かりません。もっと言ってしまえば、そもそもあの状況で律儀にキャッチボールを優先させる必要すら無いんですがね。とっととミラションをボコッちまえばいいだけだったのに。そんな新たなツッコミどころが色々出来ちゃった。
とは言え、感覚的にちょっと分かりにくいであろうこのバトルを、理解しやすくコンパクトに組み立て直してくれた事実は高く評価したいです。(何様?って感じだけど。)

(2021年12月7日)






Episode 8  フー・ファイターズ



今回は『フー・ファイターズ』戦の決着、そしてF・Fが仲間になるところまで。
実は『フー・ファイターズ』が登場した回こそ、私が今まで「ジョジョ」を読んできた中で最も戸惑い混乱した回だったりします(笑)。どういう存在なのかサッパリ理解できず、自分が今後「ジョジョ」を読み進めていけるのか不安に駆られたほどでした。ネットの掲示板の感想を読み漁り、ある意味「猫草」に近い生物なんじゃないかって意見を見て、ようやく腑に落ちた事を今でもよく憶えています。以降、「ジョジョリオン」完結に至るまで、この時の理解不能な衝撃を超えた事は一度もありません。だから、『フー・ファイターズ』は私を鍛えてくれた存在であり、非常に想い出深いキャラクターなんです。
そんな記憶に刻まれたエピソードを、21年もの時を経てアニメで観られる日が来るとはね。ちょっとした感動すらありますね。初見の人達は果たして理解できてるのかな?


ところどころ作画はかなり怪しかったものの、うまい事まとめ上げられてました。『フー・ファイターズ』もちゃんと不気味にカッコ良く描かれ、エルメェスと徐倫の攻防は短いながらも二転三転。『キッス』の能力も一応、傷は残っているようで安心。エートロの肉体に入った『フー・ファイターズ』は、自ら「F・F (エフ・エフ)」という愛称を推してきましたね。F・Fの純粋さと突拍子の無さが可愛らしくて大好きです。これでついに3人娘が勢揃いッ!彼女達が一緒にいられた時間はごく僅かだけど、この3人でいる光景こそが6部の象徴的な瞬間に思えます。最後まで見届けよう。
そして、いよいよプッチ神父の登場です。演じられるのは関智一さん。PVでも思ったけど、こういう声も出せるんですね。とても合ってるし、プッチも大好きなキャラなので、活躍が待ち遠しい。
このプッチの目的が、時をも止める無敵の『スタープラチナ』ではなく、承太郎の記憶の中にある「秘密」だったという展開も荒木先生らしさ全開なんですよね。凡人じゃあ、過去の部に登場したスタンドを植え付けられた敵達が出て来て、プッチは自ら『スタープラチナ』の能力を操り、ラストバトルはオラオラ合戦!とか、そんな程度の発想で終わっちゃいそうですが……、先生に掛かれば『スタープラチナ』なんざ要らない物扱い。マジ痛快です。過去を継承しつつ、常に新しい何かを物語に投入し続けるのが「ジョジョ」!

残念だったところは、倉庫に着いた徐倫が立ち止まってエルメェスの方を見た事。ここはですね~、徐倫が速度を緩める事なく、一度も振り向く事なく、全力で走ってそのままの勢いでバン!ってのがイイんですよ。そこに徐倫の一直線で向こう見ずな性格や、エルメェスへの信頼が表れているワケなんで。
徐倫と『フー・ファイターズ』が和解するシーンも、2人とも微かに笑みを浮かべているように見せてほしかったです。原作のあの絶妙な表情のおかげで、最高に爽やかで清々しい決着になったんですよね。その再現を期待していただけに、アニメでは正直物足りなかったなぁ。でもやっぱり、「DISC」のためにボロボロになる『フー・ファイターズ』も、そんな『フー・ファイターズ』を助ける選択をした徐倫も、スゴく清らかでグッと来ます。間違いなく名シーンでした。

(2021年12月6日)






Episode 7  6人いる!



本日は日曜日。第6話に続いて、第7話の鑑賞&感想に取り掛かりたいと思います。


まず、アニオリシーンで、エンポリオが「懲罰房棟」の徐倫に会いに行っててオッタマゲました。おいおい、普通に行けるんじゃねーか!それじゃあ、アナスイの力なんて借りなくても良くなっちゃうよ。徐倫のせいで警備レベルが上がって近付けなくなった……みたいな理屈に持って行くつもりなんでしょうか?でも、エンポリオすら行った事のない未知の場所っていうシチュエーションが「懲罰房棟」の売りの1つだったのになぁ。
さらに結局、私の予想とは反し、徐倫と一緒に「屋敷幽霊」に行く展開にはならず。どのタイミングでウェザーとアナスイが出て来るんだろう?エンポリオも焦らし上手です。

今回は農場捜索隊が6人いる事に気付き、『フー・ファイターズ』の攻撃を切り抜けるところまで。
徐倫が一段階成長した事を示すかのように、ビジュアルもマイナーチェンジ。囚人服が長ランっぽくなり、カラーも水色からグレーに。父:承太郎に近いスタイルです。しかも、さっそく『ストーン・フリー』をこれでもかと応用しまくり、見た目だけじゃない事を証明してくれました。特に、エルメェスをワニのウン●から救出する時のスピード感は超クールでしたね。
そんな徐倫とは久々の再会って感じのエルメェス。徐倫の目的やスタンド能力も初めて知った風でした。設定は細かく調整している模様。エルメェスとの会話の中で、自分が父親の事を「あいつ」とか「オヤジ」とかじゃなく、自然と「父さん」って呼んでいた事に気付いてハッとするような徐倫のシーンもあって、そういう意味でも仲間の存在は大きい。のんきに農場のトマトをつまみ食いしてるエルメェスがなんか良かったです。
そして、手錠爆弾「ライク・ア・ヴァージン」の恐怖。この手錠がものスゴくサスペンスを演出してくれる小道具でして……、衝撃や距離によって爆発するという条件に縛られてしまう、まさしく「見えない鉄格子」。自分の身を守るためには、最低でも親機を持っている看守を近くで守らなければいけません。アニメではピーピーと警告音も実際に聞こえる分、緊張感がめっちゃ増してますね。


そのような「ライク・ア・ヴァージン」のサスペンスに加え、いつの間にか6人になっているという本体捜しのサスペンスも上乗せです。ただ、さっさとバイクで行っちゃった看守を追って走る5人の姿が描かれていたので、誰が増えたのかも一発でバレバレなのが残念でした。アニメでは、徐倫とエルメェス以外の3人はシルエットにしてほしかったな。ちなみに原作のこのシーンも、ジャンプ掲載時では誰か分からないように描かれてあったのに、コミックスになったらしっかり描き込まれちゃってたんですよね。まぁ、「6人目は誰か!?」なんて大前提すらどうでも良くなるブッ飛んだ真相が明かされるんですが。
後半の作画が不安定になってたのも気になってしまいました。ミラション戦あたりなんて不安だなぁ~。何とか持ちこたえてほしい。

(2021年12月5日)







TOP  <<1~6話 戻る 13~18話>>

inserted by FC2 system