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ほんの少し昔のジョジョ語り


ここでは、管理人がかつてノートにしたためていた
「ジョジョ」や荒木作品についての感想を公開しています。
羞恥プレイもいいとこですが、当時の記録の一環として。





TVアニメ 第39話「眠れる奴隷」該当分
(アニメの感想はこちら




【 コミックス63巻 「眠れる奴隷 その③」分 】

1999年3月9日(火)

さて、今回の『ジョジョ』について。
今回で、スコリッピのスタンド能力が分かりかけてきた。
彼のスタンドの名は『ローリング・ストーンズ』。
能力は、あの石に彫られた形で『運命』を見るというもの。
私も多少は予想していたが、言わゆる”予知”に似た能力のようだ。
恐らく、スタンドそのものに像はなく、スコリッピ自身がコントロールしている能力でもない。
ある意味、『スーパーフライ』のように一人歩きした”自動操縦タイプ”のスタンドとも言えよう。
そして、この能力で死が示された者は、
『ローリング・ストーンズ』に触れる事によって、苦しまずに死ねるらしい。
石に形が彫られる『運命』にある者を自動的に追跡するみたいだ。
あの石はミスタではなく、ブチャラティを追っていたのだ。

本体のスコリッピは、前回は何やら凶悪そうな雰囲気を放っていたが、
実際はなかなか穏やかでさわやかなカッコイイ奴だった。
やはりギャングなどではない、一般人のスタンド使いで、
さらに、生まれついてのスタンド使いでもあるようだ。
想像とは裏腹に、別に異常でもなく、淡々とミケランジェロについて語ってくれた。
その話は、哲学で学んだアリストテレスの『存在論』・
”エイドス(形相)”と”ヒューレ(質料)”にも通ずるものがあり、興味深い。
と言うか、そのミケランジェロについても話を聞いたような気もする。
さすがは『ジョジョ』!!哲学的ィィィィィッ!!


そして、やっぱ戦闘にはならないようだし、
今回で何となく”エピローグ”のテーマみたいなものも感じ取れてきた。
思いっ切り単純に簡潔に言うと、要するに、”『運命』とは何か”という事だと思う。
この定められた『運命』に対して、ブチャラティは奴隷のようにただ従うだけなのかッ!
それとも、立ち向かって行き、その『運命』に逆らうのかッ!
いや…、そもそも『運命』とは何なのだ?
『運命』とは、本当に存在し、未来はすでに決定されているというのか?
『運命』とは…!?

いやはや、次回も楽しみだぜッ!!
だが、私の”運命の日”は近い…!!あと2回、もしくは3~4回というところか…。
一体、どうなるのだッ!?


ところで、前回の『ジョジョ』で”オレヲ殺シテクレ”と言っていたのは誰なのか?
スコリッピ?それとも、ブチャラティ?ちょっと分からなくなった。

(※ あの声、ブチャラティ自身の「運命」の声なんだろうな、と今は思ってます。
   「どうせ死ぬなら楽に殺してくれ」っていう、あの時点での弱いブチャラティの心の叫びでもある。)





【 コミックス63巻 「眠れる奴隷 その④」分 】

1999年3月16日(火)

さて、今回の『ジョジョ』もなかなか面白かった。
強気だったミスタがブチャラティを想い、弱い一面を垣間見せていたところが印象深い。
いかにミスタがブチャラティを慕い、信頼しているかが窺える。
こういう”人間臭さ”が、荒木先生の生み出すキャラクターの大きな魅力の一つであると私は思っている。

あと、『ローリング・ストーンズ』はターゲットを追跡する際、瞬間移動していると思っていたのだが、
実際のところは、まるでセッコの『オアシス』みたいに地面に沈んでゆき移動しているようだ。
それにしても、あそこまで執拗に追ってくるとは思っていなかった。
何とも恐ろしい『スタンド』だ。
どうあがいても『運命』からは決して逃れられないのか…!?次回を待て!!

しかし、この分だと次回で終わる訳も無い。
一体、”エピローグ”はいつ終わり、第5部はいつ完結するのだろう?
そして、その先に待つものは”希望”か”絶望”か…!?
”運命の日”は近い…。




【 コミックス63巻 「眠れる奴隷 その⑤」分 】

1999年3月20日(土)

『ジョジョ』を読む。やはり非常に面白かった。
だが…、何と最終回だった。
私の望みとは裏腹に、今回でついに、『ジョジョの奇妙な冒険』が完結してしまったのだ…!!
詳しくは後程という事にしておくが、あまりに唐突だったので
状況が把握できず、かなりショックであった…。
正直言って、悲しい。辛いよ…。
ショックを受け、生気が抜けてしまった。



さて、今回の『ジョジョ』について。こうやって書く事ももうないのか…。
とにかく、今回で”エピローグ”が終わり、第5部と作品自体も完結した。
一言で言うなら、最高だった。


ミスタはブチャラティを救うため、『ローリング・ストーンズ』を抱いて地面へ落下し、あの石を砕いた。
だが、それによって逆に、ブチャラティのみならず、
アバッキオとナランチャの死までもが運命として示される事となる。
石をおとなしく受け入れた方が楽だったのか…?
しかし、スコリッピは語る!!
「彼らがこれから歩む『苦難の道』には何か意味があるのかもしれない……。
 彼らの苦難が…、どこかの誰かに希望として伝わっていくような、
 何か大いなる意味となる始まりなのかもしれない…。」と…!!
そして、「無事を祈ってはやれないが、彼らが『眠れる奴隷』である事を祈ろう…。
目醒める事で…、何か意味のある事を切り開いていく『眠れる奴隷』である事を……。」と…!!
そう…、我々は皆、『運命の奴隷』…。だが、『眠れる奴隷』は目醒める事が出来る…。
何故なら、眠っているのだから…!!
そして、その目醒めの時こそ、自らの意志で自分の人生を歩み始めた時なのだ!!
それが、『完全なる勝利』…、本当の『勝利』…!!
私が考えていた『眠れる奴隷』の意味とはまた、ちょっと違っていたようだ。

ポルナレフ、再登場!!これは『OH!GOODNEWS』だ!!
と言っても、肉体は死に、あくまで幽霊としてだけど…。
けれど、本人は別に気にしてなさそうだし、元気そうなので良かった。
あの亀のスタンド、言わゆる『T-レックス』はけっこうスゴイらしい。
あの『鍵(キー)』の外には出られないようだが、彼の魂までもこの世にとどまらせる事が出来たのだ。
まぁ、スタンド能力ってのは霊にも干渉できる訳なので、特に不思議な事でもないか…。
ただ、幽霊となったポルナレフはスタンドが使えるのだろうか?
『チャリオッツ・レクイエム』は消滅したけど、いつも通りに『チャリオッツ』が使えるのかな…?
恐らく、使えるのだろうね…。

ミスタとトリッシュの掛け合いはやっぱり笑えた。ああいうの、好き。
結局のところ、ミスタはワキガでは無かったという事でいいかな?
きっとトリッシュが潔癖症的だった上、戦いの連続で体を洗う機会も殆ど無かったからこそ、
ミスタにワキガ疑惑が浮上したのだろう。
私はそう信じる。

ラストのジョルノのセリフ、最高。
「去ってしまった者たちから受け継いだものは、さらに『先』に進めなくてはならない!!」。
それこそが生き残った者たちの…、次なる世代を生きる者たちの役目…!!
だからこそジョルノは、ブチャラティ達が残し、手渡してくれたあの『矢』を破壊しなかった。
彼らの誇り高き魂を、意志を、受け継ぎ、護り、そして未来へと託すために…!!
これもまた、『ジョジョ』に込められた我々へのメッセージの1つであろう。
こうしてジョルノ・ジョバァーナはついに『夢』を叶え、
『組織(パッショーネ)』の新たなボスとして君臨するのであった…。
彼の中に輝く『黄金の精神』が、きっと麻薬や腐敗しきったゲス野郎どもなどが存在しない、
明るい世界を築いていってくれるだろう。
正しい方向へと導いてくれるだろう。


更に受け継がれし『黄金なる遺産』!!
それは『勇気』、『希望』、『正義の心』!!


このようなカッコイイ終わり方だったので、ショックは受けたが絶望はしなかった。
納得は出来るラストであった。
やはり、あの”エピローグ”がかなり効いている。
あのエピソードが最後にあったからこそ救われた…。

5人のジョジョとその仲間達が描いたこの物語は、私の心に深く深く刻み込まれ、希望として伝わった!!
私は生涯、この素晴らしき物語を決して忘れる事はないであろう…。
明日からも『希望』を胸に、誇り高く気高く自分の人生を歩んでいこう!!

こうして、長きにわたるディオとジョースター家の因縁の物語は、ひとまずここに完結した。
100年以上の因縁に終止符を打ったのは、悪=ディオと正義=ジョースター一族、
その両方の血を受け継ぐジョルノ・ジョバァーナ…。
因縁の結晶とも呼べる少年、ジョルノ…。
この物語の幕を下ろすのに、これ以上は無いくらいの逸材。
しかし、いつの日にか、その幕が再び開けられる時が訪れるかもしれない。
その日を夢見て、待っていよう…。

とは言え、意外とすんなり終幕を受け入れられてしまった自分がいる。
ある程度は覚悟の上だったしなァ…。
ともかく、荒木先生の次回作が始まる日を楽しみに待つ。いつまででも…!!
私は永遠に『ジョジョ』を愛し続ける!!!


JoJo&GioGio FOREVER!!
そして、ありがとう!心から!!愛してるぜッ!!!


1999年3月21日(日)

”運命の日”から1日が過ぎ去った。
かけがえの無い存在である『ジョジョ』が終わってしまった事は悲しいが、
いつまでもクヨクヨしていては、今まで『ジョジョ』を読んできた意味がなくなるし、
荒木先生の御意志を裏切る事になる。
私は強く生きなくてはならないのだ…。
『夢』を、『勇気』を、『希望』を、『正義の心』を、そして『誇り』を胸に…!!
いつの日か、『黄金の精神』を心に宿し、光輝けるように…!!
そう…、これは『大いなる始まり』!!

『ジョジョ』はいつだって、私の心の中にある!!
私は、『ジョジョ』と共に生きてゆく!!私と『ジョジョ』は、いつまでもずっと一緒だ…。
いや…、一つになったのだ…。”一つ”に…!!

『ジョジョ』、我と共にあり!!


1999年4月5日(月)

どうやら私は『ジョジョ』完結のショックからまだ完全には立ち直っていないようだ。
コミックスを読んでいると、妙に悲しくなってきて集中して読めないのだ。
これはしばらく時間が必要になりそうである。
あ~あ…、『ジョジョ』ォォォォォ~~ッ……、
どうして終わっちゃったんだよォォォォォ~~ッ……。

(※ ドえらいショックを受けていますが、これも致し方ない事。
   それまで部が変わろうと休載期間なんて無かったんだし、6部予告も何も無し。
   そりゃあ完結してしまったって思っちゃいますよ。
   この想いは、コミックス「死刑執行中脱獄進行中」のオビで6部開始を知る時まで燻る事となりました。
   当時の辛さを思えば、今はなんと恵まれている事か!)




(2019年7月29日)




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