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こいつのチンチンッ!
崩れた瞬間は目撃したか?


#032 八木山夜露の野望





●今回のトビラ絵は、自転車に乗る定助。困ってるような微笑んでるような、なんか微妙な表情です。作中の緊迫した空気とは正反対の、のどかで牧歌的な雰囲気。康穂とサイクリングでもしてるんでしょうかね?そんな平和な「ジョジョリオン」も読んでみたいものです。


●容器が破れ、中の農薬が定助に襲い掛かるッ!いきなりの大ピンチで本編開幕。定助が抱きかかえる康穂にまで、農薬の魔手は迫ります。
たまらず憲助さんが夜露に攻撃しようとしますが、夜露は「止めとけ… 憲助さん………」と語り掛け、彼を制止。夜露が言うには、まだ憲助さんには生きていてほしいらしい。後日、東方家の土地も、家系がもたらす全ての「富」も奪い取るつもりだからです。さらに、農薬まみれで「しゃぼん玉」を創り出す定助を見下ろしながら、「いくらでも割ってやる」「防御することは無理」と余裕発言。しかし一方で、定助が自分のスタンド能力を覚えていた事に対し、やや驚いている様子も窺えます。もしかすると、「X」のスタンド能力は『ソフト&ウェット』とほぼ同一のものだったんでしょうか?
そんな定助、「しゃぼん玉」を使っているのは逃亡や防御のためなんかじゃありませんでした。あくまで反撃のためだったのです。定助は大量の「しゃぼん玉」と共に、夜露にタックルして抱き付き、そのまま一緒に海へとダイブ


●大弥ちゃんとの戦いでも使われていたように、「しゃぼん玉」には「声」を閉じ込める事も可能。この大量の「しゃぼん玉」は、海中で会話するためのものだったのです。スタンド同士で話せばいいんじゃね?とも思いますが、まあ、それはそれとして(笑)。何せ、地上の憲助さんに「声」を届ける目的もあるワケなんで!
定助は憲助さんに、漁で使うような網(ネット)を海岸で探し、海に投げ入れてもらえるよう「しゃぼん玉」で依頼していました。「匂い」を探知する『キング・ナッシング』なら容易い。投げ込まれたネットを受け取った定助は、それで夜露をグルグル巻きにしてしまいます。
岩石化した夜露は呼吸すら必要ないのかもしれない。でも、このまま重りを付けて、海底深く沈めてしまえば……、たとえ岩石から戻って地上に上がろうとしても、ネットを破ったり解いたりする前に溺れ死ぬ。岩石として永遠に沈むか、人間として死ぬか。マジェントの如き、エグい末路!そして、そうなりたくなければ定助について知っている事を全て話せ、という取り引きなのです。


●夜露は怒りと憎悪に満ちた表情で、定助に叫びます。岩に生まれたのは貴様の方だッ!」「この前、岩に挟んで殺してやったのに生きてやがって!」「貴様なんか、あの時、吉良がいなければ死んでいた!」「震災で「壁の目」の隆起がなければくたばっていた!」……と。かなり重大なセリフですね、コレ。震災があった3/11の深夜、杜王町の海岸付近にて、「X」と夜露が死闘を繰り広げていたっぽい。震災直後の混乱に乗じたんですかね?で、「X」は危うく死ぬところだったけど、吉良の助けと「壁の目」の隆起のおかげで九死に一生を得たのです。その事実を夜露が知ったのは、後日だったんでしょうね。
そして、「岩」に生まれたのは「X」の方という言葉。もしや、「X」も岩石人間だったんでしょうか?それとも、岩で殺してやったはずなのに、ちゃっかり生き延びていた「X」を皮肉った言い回しに過ぎない?第1話より前の出来事は、ホントに謎だらけですね。吉良と「X」は少なくとも利害は一致していたっぽい事……、第1話は震災からおよそ半年後の設定なので、「X」は半年程は身を隠していたであろう事……、「X」を匿ってくれていたのがあの「記憶の男」であろう事……は予想できますが。
――ともかく、怒れる夜露はスタンドで定助を攻撃!しかし、見た目通り、スタンド自体のパワーは強くないようで、『ソフト&ウェット』に手も足も出ません。岩石の体は水中だと脆くなるのか、「しゃぼん玉」が割れる衝撃だけで瞼が破壊されちゃってます。「ヴオオオオォオルゥゥRRRRRR」「ガァァRRRRR」と、人とは思えぬ咆哮と共に、夜露は最後の反撃。『アイ・アム・ア・ロック』と、スタンド名らしき名を叫ぶや否や、周囲の岩が再び集まって来る。しかし、岩が直撃するより早く、夜露の口いっぱいに「しゃぼん玉」を詰め込み、肺の中の「空気」を奪ったのでした。


●知っている事を早く話さないと「空気」を全て奪い取るぞ、と警告する定助。ところが、岩石化した夜露の肉体はヒビ割れ、どんどん崩れていく。「どうせおまえは東方家に裏切られるんだ」「正しいのは東方つるぎの行動だ」と言い残し、とうとう夜露は完全に停止してしまったのです。う〜む、不吉な捨てゼリフ。最終的に、定助と東方家とで目的が相反するものになってしまい、対立せざるを得なくなるんでしょうか?定助を利用するだけしといて、「病気」さえ治れば用済みとばかりに消すつもりとか?
そして、夜露が動かなくなるのと同時に、彼のバッグから奇妙な形の「果実」が零れ落ち、海に沈んでいったのでした……。不審に思いながらも地上に戻った定助は、憲助さんと合流。康穂を襲った農薬も、どうにか流れ落ちたみたい。けっこう体内に入ってた気がするけど、たぶん気のせいです。
ボロボロに崩れた夜露の死体(?)を、憲助さんと観察。海水に浸っている部分がさらに崩れてきたため、全身を地上に引っ張り上げました。すると、崩れた部分からシューシューと泡と煙が立っています。うかつに触れるのは危険ではあるけど、どこかで科学分析してもらう必要があります。ただ、見た目は完全に岩石で、とても有機体には見えない。硬質ではあるものの、体重は本物の鉱物よりは軽い。岩石だから皮膚呼吸が出来ず、少量の酸素を奪われただけでも敏感に体組織が劣化する生態なのかもしれない。
「柱の男」をも思わせる謎の存在。ひょっとしたら、そのうち「究極生命体(アルティミット・シイング)カーズ」や「猫草」、「ロッズ」のような岩石人間図解なんかも拝めるかもしれませんね!ああいうの大好きなんで、勝手に期待しときます。


●夜露の死体(?)を地下室に運び、つるぎちゃんも交えて作戦会議。家族にも誰にも、まだこの事はトップ・シークレットです。
つるぎちゃんも夜露の事は色々と調べていたらしいのですが、何も突き止められなかった模様。夜露には、家も銀行口座も携帯電話もないらしい。しかし憲助さんは、一級の建築家である以上、夜露だってどこかで教育を受けたはずだし、資格や戸籍もあるはずだと反論。つるぎちゃんの推測では、夜露は都会でも森でもどこにでも紛れ込んで生きられる存在だから、そもそも眠る場所や家なんか必要ない、との事です。岩石となってしまえば、誰にも見付かる事もなく、どこにでも潜める。だけど、「豊かさ」のために、食べ物や権力や名誉、愛などを求めていた。……そう、つるぎちゃんは語ります。
単に生きるだけなら何もいらないけれど、より良く豊かに生きたいと願っていたんでしょうか?人間らしい生活を求めていたんでしょうか?だとしたら、ちょっとだけ夜露に同情もしちゃいそうです。何者か分からんとは言え、雨の雑踏の中、たった1人で岩になって眠っている姿は孤独感たっぷり。モノを引き寄せて集めるスタンド能力も、なんとなく彼の心の寂しさ・虚しさの裏返しにも思えてしまいますね。


●謎だらけの夜露ですが、そんな彼にも子供時代はあったはず。どこからか来たはず。それを突き止めなければッ!
憲助さんは、夜露の股間に注目しており、チンコが無い事に気付いていました。チンコがあったのかどうか、どんなセックスをするのか、メスの岩石人間も存在するのか、発情期があるのかどうか、人間ともヤレるのかどうか……、チンコから多くの謎が解けるはずだからです。しかし、さすがにあの時の定助に、敵の股間をじっくり見てる余裕などなく、チンコが崩れたのかどうかも分からず仕舞い。
「海から拾ってこいよ」と、定助に無茶ぶりする憲助さん。定助からも、「オレェ?海までェ」と久々に口癖が飛び出します(笑)。と言っても……、どんな形かも不明だし、海流も速いから、もはや手遅れ。来週にはハワイ沖にまで流れてる事でしょう。本当なら東方家のみんなが行く予定だったハワイに、まさか夜露のチンコだけが旅立つ事になろうとは。いずれにせよ、他にも夜露のようなヤツがいるかもしれない。そいつは今も、この杜王町のどこかに潜んでいるのかもしれない。それは忘れてはいけません。


●つるぎちゃんが、もう1つの疑問を定助にぶつけます。夜露が何か「食べ物」を持っていなかったか、と。岩石のようにコチコチになっていた犬に、夜露は何かを食べさせて治してみせた。それは東方家の「病気」を治す方法だったはず。そんなつるぎちゃんを、憲助さんが叱ります。そんな食べ物はない、と。無用な希望は抱くな、と。
しかし、定助は海中で確かに見ていたのです。夜露が持っていた謎の「果実(フルーツ)」を。……定助は確信があるかのように語ります。自分はかつて、「何か」を知っていたから、どこからかこの杜王町に来た。その「何か」を知っているからこそ、その記憶が蘇るかもしれないからこそ、夜露は自分が邪魔だった。そして、その「何か」とは、東方家の「病気」の事。夜露、岩人間、岩のようになる病気、ホリー、吉良吉影、……繋がりは全てその「病気」!
定助は、夜露が持っていた「フルーツ」の正体を突き止める事を宣言するッ!その力強い言葉に、憲助さんの心にはほのかな期待が芽生えるのでした。
――一方、元の部屋に寝かせられていた康穂。ついに目を覚まします。でも、自分の身に起きた事も知らず、二度寝に突入(笑)。まだ定助とはちゃんと再会できないのかな?そんな彼女が握っていたのは、なんと夜露が持っていた「フルーツ」!二等分に切られた半分を、いつの間にか彼女が持っていたのです。彼女の背後には『ペイズリー・パーク』の姿。スタンドの導きにより、物語の鍵は康穂の手にッ!


★今月は47ページ!ようやっと夜露戦が終了です。面白かったけど、結局、あのサランラップの件は分からないまんまでしたね。今後も別の岩石人間が現れたり、夜露が復活したりするんだとしたら、サランラップの秘密も語られる日が来るかもしれません。だから、「やっぱり初回限定能力かよ」と断定するにはまだ早計すぎるでしょう。ただ、さんざん引っ張った割にはあっけない幕切れだったので、もうちょいテンポ良く描いてほしかったかなあ。でも、徐々に物語の輪郭が浮かび上がってくる感覚は、やはりたまらなく楽しいですね。
作者コメントは「今気づいたけどストローが嫌いで使ったことが一度もない。ストローで飲むと不味いよね。」との事。使った事ないクセに、なぜ不味いと分かるんだ?そんなツッコミもしたくなりますが(笑)、これはビックリ!大亜門先生の短編集「クレイジー大亜門道」の作者近影に、大亜門先生と1つのジュースを仲良くストローで飲む荒木先生の写真が使われてたけど、あれって実は相当レアな写真なんじゃないの?それとも、ストロー咥えただけで、ホントに飲んではいなかった?




さて、最後に予想・妄想をガッツリまとめて書いてみたいと思います。以下、興味のある方だけでも読んでみてください。


@夜露が持っていた「フルーツ」とは?
あれは「聖書」にも書かれている「生命の実」です。「聖書」によれば、「エデンの園」と呼ばれる楽園の中央に、「生命の樹」と「知恵の樹」という2本の樹が植えられているとの事。2本の樹と言えば……、そうです。杜王町の海岸にある「瞑想の松」こと「二本松」
「SBR」17巻で描かれているイエス様が立ち寄った日本の地こそが、実は現在の杜王町。イエス様パワーの影響で「二本松」は聖なる樹と化し、2千年以上にも渡ってその場にそびえ続けていました。「二本松」の1本が「生命の樹」に、もう1本が「知恵の樹」になったのです。さらに、この「二本松」の根本の洞には、1901年にジョニィによって「聖なる遺体」が隠された事もありました。その際、「二本松」に宿る聖なるパワーがもっと強まったものと思われます。
また、「聖書」には、「エデンの園」は「東の方」にある、とも書かれています。「東の方」、すなわち「東方」家。東方家は「エデンの園」でもあるワケです。フルーツ屋であり、果樹園でフルーツを栽培してもいる東方家。そんな「東方」家の敷地に「二本松」があるというのは、ある種、必然だったのかもしれません。そう考えると、定助と康穂はアダムとイヴだったりするんでしょうかね?

この「生命の実」を食べると、溢れんばかりの生命力を得、どんな病気でも治ってしまいます。ただし、その者(と家族)は岩石人間と化してしまうのです。「聖書」では「神」の存在を、その強固さ・盤石さから「石」や「岩」と表現してもいますが、マジモンの「岩石」になっちゃうのです。死の概念が薄まり、「衣」「食」「住」すらも基本的に必要としなくなります。その上、性器(夜露のチンコ)さえ残っていれば、他者の肉体に取り憑いて復活する事も可能。まさしく、「神」に近い、永遠にも等しい命を持つ生物へと進化するのです。
夜露の肉体も、実は他人のもの。チンコで取り憑いていたのです。「八木山夜露」という名も偽名であり、そのため、いくら調べても彼自身の人生の足跡は(社会的には)謎のまま。そのうち、ハワイまで漂着した夜露のチンコは、別の誰かの肉体に取り憑き、再び杜王町へと舞い戻って来る事でしょう。


A犬が「病気」になった理由とは?
夜露がつるぎちゃんに見せた、犬の「病気」の治療。「生命の実」を喰わせて治したにしても、そもそもどうして犬は石化する「病気」に罹っていたのでしょうか?
「病気」になってしまう条件を、夜露が知っていたと考えるのが自然かと思います。その条件こそ……、2本の樹のうちのもう1本、「知恵の樹」に実る禁断の「知恵の実」。「聖書」では、アダムとイヴが「知恵の実」を食べた事で神の怒りに触れ、楽園を追放されてしまったと書かれています。これと同様に、「知恵の実」を食べた者(と家族)は、罰として石化の「呪い」を受けてしまうのでしょう。その上、人間以外の動物が食べた場合は、その者自身が速攻で石化してしまうのです。
つまり、夜露はあの犬に「知恵の実」を喰わせて石にし、「生命の実」を喰わせて元に戻してやったという事ですね。

なお、「知恵の実」を食べた者は、石化の「呪い」と引き換えに、追い求めるもの・欲するものに辿り着くための大いなる知恵と知識が得られます。もともと東方家の先祖は、無教養で粗暴で善悪の区別もつかないような愚か者でした。しかし、過去に起きたある事件(恐らく「蝦夷征伐」絡み)が原因で「知恵の実」を食べた事により、今日に至るまでの富と繁栄を得たのです。「知恵の実」を食べた時、東方家は滅亡の危機に瀕しており、富と繁栄を強く求めていたって事ですね。
ただし、「病気」が東方家とジョースター家の両家に受け継がれている事から、現在は「知恵の実」の力も二分されている状態なのでしょう。2つに分かれた血筋が1つにならない限り、「知恵の実」の本当の力は発揮されないままなのかもしれません。
さらに言うと、定助の失われた記憶を完全に取り戻す方法も、この「知恵の実」にこそあると思われます。恐らく、「知恵の実」を食べるだけで、定助の記憶は蘇るはず。石化の「呪い」さえ受け入れられるなら。


B「X」だけが知る秘密とは?
夜露は、定助(の中の吉良)が知る秘密を東方家に知られる前に定助を殺そうとし……、同時に、定助(の中の「X」)が持つ「何か」を手に入れようとしていたようです。
東方家に知られては困る秘密とは、もちろん「病気」を治す方法。ひいては、「生命の樹」に「生命の実」を、「知恵の樹」に「知恵の実」を実らせる方法です。何もしなければ「二本松」は普通の松の木も同然。しかし、ある条件を満たせば、聖なる樹として「実」がなるのです。吉良はそれを突き止めていたのです。
夜露自身が、犬に「知恵の実」と「生命の実」を喰わせていたとしたら、恐らくその方法は彼も知っているはず。「生命の実」を食べさせて東方家の「呪い」を解いてしまっては、「呪い」と引き換えに得た「富」もまた失われるでしょう。それは夜露にとって不都合。当然、東方家に知られるワケにはいきません。

では、夜露が手に入れたがっていた、定助が持つ「何か」とは何なのでしょう?思うにそれは、「知恵の実」と「生命の実」の力を最大限に引き出す方法です。
2つの実を食べた者は、「神」の如き存在になるらしい。でも、夜露が治した犬はそうなってはいないワケで、ただ2つの実を食べるだけではダメ。「壁の目」の真の利用法により、2つの実を完璧に「融合」させる必要があるのです。(東方家で栽培してるイチジクも関係あるかも?)1つになった「実」は、言わば究極の「神の果実」。それを創り出し、自ら食して、「神」にまで登り詰める事こそが、八木山夜露の野望だったのです。
そして、定助からその秘密を聞き出す事なく殺そうとしていた以上、その秘密は「何か」に書き残されていると考えるべきでしょう。定助を殺した後で、それを見付け出し、ゲットすれば良い。夜露はそう判断したって事ですね。


C「X」はどこから来た何者なのか?
「岩に生まれたのは貴様の方だッ!」という夜露の言葉を真に受けたとしたら、「X」も岩石人間のはず。それどころか、生粋の岩石人間は「X」の方っぽい。むしろ夜露は、そんな「X」との接触で様々な事実を知って「生命の実」を食べた、後天的な岩石人間なのかもしれません。今の定助は、人間の吉良と「融合」しているから、岩石人間としての性質・要素がまだ表に出て来ていないだけ?
で、結局のところ「X」は何者なのかと言うと……、今までも予想していたように、1901年に杜王町に漂着した赤ん坊の子孫なのです。彼がどこから流れて来たのかは、今も明らかになっていません。そんな身寄りのない彼を、東方家が引き取って育てたのでした。やがて東方家の庇護が必要なくなるほど成長した彼は、杜王町から離れて(アメリカあたりで?)暮らし始めたのです。そのため、子孫である「X」にも東方家への恩義があります。

ただ、彼が杜王町へとやって来た理由は、あくまで自分のため。かつて東方家に住んでいた先祖(漂着した赤ん坊)は、何かのキッカケで「生命の実」を食べ、岩石人間になってしまっていたのです。その子孫である「X」も、生まれながらにして岩石人間。しかし、普通の人間に戻る方法を発見し、それには杜王町の「壁の目」が必要と知りました。つまり「X」は、「神」になる方法も、「人間」に戻る方法も、知っていたのです。
漂着した時、赤ん坊は高価な宝石を身に付けていたとの事。実はこの宝石も、はるか昔にイエス様パワーを受けたスゴい宝物。それゆえ、杜王町に持ち込まれた「遺体」に引き寄せられ、赤ん坊が漂着したってワケですね。そして、この宝石にはイエス様の預言も書き記されていました。その内容こそが、「神」になる方法であり、「人間」に戻る方法だったのです。奇妙な事に、その預言は少しずつ文字が勝手に書き加えられていきます。「X」が宝石を親から受け継いだ時にようやく、「人間」に戻る方法もちゃんと読めるようにまでなっていました。(Bで触れた、定助の知る秘密が書き残された「何か」とは、この宝石の事です。)
もし、定助が普通の「人間」に戻る事で、たとえば「壁の目」や「知恵の実」「生命の実」の力が永久に失われてしまうような結果になるとすれば……、もしかすると東方家と対立する理由にもなり得るのかも?

なお、第1話で、「壁の目」は「海から来る何かを守るかのように」あらゆるものを阻む、と書かれていました。この「海から来る何か」が、まさに「X」その人だったのです。
「壁の目」の真の利用法をも知る「X」が、意図的に隆起させたのか?それとも、「壁の目」自体の意志が「X」を守るために隆起したのか?それは定かじゃありませんが、決して偶然なんかではなかったのでしょう。一般の町民にとっては、ドえらい迷惑ですけど(笑)。



――以前書いたコラム「『天国』へ行く方法の研究」でも、「ジョジョ」の物語を「聖書」と関連付けてこじつけてみましたが、今回もそんな感じにしちゃいました。6部も「ジョジョリオン」も同じ2011年が舞台だし、「ジョジョリオン」に至ってはイエス様本人がストーリーに絡んでるくらいだから、そう不自然ではないと思うんですけどね(汗)。果たして、どんな展開が待っているんでしょうか?



(追記)
●妄想の上に妄想を塗り固める形になっちゃいますが、ちょっとだけ追記です。


D理那さんはなぜ「病気」になったのか?
ご存知の通り、東方家の石化の「病気」は長子のみが罹ってしまうもの。だからこそ、10歳(遅くても11歳)で発病する長男は、12歳になるまでは女の子として育てられます。
ところが、ジョニィの妻である理那さんは長子ではありません。彼女は1874年生まれ。しかし、彼女は少なくとも、1872年に生まれた常平(2代目憲助)を兄に持っています。もし他の姉妹達が姉だとすれば、むしろ理那さんは末っ子になっちゃいます。……にも関わらず、彼女まで「病気」に冒されたのは何故なのか?
単純に「例外もある」というだけなのかもしれませんが、これはジョースター家にまで「病気」が伝わっていく事となる重大な節目。ちゃんとした理由があっても不思議じゃありません。

……で、これも前述した「知恵の実」で説明が可能なのです。神が創造した楽園「エデンの園」にあった「生命の実」と「知恵の実」には、当然、聖なるパワーが満ちているものと思われます。それを東方家の祖先が食べたのだとしたら、そのパワーは、「病気」と同様に子孫にも受け継がれているでしょう。無論、理那さんの中にも。
そして、理那さんの夫であるジョニィは、スティール・ボール・ラン・レースの中でイエス・キリストの「遺体」を集めていました。その「聖なる遺体」を我が身に取り込み、スタンド能力を獲得したり、下半身不随を克服したりという奇跡を起こしたワケです。となれば、ジョニィの中にも聖なるパワーは宿っている事でしょう。
そんなジョニィと理那さんが出会い、恋に落ち、結ばれ、人生を共にしたのです。「遺体」と最も深く関わったであろうジョニィの身近に理那さんが居続けたため、2人の中の聖なるパワー同士が引き合う結果に。その影響で、理那さんは「知恵の実」の力を強烈に引き出され、それが「病気」として顕現してしまったのではないでしょうか。ある意味、DIOの呪縛によってスタンドを引き出され、生死を彷徨ったホリィさんにも似ていますね。
つまり、理那さんが発病したのは、ジョニィの妻である以上は必然だったのです。ただし、東方家の長い歴史から見れば、謎に包まれた唯一の例外だったのかもしれません。ここを分岐点として、「病気」と「知恵の実」の力は、東方家とジョースター家とで二分されました。2つに分かれた血筋と力を1つにし、「知恵の実」の力を取り戻すと同時に「病気」をも克服する。それこそが、吉良の目的だった??




(2014年5月19日)
(2014年5月24日:追記)




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