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信じられない……
……………………いたんだ…………
『オレを知っている』………!!


#043 セッちゃん





●今回のトビラ絵は、「ジョジョリオン」の新たなエンブレム!メイン・メンバーである定助や康穂、つるぎちゃんの他、それぞれのスタンド、ランボルギーニ、クワガタ、そして「ロカカカ」なんかも描かれています。リアルな絵を追求する一方で、このようにシンボル化された絵もデザインしてくれるのが、さすがは荒木先生って感じですね。
増してや、このトビラ絵はコミックス11巻の最初に来る絵でもあるでしょうから、読者が作品世界に入り込むスタートとして、なおのこと良さげな効果を生みそうです。


●愛唱との戦いから一夜明け……、康穂つるぎちゃんはどこぞの公園で、またも落ち合っていました。康穂は病院でキズの手当てを済ませたらしいけど、つるぎちゃんは康穂の顔にベタベタとバンソーコーを貼りまくる(笑)。挙げ句、このエロガキはドサクサに紛れて、康穂の顔をレロレロと舐め回そうとしてやがります。「ツバつけときゃ治る」なんて言いますが、これはマジ勘弁。まったく、のっけから油断も隙もないヤツです。
2人はパソコンの画面で、昨日の愛唱の様子を確認中。もちろん『ペイズリー・パーク』の能力で、あちこちのカメラの映像を映しています。愛唱はバスに轢かれ、肉体のみならず、衣類や所持品まで岩石化。砕け散って、岩と砂だけが路面上に残っていました。ぶつかった衝撃と目撃証言だけで、結局、運転手も警察も何が起こったのか理解できていない模様。その上、康穂達が一緒に映っている画像は消去した、との事。そこまで出来るのか〜。情報の収集や消去はおろか、もし改竄まで出来たら、今の時代においてはかなり強力な能力ですよね。


●つるぎちゃんは今更ながら、愛唱を殺してしまった事を実感したようで、ちょっと罪の意識もあるっぽい。いくら覚悟を決めたとは言え、まだ9歳の子どもですしね。無理もない事です。優しい康穂はそんなつるぎちゃんを抱き締め、「大丈夫」と言い聞かせます。
それにしても、「岩人間」とは何者なのか?人間とは別の進化で生まれた生物なのか?それとも、「病気」が齎したものなのか?……謎だらけの存在ですが、常敏はそんな「岩人間」達と何らかの取り引きを結んでいるらしい。そして、全ての動機はあの「ロカカカ」にあるのです。誰もが、あのフルーツを取り囲んで動いているのです。
――2人はさらに、「杜王スタジアム」のカメラを調査。愛唱が職員用ゲートを通過し、外に出るまでの約5分の間に、どこからか「ロカカカ」を持ち出して来た事が分かりました!場所はいよいよ、かなり特定されてきました。その5分間のエリアに「ロカカカ」はあるッ!法律の概念から外れた「フルーツ」だから普通に保管されているはず、と康穂は推測。そうなのかもしれんけど、あんまり大っぴらにしたくはないだろうから、やっぱ隠して栽培してるような気がしますよ。
夜露が修復・設計に関わっているのだから、「岩人間」だけが出入りできる秘密の部屋が存在すると思ってます。夜露の行動を見た限り、「岩人間」は岩やコンクリートとかと同化して、そのまま通過できるっぽいからね。


●……と、そんな時。突如、康穂のスマホがブルブルと鳴り出します。見ると、例によって選択要求の画面がッ!今回は「北方向」か「南方向」か、選ばねばならない様子。また何かヤバい事が近付いて来ている……!?ところが、周囲を警戒しているうちに、残り時間の2秒は経過しちゃったみたい。選択し損ねたようだけど、大丈夫なんでしょうか?
すると、そこに現れたのは……、なんと定助だったのです!……って、えっ?マジかよ?あんなにも逢えずにいた2人が、こうもあっさり再会できちゃったワケ?
思いがけぬ展開に、康穂は涙を流しながら定助へ駆け寄ります。ところが、定助は彼女をスルーしてつるぎちゃんの元へ。古典的なオチに、康穂もズッコケ(笑)。どうやら顔中にバンソーコーを貼りまくってるせいで、誰だか分からなかったらしい。しかも、自分をここに呼んだつるぎちゃんしかいないものと思ってたっぽいし。慌ててバンソーコーを剥がしながら、必死に自己アピールする康穂。ここでやっとこ定助も気付きました。遅えよ(笑)。
とにかく、ついにとうとう定助と康穂、再会ッ!長かった……。思えば、定助が東方家を訪れた初日以来、逢ってませんでしたからね。リアルタイムで3年半ぶり、作中時間でも数週間ぶりですよ。抱き合って再会を喜ぶ2人。当然、康穂はボロ泣きですが、定助も自分で気付かぬうちに涙が溢れてきてます。最後はもう、お互い泣き笑い。涙と鼻水と笑い声にまみれ、なんだかワケ分かんなくなってますけど、ジ〜ンと来ましたよ。いいなあ。ピュアだなあ。
そんな微笑ましい再会シーンを、ブスッとした顔で眺めるつるぎちゃん。2人が仲良くしてるのが面白くない様子(笑)。でも、「杜王スタジアム」への潜入には、定助が必要。そのためにも、気に喰わないけど、定助が康穂とイイ関係であった方が好都合。その辺の「目的」と「感情」を割り切って考えられるのは、さすがにクレバーでしたたかです。


●久しぶりに2人きりの時間を楽しむ定助と康穂。お手々を繋いでデートです。康穂は定助に「何か歌って」とリクエスト。定助は少し間を置いて、歌い出しました。

ポテトLサイズが好き♪ ポテトLサイズが好き♪ ポテトLサイズが好き♪
でもフライドチキンはない♪
フライドチキンはない♪ フライドチキンはない♪ カリカリのそれだけでいい♪
ポテトLサイズが好き♪

ジャイロの「チーズの歌」を彷彿とさせるシュールなソングですが、恋は盲目。康穂は「素敵」と、うっとりしてます(笑)。「もう1回歌って」とか言ってアンコールまでしてるし。
ただ、この歌が実は定助の過去に関わるものだったりするのかもしれませんよね。定助自身、この歌が誰の歌なのかも分かってないし、「思いついただけかも」と答えています。定助の心に何気なく刻まれていた歌。単なるCMソングなのか、はたまた、かつて家族と一緒に歌った想い出の歌なのか?


●ラブラブな2人を邪魔するかのように、定助の顔に向けてキラキラチカチカと光を当ててくる者がいました。それは、1人の若い女性。ナイス・プロポーションのラテン系美人って印象。ウェーブ掛かった長い黒髪や、熱帯魚のイラストのバンダナに、ホットパンツなど露出度の高いファッションも特徴的です。真っ昼間から外で缶ビールを飲み、焼き鳥や牛タンヌードルをつまみ、いかにも遊んでる風に見えます。さっきの光は、そのビール缶で日光を反射させて、定助に合図を送っていたらしい。
彼女は定助に対し、「あ・と・で・ねっ」「セッちゃん……」と言い残し、フラフラと立ち去ってしまいました。定助を「セッちゃん」と呼ぶ女性。まさか、かつての自分のニックネームなのか?彼女は自分の正体を知っているのか?驚愕した定助は、康穂と一度別れ、後でまた落ち合う事にし、1人でさっきの女性を捜します。すると、彼女は物陰から声を掛けて来たのでした。
周囲をしきりに警戒する彼女は、定助に「やっと会えたわ」「携帯どうした?」「すごく捜したよ」と、意味深な言葉を次々とぶつけてきます。定助がすべき事は、こちらの余計な情報は与えずに、彼女から情報をうまく聞き出す事。もし記憶喪失である事がバレたら、彼女がどう出るか予測できない。もし逃げられたら、せっかくのチャンスが水泡と帰してしまう。
彼女の知る「セッちゃん」を装い、定助は彼女と慎重に会話を進めます。どうやら彼女、震災後は札幌にいた模様。杜王町に戻って来て、駅前をブラついていたら、フルーツパーラーの所で定助を偶然見付けて追って来たらしい。しかし、今の定助は「セッちゃん」とは雰囲気が随分と変わっているようで、パッと見、誰だか分からなかったようです。特にその帽子や格好、まるで大っ嫌いな吉良吉影みたいだ、と。


●吉良吉影を知る彼女は、間違いなく、定助のもう1人の半身「X」の事も知っている!ところが、彼女は定助の目を見て、「セッちゃん」ではない別人だと勘付いてしまいました。「やばい」「失敗した」「焦りすぎた」と、これまた意味深な言葉を吐くと、猛ダッシュで逃亡ッ!
定助はすかさず『ソフト&ウェット』の「しゃぼん玉」を飛ばすと、彼女のお尻のポケットにあるサイフの隙間へ侵入させます。「しゃぼん玉」はレンズの役割を果たし、クレジットカードに書かれた名前をチラッと見せてくれました。その名前とは「サクナミ カレラ」。仙台には「作並」という地名があるので、たぶん「作並 カレラ」が正式名称なんでしょう。彼女の名を叫んで呼び止めると、ようやくカレラは定助を「セッちゃん」と信じ込んでくれたのでした。再会を喜び、抱き付いてチュッチュチュッチュとキスしまくってきます。迷惑そうに顔を拭う定助(笑)。
カレラは康穂にちょっぴりジェラシーしてるようですが、自分を「カレラ」と呼び捨てにするのは「セッちゃん」だけだと御満悦。……で、彼女が何故、「セッちゃん」を捜していたのか?その問いには答えず、いきなり定助にカネをせびってきます。杜王町に来るのが精一杯で、泊まる所もないらしい。昨日も駅で寝たんだとか。定助は、自分がこーゆー女の子を好きになる事はないし、付き合ったりもしていないと確信し、キッパリと線引き。
ただ、さすがに女の子を野宿させるのは気が引けるようで、手持ちの5千円だけ恵んであげるのでした。つーか定助自身、常敏とのクワガタ相撲後、東方家に帰れているのかどうか謎だってのに。下手すりゃ、それこそどっかで野宿してたのかもしれないよ。そんななけなしのカネをすぐさま定助の手から奪い取り、しっかり枚数を数えるカレラ。うわ〜、イヤなやっちゃ〜。
そして、「昔 ベロチューしたじゃん」「あたしと……」「いや… しなかったっけ?」と言い残すと、またフラフラと歩いて行くのでした。とんだビッチだな!!


●カレラの様子を窺う定助。すると……、彼女は焼き鳥屋の前で止まり、さっき買った焼き鳥に毛が入ってたと怒鳴って、難癖付け始めるのでした。荒木先生、最近の異物混入事件や土下座強制事件なんかを見て思い付いたのかな?店のオヤジも、このクズ女クレーマーに相当イラッと来たようで、一触即発な空気。
しかし、カレラはオヤジの手を取り、つくねの真上の空間をつまませたのです。その手を上げさせると、なんとつくねが宙に浮く。つくねには本当に毛が練り込まれていたのです!目の前でこんな証拠を示されては、オヤジも認めざるを得ません。ハッタリかもしれんけど、「DNA鑑定しろ」とまで言い切ってるぐらいなので、あれはガチでオヤジの髪の毛と受け取っておきます。結局、オヤジは返金と罰金に応じ、まんまとカネを持って行かれちゃったのでした。その上、「つくね一本だけの事故だから ご近所には黙っててやるからな」「気にしないで」「以後もう大丈夫だよ」などと恩着せがましい言葉まで吐かれる始末!
その様子をずっと見ていた定助は、カレラもスタンド使いと判断したみたいです。別段、スタンドを使ったと断定できる行動はしてないけど、怪しいヤツが怪しい事をしてたら十中八九スタンド使いでしょう(笑)。カレラは続けてパチ屋に突入し、またも定助にカネをせびって来るのでした。パチ屋でもセコいゆすり・たかりで儲けるつもり?
「ウソだろ……」「オレは何者だ…?」と、呆然と立ち尽くす定助に思わず苦笑。自分がこんな女と親しくしていたなんて、自分もろくでなしだったんだろうか……と不安になっちゃってそう。ただ、カレラこそが自分の正体に繋がる重要人物なのです。関係を切るワケにもいきません。せっかく康穂と逢えたと思ったら。哀れなり、定助。……ってなトコで次号へ続く!


●カレラは一体、何者なんでしょうか?やたらと周囲を気にしていた点や、人違いだと思って速攻逃げた点からすると、根本的に他人を怖がっているのかもしれません。だから酒で不安をごまかし、立場の弱い者を利用して生きてる……のかな。「セッちゃん」も都合のいい男として利用されてるだけだったり?
「岩人間」がフィーチャーされてる展開上、彼女も「岩人間」である方が自然でしょうね。もしかすると、増水する川沿いで眠る愛唱を起こしたのが、カレラだったりするのかも。あのセリフは女性っぽかったし。
ちなみに私は、「岩人間」のキャラクターは「7つの大罪」に絡められていると勝手に予想しています。夜露は「強欲」、愛唱は「嫉妬」かな〜と思ってるんですが、カレラなら「怠惰」がピッタリですな。「怠惰」はロバと関連付けられているらしく……、彼女のモサッとしてボリューミィな(しかもコロネっぽい前髪で強調されてもいる)黒髪や太めの眉毛なんかが、黒くて大きな「熊」の象徴になってるんです。熱帯魚バンダナも、鮭などの魚を獲りに熊がやって来る「川」を表しているとか。ちと強引ですけど、そんな考えもあるって事で。


●カレラのスタンド能力については……、どうなんでしょ?髪の毛操作じゃ、『ラブ・デラックス』と被って物足りないしなあ。
「物質同士を透過させる能力」なら、毛とつくねを透過させてから解除すれば、あのように練り込まれた形になりそうです。あるいは、「他人のミスが起こる地点へ自動的に移動する能力」なら、フラフラ歩いてるのも納得できるし、ミスに付け込んでカネをせしめる事も余裕でしょう。でも、とりあえず本命の予想として、「他人を酔っ払わせる能力」を挙げておきます。酔っ払わせてしまえば、認識能力や判断能力も低下し、記憶も曖昧になるでしょう。心身の動きが鈍り、ミスも誘発できるし、小細工だって楽勝。
そして、カレラの目的は何なのか?いくらなんでも、カネが全てってワケじゃないはず。このタイミングで登場したって事も、決して偶然ではなさそうです。もし彼女が「岩人間」だったなら、夜露なり愛唱なり、「岩人間」の仲間に呼ばれたのかもしれません。「岩人間」達は杜王町に一斉に集い、とんでもない計画を実行に移そうとしている段階なのか。もっとも、カレラがまだ吉良の死や「東方定助」の存在を知らない事から……、「岩人間」達は原則、「個」で行動したがる性質・習性があると考える事も出来ます。直接会ったり、連絡を取り合ったりは滅多にしないのかも?


●「X」について、ちょっとだけ分かってきましたね。
吉良とは違い、水兵ファッションは着ていなかったようです。となると、東方家の「離れ」の地下室にあったセーラー服は、「X」の物ではなかったのでしょう。やっぱ、定助を地下におびき寄せるために夜露が準備したトラップの一環でしかなかったのかも。
また、「X」は携帯電話を持っていたみたい。つまり、本物かどうかはさておき、戸籍や身分証明書なども所有していたって事になりますね。夜露のセリフから察するに、「X」も「岩人間」である可能性は高い。夜露も愛唱もケータイは持っていたワケなので、ひょっとしたら、彼らと敵対する前は「X」も仲間だったのかもしれません。仲間の誰かが、「X」の社会的身分を用意してくれたのでしょうか?ところが「X」は、「岩人間」達と対立していた吉良と協力関係を結ぶ事になった、とか?
ちなみに、定助は現在、自分のケータイを所持していない状態です。それなのに、どうやってつるぎちゃんは定助を呼んだんだろうかと少々疑問に思いましたが……、『ペーパー・ムーン』があれば可能ですね。メッセージを書いた紙を折って、「セミ」とかを作り、それを定助の元へ飛ばすだけでOKでした。


●「X」のニックネームは「セッちゃん」。ならば、本名は何なのでしょう?
例えば……、「世界(せかい)」とか「刹那(せつな)」とか。Dioが絡んで来そうで、イイ具合に不吉な名前ですよ。もしくは、「ロカカカ」が「生命の実」であるという予想が仮に合っていたなら、「セフィロト」なんて名前もあり得るのかも?
でも、本名も「ジョジョ」になってほしい気持ちもあるので、「浄星(じょうせい)」なんて名前だったらイケるな。「ジョーセッちゃん」を略して「セッちゃん」、「浄(じょう)」と「星(じょう)」で「ジョジョ」。「星」の読みは「しょう」なんですけど、「明星(みょうじょう)」の「星(じょう)」って事で。ジョースター的なネーミングでもあるし、「呪い」も解けそうな感じしますし(笑)。


★今月は45ページ!いや〜、面白かった!ストーリーが動くと盛り上がりますね。新情報も多く、おかげで感想もめっちゃ長くなってしまいました。康穂がこっそり定助を追って来て、カレラとの女の争いが勃発したりして。そもそも康穂は『ペイズリー・パーク』の選択をし損ねたワケだから、何かしらトラブルに巻き込まれる予感がします。まだ定助と再会すべき時ではなかった的な。
作者コメントは「別売の光学ドライブがCDを読み込まなくて5時間格闘したが、裏返しでディスク入れてた。」との事。これは脱力しそうだなあ(笑)。
なんと、「死刑執行中脱獄進行中」舞台化決定ッ!今年の11月に天王洲銀河劇場にて上演。さらに12月には全国ツアーもあるらしい。しかも、「ドルチ」も織り交ぜた内容になるとの事。あの部屋に閉じ込められた囚人がもう1人いて、そいつが雅吾っぽいヤツで、囚人27号と喰うか喰われるかの死闘を演じる……なんて展開もある?何にせよ、これはなかなか面白そう。観に行きたいですね。




(2015年5月19日)




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