TOP  <<#067 戻る #069>>



気に入った…
それなりに見直したぞ …定助くん


#068 岩人間と岩動物 その①





今月号の表紙も「ジョジョリオン」!なんというか、これまた奇妙な絵ですね。康穂がピョン吉ばりに平面女子大生になって、定助のセーラー服に張り付いてます。でも、よく見ると完全に平面でもなくて、騙し絵のような不思議な感覚に陥りました。そんな康穂を大切そうに抱き留める定助がイイね。そして、絵全体を囲むように描かれたロープと、さりげなく配置された麦わら帽子が「夏」らしい。
カラーリングの方もやっぱり素晴らしいですね。若草色の組み合わせもパワーを感じます。「明るさ」と「暗さ」、「軽快さ」と「重厚さ」のバランスが絶妙でカッコイイ!この絵の原画もぜひ観てみたいな~。


●今回のトビラ絵は、ワイパーマスクとキャタピラ野郎の敵コンビ。キャタピラ野郎が2本の脚で立ち上がり、背中の空洞にワイパーマスクが収まってる姿です。その姿は、まさしく異形。一体全体、何者なんでしょうか?


●激しく揺れるリフト。暴かれる敵の姿。いよいよ戦局が大きく動き出した今、敵コンビの名前も判明しましたッ!
ワイパーマスクの方は、名前がアーバン・ゲリラ。「Hawkwind (ホークウィンド)」というイギリスのロック・バンドの曲「Urban Guerrilla」が元ネタっぽい。スタンド名は『ブレイン・ストーム』。Wiz Khalifa (ウィズ・カリファ)というアメリカのラッパーの曲「Brainstorm」が元ネタかな。
そして、キャタピラ野郎の方は、名前がドレミファソラティ・ド。元ネタはやっぱ、ミュージカル「サウンド・オブ・ミュージック」の「ドレミのうた」?スゴいところから持って来たもんですね。こちらのスタンド名はまだ不明。(と言うより、スタンド使いなのかどうかも厳密には不明。)
フルネームでずっと呼び続けるのもめんどい名前なんで、アーバン・ゲリラは「ゲリラ」、ドレミファソラティ・ドは「ドレミ」と、それぞれ勝手に略して呼ぶ事にします(笑)。

後でちゃんと調べて分かりましたが、全部「ホークウィンド」関連の名前なんですね。「ドレミファソラシド」というアルバムの中に、「アーバン・ゲリラ」も「ブレイン・ストーム」って曲も収録されてるようです。まさに、ドレミの中に入るゲリラという構図そのもの。)


●異形の敵達を目の当たりにし、動揺する定助一行。その中で、礼さんは冷静に敵を観察し、その正体を推理しています。
細菌のようなスタンド『ブレイン・ストーム』を手から送り込んで来る岩人間「ゲリラ」。そして、「ゲリラ」を乗せて地中を進む「ドレミ」。このドレミについては、「岩人間」には見えないと語っています。「岩動物」(ペット)かもしれない、と。まあ、すでに岩助という「岩犬」だっているワケですし、他の「岩動物」が存在したって何らおかしくはありません。でも一体、何の動物がベースなんだろ?顔付きや、ずっとベロを出しっぱなしな点は「犬」っぽくも見えるけど……。岩助とは随分違うな(汗)。
『ブレイン・ストーム』が水で洗い流された事は、単純に水が苦手という仮説でした。これはどうなんでしょうね?「岩人間」だから、なのか?でも、別に「岩人間」だからって、そこまで水に過敏ではないと思うんですが。「命のない物質の上は移動できない」ってルールがあるスタンドで、水ででも砂ででも洗い落とせるという事なら納得するんだけど。まだ「岩人間」の生態は未知に包まれていますね。
……ゲリラは、自分を傷付けた礼さんに対し、殺意と復讐心を燃やしている模様。よく喋れるように口と目だけを残して、両手と両足からグズグズにしてもぎとってやる。そう宣戦布告。しかし、地中から定助一行を観察した結果、効率の良い「殺す順番」があると言い放つ。なんて事を言ってる間に、礼さんが再びナイフ攻撃!ゲリラはドレミの背中に入って身を隠すも、礼さんは巧みなコントロールにより、ゲリラの足をブッ刺した!絶叫しながら地中に消えるゲリラ&ドレミ。問答無用で仕留めようとする礼さんの容赦なさがイカしてます。


●ドレミが地中を砕き、土をかき分けると同時に、土砂はドレミと同体化して後方に送られる。土そのものがキャタピラーとなって進むからこそ、土面の振動はほとんど無く、掘り起こし跡の見分けも付かない。ドレミのキャタピラー推進について、礼さんがさらなる分析を進めます。火山溶岩や氷河で生きられる微生物は「クリオコナイトの集り(コロニー)」と呼ばれているそう。それは、岩石と生物が一体化している事を言い、生物進化の起源であり、ドレミ達「岩人間」や「岩動物」はそれを踏襲しているらしい。ちょっと調べてみても、「シアノバクテリア」とか「ストロマトライト」とか、興味深いワードが出て来ます。
「究極生命体 (アルティミット・シイング)」と化したカーズが、生物進化の過程の遺伝情報を引き出す事であらゆる生物に変化できたように……。「岩人間」も、何らかのキッカケ(「ロカカカ」等の未知のフルーツ?)によって、生物進化の起源・原点に立ち還った生物なのかもしれませんね。
それはさておき……、今いる6番の柱を倒される前に、7番の柱へ移動しなくてはいけません。7番には燃料発電機がある、との事。つまり、燃料を地中に染み込ませれば、敵に火をつける事が可能!たとえ「岩人間」であろうと、あくまで生物。焼き殺す事は可能です。現にエイ・フェックス兄弟にも火は効いてたしね。シンプルですが、なかなか悪くない作戦かも。


●礼さんの解説にも、定助は上の空。そんな事より、とにかく康穂が心配でしょうがない。地上に取り残された康穂を見つめる定助に、礼さんが迫ります。「おまえが見るべきは7番だ」「わたしを見ろッ!」と。6番の柱を急いで倒そうとしていない以上、敵の言う「殺す順番」とはきっと康穂からのはず。焦る定助。
しかし、礼さんはクールに定助を説得。定助が最優先で守るのは礼さん、そういう約束。礼さんは憲助さんのために「新ロカカカ」を手に入れ、定助は「新ロカカカ」のためにここまで来た。しかも、この山まで敵を連れて来て、礼さんを巻き込んだのは定助です。本来の目的と使命と責任を忘れてはいけないのです。増してや、いくら燃料があるとは言え、地中のヤツらに火をつけるのは非常に困難。そんな敵を相手にしているワケです。私情にこだわってる場合じゃない。
―― ところが、ふと礼さんが隣を向くと、そこに定助の姿はありませんでした。なんと、あれだけ言ったにも関わらず、定助は康穂を守るため地上へ飛び降りたのです!そして、急いで康穂の元へと駆け付ける!私としては「それでこそ定助!」と絶賛したいところなんですが、こりゃ礼さんキレるぞ……。と思いきや、意外な反応を見せました。「気に入った…」「それなりに見直したぞ」「信頼できる男と、なんか高評価をゲット。少しは骨のある男、ってなところか。他人にどれだけしつこく言われても、何が大事なのかを「自分」で考え決める事が出来る人間だから……なんでしょう。貫き通せる「何か」を確かに持っている人間だから……なんでしょう。自分が何者なのかを求め続けてきた定助ですが、今ここで康穂を選んだのは、他の誰でもない「定助」なのです。さすがは礼さん、植物だけでなく人を見る目も確かだぜ。


●そうは言っても、敵に始末されちゃったら元も子もありません。定助に高評価を下すのは、あくまで敵を倒し、「新ロカカカ」を手に入れてからの話です。定助と礼さんが一緒に7番まで行かなくては、この敵には勝てない。礼さんはリフトを捨て、解体した腕をワイヤーに巻き付けながら進んで行きます。
一方の定助は、やっと愛しの康穂の元へ。すると、康穂がスマホをかざしながら、どこかを指差しました。『ペイズリー・パーク』で調べ、岩盤地帯の位置を突き止めた様子。ドレミは下の駐車場でアスファルトに引っ掛かって、移動のスピードが遅くなっていた。岩盤地帯なら、同様にスピードを遅くできるはず。しかし、当のドレミは今、猛スピードでこちらに迫って来ます!「しゃぼん玉」を地面に撃ち込む定助ですが、例のキャタピラー推進のせいで、「しゃぼん玉」はすぐさま土砂ごとドレミの後方へと移動させられる。虚しく空中で爆発する「しゃぼん玉」!……つーか、もう完全に「しゃぼん玉」に吉良の「爆弾」の能力が追加されてますね~。
必死に岩盤地帯へ走る2人。ところが、定助の足がドレミに掴まった!たわんだ地面に足を取られ、徐々に粉砕されていきます。たまらず、再び「しゃぼん爆弾」を使うも、やはり一瞬で後方へ。とうとうキャタピラーに巻き込まれてしまう、という刹那!定助はとっさにベルトを外し、それを宙に漂う無数の「しゃぼん玉」に引っ掛ける!定助は辛うじて空中に逃れる事に成功。そして、康穂と手を繋ぎ、彼女に引っ張ってもらうのでした。この時の、見つめ合う2人の表情が何とも言えませんね。手を繋ぎ合い、お互いの存在を強く確認し合えたかのような。心が通じ合ったかのような。


●康穂と共に全力疾走し、ギリギリで岩盤地帯に辿り着けた定助。予想通り、硬い岩場ならドレミの移動も攻撃も鈍くなり、しばらくは耐える事が出来そう。しかし、岩場を回り込まれると厄介。岩場に逃げる事ではなく、7番の柱がある上方へ向かう事こそが目的なんですから。急いでもっと上へ登らなくては!
そんな2人の姿を眺めつつ、礼さんも7番へ移動を続けます。だいぶ近付き、リモコンのスイッチを押すと、7番の柱の壁面が開き、中から燃料と発電機が現れました。……しかし、そこにはなんと、すでにゲリラの姿がッ!ドレミに乗り込んで地中を進んでいるものと思っていたゲリラですが、実は別々に行動していたのです。「殺す順番」は、やっぱり礼さんから。ゲリラはそう決めていたのです。
待ち構えていたという事は、とっくにここはゲリラの領域。礼さんが移動しているワイヤー上には、すでにスタンド『ブレイン・ストーム』がビッシリ!夥しい数の敵スタンドが礼さんを襲うッ!逃げ場はどこにもない。これは大ピンチってトコで次号へ続く!


★今月は43ページ!定助&康穂 VS ドレミファソラティ・ド。礼さん VS アーバン・ゲリラ。現在、戦いはこの2つの局面に分かれました。定助の決断、礼さんの評価、ゲリラの復讐心、「岩動物」ドレミの奇怪さ……、とにかく見どころたっぷりで面白かったです。特に、真っ向から礼さんに勝負を挑んできたゲリラがイイですね。ヘンテコな見た目だけど、自分の感情に従って、覚悟と策略を持って戦いに来てて、カッコイイ敵になれる素質は充分あると思うんですよ。ペット(ドレミ)との関係性なんかでも、キャラとして深みが出せそうだし。
作者コメントは「ジョジョ展やってます。皆さんも元気出して暑い夏を乗り切ろう!」との事。もちろん私も行って来ました、「ジョジョ展」!最高でしたね。詳しくはレポートに書いてまとめます。展示内容の入れ替え後も楽しみです。仙台に住んでれば毎日でも行けるのになぁ~。
そして、今月は先月に続いて付録があります。「岸辺露伴は動かない 短編小説集(2)」!第1弾が素晴らしい出来だったので、今回も期待が高まります。




(2017年8月18日)




TOP  <<#067 戻る #069>>

inserted by FC2 system