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完結記念!!
● 「ジョジョリオン」公式完全読本 ●

吉良家・ジョースター家編





Q01. 吉良の部屋にあったビン入りの爪は何なのか?

A. 自分の美しい手の調子を見る目的

( 解 説 )
吉良吉影の部屋のバスルームには、ビンに入った爪の切りカスが大量に保管されていた。ビンにはご丁寧に日付けラベルが貼ってあり、古いものでは1980年代のものまであった。(第3話)
第4部の吉良吉影にも同じ趣味があり、それは殺しの体調を占う目的であった。だが、「ジョジョリオン」の吉良は殺人鬼ではない。ナルシストで、自分の美しい手をモデルにした彫刻を飾っている程である。(第6話) ビン入りの爪も、この自慢の手のケアの一環として行っていたのかもしれない。爪の伸びや色ツヤなどを調べ、美しさを維持しようとしていたのだろう。
しかし、吉良は1982年生まれ。幼少の頃からこんな事を続けていたのだとすれば、ナルシストも相当筋金入りである。
(2021年9月17日)




Q02. 吉良の部屋にあった変態写真は何なのか?

A. 桜二郎が吉良達を操って撮った写真

( 解 説 )
吉良の部屋には、裸の女の子が監禁されており、アルバムに収められた何枚もの変態的な写真には東方定助らしき人物も写っていた。(第3話)
笹目桜二郎が言うには、「どこかの「女の子」を罠に使うために拉致したりした」 「後で吉良のせいにするために写真も撮った」との事である。(第6話) 桜二郎のスタンド『ファン・ファン・ファン』は、他者の体を操る能力。それを使って、あの変態写真を撮ったのだろう。
定助が吉良の部屋を訪れる3日前、実は、部屋には吉良と女の子が監禁されていた。操られ、変態写真を撮られ、その後に吉良だけは何とか脱出に成功。そして、吉良は空条仗世文と「融合」し、定助が生まれたのである。つまり、写真に写る定助らしき人物は、定助ではなく吉良なのだ。事実、桜二郎も吉良と定助を見間違えて襲って来たのだし、女の子についても定助は「どうせあの女の子も 吉良を見ていたとしても 写真とオレの区別もつかなく憶えているのだろう」と結論付けている。定助の肉体の半分は吉良である以上、見間違えるのは無理もない事なのである。
(2021年9月17日)




Q03. 桜二郎が持っていた吉良の写真は誰が撮ったのか?

A. 桜二郎が撮ってあげた

( 解 説 )
桜二郎が上着のポケットに入れていた、数枚の吉良の写真。(第6話) 背景に隆起した「壁の目」が写っているところから、東日本大震災が起こった3月11日から、吉良が死んだ8月19日までに撮影されたものである事は間違いない。
では、誰が撮影したのかというと、少なくとも仗世文ではないだろう。当時、吉良と仗世文は吉良ホリーさんのために「ロカカカ」を盗み、接ぎ木して育てていた。お互いのメールでのやり取りや写真も全て消していたほどに、「岩人間」達の追跡を強く警戒していた。(第52話) 2人で会って話をする際も、わざわざヨットで沖に出てからという徹底ぶりである。(第51話) こんな写真を撮ったりするはずもない。
最も可能性が高そうなのは、桜二郎であろう。彼は2008年の夏、吉良と出会って仲良くなった。以降、散々なじられて鬱になっても、自分の指を喰わせられて復讐に燃えても、それでもなお吉良を親友と思っていた。(第87話) 吉良の機嫌が良い時、2人で出掛けて、ついでに写真を撮った……なんて事があったのかもしれない。吉良はナルシストらしいので、自分の写真を撮ってもらえるのは嬉しいのである。

ちなみに、この写真の背景には、定助が発見された「壁の目」の湧き水の場所が写っていた。これを見て、定助達は「最初の場所」に戻り、吉良の死体を見付ける事となった。
まるで吉良が、初めからこうなる事を見越して写真を残したかのようだが、実際はそうではない。吉良が「壁の目」に埋もれたのは、彼自身の意志ではなかったからだ。(第53話) 全ては偶然、と言う以外にないだろう。たまたまあの場所と縁があったのだ。
(2021年9月17日)




Q04. 吉良は本当に殺人を犯しているのか?

A. 殺人はしていないが「漆黒の殺意」はある

( 解 説 )
吉良と初めて出会った時、桜二郎は「どこかでこいつ… 殺人を犯している…」となんとなく感じたようだ。(第6話)
確かに吉良は独特の判断基準で人を量り、気に喰わないヤツをトコトン追い詰めたりもしている。また、目玉が飛び出る程の大怪我をした人を見ても、溺れて死んだ(と思っていた)子どもを見ても、平然としていた。(第49話、第50話) だがしかし、彼はホリーさんの息子。いくらなんでも、ガチで殺人までは犯していないと信じたい。スタンドを人命救助のために利用したり、空条仗世文を己の身を挺して守ろうとしたりしていたのも事実。(第52話、第53話)
だが一方で、彼はジョニィ・ジョースターの子孫でもある。「漆黒の殺意」を色濃く受け継いでおり、そのため、あれほど攻撃的なスタンドが発現したのかもしれない。母:ホリーさんも、「幼い時から一度思い込んだ事には うぬぼれが強くて いつも突っ走っていた」と評していた。(第92話) 桜二郎はそんな吉良の底知れぬ危うさを感じ取り、あたかも殺人者のように見えてしまったのだろう。
(2021年9月17日)




Q05. 「本屋のマーク」は何なのか?

A. 『ペイズリー・パーク』の導きの印

( 解 説 )
吉良の死体(厳密には、吉良ベースの融合体)の手首には、「本屋のマーク」が刻まれていた。(第6話) それと同じマークが、東方家の階段の手すりにも付いていた。(第7話)
吉良が残したものだと定助は考えていたが、実はそうではない。このマークは、広瀬康穂のスタンド『ペイズリー・パーク』の能力によって現れたものである。無意識のうちに発動し、康穂本体や定助を東方家の家系図へと導こうとしていた。あのマークは、ナビに必要な印だったのだ。
なお、康穂が幼い頃、まだ新改築前の旧東方邸でも、このマークをたくさん見たようである。(第8話) 『ペイズリー・パーク』は2011年にハッキリと発現したが、幼少時から無意識的に扱えてはいた。(第102話) 恐らくその当時も、能力によってマークをあちこちに出現させていたのだろう。ひょっとすると、『ペイズリー・パーク』は昔から、康穂をホリーさんや吉良と出逢わせようとして導いていたのかもしれない。そのおかげなのかどうかは不明だが、康穂は中学生の頃、ようやく2人に出逢う事となる。(第71話)
(2021年9月17日)




Q06. 「虹村 京」という名前は本名なのか?

A. 本名ではなく偽名

( 解 説 )
「虹村 京 (にじむら けい)」という名は、普通に考えれば偽名。さすがに本名で東方家に潜入捜査などしないだろう。
どんな本名だったのかは、ついに分からなかった。例えば……、「吉良 京 (きら きょう)」とかそんな名前で、読み方だけ変えてみたりしたのかもしれない。「虹村」という姓は、辞書でも見ながらテキトーに決めたのか、好きなアーティストやスポーツ選手なんかから頂戴したのか。「吉良の妹」という重要ポジションだったのに出番が少なすぎたのが惜しまれる。
(2021年9月17日)




Q07. ホリーさんは渡り鳥?

A. 日本とアメリカを行き来していた

( 解 説 )
ホリーさんは自分の事を「オオルリと同じ渡り鳥」と評していた。(第13話)
彼女の父:ジョセフ・ジョースターは、元々は日本のS市に住んでいたのだが、奇妙な縁からアメリカのニューヨークで暮らすようになった。(第110話) そのため、娘のホリーさんにとっては、故郷が2つあるようなものなのである。吉良吉輝と結婚し、子どもをもうけるまでは、両国をちょくちょく行き来する生活だったのだろう。
(2021年9月17日)




Q08. 虹村さんの帽子にある「GU」の文字の意味は?

A. スタンドのバイクの名前 (『ゴーイング・アンダーグラウンド』)

( 解 説 )
虹村さんの帽子には、第16話から「GU」という文字が描かれ出した。これは決して、衣料品店の「GU」でお買い物したというワケではない。この話がウルトラジャンプに掲載された当初、彼女のスタンド名が『ゴーイング・アンダーグラウンド』だった事の名残りである。そのイニシャルなのだ。
実は、この第16話がウルジャンに掲載される前にコミックス第3巻が発売されており、そっちのサブタイトルでは「『ペイズリー・パーク』と『ボーン・ディス・ウェイ』」になっていた。そのため、てっきり虹村さんのスタンド名は『ボーン・ディス・ウェイ』だと思っていたら、ウルジャンで『ゴーイング・アンダーグラウンド』と掲載。多くのファンが混乱した事だろう。だが結局、コミックス第4巻では『ボーン・ディス・ウェイ』に修正された。……にも関わらず、帽子の「GU」だけはそのまま残ってしまったのだった。そういう複雑な経緯がある。
あえて言うならば、『ボーン・ディス・ウェイ』は人型スタンドの名前で、バイクの名前が『ゴーイング・アンダーグラウンド』なのかもしれない。
(2021年9月17日)




Q09. ホリーさんの謎の症状の原因は何なのか?

A. 「ロカカカ」の実験

( 解 説 )
ホリーさんは脳や腎臓、肺、胆のうといった臓器の一部が欠けており、記憶力や認識力が衰えてしまっていた。(第17話) また、肉体の一部が石化し、それが転移していくという症状もあった。(第92話) だがこれらは、東方家に伝わる「石化病」や、誰かのスタンド能力などによる症状ではない。
詳細はQ25.で後述するが、ホリーさんは「ロカカカ」研究の第一人者であった。TG大学病院には専門のラボまであり、「ロカカカ」の新種まで作り出していたと思われる。しかし、それを自分で食べて実験するが失敗に終わる。さらには、「ロカカカ」の果実から作り出した新薬「LOCACACA 6251」。これを「岩人間」に、臨床実験として幾度も投与されてしまった。これらが原因となり、ホリーさんの体はあちこちに異常が起こっていたのだ。
(2021年9月17日)




Q10. 虹村さんが東方家を憎む理由は?

A. 苦しむ母を救ってくれないから

( 解 説 )
まず、吉良も虹村さんも1つ大きな誤解をしていた。母:ホリーさんの症状を「石化病」によるものと思っていた事である。
ホリーさんは恐らく、「石化病」の存在や、その病に東方家とジョースター家の人間が苦しめられてきた歴史を、自分の子ども達にも話していたのだろう。その血を受け継ぐ者として、必ず知っておくべき事と考えていたのかもしれない。ある日、そんなホリーさんが「岩人間」に「ロカカカ」を投与され、肉体に異変が起こった。それを見た吉良と虹村さんは、母に「石化病」が発病したと誤解してしまったのだろう。
2人は当然、母の病を治す方法を探し求める。そして、遠い親戚にあたる東方家の奇妙な事実に気付いた。「石化病」で死ぬはずの長子が、何故か普通に生きている事に。つまり、東方家は「石化病」を治す方法を知っていたのである。にも関わらず、何も教えてくれないばかりか、母を救ってもくれない。だから、東方家を憎悪するようになったのだ。
(2021年9月17日)




Q11. 虹村さんが探る東方家の秘密とは?

A. 「石化病」の治し方

( 解 説 )
Q10.からそのまま繋がる話になるが、東方家は「石化病」を治す方法を知っている。母を救うため、虹村さんはそれを突き止めようとしていたのである。
その方法とは、「壁の目」を使う方法である。「壁の目」の中でも特に強いパワーを持つ場所があり、そこは「二本松」の根元の洞に当たる場所。(第31話、第64話) 2011年現在では、東方邸の「離れ」の地下も含まれる。(第26話) その場所で「等価交換」を行えば、「石化病」さえも他者に交換できるのだ。ただし、これは結局、誰かが代わりに犠牲にならなければならない。だからこそ、東方家でもおいそれとは使えない方法だし、親戚の吉良家にも秘密にせざるを得なかったのだろう。
(2021年9月17日)




Q12. 虹村さんが定助を敵視した理由は?

A. 定助が勝手にホリーさんに近付こうとしたから

( 解 説 )
虹村さんは2011年3月11日の大震災以降、「壁の目」の力を知った。東方家沿いに隆起してきた異様な土地。そこに興味を抱いて調べ始め、その力を発見したのだろう。しかし、Q11.で触れたような深い内容ではなく、単に埋まったモノ同士が混ざり合って「融合」する力としか理解していなかったようだ。(第17話)
そんなある日、東方家は「壁の目」に埋もれていた少年:定助を迎え入れた。肩には、自分や兄と同じ「星のアザ」。兄の死体が見付かったばかりのタイミングといい、あまりにも出来すぎている。虹村さんは、兄と何者かが「融合」した人物こそが定助だ、と直感したはず。しかし、本当に記憶を失っているのか、それとも失ったフリをしているのかも分からない。記憶があったとして、それが兄のものかどうかも定かではない。必然、警戒を強める事となったであろう。
そして定助は、虹村さんに「兄」として接触する事もなく、家系図に辿り着き、密かにホリーさんに会おうと単独で動き出した。家族以外の人間が、得体の知れぬ人間が、母に近付こうとしている。虹村さんにとって、それだけで「敵」と見なすには十分だったのだ。
(2021年9月17日)




Q13. 吉良の能力は本当に「しゃぼん玉」だったのか?

A. 「しゃぼん玉」だったのよ

( 解 説 )
吉良のスタンド『キラークイーン』の能力について、妹:虹村さんが説明した事があった。それによると、「触れると爆発するだけのしゃぼん玉」との事。(第17話) しかし、過去編を見ても、吉良がその「しゃぼん爆弾」を扱う様子は描かれていなかった。……とは言え、ここでは妹の発言を信じる事にする。
最も「しゃぼん玉」っぽい描写は、ラーメン屋で見付けた桜二郎の顔面を殴った時の事。桜二郎の顔の皮膚が丸く膨れ上がり、グツグツと熱を帯びていた。(第49話) これとそっくりな描写が、少し以前にあったのだ。定助がエイ・フェックス兄弟と戦った時の事。定助のパンチがエイ・フェックス(兄)の顔面にヒットすると、上唇が丸く膨れ上がって破裂したのである。(第45話) 殴ったところに「しゃぼん玉」を作って攻撃したのだが、吉良もこれと同じ事をしたのであろう。
『シアーハートアタック』については、あの内部に「しゃぼん爆弾」が入っていると考えられる。触れただけで爆発してしまう「しゃぼん爆弾」は、それ単体では応用が効かない。「しゃぼん爆弾」を内部に格納し、より速く、より遠くに、より確実に届けるための戦車なのだ。『キラークイーン』がスイッチを入れる事で、『シアーハートアタック』の内部が作動し、「しゃぼん爆弾」に刺激を与える。そして、そのまま『シアーハートアタック』は純粋なスタンドパワーに還元され、「しゃぼん爆弾」の爆発にその分のパワーを上乗せする。爆発の威力を飛躍的に高める効果もあるのである。
そういったワケで、『キラークイーン』の能力はあくまで爆発する「しゃぼん玉」だった、と言い張る。
(2021年9月17日)




Q14. 吉良が東方家から妹の存在を隠した理由は?

A. 東方家への不信感

( 解 説 )
吉良はかつて、東方家に忍び込み、妹:虹村さんの存在を家系図から隠していたらしい。(第18話) 事実、家系図に彼女の名は載っていないし、虹村さんの正体が東方家に怪しまれているという事もなさそうであった。
Q10.でも述べた通り、吉良と虹村さんは、「石化病」の治し方を知っていながら母:ホリーさんを救ってくれない東方家に不信感を抱いていた。いくら親戚と言えども、油断すると何をされるか分かったものではない。恐らく、元々そこまで親しい付き合いもなかった事から、虹村さんは東方家の面々と会った事もなかったのであろう。せめて妹だけでも存在を知られないままにしたい。そんな優しい兄心なのである。
(2021年9月17日)




Q15. 理那さんまでもが「石化病」になった理由とは?

A. ジョニィの聖なるパワーに共鳴して「石化病」が引き出された

( 解 説 )
ジョニィ・ジョースターの妻:理那さんは、東方家の女性であった。結婚してから数年後、彼女に突然「石化病」が発病。(第21話) しかし、「石化病」とは代々、東方家の長子(最初に生まれた子)にだけ発病するはずである。(第26話) 家系図によれば、理那さんは1874年生まれ。そして、1872年生まれの常平(2代目憲助)を兄に持つ。(第11話) つまり、長子ではないのに「石化病」になってしまったのだ。
基本設定編 Q02.東方家編 Q09.でも述べたように、東方家の遠い先祖は「知恵の実」を食べた事で繁栄し、代わりに「石化病」という「呪い」を受けてしまった……と、当サイトでは考えている。「知恵の実」も「生命の実」も、元はと言えば「聖なる遺体」となった聖人の聖なるパワーから生まれたもの。そしてジョニィは、かつてその「遺体」を集め、己の身に宿していた。ジョニィと結婚し、ずっとそばで暮らしていた事で、理那さんは彼の身にかすかに残る聖なるパワーを浴び続けてしまったのだろう。それは、東方の血に眠る「知恵の実」の力と反応・共鳴し合い、やがて「石化病」を例外的に引き出してしまったのである。


―― 以上の回答は、あくまで私の想像・妄想に過ぎない。
それに納得できない場合は……、何事にも例外はあり、必ずしも100%長子だけが罹るとは限らない、と考えておけば良いだろう。
(2021年9月17日)




Q16. ジョニィが地下シェルターから「遺体」を奪った方法とは?

A. 『タスク ACT4』なら楽勝

( 解 説 )
ジョニィのスタンド『タスク ACT4』は、「重力」の具現とも呼べる存在である。「重力」が存在する場所なら、たとえ異次元の壁であろうと時間が止まった世界であろうと突破できる。
そんなスタンドにとっては、いくら頑丈だろうと、ただのブ厚いシェルターごとき障害にすらならない。楽勝で破れちゃうのだ。
(2021年9月17日)




Q17. 最期にジョニィは『タスク ACT4』で何をしたのか?

A. 「遺体」に割り込んで「石化病」を自分で引き受けた

( 解 説 )
「遺体」のパワーによって、妻:理那さんの「石化病」をどこかの他人に移したジョニィ。しかし、移った先は、なんと息子:ジョージだった。ジョニィは覚悟を決め、走る馬に「遺体」とジョージを乗せると『タスク ACT4』を使った。(第22話)
Q16.で述べた通り、『タスク ACT4』は「重力」がある場所なら、どんな障害もものともせずに超えて行ける。恐らくジョニィは、再び「遺体」を使って「石化病」をどこかに飛ばす際、『タスク ACT4』で「遺体」のパワーに強引に割り込んだ。そして、「石化病」がどこかに飛んで行く前に、自分自身で引き受けたのである。奇しくも、「害悪」をおっかぶせる側とおっかぶせられる側の両方を経験し理解した事で、己の罪深さを悔いたのだろう。全てを1人で背負って死ぬ道を選んだのだった。
(2021年9月17日)




Q18. 死んだジョニィの頭部に岩が直撃したのは何故?

A. ジョニィの最期の願いを「遺体」が叶えてくれた

( 解 説 )
息子の「石化病」を引き受け、自らの「爪弾」で頭を撃ち抜き、死んでいったジョニィ。その直後、彼の頭部には巨大な岩石が落下・直撃した。(第22話) これは「遺体」のパワーがその周辺の土地に残ったために起こった現象で、後の「カツアゲロード」を生み出すキッカケともなった。
そもそもの話、ジョニィとしては、「ただの不運な事故」として死にたかったはずである。息子:ジョージには、自分が病気になったせいで父が代わりに死んでしまったなどとは思ってほしくないだろう。「爪弾」の弾痕のせいで、妻や誰かが殺人を疑われるような事があってはほしくないだろう。だからこそ、「石化病」の痕跡も、「爪弾」の弾痕も、証拠を自分の頭ごと潰してしまいたかった。そんな切なる想いが「遺体」に通じ、物質を滑らせて移動させるイチョウの葉のスタンド『オータム・リーブス』が生み出されたのである。そして、ジョニィの最期の責任と願いを果たしてくれたのだ。
(2021年9月17日)




Q19. 吉良が見付けた「石化病」の治療法とは?

A. 「ロカカカ」による「等価交換」

( 解 説 )
東方憲助さんが推測していたのは、吉良が「石化病」の治療法を見付けて死んでいったという事だった。(第27話) その治療法とは、「ロカカカ」による「等価交換」である。(第50話)
それにしても……、「壁の目」という、まがりなりにも「石化病」を治せる方法を知っているはずの東方家が追い求めた事も、母の症状がまさに「ロカカカ」によるものとも知らずに吉良が追い求めていた事も、まったくもって皮肉としか言いようがない。この「ロカカカ」が、両者の願いを叶えられる「新ロカカカ」に進化してくれたのは奇跡的である。
(2021年9月17日)




Q20. ホリーさんや吉良は「石化病」に罹らなかったのか?

A. 「遺体」の力でジョースター家は「石化病」から解放されていた

( 解 説 )
憲助さんは「ホリーさんの一族も東方家も同じ宿命」と、「石化病」について語っていた。(第27話) にも関わらず、吉良家の人間が「石化病」に苦しむような明確な描写はなかった。
実は、吉良家・ジョースター家は、「石化病」の宿命からすでに解放されていたのである。その理由は、1901年にジョニィが「遺体」を使った事にあった。イレギュラーな出来事として、理那さんに「石化病」が発病。「遺体」を使ったところ、今度は息子:ジョージに病が移る。そして最後に、再び「遺体」を使い、ジョニィ自身に病を移して死んでいった。(第21話、第22話) この時、ジョニィが全ての身代わりとなって犠牲になった事で、「呪い」は解けたのだ。
「新ロカカカ」による「等価交換」で東方家の「石化病」が完全消滅したように、強い聖なるパワーは「石化病」の宿命そのものを消し去ってしまうらしい。(第108話) その意味で言ったら、「遺体」の聖なるパワーは「新ロカカカ」の比ではないだろう。

つまり、憲助さんは勘違いしていたという事になる。度重なる「ロカカカ」の実験でホリーさんの体に起こった異変を、「石化病」の発病と思い込んでしまったのだ。
(2021年9月17日)




Q21. 吉良の死体が枯れていたのは何故か?

A. 定助を生かすために栄養を与えたから

( 解 説 )
土の中から発見された吉良(厳密には、吉良ベースの融合体)は、枯れて死んでいたそうだ。(第45話)
これは、もう一方の融合体である定助を生かすためだったのだろう。定助編 Q08.でも述べた通り、吉良と仗世文が「壁の目」で「融合」する際、生きた細胞は定助として生まれ変わり、死んだ細胞は吉良の死体となった。2人はお互いに瀕死で、そうする以外に生き延びる術はなかったのである。この時、吉良の死体からは、栄養や水分が定助の肉体に移動して与えられた。死んだ人間にはもはや不要なそれらは、定助を生かすために使われたのだ。
(2021年11月3日)




Q22. 成長した仗世文を吉良が知っていたのは何故?

A. たまに見掛けていたから

( 解 説 )
ラーメン屋でラーメンをすする仗世文を見て、吉良はすぐに彼の事を思い出していた。(第49話)
幼かった仗世文が溺れた時、命を救ったのは吉良とホリーさんである。(第50話) 息子が助かった事に喜ばない母親の態度から、印象に強く残っていたのかもしれない。しかも、同じ町に暮らしている以上、時折、どこかで見掛けたりしていたのかもしれない。そのため、成長した仗世文を見ても、誰なのかすぐに分かったのだ。
また、仗世文がスタンド使いである事にも気付き、「ロカカカ」奪取のために都合良く利用できると当初は考え、彼に声を掛けたのだろう。だが、彼のホリーさんへの恩義や、清らかで繊細な魂、強い覚悟を目の当たりにして、吉良は仗世文を心から信頼するようになっていったのだった。
(2021年11月3日)




Q23. 吉良が桜二郎に「ロカカカ」の話をした理由は?

A. 「ロカカカ」を入手する可能性を少しでも高めるための保険

( 解 説 )
かつて吉良は、「等価交換」の力を持つフルーツの存在を桜二郎に話した事があったらしい。(第86話) どっちつかずで曖昧な桜二郎を嫌っていたはずなのに、である。(第6話、第49話)
これは恐らく、欲深い人間に「ロカカカ」の存在をあえて教える事で、「ロカカカ」をゲットする可能性を高めるためだったと思われる。言ってしまえば、保険だったのだ。そんなスゴい力を持ったフルーツを手に入れたら、間違いなくカネになる。欲が深ければ深いほど、そいつは「ロカカカ」探しに執念を燃やす事だろう。自分で「岩人間」から盗む危険を犯すよりも、そいつがゲットした「ロカカカ」を後で奪い取る方がよほど簡単で安全なのである。
桜二郎を洗脳するかのように追い詰め、指を喰わせたのも、より「ロカカカ」を求める気持ちを強める目的もあったのかもしれない。
(2021年9月17日)




Q24. ホリーさんが定助の存在を感じ取ったのは何故?

A. ジョースター家同士の感覚

( 解 説 )
明負悟院長に近付くべくTG大学病院に搬送された定助の存在を、ホリーさんは感覚で分かっていた。(第92話)
これは、ジョースターの血を引く者同士がお互いの位置や状況をなんとなく感じ取れるという、独特の感覚である。もっとも、この感覚があったのはホリーさんのみで、定助は何も感じていなかった。また、定助と虹村さんの間にも、そのような感覚はなかった。さらに遡れば、ジョニィは父親が自分のレースの応援に来ていた事も感じ取ってはいなかった。
恐らく、1~6部のジョースター家と比べ、7部以降の「新世界」でのジョースター家はその感覚が鈍いのだろう。家族とは言え、胸いっぱいの愛を抱く相手にしか強く働かないのだ。「自分はホリーさんの子どもだ」と確信した後の定助なら、ホリーさんを感じ取る事も出来るようになっているはずである。
(2021年11月3日)




Q25. ホリーさんが「岩人間」に利用された理由は?

A. 「ロカカカ」や「石化病」の研究をしていた事がバレたため

( 解 説 )
ホリーさんは「岩人間」達によって、「LOCACACA 6251」の実験台として利用されていた。
彼女は父:ジョセフから、ルーシー・スティールとの出会いや「ラヂオ・ガガ事件」、「ロカカカ」というフルーツについて、話を聞かされていたのだろう。(第109話、第110話) そして、東方家とジョースター家に伝わる「石化病」の事も教えられていたのだろう。もしかすると、彼女がそもそも医者を志したのも、「石化病」を治すためだったのかもしれない。それこそが、先祖からの因縁を受け継ぐ者としての、同じ東方の血を引く者としての、そして1人の医者としての、彼女の「使命」だったのである。

成長して医者にもなれたホリーさんは、仕事の傍ら、「石化病」の研究「ロカカカ」の探索をたった1人で行っていた。それが一部の「岩人間」に知られてしまったのだ。
人間に研究なんかをされては不都合な「岩人間」は、恐らく2004年頃、ホリーさんに気付かれないように「ロカカカ」を食べさせた。彼女の体調は次第に悪化。まともに働けなくなり、病院側からも残業を減らすよう指導された。(第92話) これでおとなしくなるだろうと思いきや、彼女はそれでも研究を続ける。そこで透龍くんあたりが近付き、あえて彼女に「ロカカカ」の現物を与えた。「岩人間」としても、「ロカカカ」の詳細なデータは欲しいし、もしもっとパワーの強い「ロカカカ」を作り出せたならもっと得が出来る。そう考え、彼女を利用する方向にシフトしたのである。
ホリーさんの具合は良くならず、2005年には、とうとう医者の仕事を辞めざるを得なくなった。(第71話) その後、2008年にはTH医大病院の勤務も辞め、TG大の客員教授となる。(第11話) しかし、「岩人間」はこの頃から、彼女の研究を積極的に支援するようになった。透龍くんのスタンド『ワンダー・オブ・U』が化けた院長を始めとする医者の「岩人間」達が、彼女に接触。研究のための設備や資金も援助する。TG大学病院の新築にあたり、ホリーさんから「ロカカカ」専用の研究実験室(ラボ)を作ってほしいと懇願されると、本当に作ってやったりもした。そして彼女は、ついに新種の「ロカカカ」の試作品を生み出し、自らの体で実験するも失敗。(第82話) 彼女の肉体は石化部分が転移するようになってしまう。
彼女の研究データから新薬「LOCACACA 6251」が完成するメドは立っていたので、「岩人間」は彼女に見切りを付け、あっさりと裏切る。ラボも研究結果も全て奪い、さらに「LOCACACA 6251」の投与実験に彼女の体を使ったのだ。こうして彼女の体はますます弱り、正気を保てるのもごくごくわずかな時間だけとなった。院長達にとっても、もはやどうでもいい存在になってしまったのである。
(2021年9月17日)




Q26. ホリーさんが院長の能力を知っていたのは何故?

A. 実験台にされている事に気付き、院長を調べようとしたため

( 解 説 )
Q25.で述べたように、院長達「岩人間」はホリーさんの研究の協力者であった。だが、「ロカカカ」に失敗したホリーさんは、院長達に裏切られて利用される事になる。
2009年、この時にようやくホリーさんは気付いた。過去何年にも渡る体の不調と異変は、院長達が原因だったのではないかと。その疑惑を確かめるべく、彼らの素性を調べたのだろう。彼らが「岩人間」である事までは知らなかったかもしれないが、少なくとも、ダモカンこと田最環や八木山夜露らが仲間である事は突き止めたようだ。そして、何故か顔すら思い出せない院長本人を追跡しようとした時、『ワンダー・オブ・U』の能力が発動。彼女の身に、様々な「厄災」が降り掛かったのである。
自分の身に起きたこれらの事実を息子:吉良吉影にも伝えたかったが、当時、彼は南の海の船上にいた。(第49話) そして皮肉にも、彼はそこで「岩人間」と「ロカカカ」の存在を知ったのだ。
(2021年9月17日)




Q27. 『ボーン・ディス・ウェイ』がラボに出現したのは何故?

A. 任意の「開いた場所」から発現できる

( 解 説 )
定助と院長の戦いの最中、虹村さんのスタンド『ボーン・ディス・ウェイ』が出現。(第103話) これが反撃ののろしとなったワケだが、コミックス4巻の『ボーン・ディス・ウェイ』解説を読む限り、虹村さんが触れた相手がターゲットとしてロック・オンされるはずである。
虹村さんが、院長との戦いを見越して定助にあらかじめ触れていたとは考えにくい。恐らく『ボーン・ディス・ウェイ』は、射程内であれば、任意の「開いた場所」から発現させる事も出来るのだろう。この時は、ズレ落ちてきた「LOCACACA 6251」の保管棚から発現させたのだ。
(2021年11月3日)








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