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完結記念!!
● 「ジョジョリオン」公式完全読本 ●

謎の人物編


ここでは、結局、作中で一切触れられぬまま終わってしまった謎の人物達について考察している。
触れられてもいないのだから、これはもう、妄想に妄想を重ねる以外にない。根拠などというものはまったくないので悪しからず。第9部で出ればいいなぁ。




Q01. 「記憶の男」は何者なのか?

A. 杜王町に漂着した男の子

( 解 説 )
笹目桜二郎との戦いの最中、東方定助の脳裏によぎった謎の人物の姿。(第5話) 当初は、定助の失われた過去の記憶に関係ある男と思われたが、特にそんな事もなさそうだ。
この「記憶の男」の正体は、1901年に杜王町に漂着した男の子が成長した姿である。そのため、彼の詳細については、続くQ02.にて記す事にする。


これに納得できない場合は……、「壁の目」の調査にやって来た、ただの研究者のおっさん、とでも捉えておけば良いだろう。
(2021年9月17日)




Q02. 杜王町に漂着した男の子は何者なのか?

A. ディエゴ・ブランドーの息子

( 解 説 )
1901年11月11日、どこからか杜王町に流れ着いた1~2歳の男の子が、「二本松」の根元で発見された。(第22話)
彼は実は、ディエゴ・ブランドーの息子なのである。1891年、スティール・ボール・ランレース終了後、ディエゴはルーシー・スティールに殺された。だがその死体は、証拠隠滅のため、「聖なる遺体」と共に地下シェルター内に収められていた。その影響で、なんとディエゴの死体は「聖なる遺体」と融合してしまうのだった。そして時は流れ、1901年、ジョニィ・ジョースターがシェルターの封印を解いてしまう。妻の病気を取り除くために、「遺体」を持ち出したのだ。この時、人知れず、1つの奇跡が起こっていた。かつてルーシーが「遺体」の力で受胎したのと同様に、1人の若い女性がディエゴの子を妊娠(処女懐胎)したのである。
その女性は、常識ではあり得ない短い期間で出産。元気な男の子で、すくすくと育っていく。だがある日、彼は行方不明になってしまった。たまたま入り込んだ小舟が流され、はるばる日本の杜王町へと漂着したのである。流されていた間も様々な偶然が重なり、奇跡的に健康なままでいられた。

彼は導かれるように、「二本松」の根元の洞に入る。そこにはちょうど、ジョニィが隠していた「遺体」が置かれてあった。この時、「壁の目」の「等価交換」が発動。「遺体」に宿るディエゴ・ブランドーだけが、男の子と「融合」してしまうのだった。これにより、彼は父:ディエゴの記憶と邪悪な意志を受け継ぐ事となる。ちなみに、「融合」と言っても、肉体・細胞の完全なる「交換」ではないため、定助のように記憶を失わずに済んだ。
同じ時、さらに「遺体」の聖なるパワーの影響を受け、「二本松」は真の姿に変わった。基本設定編 Q02.で触れた、「知恵の樹」と「生命の樹」である。そこに成った果実も、彼は食べてしまった。「知恵の実」で叡智を得、「生命の実」で「岩人間」になったのだ。
そして、そこを通りがかった漁師が彼を発見し、警察に届け出た。入れ替わりに、まるで役目を終えたかのように2本の樹は元の「二本松」の姿に戻り、そこへ妻と息子を連れたジョニィが到着。妻の「石化病」が息子に移り、ジョニィは全てを自らの身に引き受けて死んでいった。


男の子は東方家の養子となり、育てられる事になった。しかし、「岩人間」の特異体質。こんな得体の知れない子を、世間様に見られるワケにはいかない。何より、東方家に伝わる「石化病」と、何かしらの関係があるかもしれない。呪いを解くカギになるかもしれない。彼は、座敷牢に閉じ込められてしまう。だが彼は、自分の境遇を嘆くでもなく、牢の中で勉学に励んで知識を吸収。後々の大いなる計画を綿密に練り続けた。
1941年、東方家は「等価交換」と「石化」のフルーツ「ロカカカ」を輸入し、果樹園で栽培を始める。男の子は、肉体がようやく14~15歳ほどにまで成長。屋敷に忍び込んだ「岩人間」の透龍くんと出逢い、仲間にスカウトしていた。透龍くんが東方家から「ロカカカ」を盗み、座敷牢から男の子を出してやると、2人はどこかへと消えていった。

長い時が経って、2011年。彼はすっかり大人の姿に成長していた。震災後、隆起してきた「壁の目」を調査するため、そしてもう1つの目的のため、杜王町に帰還する。
この時の彼の姿が、「壁の目」の土地の記憶(あるいは土の中に宿る夢と想い出)として焼き付き、定助にも流れ込んでいたのだ。彼(=「記憶の男」)は、この土地との縁が深く、引き合う力がとりわけ強いからである。



これに納得できない場合は……、杜王町に起こった奇妙な事件の1つ(に関わっただけの子ども)、とでも捉えておけば良いだろう。
(2021年9月17日)




Q03. 男の子が持っていた宝石は何なのか?

A. 「聖遺物」の1つ

( 解 説 )
杜王町に漂着した男の子は、何故か首に高価な宝石を掛けていたらしい。(第22話)
この宝石は「聖遺物」の1つである。ここで言う「聖遺物」とは、イエス・キリスト(と思われる聖人)にまつわる物。聖杯、聖槍、聖十字架、聖釘、荊冠、聖骸布などを指す。実は、第7部「STEEL BALL RUN」で描かれた「ゾンビ馬」の糸も、その聖骸布の一部分なのだ。
「聖なる遺体」の奇跡によって産まれた彼は、運命的にこの宝石と出逢った。そして、高まった聖なるパワーは、遠い地の強烈な聖なるパワーに引かれていった。それが、日本の杜王町である。あの時、あの場所には、「聖なる遺体」そのものが在った。彼は宝石を持っていたからこそ、無事に杜王町にまで導かれ、辿り着けたとも言えるだろう。

彼は、流れ着いた「二本松」の根元の洞に入ると、宝石を樹の内部に隠した。小さな子どもにしか届かない、僅かな隙間があったのだ。この宝石の価値までは分からなくても、これがいつの日か、自分にとって重要な意味を持つ事を予感していたのである。
そして2011年、彼はその宝石を回収するため、杜王町へと帰還。震災のせいで松の木は傾いており、大人になった彼でも取り出す事が出来た。すると、その時、再び聖なるパワーが高まる。数十年ぶりに「二本松」に「知恵の実」「生命の実」が成り、彼はそれらの果実もゲットできた。こうして目的を果たすと、彼はまたどこかへと消えていったのだった。


これに納得できない場合は……、杜王町に起こった事件をより奇妙に見せているだけの普通の宝石、とでも捉えておけば良いだろう。

(2021年9月17日)








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