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「ジョジョリオン」の謎と考察・予想をまとめたよ


No.9 【 虹村さんが東方家を憎む理由は? 】






【第1版】
虹村さんは東方家の家政婦を務める、ホリーさんの娘であり吉良吉影の妹。ジョースターの血を引く重要人物です。
そんな彼女……、東方家に強い敵意を持ち、東方家の秘密を探るために潜り込んだ模様。そこまで東方家を憎むようになった理由とは何なのでしょうか?



彼女は母:ホリーさんを守るため、決死の覚悟で定助と戦いました。また、「壁の目」の力を知ってはいるものの、あまり詳しくはなさそうです。「等価交換」というより単に「融合」と捉えているフシがありますし、そもそも彼女が「壁の目」の力を知ったのは震災後の事。つい最近まで何も知らなかったっぽい。
私は、ジョースター家は東方家よりも「石化病」についてオープンな家系で、一族の宿命も家族みんなで認識共有していると(勝手に)考えております。(⇒ No.13 【第1版】参照) だとしたら……、それなのに虹村さんが知らずにいたという事は、恐らく、彼女にだけは平凡で幸せな人生を歩ませたいと願う母心・兄心ゆえ。家系図からも彼女を隠そうとしていたぐらいですからね。しかし、そんな願いも虚しく、孤独になった彼女は単独調査を開始。そのために情報不足や誤解が生じていたとしても、彼女を責めるのは酷というもの。

さて、それでも虹村さんが東方家を「敵」と認識したのなら、相応の理由もあるはずです。
……ここで忘れてはならないのは、東方家の歴史。つるぎちゃんが言うには、かつては「石化病」を治す方法などなく、次男を跡継ぎにしたり養子をもらったりして家を繁栄させてきた、との事。しかし、今は治療法が見付かり、長子である憲助さんも常敏も現にピンピンしている、と。何百年も続く「石化病」に対し、治療法が発見されるという劇的な変化が近年起こったのです。そう、その変化を齎したキッカケこそが「聖なる遺体」。1901年、ジョニィが杜王町に持ち込んだ「遺体」の影響で、「壁の目」に「石化病」をも「等価交換」できる力が宿ったという事です。
(年代的に考えると、3代目憲助こと常照が「石化病」を「等価交換」した最初の人物になりそう。そして、当代の憲助さんである常助と、その息子の常敏。まだこの3人しか「石化病」の「等価交換」を行なった者は存在しないと思われます。)


ところが、ホリーさんは現在、「石化病」になって入院しているっぽい様子。このまま病気が進行すれば、やがては意識も記憶も失われ、肉体は石と化して死んでしまうのでしょう。東方家だけが母を救える方法を知っているのに、何もせず見捨てている。元は同じ血を引く親戚・家族なのに、東方家は母を見捨てた。虹村さんからすれば、そう映ったのかもしれません。
東方家の立場で見れば、「等価交換」はあくまで子孫繁栄のための手段。シビアでドライな話ですが、すでに子を産んだホリーさんを救う意味などないのです。そんなホリーさんのために、大切な家族の誰かを犠牲にする気はさらさらないでしょう。「石化病」を家族以外の他人に移す事が、もし一族の禁忌であるなら、なおさらホリーさんは救えない。
東方家が重んずるものは一族の掟・慣わし。虹村さんが重んずるものは母への愛情。そして何より、どちらにとっても大事なのは結局、自分の「家族」。遠い親戚を「家族」と見るか否か。そんな虚しいすれ違いがあり、虹村さんは東方家を憎むようになったのです。
(吉良は、妹の存在を東方家に隠していたようでしたが……、それは、東方家に忍び込んで「石化病」を治す方法を探った結果、妹に「石化病」を移される危険性を早々に察知したからなのかもしれません。東方家が調子良く「ジョースター家も家族」などと言い出したら、虹村さんに「石化病」を移しても一族の禁忌を破る事にはなりませんから。そう考えると、吉良は基本的にはちょっとアブないヤツだけど、母と妹にだけは優しい人物だったみたいですね。)




(2015年1月9日:【第1版】更新)




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