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「ジョジョリオン」の謎と考察・予想をまとめたよ


No.26 【 常敏は何故、「フルーツ」の事を秘密にしているのか? 】






【第1版】
常敏は謎の「フルーツ」の存在を知りながら、それどころか実際に触れていながら、どういうワケか家族にも秘密にしている様子。それさえあれば、東方家に伝わる病気「石化病」を治せるはずなのに。そのため、定助やつるぎちゃんに強い疑念を抱かせている状態です。
果たして常敏は何故、謎の「フルーツ」について誰にも教えようとしないのでしょうか?



常敏は「フルーツ」を持っていた夜露と関わりを持っていた可能性が高いようです。さらに、鉢植えの「フルーツ」の木を持つ男とも接触し、そこで「フルーツ」の実物を見て触れてもいたようです。この上なく怪しい行動。「石化病」を治す方法を知っているにも関わらず、それを家族に秘密にするなんて、「石化病」が治っては困る理由でもあるのでしょうか?だとすれば、もはや家族に害をなす「敵」と言っても良いぐらいです。
しかし一方で、自分を負かそうと「定助を手引きした者」が家族の誰かではないかと想像した際、激しい憤りを覚えていました。それはまるで、「オレはこんなにも家族を想っているのに、なんでそんな事しやがるんだ…!?」という風にさえ見えます。つるぎちゃんにも、ベタ褒めされるほど好かれていました。憲助さんとも仲良く、常秀にも尊敬されているみたいです。そんな人が、平気で家族を裏切るようなマネをするでしょうか?
常敏があくまで家族のために行動しているのなら、「フルーツ」の事が家族に知られてはマズい理由があるのでしょう。


私は、あの謎の「フルーツ」の正体は「生命の実」と予想しています。そして、「生命の実」を食べると「岩人間」になってしまう、とも考えています。(⇒ No.23 【第1版】参照) 確かに「石化病」は治るけど、その代償として、「普通の人間」としての人生を失ってしまうのです。それを愛する息子に強いる事など出来るはずもありません。
かと言って、息子が罹った「石化病」を家族の誰かに移し替え、その人を犠牲にする事も許せない。恐らく、常敏自身が発病した時には、母:花都さんが「石化病」を引き受けて死んでしまったのでしょう。このままだと、きっと妻:密葉さんが同じ目に遭う。 (2016/06/30:削除) そんな悲しい宿命を受け継がせて良いワケがない。
……つまり常敏は、今のところ存在が確認されている「石化病」を治す方法はどれも受け入れたくない、と思っているのです。誰も何も犠牲にする事なく、忌々しい「石化病」だけを治す方法。そんな都合の良い「答え」を求めているのでしょう。その「答え」が見付からない限りは、安易に話したくないのも当然。
そして、その「答え」を導き出すヒントになり得るのが「生命の実」であり、それを持つ「岩人間」とのコンタクトだったのです。つるぎちゃんが発病するまで、もうあまり時間は残されていません。常敏も焦り、余裕がないのでしょう。利用できるものは何でも利用する。そう決心し、「岩人間」と手を組んでいるのです。定助の正体の心当たりというのも、この「岩人間」達の事。謎多き定助と「岩人間」、もしかしたら何かしら接点があるのかもしれない。常敏はそう感じたんですね。



(追記1)廃止



(追記2)廃止



追記3)改訂
常敏がどのような経緯で「岩人間」と手を組むようになったのか?これについて、改めて考えてみました。


時は2008年。翌年に控えた東方邸の新改築にあたり、家中を大掃除していた際、常敏は偶然にも奇妙な古文書を発見。それは、祖父:東方 常照が隠したものでした。古文書を解読すると、そこには不思議な「果実」(=「知恵の実」(⇒ No.15 【第1版】参照) に関する描写がありました。さらに、祖父が書き遺していたらしいメモも一緒に見付かります。これには、古文書とは別の「果実」(=「ロカカカ」)について書かれていました。こうして常敏は、東方家と未知の「果実」との因縁を知ったのです。
実は常照は、第2次世界大戦の頃にニューギニア島へと出兵。この時、偶然にも「ロカカカ」(=「生命の実」の突然変異種)を見付け、故郷にまで密かに持ち帰っていたのです。ところが、「ロカカカ」とその研究データは、後に「記憶の男」(⇒ No.5 【第1版】参照) に盗み出されてしまいます。こうして「ロカカカ」は「岩人間」の手に渡り、東方家は「ロカカカ」というフルーツの存在すら忘れ去っていきました。(⇒ No.23 【第1版(追記4)】参照) もう一方で常照は、東方家が「石化病」によって呪われた経緯を詳細に記した古文書も発見。そのあまりの内容に、敷地内のどこかに隠してしまっていたのです。(⇒ No.10 【第1版】参照) ……それらが、時を経て常敏の元に集ったワケです。

そんな折、東方邸の新改築を依頼された建築家:八木山 夜露が、常敏に接触してきました。彼はなんと、祖父のメモに記されている果実そっくりのフルーツ(=「生命の実」)を持っていたのです。その上、彼は普通の人間ではなく、「岩人間」という別の種族である事も知りました。
夜露は常敏に、奇妙なパワーを宿す「ロカカカ」というフルーツがニューギニア島に今も存在している事を告げ、その輸入・売買に協力してもらえないかと提案します。主な役割は、東方フルーツパーラーの輸入ルートの使用と、資金洗浄。見返りは、「ロカカカ」売買による利益の一部と、「ロカカカ」や「生命の実」を研究する権利。もう数年もすれば、息子のつるぎちゃんも「石化病」を発病する事となります。常敏にとっては渡りに船とも言える提案であり、選択の余地など無し。
東方家は「呪い」から決して逃れられない宿命にある。「フルーツ」の持つ引力は、東方家や「岩人間」を強く引き付け、それゆえに因果は巡り巡っている。もはや後には退けない。母や自分を苦しめ、今後も東方家を縛り付ける「呪い」を、自分が解いてみせる。そして、さらにもっと繁栄させてみせる。そのためなら、得体の知れぬ「人ならざる者」の使いっパシリになる事も厭わない。研究の過程で、家族以外の誰かを犠牲にする事も構わない。常敏はそう覚悟を決めたのでした。


……前述の通り、「記憶の男」はかつて、東方家から「ロカカカ」を奪い取っていました。ところが、いざ自分で栽培してみても、なかなかうまくいかない。むしろ、パワーがどんどん落ちていく一方。やはりフルーツの事は、フルーツのプロに任せる必要がある。本場ニューギニア島から輸入したり、パワーアップさせる栽培方法を確立したりするため、(今となっては「ロカカカ」の事など何も知らない)東方家の力と知恵を利用しようとしたのです。そこで目を付けたのが常敏だった、という事。一目置いていた夜露を通じ、常敏に協力を仰いだのでした。
常敏は、「ロカカカ」の「生命の実」への還元や、「生命の実」をも超えるパワーを宿らせるための品種改良を研究し続けます。「岩人間」になる事さえなく、「石化病」だけを根絶するパワー。東方家の安寧と幸福、そして繁栄。その目的を果たしたい一心で。もしかすると、志を同じくする母:花都さんとだけは、特別に共同研究が許可されていたかもしれません。刑務所の中とは言え、ケータイで情報共有・意見交換し、共に研究を進めていたのです。
ただし、「岩人間」は決して、常敏個人に「生命の実」や「ロカカカ」を直接預けはしませんでした。あくまで、「岩人間」立ち会いの元での接触・研究のみ。「岩人間」はそれほど「フルーツ」の管理を徹底していました。そのため、ハンカチに「生命の実」の匂いだけは残ったものの、常敏自身は「フルーツ」を所持してはいなかったのです。もっとも、常敏もパシリで終わるつもりはさらさらありません。品種改良に成功した暁には、邪魔な「岩人間」達を始末し、完成した「フルーツ」を独占する気満々。家の「呪い」を解き、さらにはその「フルーツ」を東方フルーツパーラーで売買し、莫大な利益をも獲得しようと目論んでいるのでしょう。世の中を一変させる力を持つ「フルーツ」……、それを支配できたなら、東方家はこの世の王になるに違いない。




なお、旧版はこちらに置いときます。 旧版




(2015年1月9日:【第1版】更新)
(2015年1月19日:【第1版】追記1)
(2016年1月31日:【第1版】追記2)
(2016年7月7日:【第1版】追記1と2を廃止、追記3)
(2017年5月7日:【第1版】追記3を改訂)




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