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「ジョジョリオン」の謎と考察・予想をまとめたよ


No.38 【 「空条 仗世文」とは何者なのか? 】





【第2版】 (旧版)
作並カレラは、定助の事を「空条 仗世文 (くうじょう じょせふみ)」という名前で認識していました。また、エイ・フェックス兄弟も、定助を「仗世文」なのではと疑っていました。順当に考えれば、定助を形作る「吉良 吉影」以外のもう1人の半身「X」が「空条 仗世文」なのでしょう。
そして、その名を康穂が『ペイズリー・パーク』で調べ上げ、さらに詳細が明らかになりました。それによると、仗世文はS市出身の20歳。T学院に通う大学生。父親の名は貞文(さだふみ)、母親の名は聖美(きよみ)。現住所は、杜王町字六壁33。……東方家から歩いて15分の場所に住む、言ってしまえばご近所さんだったのです。
しかし、ここで大きな疑問が1つ。何故、誰も仗世文を捜していないのか?家族や友人、学校は、行方不明の仗世文をどうして放っておいているのか?それに加え、康穂が発見した仗世文の顔写真は、なんと鳩ねーちゃんの彼氏「田最 環 (だも たまき)」の顔そのものだったのです。一体全体、どういう事?果たして、本当の本当に、定助の半身「X」=仗世文なのでしょうか?



結論から言うと、「X」と仗世文は同一人物です。【第1版】では別人説を唱えていましたが、やっぱ考えを改めました。過去エピソードで描かれる仗世文の人となり、そしてスタンドを見てしまっては、別人説を押し通すのもなかなか大変そうですからね(笑)。
じゃあ、仗世文は何者なんだ?って話になりますが、以前の予想を活かした形でまとめてみました。別人説の時、私は、「X」を「1901年に杜王町に漂着した幼児」と「ホリーさん」の息子、仗世文を「ジョセフ・ジョースターが浮気して出来た娘」と「ジャズ・ミュージシャンの男性」の息子……と予想していました。これらを融合させたのが、以下の予想です。

「空条 仗世文」とは、血縁上、ジョセフ・ジョースターの孫にあたる人物です。実はジョセフ、1970年代前半に、親戚の東方家が住む杜王町を訪れた際、若い女性(名前は朋美とか?)とつい浮気をしちゃっていたのです。その時に出来ちゃった子どもが、娘の聖美。ホリーにとっては、母親違いの妹になります。そう、こっちの世界のジョセフもやっぱりやらかしやがっていたワケです(笑)。ジョセフの浮気の事実や聖美の存在は、誰にも知られる事はありませんでした。そのため、当然ながら家系図にも載っていません。
聖美はやがて、空条貞文という男性と恋に落ち、結婚しました。そして、2人の間には息子が産まれます。それが仗世文なのです。
仗世文の父:貞文にも秘密があります。彼こそ、なんと「1901年に杜王町に漂着した幼児」その人。彼の人生については、別のページでまとめるとして……、とにかく貞文は「岩人間」だったのです。本来、人間と「岩人間」の間に子どもは出来ないのですが、奇跡の妊娠・出産!片や、「生命の実」を食べて進化した「岩人間」。片や、かつて「聖なる遺体」をその身に宿したジョニィ・ジョースターの子孫であると同時に、かつて「知恵の実」を食べて繁栄を手にした東方家の子孫。その双方の聖なるパワーの相乗効果により、この奇跡は実現したのです。つまり仗世文は半「岩人間」


仗世文がジョースターの血統なのかどうかは、意見が割れそうなところ。カレラの持っていた写真には、仗世文の肩に「星のアザ」がありました。しかし、第50話では、パッと見、「星のアザ」はどこにも描かれていない上、「しゃぼん玉」にも星マークは浮かんでいません。……ただ、やっぱり彼もジョースターであってほしいのですよ。
私の予想では、仗世文のみならず、第50話に登場した母親もまたジョースター。2人には「星のアザ」もちゃんと刻まれているんですけど、作中では、微妙なアングルやら影やら何やらで見えなかっただけなんです。あそこであっさり描いちゃったら、タネ明かしになってしまいますし。まあ、そういう事で(笑)。
……で、仗世文は自分を見殺しにしようとした母の血を嫌い、それゆえ母から受け継いだ「星のアザ」も忌まわしく思っているのです。だから、「アザ」を必要以上に隠し、見えないようにしています。「しゃぼん玉」に星マークが無いのもその影響。ところが、ある出来事をキッカケに、仗世文は自身に流れるジョースターの血統を誇りに思うようになりました。それ以降、「しゃぼん玉」にも星マークが現れ出したのです。



では、どうして仗世文の事を知っている者・捜している者がいないのかというと……、仗世文自身のスタンドで町中に「しゃぼん玉」を降らせ、自分に関する記憶・記録を根こそぎ「吸い上げて」しまったからです。杜王町に住むほとんどの人々は、仗世文の事をすっかり忘れ去ってしまったワケです。恐らく、そうでもしないと、自分を追跡・捜索する「岩人間」達が無関係の人々を巻き込んでしまうと危惧したのでしょう。
仗世文のパスポート写真がダモカンこと「田最 環」の写真になっていたのは……、行方不明になった仗世文を杜王町におびき出すため、ダモカンが彼の名を騙ったのでしょう。実は仗世文の父:貞文は、聖美と離婚してからしばらく後、「岩人間」に殺されてしまっていたのです。まだ子どもだった仗世文は、1人、杜王町から遠く離れた町へと逃亡。しかし、パスポートを作ってしまえば、少なくとも海外に逃げる事は出来なくなるはず。さらに、わざわざ顔を明かしてやる事で、仗世文は「こいつが父の仇かも」と疑い、向こうから近付いて来てくれるはず。それが狙いです。 (2016/03/31:削除) 
――そもそも何故、「岩人間」が仗世文を捜すのか?何故、貞文が殺されたのか?その辺の詳細は、また別のページでまとめています。



(追記1)廃止
仗世文のパスポート写真がダモカンこと「田最 環」の写真になっていた件については……、仗世文が死んだものと思い込み、ついでに彼の戸籍を奪ったからなのでしょう。死んだ人間の戸籍を奪うのは「岩人間」の常套手段。仗世文を襲ったらしい夜露自身も、彼が生きていた事が意外だったみたいですからね。
恐らく夜露は、「仗世文は始末した」と仲間達に報告し、仲間達もそれを信じたのだろうと思われます。ところが、実はまだ生きていて、吉良と「融合」してしまった。東方家の富と名声をも狙っていた夜露は、「定助」という記憶喪失の青年の登場に驚いた事でしょう。彼を探り回り、その正体に気付いた夜露。しかし、今さら「やっぱり生きてました。てへっ!」じゃ済まされない。仕留め損なった事実が仲間達に知られれば、彼の沽券にも関わります。その前に改めて定助を殺せば、全ては丸く収まる。だから、あえて定助の正体を誰にも教えずにいたのです。
そういった事情があって、ダモカンも未だ仗世文の死を疑ってはいない状態なのでしょう。まあ、「空条 仗世文」という人間が、もはやどこにも存在しなくなっちゃっている事は変わりないんですが。

ちなみに、東方家の人々は、誰も仗世文の事を知りません。吉良は仗世文と別行動している間に、1人で東方家に接触していたのでしょう。特に憲助さんとは色々と話し合っていたはず。その時も吉良は、仗世文や妹:京の存在を知られぬよう、細心の注意を払っていました。彼らの存在に繋がるようなものは、気付かれないうちに密かに処分。その甲斐あってか、家系図にも名が載る事はありませんでした。
ただし、「岩人間」達と関わりを持つ常敏だけは、「岩人間」からそれとなく仗世文の話を聞かされていたかもしれません。彼個人の情報というよりも、その死について。「岩人間」の領域に安易に踏み込むと、おまえもそうなるぞ……という警告として。この話を常敏は覚えていて、定助の正体の心当たりにもなったのです。




なお、最新版はこちらに置いときます。 最新版




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