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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




ダークブルームーン (暗青の月) / 本体: 偽キャプテン・テニール
             (本名不明)
< エネルギーを「吸収」する能力 >




18番目のタロット「月 (THE MOON)」のカードの暗示を持つ。
カードには、光の雫を舌に乗せたと、空を見上げる2頭のオオカミ、そして水から陸へ上がろうとするザリガニの姿が描かれている。ザリガニは月の光の恩恵を受けるべく、月の下へと向かおうとするが、その道は長く険しい。水がなくてはザリガニは生きていけないし、道の途中には凶暴なオオカミも立ち塞がっている。何かを得るためには、安住の地から旅立たなければならない。しかし、絶えず移ろい続ける外の世界には、誰も知る由もない様々な危険や恐怖が常に潜んでいるのだ。
また、空に浮かぶ月の額には、「魚座」のシンボルらしきマークも刻まれている。魚座=双魚宮は水の宮と言われ、その守護星は海王星。「繊細さ」「敏感さ」「主体性の無さ」「曖昧さ」などを表している。(恐らく、偽キャプテン・テニールの星座でもあるのだろう。)
このように、「水のトラブル」「嘘」「裏切り」「未知の世界への恐怖」「危険」「流動性」などを象徴するカードなのである。




<特徴>
@スタンドが発現した経緯は不明。


A全身が硬いウロコと外骨格に覆われた、半魚人のようなヴィジョン。
紐で繋がった2匹の魚に見立てた魚座にちなんでいるのか、目は4つ、背ビレは左右で2枚ある。両手足の水かきは、カッターのように鋭く硬い。まさに水中で戦うためのデザインとなっている。


B本体:偽キャプテン・テニールの逞しいガタイと比較しても、かなり大型のスタンド。その見た目通り、数mの射程距離しか持たない近距離パワー型のスタンドである。


Cスタンド・ヴィジョンが本体から離れて行動可能な範囲である「射程距離」、スタンド能力の効果が維持可能な範囲である「能力射程」。これらは本体の心身のコンディションによって僅かな増減をする事はあっても、劇的な変化が起こる事は極めて稀であり、おおよその範囲は定まっている。また、これらの射程内において……、スタンドは通常、本体やヴィジョンをスタンドパワーの「中心」とし、その「中心」から離れれば離れるほど発揮できるスタンドパワーが弱まっていく。ただし、この基本的ルールを逸脱する事が出来るスタンドも存在する。それは、自らの「結界」を持つスタンドである。
「結界」とは、特定の条件を満たした状況・環境を意味し、その条件はスタンドによって異なる。多くの場合、本体とは別のもう1つのエネルギー源とするか、空間そのものを自らの能力で汚染・支配する事が必要である。どうあれ、「結界」内に入る事が出来たスタンドは、本来の「射程距離」「能力射程」を超えてスタンドパワーを持続する事が可能となるのだ。
『ダークブルームーン』も自らの「結界」を持つスタンドであり、その「結界」とは「水」である。偽テニールは生粋の「海の男」で、水中・海中が自らのホームグラウンドと認識している。そのため、水中・海中ではスタンドパワーが飛躍的に増し、ポテンシャルを最大限に引き出す事が出来る。本体またはスタンド自体が「水」に接してさえいれば、本体との距離に関係なく、100%の「基本スペック」を保持したままでいられるのだ。加えて、その状態であれば、射程距離も数十mにまで延長される。まさに、水を得た魚である。
ただし逆に、地上における『ダークブルームーン』の「基本スペック」は、水中・海中におけるそれとは比較にならないほど弱い。だからこそ、空条承太郎一行を襲う際にも、正体を隠して1人1人暗殺しようと目論んでいたし、正体がバレたら真っ先に海へ飛び込もうとした。


D水中での戦いでこそ真価を発揮するスタンドである。どんな魚よりも華麗に舞い泳げるし、常人の3倍以上の肺活量を誇る本体の身体能力も相まって、水中に引きずり込まれた敵にとっては脅威以外の何物でもない。
さらに、パワフルな両腕で激しく水をかき、巨大な渦を作り出す事が出来る。その大渦の中に、鋭いウロコを無数に舞い散らせる事により、「水の蟻地獄」とも言うべき攻撃は完了する。大渦に飲み込まれた敵は、いくら泳いでも二度と地上の空気を吸う事はないだろう。たとえ仲間が水に飛び込んでも、ウロコのカッターに切り刻まれるのみ。最後は全員揃って、その鋭い水カキにスライスされ、刺し身の盛り合わせにされてしまうのだ。




<能力>
エネルギーを「吸収」する能力



@「フジツボ」を生み出し、『ダークブルームーン』と接触した者に付着させる。「フジツボ」は、取り憑いた標的のエネルギーを吸い取ってしまう。


A「フジツボ」は、スタンドから生み出されたものであり、性質もスタンドに極めて近い。
スタンドとは、本体の「生命」や「精神(魂)」のエネルギーから生まれる「スタンドパワー」によって形作られ、「意志」や「感情」のエネルギーによってコントロールするものである。そのため、「フジツボ」が吸い取るエネルギーも、この2種類に大別される。


B「生命」や「精神」のエネルギーを吸い取る場合、「スタンドを形成するエネルギー」を補給し続ける事になる。その分、「フジツボ」はどんどん成長・繁殖していく。やがて、標的の全身は「フジツボ」でビッシリと覆われ、身動きも取れぬまま衰弱し、死んでいくのだ。
前述の通り、「フジツボ」もスタンドによって生み出されたものであるため、スタンドに付着させる事も可能。標的にとっては、自身のスタンドが別のスタンドに捕らえられてしまったような状態になる。従って、標的はスタンドを解除する事が出来なくなるのだ。
ただし、この「フジツボ」は単純なパワーで破壊し、打ち破る事が出来る。通常はそんなパワーさえ奪ってしまうのだが、作中では、『スタープラチナ』の「流星指刺(スターフィンガー)」によって破壊された。標的の力量を見誤って油断するのは危険である。


C「意志」や「感情」のエネルギーを吸い取る場合、標的の命そのものには影響なく、「フジツボ」もほとんど成長・繁殖はしない。その代わり、「スタンドをコントロールするエネルギー」を絶えず補給しているようなものであるため、「フジツボ」をかなり精密に操る事が可能になるという利点もある。
本体:偽キャプテン・テニールは、この能力を利用して、本物のキャプテン・テニールになりすましていた。船員全員に「フジツボ」をこっそり付着させ、彼らの「意志」や「感情」のエネルギーを吸い取っていたのだ。そして船員達は、「キャプテン・テニールに関する事」に対してのみ思考力認識力が弱まり、偽者にもまったく疑いを抱く事なく接していたのである。


Dこの「フジツボ」は海棲生物としての本能も備えているらしく、海へ還ろうとする力が働く。
成長・繁殖するにつれ、海が近付くにつれ、この力は大きくなっていく。標的もどんどんエネルギーを吸い取られ、「フジツボ」に抗うだけの力もなくなっていき、やがては海に引っ張られて沈んでしまうのである。
恐らく、海中の方が「フジツボ」の繁殖力も増すものと思われる。あらゆる意味において、海中こそが『ダークブルームーン』の独壇場なのだ。




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