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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。

原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




オシリス神 / 本体: ダニエル・J・ダービー
< 「魂」を物質化する能力 >




「エジプト9栄神」第1の神「オシリス神 (OSIRIS)」のカードの暗示を持つ。
カードには、王冠を被り、杖を手に持つオシリス神の姿が描かれている。体を包帯で巻かれて横たわっているのは、彼こそが最初のミイラだからである。弟:セト神に殺された彼は、アヌビス神によってミイラにされて復活。以後、アヌビス神に代わって「冥府の神」となった。(アヌビス神はオシリス神のサポート役となった。)
また、オシリス神は「農耕と豊穣の神」でもある。「死」を想起させる「冥府の神」とは対照的にも感じられるが、植物は大地に落ちた「種」から芽吹き、その根を地下深く下ろしていくもの。地下の世界とも呼ばれる「冥府」とも結び付いているのだ。

なお、この「エジプト9栄神」とは「ジョジョ世界」独自の概念であり、カードとしても表されている。我々の世界には存在しない概念ではあるが、タロット・カードの起源・源流と言われているようだ。
各々の神の番号や位置付け、役割などについては謎が多いものの、その名からして、エジプトを栄えさせた神々である事は間違いない。恐らく、この9柱の神々による創世神話が、(「ジョジョ世界」の)エジプトでは古代より語り継がれているのだろう。「精神世界の成長過程」を意味するタロット・カードの前身として、「エジプト9栄神」のカードは「物質世界の成り立ち」を意味しているのかもしれない。
また、タロット・カードと同様に、「エジプト9栄神」のカードを用いる占いやゲームも存在している可能性がある。その場合、カードの縦横が違うものも混在しているため、タロットとは異なるルールなのだろう。




<特徴>
@スタンドが発現した経緯は不明。しかし、生まれついてのスタンド能力である可能性が高い。


A大柄でぽっちゃりした人型ヴィジョンを持つ近距離型スタンド。腫れぼったい目とおちょぼ口がチャームポイントである。


Bやたらとムキムキな両腕には、血管のような、あるいは植物の根のようなスジが無数に浮かび上がっている。(ちなみに、本体が着ているスーツにも、植物のツタをイメージしたデザインが描かれている。)
そして、両指の先端部は円盤状・吸盤状になっている。


C生物の「魂」に干渉する能力を持つ上、本体:「ダービー(兄)」ことダニエル・J・ダービーは生粋のギャンブラーでもある。それゆえ、この『オシリス神』の物質に対する干渉力はゼロに等しい。物理的な暴力など必要としないのだ。
ちなみに、弟:テレンス・T・ダービーのスタンド『アトゥム神』も、『オシリス神』とよく似た性質を持っている。




<能力>
「魂」を物質化する能力



@生物の「魂」を物質化する能力を持つ。
――物質化した「魂」とは、言わば「精神のミイラ」であり「生命の種」。「魂」はどこに消える事もなく、保存・保管され、静かに目醒めの時を待つのだ。時を超えて巡り続ける「生命のサイクル」や、「植物」そのものを象徴する能力である。


A生物の「魂」というものは、自分の「敗北」を認めた時、そのエネルギーが限りなくゼロに近くなる。それゆえ、「魂」と「肉体」の結び付きも弱くなってしまう。
その瞬間を狙って、『オシリス神』は相手の「魂」を掴むのだ。吸盤状の指先は、一度掴んだ「魂」を決して離しはしない。そしてその手は、掴んだ「魂」を極限にまで凝縮・圧縮し、「魂」を物質化してしまうのである。
物質化された「魂」は眠りに就いたような状態になり、意識はまったくない。


B「魂」を奪われた者の「肉体」は仮死状態になり、長時間そのままにしておくと、本当に死んでしまう。また、もし本体:ダービー(兄)自身が死んでしまうと、彼が所有している「魂」も全て「あの世」に行ってしまう。
「魂」を奪われた者を復活させるためには、なるべく早くダービー(兄)に「敗北」を認めさせ、奪われた「魂」を取り戻す以外にないのだ。
ただし、「肉体」が完全に死んでしまうと、たとえ「魂」を取り戻せても「あの世」に行かざるを得なくなってしまう。


C作中では、ダービー(兄)は標的とギャンブルで勝負し、負けた者の「魂」を奪ってチップの形に変えてしまった。
同一の「魂」なら分割統合も可能で、奪い取ったJ・P・ポルナレフとジョセフ・ジョースターの「魂」をそれぞれ6枚ずつに分割していた。


Dこの能力には「約束」「公約」「契約」が密接に関わってくる。
ダービー(兄)は、自身との勝負に「魂」を賭ける事を、相手に承諾・宣言させた上で勝負を開始する。恐らく、能力のルール的には必要不可欠な手順ではないが……、相手にも明言させる事で公正性が確保され、能力のパワーが(相対的にも絶対的にも)増すのだろう。後ろめたさのない正々堂々たる精神には、より強い力が宿るものである。


Eさらに恐ろしい事に、その場にいない者の「魂」さえも賭けの対象に出来、勝った時には奪う事が出来るらしい。その場合、勝負相手の「証明」が必要となる。
作中では、空条承太郎が直筆の証文により、遠くの町で入院している友人:花京院典明の「魂」を賭けていた。仮に承太郎が負けたのなら、『オシリス神』は承太郎との「約束」を辿って、花京院の元に現れるだろう。しかし、いきなり花京院の「魂」を奪う事は出来ず、まずは事の成り行きや経緯を説明しなければならない。そうして承太郎の「敗北」を理解させ、認めさせ、初めて花京院の「魂」を奪えるのである。


F「約束」「公約」「契約」を通じた場合に限って、能力射程に限界はなくなる。
「魂」を奪う相手がどんなに遠くにいようと、どんな場所に隠れていようと、一瞬のうちに現れるのだ。そして、ただ「約束」に従って「魂」を奪うだけだからこそ、逆に相手からの攻撃も一切通用しない。そういう意味において、『マリリン・マンソン』に非常に近い能力と言える。




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