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#2 サンディエゴビーチ 1890年9月23日スタート2日前 その2





●まったりと空に浮かぶ雲を数える黒人の青年、ポコロコ。ジプシーの老婆(エンヤ婆そっくり)の占いによると来月から2ヶ月間、超ラッキーな時期に突入するらしく、それ故になまけていた様子。楽観的で陽気で、己の欲望に忠実な性格です。ポルナレフやミスタのような、ムードメーカーになりそうな男ですね。
しかもそれだけでなく、糞から馬の体調等を見抜くという、異能の観察眼の持ち主でもありました。この特技と強運で、レースを乗り越えて行くのでしょう。ロシアン・ルーレットやギャンブルをするようなイベントも起こる予感。
それにしても、早くもいろんなタイプのキャラが続々と現れてきましたね。彼らが動いている所を見ているだけでも楽しそうです。


●場面は代わって、ジャイロとスリ。スリにはもう興味を失い、領収書について小言を言ってます。
しかし、当のスリはそれでは収まらず、なおもジャイロに突っ掛かって来ました。ジャイロはやはり気にも留めませんが、「レースの邪魔をしてやる」との発言から態度は一変。銃をスリに返し、決闘です。自分の不利益になる事に対しては容赦なく、それ以外のものには執着なしって所ですか?ジャイロ怖すぎ。主人公というより、どちらかと言うと悪役の性格と面構えです。
決闘はジャイロの圧勝。スリの姑息な手も通用せず、見開きでバッチリ決めてくれました。シビれます。スリの肩口に命中したボールは、物凄い勢いで回転。そのままスリの腕をも回転させ、自分に銃を撃たせます。ウェザーにカタツムリ化させられた探偵のような末路。あわれ、彼はたったの20ドルで命を落としました。スリが生きて、ジャイロの妨害をし続けるって展開でも面白かったと思いますけど。ともあれ、ジャイロ・ツェペリはクールに去ります。
……で、あのボールは何なんでしょうね?ジャイロ・グリップを武器にしたような物なのかな?


●ジャイロとスリの決闘を見ていた車椅子の少年。妙な格好をしているくせに攻撃的で偉そうな口を叩きますが、観察力はあるようです。ジャイロのボールに興味を示し、勝手に触ったら、何故か立ち上がりました。(少年にしてもスリにしても、どうもジャイロの忠告は無視されるようです。)これが運命の出会い
なんと、少年の名はジョニー・ジョースター。てっきり「SBR」にはジョースターの血統は登場しないとばかり思っていたので、戸惑いました。正直言って、最初は萎えました。ジョジョが出るなら、7部でいいじゃん、と。しかし、これは過去の「ジョジョ」とは無関係に進行していく、新しい物語との事なので、納得は出来ました。
世界が変わっても、ジョースターとツェペリは出会った。これだけで充分です。引力、即ち愛です。今後、ジョニーがどう成長し、歩き出していくのか、見守っていきたいと思います。ジャイロと一緒にレースに参加するのでしょうか?


★かつて「ジョジョ」だった物語は、「ぼくの名前はエンポリオです」で幕を閉じました。
そして今、「ジョジョ」ではなくなった物語が、「ぼくの名前はジョニー・ジョースター」で幕を開けようとしています。




(2004年2月10日)




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