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UH!OHHH!


#8 15,000メートル 雑木林 午前10時12分





●雑木林に突入していく選手達のコント。「SBR」はストーリーもギャグもストレートです。こういうシーンを見ている限り、今回は命に関わる程の激闘はなさそうですね。お子様も安心して楽しめます。


●ポコロコはいつの間にか50億人に1人のラッキー・ガイになっていました。まあ、数字の問題ではなく、単に世界一の幸運を持つヤツって事が分かれば良いんでしょうけど。
そんな彼ですが、相変わらずの災い転じて福となす状態。落馬して引きずられても、木の幹にブチ当たっても、全て「ラッキー」の一言で片付けてしまう彼。確かにラッキーと言えるかもしれないけどさ……。物事の中の良い部分を見付けられる力こそが、ポコロコの真の強さですね。そのシンプルなポジティブさが、幸運を引き寄せているのかな?


●ジョニー、スゴイ燃えてます。ポコロコの目つぶり走法を「甘い考え」と評し、大胆なジャンプ。多少の傷など意にも介しません。「オレは決して甘くはないんだッ!」とアピールし、自分にも言い聞かせているかのようです。この自信家な性格ゆえ、落馬したポコロコには散々ひどい事を思ってます。根性はあっても、他者を思いやる優しさはまだ育っていませんね。
やがてジャイロの姿を見付けるジョニーですが、ポコロコの猛烈な追い上げにも気付きます。それがハプニングなのか計算なのかと、必死に推測しているのに笑いました。「いや、コイツ何も考えてないよ!」とビュティばりのツッコミを入れたくなってきますね。


●ジャイロがまたカッコイイ。髪が乱れてセクシーでした。荒木マンガは女性より男性の方に色気を感じてしまいます。「落馬したかよ」とか「しゃあねえ」なんて言い回しも好きです。鉄球発動シーンも、回転してる鉄球が楕円形に描かれている事で、スピード感を感じます。
しかし、ついに鉄球敗れるッ!木を回転させて交わし、それで更にポコロコ妨害という作戦でしたが、ポコロコの強運の前には通じず!逆にまんまと利用される形になっちゃいました。向かうところ敵なしなジャイロを揺さぶるキャラの登場は、読者としても嬉しいですね。ある意味、ジャイロはラスボス的存在のようにも描かれているので、それを脅かすポコロコにはゾクゾクきます。


●ジャイロはポコロコを「何かの能力者」と見た様子。能力ゆえの強運なのか、強運を能力と勘違いしただけなのか、その真相やいかに?
私は単なる強運だと思います(まあ、糞から馬の状態を見抜く力はありますが)。このジャイロの推察は、特殊な能力を持つ者だからこその発想。近いうち、ポコロコとの絡みの中で、自分が能力者である事を明かすのではないかと。それにより、徐々にジャイロの回転能力の謎が解けていくのだと睨んでいます。


●ところで、「SBR」には割と白いコマが多いですね。手抜きか何かかと思う方もいるかもしれませんけど、私はけっこう好意的に捉えています。そこで一瞬、時間が止まったかのような印象を受けます。白黒逆転のザ・ワールド的描写とは逆なのに、同様の印象があります。そういう衝撃的・象徴的なシーンに挿入される表現方法の1つなんじゃないでしょうか?
これが使われ始めたのは、「ジョジョ」6部での懲罰房棟編あたりからだったと思います。F・Fがアナスイに「徐倫を守れ」と頼んでいた事を知った徐倫のコマなんか、特にそうですよね。F・Fの流す血がベタで黒塗りされず、斜線で処理されていたのも含め、そういった描写は「SBR」にも受け継がれています。


★1st.STAGEも残るは4000メートル。このままジャイロとポコロコの一騎打ちにはならないでしょうね。ジョニーやサンドマンも加わり、メインキャラ4つ巴の大接戦になるってのも面白そうです。




(2004年3月1日)




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