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久しぶりだな………
ジャイロ… ツェペリ…………


#22 砂漠の猛爆





●と言うワケで、お久し振りの「SBR」!特別前後編読み切りと銘打っての掲載です。本格的な再開は、11月のコミックス発売後って事になりそうですね。やはり前回の休載期間は長すぎだったんで、こんな風にワンクッション置いてくれると助かります。
コミックスは3巻が17話まで、4巻は23話までの、それぞれ6話収録って形になるのかな?それで2nd.STAGE編終了……?


●色鮮やかなカラー扉絵。勇猛さや渋さがあった、これまでのカラーイラストとは印象が異なります。レースで必死に走っているというより、そよ風の中で馬と共に遊んでいるような穏やかさと爽やかさを感じました。色使いのためか、どこか春っぽい趣きですね。


イケメン奇跡の生還!オエコモバの爆発は想像以上に強力でしたが、イケメンの生命力はさらに強力ッ!バラバラになった肉体も、ロープ能力で見事に修復!一時はどうなる事かと心配したものの、叫びまくりでジャイロに懇切丁寧に解説するだけの元気はあるようです。本当に心から嬉しかったッ!
この最大の危機を乗り越えた以上、彼はそうそう簡単に死んだりはしない気がしますね。アヴドゥルやF・Fなんかの例があるから何とも言えないけど、とりあえず当分の間は大丈夫そう。彼のケガも「ゾンビ馬」で完治しそうだから、今後もレースやバトルで活躍してくれるでしょうね。


●小屋かどっかでジョニィの車椅子を調達していたらしいジャイロ達。かえって荷物になりそうなんですが、折り畳み機能でも付いてるんでしょうか?まさか例の「ゾンビ馬」でジョニィの下半身まで治ったりして……!?下半身不随だからこそジョニィのキャラが立つのだから、さすがに無いとは思うけど。


●ジャイロとオエコモバの因縁発覚!オエコモバはもともとは普通の爆弾魔のテロリストだったらしく、彼の脱獄がジャイロの父親の引退に関わっていたのです。ジャイロと面識もあるようで、カネに釣られていただけのミセス・ロビンスンやブンブーン一家とは異なり、国王への叛逆者組織の一員と考えて良さそうですね。ジャイロの命を狙う執念の格が違います。自分が神の御加護を受けているとも信じている程です。ジャイロも、これで自分が何者から命を狙われているのか理解。
そんなオエコモバもアリゾナ砂漠で「悪魔の手のひら」を通過し、スタンド能力が発現した様子。彼が触れたモノにピンが埋め込まれ、そのピンが外れると爆発。やはり「爆弾」というよりは「地雷」と呼ぶべき能力でした。しかもこのピン、抑え付けておかないと弾け飛ぶし、抑え付けてても汗や血液などを介して抜け出してくるしと、最高に厄介で恐ろしい、そして一読者としては面白い代物。ほんの数日前に目醒めたばかりなのに、ロクに制御も出来ていないジョニィと違って、自分の能力を理解して使いこなしています。


●地雷能力で両手と鉄球が封じられたジャイロ、大苦戦を強いられております。ブンブーン一家の磁力といい、鉄球封じの能力が次々に登場して来るから油断できませんね。ネズミ爆弾が爆発するシーンの迫力は凄まじい。爆風の重みが伝わって来るかのようです。ピンを突き刺して強引に手の内側に戻す、ジャイロのためらいの無い行動痛みを超えた精神力もカッコイイ。今の荒木マンガじゃあ普通の事なんだけど、じっくり描かれていたせいか、なんかグッと来ました。
ちなみに、ジャイロにもピンが見えたり触れたりしていますけど、これはピンがスタンドのヴィジョンそのものでは無いからだと思います。ピンはあくまで能力の効果。『ゴールド・E』で生み出した生物や、『ハイウェイ・トゥ・ヘル』のプロペラみたいなもんでしょう。肌や汗と一体化しているワケだし。ジャイロがスタンド使いだとか、「SBR」のスタンドは一般人にも見えるとかは、まだまだ断定できませんね。
そして、「オラアアァ――――ッ」承太郎ばりの雄叫びを上げて鉄球攻撃!右手が爆破される……と思いきや、なんと「回転」の最終奥儀が炸裂ッ!これは恐らく、エネルギーの回転とでもいったものでしょうね。爆発や衝撃のエネルギーそのものを回転させ、ダメージを別の部位へと移動させてしまう荒業。爆破されたのは右手ではなく、右足になりました。
しかし、まだ「回転」の原理も説明されていないのに、いきなり最終奥儀とは……。どうやって「回転」を起こすのか、「回転」で何が出来て何が出来ないのか、それが不明確のままなのでスタンド能力と大差なく感じられてしまいます。感覚として、なんとなく理解は出来るけど。一刻も早いエセ理論での解説を希望。
でも、最終奥儀を持って来る事によって「回転」の限界を示しているとも思えます。この時点で「回転」で可能な事の限度を読者に教え、今後はその範囲内での様々な応用で魅せてくれるのではないでしょうか?ジャイロが自分の限界を超えて成長でもしない限りは、この最終奥儀以上に無茶なワザは出て来ないはず。これは荒木先生が「回転」という力に課した制限でもあるのです。……たぶん。


●次回は「ゾンビ馬」をめぐっての熾烈な攻防が期待されます。ジャイロの口振りでは、「ゾンビ馬」は馬だけではなく人間の疲労や負傷も癒してくれそうですし、いくらケガしてもOK的な展開ですね。あんまり露骨な回復役がいては、何をするにもリスクが減ってしまいがちなので、その辺のバランスをうまく取っていてほしいものです。
名前から予想すると、例えば「他の生物から生命エネルギーを奪い取って、それを回復に利用する」等の制限があるとか……?それなら、自分のケガを癒す代わりに、誰かの生命力を犠牲にしなくちゃいけないから、ジャイロ達も多用は出来ないだろうし。まあ、「ゾンビ馬」が何らかの能力者なのか、そもそも本当に馬なのかどうかすら分かりませんが。


★オエコモバとの戦いは次回でひとまず決着が付きそうです。個人的には、馬で疾走しながらのスピード感全開バトルが見たいですねえ。
2nd.STAGEのゴールにはまだ早いと思いますが、このSTAGEがバトルを描くためのSTAGEなら、一気に省略するって事もあり得るなあ。残り数ページでゴールで待つスティール夫妻に場面が移って、ジャイロ達が彼方から走って来てゴール!…みたいな?




(2004年10月11日)




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