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これで依然 レースでの1位2位は!!
オレたちだッ!


#23 山岳地帯の追撃





●ジャイロ&ジョニィ、満身創痍のイケメンは放置の方向でオエコモバを追跡中。いくら協力し合ったからと言って、付いて来れないヤツを待ってやる必要など無いのです。そんなジャイロとジョニィも、同行するしないで口論開始。ジョニィの身を案じて厳しい態度を取るジャイロに、ふてぶてしく負けん気たっぷりにジャイロを追い抜こうとするジョニィ。うん、やっぱジョニィはこうでなくては。
仲間であると同時に敵でもある。決して仲良しこよしの友達なんかじゃあなく、いよいよとなれば互いに蹴落とし合わねばならない。自分が勝つために。それがレースで出会った者達の宿命なのであります。クールでドライ、それでいて燃え尽きるほどヒート!そんな「SBR」独特の微妙な関係が、相変わらず心を震わせてくれます。


●オエコモバのスタンドヴィジョンが発現。今にも「いえいえ、あっしはただのケチな旅ガラスでござんす。ヒヒッ!」とか言い出しそうな風貌です。ブンブーン一家(特にアンドレ)のスタンドもそうでしたが、生物的な…と言うか、悪魔か妖怪のようなデザインになっていますね。どことなく「ジョジョ」3部から4部序盤チックな匂いを感じます。1890年という時代背景「呪われた能力」という設定にマッチしたデザインで、個人的にはスゴく好み。もっと見たかったなあ。
ちょっと思ったんですが、「SBR」でのスタンドバトルは能力のみでの戦いになる予感。スタンド自体が殴る・蹴る・ラッシュするって事は無く、ただヴィジョンとしてそこにいるだけ。まるで悪魔が取り憑いているかの如く。それは人智を超えた力の単なる象徴であり、説得力の1つとしての表現・描写に過ぎないのです。サンドマンやブンブーンのスタンドのように、物質(砂や砂鉄など)と同化した場合は別として、スタンドヴィジョンだけでは何も破壊したり動かしたり出来ないのかも。頑張るのは、あくまで本人自身。馬に乗るレースなんだから、スタンドにオラオラ無駄無駄されても違う気がしますしね。


●オエコモバの地雷能力が、これでもかと迫り来るッ!てっきり生物しか地雷に出来ないと思っていたのですが、生物・非生物、固体・液体・気体を問わず、ありとあらゆるモノをいくらでも地雷に出来る脅威の能力だったようです。スゲえ……。この能力なら、どんな環境でも有効に利用できそう。一見似たような能力の『キラークイーン』との違いがハッキリ分かりましたね。
私としては、水の爆弾が発想的にも絵的にも面白かったです。そう言えば、「ジョジョ」6部の『ハイウェイ・トゥ・ヘル』戦での、水にプロペラが付いて浮かぶシーンも印象強いし、水があり得ない変形をするってのに惹かれるのかもしれません。せっかく砂漠が舞台なんだから、例えば「渇きに耐えながら、やっとの思いで水場に辿り着いたのに、その水がすでに爆弾にされていた」みたいな展開でも良かったかな?
更に、ただでさえ恐ろしい蜂の大群まで地雷化させてくるわ、煙の爆弾で呼吸する事すら許さないわ、応用力の高さはピカイチ。容赦なくエゲツなくって素敵です。


●なんとジョニィ、普通にスタンドを使いこなしてました。特に何の条件もなく、自由に爪を回転できる様子。これはもう、「そーゆー能力なんだ」としか言えませんね…。その上、爪の1枚1枚を遠隔操作する事まで可能らしく、今更ながら実にシュールな能力です。しかし、スタンド能力である「爪の回転」は、ツェペリ一族伝統の技術である「回転」とは根本的に別物のはず。鉄球の回転を補助したりはしてましたけど、「爪の回転」ではジャイロと同じような現象は起こせないのではないでしょうか?いや、そうでなくてはツェペリ一族の立場が……。
「悪魔の手のひら」は素質ある者がその時、強く心に願った事を能力として授けるのかもしれませんね。他のサイトとかでその意見を目にし、けっこう納得させられたんですが。鉱山を求めていたブンブーン一家には鉄を操る能力が、干からびて死にかけてたイケメンには夜露を含んだロープと一体化する能力が、そして「回転」を我が物にすると誓ったジョニィには爪を回転させる能力が、それぞれ宿ったという事です。なんでよりによって爪なのかってーと、あの時、弾丸の「回転」が止められて他に回せる物が無かったから…?自分の体の一部なら、いつでもどこでも回せるし、取られる心配も無くて安心だしね!


●スペアがあったのか、いつの間にやら新調したのかは謎ですが、ちゃっかり2つの鉄球を駆使して戦うジャイロ!何かとスタンドばかりが目立っていた2nd.STAGE…、ジャイロの過去回想をキッカケに再び「回転」にもスポットライトがッ!とは言え、新たに判明した事は致命傷を与え得る鉄球の射程距離は約20メートルって事ぐらい。蜘蛛の巣を集めるシーンも美しかったし、オエコモバへのとどめもメッチャ硬くて痛そうだったけど、もう少し何かを明かしてほしかったなあ。
「回転」が波紋やスタンドに並ぶ発明になるためには、やはり原理をキッチリ描く事だと思います。ジャイロが「技術(ワザ)だ」と言い切った以上、波紋とかサンドマン走法の解説のような胡散臭いけど騙されちゃいたくなるエセ理論で固めてもらわなくては。そして、回転使いをもう何人か登場させ(設定的にはムズイけど)、ジャイロとは異なる武器や応用技を使って来れば面白そう。ジャイロしか「回転」を使わないのなら、「回転」がジャイロ個人のスタンド能力だったとしても別に変わらないですからね。要するに、技術であるという事をもっと見せてほしいワケです。


回転師弟コンビネーション・アタックでオエコモバも撃破ッ!ケンカしても、呼吸はピッタリでした。能力のルールといい、駆け引きや機転といい、この戦いはスタンドバトルらしい戦いだったなと思います。ブンブーン一家はキャラが立ちまくっていた反面、中途半端な決着だったから、今回はスッキリ倒してくれて良かったですね。その分、逆にオエコモバのキャラがちょっと薄くて残念ではありましたが。
期待通り、馬で走りながらのバトルだった点も見逃せません。レースをしているんだから、あまり立ち止まってほしくないのです。常に前に進んでいてほしいのです。でも、中継地点での彼らの休憩&会話風景も見てみたかったと思ってしまうワガママな読者心……。


★次週からまたもや休載期間に突入のようです。結局、「ゾンビ馬」の正体も2nd.STAGEゴールも先送りの形に。気になってしょうがねえ〜〜!これからって所なのに……。再開は11月下旬から12月中旬あたりかな?
でも、レースが省略されずに丁寧に描かれそうな感じなので、そこは安心。1STAGEに2巻分費やしたとしても全18巻になるワケですが、このペースだと20巻超えは確実!?




(2004年10月19日)




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