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…つまり状況は …追跡しているのはオレたちの方ではなく
逆にオレらが排除されるだけ………


#40 真の力(パワー)C





●トビラ絵は、弾痕でヒビ割れたガラスを通して見たジョニィ。前回のルーシーに負けじと、これまたSEXYな寝姿です。しかし、画面いっぱいに広がる銃弾の痕が忍び寄る不吉を示し、いい緊張感が生まれていますね。
ヒビを境に、ジョニィの姿が微妙にズレている所も芸が細かいです。このまま色を塗れば、コミックスの表紙としても充分に通用しそうなほどカッコイイ。


●銃で頬を撃ち抜かれ、大ダメージを負ったジョニィ!その銃声を聞いたジャイロも、さすがに焦ります。
で、この時、やっと自分の背後から近付く者の存在に気付きました。「ジョニィだけに見えた幻覚では?」とか、あちこちで色々と議論が交わされていましたけど、単にジャイロがボーッとしてただけみたい?振り向いた瞬間に木の陰に隠れてしまったため、その正体が大統領とまでは分かっていませんが。いや、こんなに混乱した状況ですから、大統領と決め付けてしまうのも早計かも。同時に迫る無精ヒゲのダンディお兄さんに「そこで止まれ」と叫ぶと、彼は素直に両手を挙げて立ち止まります。「あれ?本当にコイツも敵?」とでも思ったのか、さっぱり理解不能なジャイロ。
一方、ジョニィにも更なる追撃が!謎の敵はスロー・ダンサーの手綱を持って、馬が暴れるのを防ぎつつ(?)、ジョニィにとどめを刺すべく狙いを定める!ジャンケン小僧も顔負けってレベルに穴が2つも開いたジョニィですが、意外と元気に動いてます。しかし、敵を撃ち殺そうにも、腕や胸にまで銃弾を浴び、もはや瀕死。「このスタンドは…」なんてジョニィは言ってますけど、スタンドを使ったらしい描写はないですよね。まあ、どちらにせよ、やっぱりこの敵はジョニィが以前に出会った事があるヤツっぽいです。
ジョニィの脚もズルズルと僅かながら動いていました。ジョニィ自身は意識してもいないんでしょうが、「遺体」を失った今でも彼の脚は回復に向かっているようです。


●白昼堂々の殺人事件に公園の市民達も大騒ぎ。ジャイロもジョニィの元へ急ぎます。すると、ジャイロの足元に不思議な模様が。見ると、ダンディの体から無数のマス目が出現し、周囲へ広がっていってました。マス目の横軸には1から順に数字が、縦軸にはAから順にアルファベッドが並んでいます。そして、彼の左腕のプロテクターみたいな物までも、同じマス目の形をしたキーボードに変化しています。プロテクターと一体化しているスタンドのヴィジョンなのでしょう。果たして、どんな能力のスタンドなのか?
場面は再びジョニィに。爪弾が撃てないように腕を踏み付けながら、敵はジョニィの顔面にとどめの銃弾を発砲!しかし、さっき放った爪弾の弾痕が移動してジョニィを巻き込み、辛うじて回避!プロシュート兄貴戦でのブチャラティを彷彿とさせます。そのまま全身を弾痕に巻き込んで、下水溝への逃走に成功しました。逃げられてしまったものの、敵はもうジョニィを追跡する気もない様子。致命傷を与えたからどうせ死ぬと思い込んで、どこかへと姿を消してしまいました。
この敵もまだ甘いですね。もっと用心深くないと逆襲されちゃうよ。きっとジョニィは、近くに来ているであろうH・Pを捜し、ケガを直してもらうつもりなんでしょうに。ただ、大統領&ダンディと共にジャイロをも始末しようとはしていない点からも、この敵はやっぱ大統領一派ではない気がしますね。ディエゴと手を組んでいるか、単独行動しているかのどちらかっぽい。
またまた響く銃声に、ジャイロもダンディに構わず、ジョニィのいる場所へダッシュ!だが当然、すでにジョニィも敵の姿もなくなっていました。ところが、なんとジャイロの瞳はウェカピポを捉えます。一体、何がどうなっている!?


●何が何だかワケが分からないけど、敵もジョニィもいないなら、今は怪しい動きをするダンディの始末が最優先。豪快に鉄球をブッ放ちます。しかし、ダンディは迫り来る鉄球にも余裕の表情。ジャイロが「2F」のマス目を踏んだ時、彼も「2F」のキーを押すと、ダンディに投げたはずの鉄球がジャイロに直撃ッ!続け様に、ダンディは数本のクギを取り出すと、再びジャイロのいるマス目と同じキーを押します。すると、クギはまたもジャイロへ突き刺さる!足にダメージを負ってしまいました。
ダンディのスタンドは「キーを押したマス目に物質を瞬間移動させる能力」ってところでしょうか。しかも、単なる物質転送ではなく、加速した状態でマス目に落ちて行く性質があるみたいです。近付く事なく敵を倒せる恐るべき能力!広範囲に及ぶ間接攻撃。逆に言えば、ダンディ自身には大した攻撃手段もないはず。マス目の外に出る事か近付く事さえ出来れば、あっさり勝てるのかも。……と、ジャイロが予測するだろうと、ダンディも予測しているかもしれないので、一定の距離を保ったまま猛攻を仕掛けて来たり、ヤバい罠が準備されてたりしそうですが。ゲーム的で面白いスタンドですね。
ダンディといい、木の陰の敵といい、ジョニィを撃った敵といい、ウェカピポといい、ディエゴといい……、このフィラデルフィアで全員が動き始めている状況。あまりに複雑で急激な運命の流れに、ジャイロは大統領がすでに「遺体」を揃えてしまっている事に勘付きます。ディエゴを追跡してるはずが、逆に敵に追跡されていて、邪魔者としてトコトン排除されるだけ。「終わり」が始まりつつあります。
容赦ない速攻!ダンディはドクロマーク付きの、見るからにデンジャーな液体が入ったビンを取り出します。ちょびっと垂らしただけで地面が溶けちゃう程の毒薬!ジャイロも「やってみやがれ!……あ、やっぱりやめて?」とビビりまくり。もちろん、希望通り攻撃をやめてあげるような甘いダンディではありません。ダンディズムに厳しさは付き物なのです。残酷にも毒薬は投げ放たれました。ジャイロ、大ピンチ!


★今月も33ページ!予想されていた通り、毎年9月号はページ数が減ります。覚悟はしてたけど、やはり物足りなさがあって残念。先が気になってしょうがないです。でも、ダンディがカッコ良かったのは満足でした。無言で黙々と攻撃して来る姿は、殺しのプロっぽくてシビれます。マジェントとは対照的に、油断や慢心のカケラもなさそう。この分かりやすいシンプルな能力を、意外性たっぷりかつ凶悪に応用してきたりすると燃えます。
ジョニィを撃った敵の正体も依然、謎のまま。ただ、ジョニィの脚が動く事を知らなかったから、H・Pではないという事だけは明白に。相変わらず復活したL.A.説を推していきたいトコですが、復讐が動機にしては淡々としてて、憎悪や執念が感じにくいしなあ。しかも、あのウェカピポは何なのか?銃声に気付いて様子を見に来ただけ?すぐに姿を隠してしまったのも、ルーシーの護衛以外の事には一切関わらないという彼の微妙な立場ゆえ?あるいは、敵の正体がもしウェカピポだったとするなら、すでにディエゴに恐竜化させられ、手下として操られているなんて可能性もありますね。次号こそ正体を明かしてほしいです。




(2008年8月17日)




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