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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




ストーン・フリー / 本体: 空条 徐倫
< 本体の肉体を「糸」化する能力 >





<特徴>
2011年、本体:空条 徐倫(くうじょう ジョリーン)が、『矢』の破片で指を傷付けた事によって発現したスタンド。
最強のスタンド使いである父:空条承太郎の血を受け継ぎ、スタンドの素質自体はあったが、ずっと目醒める事なく心の奥底に眠っていた。それが『矢』をキッカケにして引き出されたのである。


人型のヴィジョンを持つ、射程距離1~2m程の近距離パワー型スタンド。
パワーとスピードに優れているが、少なくとも発現初期は、鉄格子を破壊する程の力は無かった。しかし、幾度も修羅場を潜り抜けていくうちに急成長を遂げ、「基本スペック」も大きく向上する。
そして、徐倫の極限まで研ぎ澄まされた集中力は、目が見えずとも相手の攻撃を感じ取れるほど感覚を鋭敏にしていた。その彼女の「凄み」と共に繰り出される攻撃は、いかなる敵をも打ち破るだろう。


このスタンドは、「糸」が集まって固まり「立体」となった姿である。
そのため、『ハイエロファント・グリーン』のようにその体をほどき、伸ばしていく事が可能。遠くの物を掴んだり殴ったり出来る。
なお、徐倫の体重(54kg)を支えられる太さであれば、24m程度の長さにまで伸ばせる。


両目を隠すサングラスや、パイソン柄のショルダー・プロテクターが特徴的。体のあちこちからは、筋繊維のように束ねられた「糸」が覗く。
また、徐倫の心の成長に伴ってなのか、顔が変化している。発現初期は、サングラスで目も隠れ、鼻と口に当たる部分には「=」型の穴が空いており、まるで無表情のロボットのような顔であった。それが、徐々に人間らしい顔立ちへと変わっていく。サングラスからは目が透けて見え、鼻や口も出来、表情豊かになっていった。


『スタープラチナ』のような精密性は無いため、物質への「透過」と「干渉」を同時に使いこなす事は出来ない。
ただし、「糸」の集まりである特性を活かし、たとえ金網越しであろうと、まるで「ところてん」のように拳や腕を強引に押し出して、向こう側の相手を殴る事が出来る。


得意技は、両拳から放たれるパンチのラッシュ。その掛け声は、父譲りの「オラオラ」


徐倫は、エンリコ・プッチの策略に嵌められ、刑務所に投獄された。『ストーン・フリー』とは、その「石の海」から自由になる、という決意から付けられた名前である。




<能力>
本体の肉体を「糸」化する能力



本体:空条 徐倫の肉体を「糸」化する能力を持つ。最初は、『矢』で付けた指先の傷から「糸」を出していた。次第に、全身どこからでも出せるようになっていった。
「糸」は絹のような感触で、なぜか石鹸のような匂いがする(気がする)。
この「糸」は、徐倫の中の様々なものを象徴している。幼い頃から疎遠であった父との繋がりを求める、孤独で寂しい弱い心。「剛」と「柔」のしなやかさを秘めた強い心。ジョースターの血統から受け継いだ、蜘蛛の糸のように逃れられぬ「運命」「宿命」。善悪問わず多くの存在を引き寄せ、出逢わせ、結び付け、そして最終的には「新たな世界」さえも紡ぎ出す「引力」「重力」。そして、弱き者の心に寄り添い、時に厳しく時に優しい、大いなる海の如き「母性」。それらの形が「糸」となって現れたのである。


「糸」を使って、色々な用途に応用できる。
「糸」で物を掴んだり縛り付けたり出来る。巻き付けた「糸」をピンと張って耳を切断したり、「糸」の先端を耳の穴に突っ込んで鼓膜を破ったりもしていた。高所から落下したとしても、「糸」を伸ばしてどこかに括り付けておけば、バンジージャンプのように落下の衝撃を緩和する事も出来る。
また、「糸」の防御によって、直線的で単純な攻撃ならば、その物質やエネルギーの向かう方向を変える事が出来る。その際に、徐倫自身の力は不要。「糸」をレール代わりにして弾丸を逸らせたり、パンチを「糸」にかすらせて受け流し、軌道を僅かにズラしたりしていた。


徐倫が身に付けている物(服や手錠など)も一緒に「糸」化する。つまり、肉体だけを「糸」にして、手錠を外すという事は出来ない。


「糸」それ自体も、「糸」化でほどかれた肉体も、一般人には見えない。
本体の肉体(物質)と一体化しているにも関わらず見えないという、珍しい現象である。半実体化とでも言うべき、曖昧な状態なのかもしれない。
もっとも、あまりにも「糸」を出し過ぎた場合は、さすがに一般人であろうと、ほどけた肉体が見えるものと思われる。


千切れた「糸」は遠隔操作が可能である。
しかも、その「糸」に物質の糸の性質を付与する事も出来る。例えば、乾燥すると縮んで締まる等の性質だ。それを利用して、「糸」単体のパワーでは出来ない事も可能になる。


徐倫の肉体を「糸」化しているため、当然、「糸」が千切れると徐倫の肉体も傷付く
また、「糸」を出せば出すほど、自分の肉体を削って減らしていく事になる。肉体の70%程度、特に心臓付近まで削ってしまうと絶命の危険性も高くなる。このように、肉体への負担が非常に大きい能力であるため、負傷している状態で「糸」を出すと、傷がますます悪化してしまう。
しかし、肉体を削った時に出来る穴・空洞を逆利用し、敵の攻撃を交わしたりもしていた。大量に出した「糸」をどこかに引っ掛け、一気に巻き取る事で、高速移動も可能である。
(ちなみに、人型の『ストーン・フリー』は純粋なスタンドのヴィジョンであり、徐倫の肉体と一体化しているわけではないため、いくら「糸」をほどいて伸ばしても徐倫の肉体に影響はない。)


糸電話のように、「糸」を通じて遠距離の音声を聞き取る事が出来る。逆に、徐倫の声を遠距離に届ける事も可能。
コップなどを先端に巻き付けておけば、メガホン代わりになり、声はより遠くにまで届く。


「糸」を縫い付ける事で、傷の治療が出来る。
ただ単に傷口を塞ぐというだけでなく、腐って落ちた指さえも治療できていた。見た目以上に、かなり繊細で精密な縫合が可能らしい。


「糸」を周囲の空間や皮膚表面などに張り巡らせ、「結界」を作れる。
糸に触れた物質を瞬時に感じ取れるため、目に見えない敵の接近などを探知できる。


全身の大部分を「糸」化し、他人に巻き付けば、その人の着ている服にも化けられる。「糸」の色や質感も、多少の変化を付けられるものと思われる。
また……、看守の服に化けた時、その看守はまったく気付いていなかった。ドナテロ・ヴェルサスとの戦いの際には、「糸」化してエルメェス・コステロの体内にも潜んでいた。「糸」化すると、「重量」や「質量」まで変化できるという事なのかもしれない。


「糸」の色を変える事で、写真や画像などを「糸」の上に印刷できる。
作中では、エンポリオ・アルニーニョが、パソコンの画像をアスキーアートのように「0」と「1」のみで表現。その数字を2進法から10進法に換算し、メモを残していた。その後、彼は再び数字を2進法に戻し、それを徐倫に伝えた。「糸」によって、「0」は白、「1」は黒で表し、ミューミューことミュッチャー・ミューラーの顔写真をプリントアウトする事に成功したのであった。
『ストーン・フリー』には演算能力も備わっているのか、「0」と「1」の数を正確に計り、うまいこと改行もして、ちゃんと画像として見られるように調整してくれたようだ。しかも、『ストーン・フリー』自体がこの情報を「記録」できるらしい。そのため、もし徐倫が記憶を失ったとしても、『ストーン・フリー』の「記録」としては残る。


「糸」を編んだり束ねたり固めたりする事で、様々な物を作り出し、利用できる。以下、作中で作り出した物の例である。
  ・防弾チョッキ : 弾丸のダメージや衝撃を分散して、身を守る事が出来る。
  ・網(ネット) : 飛び散る毒などから本体をガードできる。「糸」にはいくらかの伸縮性・粘着性を持たせる事も可能。
  ・足場 : その上を橋のように歩いて行ける。水上や空中でも移動可能。
  ・刃物や針 : 「糸」を固めて集中し、鋭利に出来る。敵への攻撃に使える。
  ・手錠や鎖 : 敵を逃がさぬよう拘束する。徐倫は逮捕されて以降、毎日のようにされているため、かなり正確に再現できている。
  ・文字 : 「糸」で文字を形作ったり縫ったりして、メッセージを残せる。
  ・「メビウスの輪」 : 裏も表もない無限の輪。『C-MOON』の天敵とも言える。
   ただし、心臓をも「輪」にしてしまうと、結果的に死にはしなかったものの、肉体への負担は相当大きくなってしまう。
   プッチは、そんな徐倫の生死を賭けたとっさの行動を、「最初にキノコを食べた者」に例えていた。


『メイド・イン・ヘブン』による「時の加速」の中で、徐倫はエンポリオをイルカに「糸」で括り付ける。そして、迫り来るプッチから守るために自分の身を投げ出し、その「糸」を断ち切った。エンポリオに希望を託し、未来へと送り出した。
この時、「糸」は正に「へその緒」の象徴であった。ずっと胎内で守っていた我が子を産み、自分との繋がりでもあった「へその緒」から解き放ち、外の世界へと送り出す。エンポリオにとって、徐倫は姉のような存在であると同時に「母」でもあった。そして、徐倫が守り抜いたエンポリオの行動により、最後に「新しい世界」が誕生する。徐倫は紛れもなく、世界を生み出した「聖母」「女神」となったのだ。




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