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ジョジョの奇妙な冒険
ストーンオーシャン (TVアニメ)






Episode18  燃えよフー・ファイターズ



今回はケンゾー戦の決着まで。原作に忠実でイイ感じですよ。
その分、アニメ版として特筆すべき事も少ないっちゃ少ないんですが……、やっぱしケンゾー戦もアニメ映えするバトルだなと思いました。格闘シーンはもちろん、電気椅子処刑も映像として見るとヤバさが際立ちます。人体スプリングもエグいよね。
ところで、原作の時点で「えっ?」ってなったのが、F・Fがホースに入り込むために自ら両腕でドラゴンに触れた件。正直、わざわざそんな事する必要あった?と思っちゃいますよね(笑)。かな~り意味深なヒキで次回に続いたのに、答えがこれだったのには逆にビックリしましたよ。とは言え、常識に囚われないというか、常人の考えの外というか、そういう意表を突く行動だったからこそ水を出すところまで行けたのかもしれません。真っ当な手段で水に近付こうとしてたら、その前にケンゾーに倒されていたんでしょう。まぁ、そう解釈しとこうじゃありませんか。さすがF・Fだぜ!

不満、という程のアレではないんですが……、電気処刑された後のケンゾーが涙やヨダレを垂らしていましたよね?それはちょっと違うかなぁ~。私としては、血液が沸騰・蒸発したものが漏れ出ているイメージでした。その方が電気の威力のスゴさが伝わるし、絵的にもインパクト強いし。涙やヨダレだと、まだ体内に余分な水分が残ってるじゃんってなるからね。

(2022年9月4日)






Episode17  燃えよ龍の夢(ドラゴンズ・ドリーム)



今回はケンゾー登場からF・Fの頭がパカッとオープンしちゃうところまで。
ケンゾーの怪しげな脅威キレッキレな動作、そしてドラゴンの飄々とした性格がよく描かれていましたね。ケンゾーも『ドラゴンズ・ドリーム』というスタンドも6部でトップクラスに好きなので、魅力的に表現されていて嬉しかったですよ。ヤツらはケレン味たっぷりなところがイイんだよなぁ。担当声優の麦人さんとチョーさんも、さすがのベテランのお仕事!おかげでヤツらがますます生き生きと動いていたように見えました。
巷では『ドラゴンズ・ドリーム』の能力が意味不明みたいに言われる事が多い気がしますが、私個人としては、かなりシンプルで面白い能力だと評価してます。だって、中華風の「風水」スタンドって時点で面白いじゃないですか。「安全な方角は絶対安全」、「凶の方角は超危険」、「ドラゴンに触れるとヤバい攻撃が確定」。単にこれだけの話なので、何一つ難しい事はないと思います。

ケンゾーがF・Fの口に手を突っ込んで溺れさせるシーンでは、流れがより自然になってました。ケンゾーの「溺れてみるか……?」のセリフに対し、減らず口を叩くF・F。つまり、F・Fに喋らせる事で、口内への攻撃がよりスムーズに感じられるってワケですね。地味ですが、ナイス改変。
それと、アナスイの「愛してるぜ……」を聞いた徐倫のリアクションが可愛くて笑えました。間の抜けた効果音がいい味出してる。


気になった点としましては……、「世界のフィンガー『くたばりやがれ』よ」の発音かな。ファイちゃんは「世界の」 「フィンガーくたばりやがれよ」って感じに言ってたけど、私は「世界のフィンガー」 「くたばりやがれよ」って発音だと長年思ってたので、かなり違和感がありました。どっちが正しいんだ?
欲を言えば、やっぱ引きの絵の雑さが目立つので、何とかならんかな~ってトコです。止め絵の連発もちょっと微妙。例えば、大海原に飲み込まれるF・Fにしても、荒々しくうねる波やもがき苦しむF・Fを動かして見せてほしかったですね。求めるものが贅沢すぎるのかもしれませんが。

(2022年9月4日)






Episode16  看守ウエストウッドの秘密



今回はウエストウッド看守戦の決着ゥゥ―――――ッ!!まで。
丸々詰め込んじゃうとは思ってなかったので意外でしたが、よくぞ過不足なくまとめ切ったなと感心しました。このバトル、週刊で1話ずつ追い掛けていた頃は、なかなか進まなくてじれったく感じたもんですよ。でも、コミックスで一気に読んだら、その熱さと怒涛のテンションに圧倒されました。そして今、アニメとなったものを観てみると……、これまた非常に面白いッ!そもそもが全力でアクション系のバトルですし、燃えた隕石が空から迫って来るというギミックも含め、すこぶるアニメ向きの話だったんですね。ド迫力でした。
絶対に懲りない諦めない徐倫、彼女のモノローグもやはりグッと来ます。コミックスを読み続けた者にだけ分かる、「不滅の詩」による原点回帰。徐倫の決意と祈りが伝わる、詩的で美しい言葉の流れ。さらにアニメでは、「星の光を見ていたい」と言った直後に隕石が燃える光を見上げたり、「あたしは星を見るわ」と言った直後に「糸」を星型にしてアザに収めたり……と、「星」というワードで巧く場面を繋げる工夫も見受けられました。ジョー「スター」の歴史の総決算となる第6部に相応しい。ファイちゃんの熱演も心地良い。


残念だったのは、作画レベルが前回よりは落ちてしまった事ですね。アップは最高だけど、ちょっと引きになると雑な絵になっちゃって。
あと、徐倫が「いつからスタンド使いになった?」と訊くや否や攻撃に転じるウエストウッド。このシーン、ウエストウッドの途中の動作をわざわざ描く必要など無かったんじゃないかな。徐倫が気付いた瞬間には、すでに真横に距離を詰められていたっていういきなりの「結果」だけが欲しいじゃないですか。途中の「過程」を描いちゃったら、かえってノロく見える。ここでこそ止め絵を効果的に使えそうなんだけどなぁ。
オマケで言うと……、『ダイバー・ダウン』が「潜行」させて解き放ったエネルギーは、もっとエネルギーっぽい色合い(例えば白っぽい感じ等)にした方が良いかもしれません。あれだと『ダイバー・ダウン』そのものの手足なのか、解き放った攻撃エネルギーの形なのか、区別付かなくなりますから。

(2022年9月3日)






Episode15  ウルトラセキュリティ懲罰房



今回はアナスイ登場からファイトクラブ突入まで。非常に安定していて、安心して観る事が出来ました。
まず特筆すべきは、作画の素晴らしさ!これに尽きるッ!さすがに石本峻一さんの回は手堅いよなぁ。ずっとこのクオリティでやってほしいのが本音です。やっぱ内容云々以前に、絵柄に違和感を覚えるだけで、どうしても気持ちが入っていけなくなっちゃいますから。
ウエストウッド看守役の間宮康弘さんの演技も良かったです。『サバイバー』の影響を受ける前と後とでキッチリ演じ分けられており、能力の効果もより鮮明になっていました。それに、元々のウエストウッドがちょっと気弱そうなのが意外で、キャラクターとしての深みが増したように感じましたね。心の中で色々溜め込んでたんだろうな、って思えて。
もちろん、アナスイもめっちゃカッコ良かったですね!外見は言わずもがな、浪川大輔さんの涼しげな声と演技もイメージにピッタリです。まぁ、あえて言わせていただくならば……、最初の「祝福しろ」は原作通りもっと邪悪そうな笑みを浮かべてほしかったな~。彼特有の底知れない危うい感じをしっかり見せてほしかったですよ。


不満点はあんまり無かったんですが、大きく2つだけ。
「懲罰房棟」の扱いというか、設定の件。第7話の感想の時に危惧していた事なんですけど……、その回のアニオリで、エンポリオが懲罰房棟らしき場所にいる徐倫に会いに行ってたよね?にも関わらず、今回「ぼくは行った事すらない場所なんだ」とか言ってるし。最初から、「一般の懲罰房」と「厳正懲罰隔離房」は分かりやすく別物にしとけば良かったものを。アニオリのせいで変に紛らわしくなっちゃってる。
もう1つは、徐倫の「糸」の件。原作だと、キノコの安全性チェックの時点でとっくに「糸」を出してたのに、何故かアニメでは看守達が来てから出してたように見えました。ずっと「糸」を使って「骨」を探し続けてるんだって事を示すべきシーンだったのにな。……ついでに言うと、徐倫にライトを向けたシーンは、もっともっとオーバーなくらいに眩しく表現してほしかったですね。でないと、徐倫がベッドの影に引っ込んでった理由が少々伝わりにくいかも。

(2022年9月3日)






Episode14  愛と復讐のキッス その②



スポーツ・マックス戦の後半、エルメェスの復讐も見事完遂。前回は少々厳しめの感想でしたが、今回はなかなか良かったと思います。
今回のハイライトは何と言っても、エルメェスの「復讐」への覚悟を語るシーンと、最後の「これも!これも!」ラッシュでしょう。田村睦心さんの熱演も相まって、胸に迫るものがありましたね。特にラッシュは想像以上にグッと来ました。絵柄がやたらシャープすぎるのが気になったけど、まぁ、勢いがスゴかったので良しとします。グロリアの魂がエルメェスをそっと抱き締めて天に昇っていくという描写も、アニメ版「ジョジョ」にありがちな演出過多で湿っぽい感じが気にはなるものの、感動的でしたよ。そして、何故か涙が出て来てしまうエルメェスがまた愛おしいんですよね!ずっと自分を縛り続けていたものから解放されて、ようやく素のエルメェス・コステロに戻れたんだろうなぁ。

3人娘の絆を強調している点も好印象です。ワニを倒した後のサムズアップや、エルメェスがF・Fに水を持って来たり、F・Fがエルメェスのケガを治したり……、原作には無い交流が描かれているのがグッド!なにせ、彼女ら3人が揃っているのはこれが最後だもんなぁ~(泣)。
あと、個人的に好きなのは、『ストーン・フリー』の「糸」の結界を張るシーン。「糸」が風を切るようにしなり、どんどん結ばれていく様子が、なんとも心地良い。
一方、ちょっとした不満点としましては、スポーツ・マックスの目的に気付いたのが徐倫だった点。原作ではエルメェスだったのに。あれは、何日もスポーツ・マックスを尾行し観察していたエルメェスだからこそ説得力があるんですよね。ヤツの存在を知ったのすらついさっきの徐倫が、そこまで勘付けた理由は何?


ちなみに、スタッフロールを見ると、ビッチ系ビッチにも名前が付けられた模様。その名もシャロン。荒木先生が命名したのかな?でも、特にブランド名由来ってワケでもなさそうだし、どうなんだろ?

(2022年9月2日)






Episode13  愛と復讐のキッス その①



やっとこさ、本当にやっとこさシーズン2の開幕です。シーズン1を観終えたのが昨年12月でしたから、なんと9ヶ月も空いてた事になるんですね。長すぎ。
やっぱりさぁ……、ネトフリのこのシステム、マジにやめた方いいよ。第1話の感想で「これも時代の流れってヤツでしょうし、受け入れていきます。」と宣言しといてアレですけど、正直、こんなん誰が求めてるんだって感じです。人それぞれ観るタイミングもペースもバラバラで、シーズンごとに無駄に間隔も空いちゃって、これじゃあ盛り上がるものも盛り上がらない。1話1話、1週1週、みんなと一緒に観続けてディープに語り合う楽しさが全然味わえない。そういうシナジーが発生する余地すら失われてしまっているのが残念です。


まぁ、気を取り直して、内容の方の話をしていきましょうか。
まず、OP曲もED曲も変化は無し。あれっ、意外だな。OP曲くらいはてっきり変わるもんだと思ってた。でも、アニメーションにはちょっぴりアレンジが加えられてましたね。
本編はスポーツ・マックス戦の前半でしたが、冒頭はいきなり徐倫が懲罰房棟にブチ込まれるシーン!シーズン2開幕に合わせて、主人公である徐倫を前面にドドンと押し出したかったのでしょうけど、話の流れ的には変にややこしくなるだけな気もしますね。このシーンは徐倫の覚悟がガンギマリなところが魅力なのに、その経緯や目的がまったく説明されていない状態で持って来ちゃったら、それが今イチ伝わらなくなりません?目先のインパクトばかり考えてトリッキーな事するより、荒木先生が描いたシーンの意図や意味も汲み取ってほしいところです。

エルメェスの過去については、F・Fがほとんど語ってくれた原作とは異なり、徐倫が自分で調べていく形になっていました。グェスもちゃっかり再登場。過去エピソード自体も、エルメェスの回想風になっていて、より彼女に感情移入できるように仕上がっています。ただ……、「サヴェジ・ガーデン作戦」の時、エルメェスが負傷した徐倫よりスポーツ・マックスの尾行を優先していたらしいのはどうなんだろう?なんだかんだ徐倫の元に速攻で駆け付けてくれそうなイメージだったんですが、まぁ、事が事だけに復讐ファーストになってしまうのも分かるし。
あと、今回は要所要所で動きがもっさりしてると言うか、止め絵が多いと言うか、なんかテンポが悪くてスピード感が無かった印象。そのせいで気持ちも乗り切れず、不満の残る回となってしまいました。

(2022年9月1日)







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