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「The JOJOLands」をさらにも~っと予想してみたよ





2023年1月19日発売のウルジャン2月号(2023年)にて、「ジョジョ」第9部「The JOJOLands」の予告用カットやネーム付きイメージボードが掲載されましたッ!
それを受け、連載開始前の最後の予想&妄想をたっぷり堪能しておこうと思います。9部にちなんで、9つのクエスチョンに対する予想を立ててみました。
(ついでに、以前の予想はこちらこちらになります。)




①主人公は誰?

まず、予告には9部のあらすじが書かれていました。「これはひとりの少年が、亜熱帯の島々で、大富豪になっていく物語 ――。」との事。マジかよッ!予想外すぎ。
ともあれ、ここで1つ明確になったのは、主人公の性別です。「少年」なので、男性ですね。
主人公のミステリアスなビジュアルや成り上がりっぽいストーリー概要からは、ジョルノに近い印象を受けます。それに合わせた予想も考えたりはしたんですが……、いかんせん、そもそもタイトルが「The JOJOLands」ですからねぇ。ジョルノ属性ならスペルは「GIOGIO」になると思いますし、恐らく違うんでしょう。

なので、前回の予想と同じく、承太郎の線で考えてみました。
文くん(=ジョセフ)はルーシーと共にアメリカに渡り、スージーQと結婚。1959年には娘のホリーさんが産まれます。……で、この後、1960年頃、家族みんなで日本・杜王町に一度帰って来たんじゃないかなと。理那おばあちゃんがご存命なら、ひ孫の顔も見せてあげたかったでしょうしね。
この時、文くんは1人の女性と再会しました。それはかつてのガールフレンド。名前は空条 貞子。文くんの事が忘れられず、ずっと未婚のまま、想いを募らせてきた彼女。しかし、当の文くんは別の女と幸せな家庭を作っていた。何かがプッツンきてしまった彼女は、なんと文くんを騙し、怪しげなクスリを飲ませて逆レイプ。そして、まんまと文くんの子どもを妊娠。産まれてきたのは男の子。貞子は、自分と文くんの名前から取って、「貞文」と名付けたのでした。第8部「ジョジョリオン」99話で「リング」の貞子が出てたのも、実は伏線だったのです(笑)。
大人になった貞文は聖美さんと出会い、結婚。やがて仗世文が産まれます。それ以降は長いこと夫婦不仲だったものの、仗世文の失踪をキッカケにか、年齢を重ねてお互い丸くなったのか、とにかくヨリを戻しました。2011年には、2人目の子どもも誕生。この子こそが、仗世文の弟であり、「ジョジョリオン」最終回に描かれた赤ちゃんであり、9部の主人公です。名前は空条 浄太郎か、もしくは空条 星太郎 (読みは「じょうたろう」)。ここでは仮に「星太郎」としておきましょうか。




②主人公はどんな人物?

「大富豪になっていく物語」という事は、当然、カネを追い求める人物と言う事。しかも、尋常ではない額のカネを。普通に生きてりゃ、大富豪を本気で目指したり、ましてやそれを実現させたりなんて、そうそう無いでしょう。
それは……、裏を返せば、カネや資本主義社会に絡んだ「尋常じゃない不幸」に見舞われたって事を意味しているのかもしれません。簡単に言うと、カネが無いせいでこっぴどい目に遭ったという事です。星太郎は、一部の金持ちやそいつらに牛耳られた世の中への強い恨み・憎しみを抱えていて、そいつらを超える大富豪になる事は過去の恨みを晴らす「復讐」にも等しい行為なワケです。
まぁ、ただただ「BIGな男になりたい!」っていう能天気な動機の可能性もありますけど、あのビジュアルからは、もうちょっと暗い何かを秘めていそうなイメージが感じられましたんで。

例えば、2019年から広がった新型コロナウイルスの影響か何かで、両親が死んでしまったとか。病院に担ぎ込まれた際、大金持ち+お偉いさんの患者がカネや権力に物を言わせて割り込んできて、病院側もそいつを優先し、両親は満足な治療が受けられなかった……みたいなね。それで星太郎は孤児になり、深い心の傷を負ってしまったのです。同時に、社会に対する憎悪をも。
そういった背景ゆえ、極めて合理的・個人主義的で、「喜」や「楽」などの感情が薄い、清濁併せ持つ人間に成長。はたから見れば、無口で陰気で何考えてるか分からない、不気味なガキ。それでも、両親の愛情を受けて育ったため、優しさや誇り高さも心の根っこにはあります。高い知能と豊富な知識、そしてスタンド能力も所有。なのにコミュ障で、女の子と接すると緊張してキョドっちゃうなんて一面もあると、今までのモテモテな主人公達との差別化も図れて面白いかも?




③時代はいつ?

予告でのビジュアルを見る限りでは、あらすじにもある通り、まさに「少年」。15~17歳くらいかなってイメージ。間を取って16歳だとして、2011年生まれだとすると、2027年になりますね。ごく近い未来。
ただし、あっさり大富豪に成り上がるのも難しいでしょうから、もしかすると(第1部のように)ストーリー上で年単位で時が流れるのかもしれません。その場合、2031年とか2040年とかにまで進む事もあり得ますね。星太郎も逞しい青年に成長する?




④舞台はどこ?

「亜熱帯の島々」、ネームでは「南国の島々」と書かれていますね。さらには「火山溶岩」とも。「ジョジョリオン」との繋がり等を考慮するなら、ニューギニア島方面のミクロネシア、メラネシア、ポリネシアあたりが自ずと浮かんできますが……、正直、あんまり荒木先生のイメージじゃないんだよなぁ(笑)。あの辺は亜熱帯というよりか、モロに熱帯だしねぇ。むしろ、「南国」とまでは言えないかもだけど、地中海が舞台の方が私としてはしっくり来る。……っていうか、シンプルに惹かれる。ま、地中海性気候の地域も亜熱帯に区分されたりしてるようですし、火山だって普通にあるので、特に問題も矛盾もないでしょう!
地中海なら、ヨーロッパ・中東・アフリカの様々な国に広く面しています。海域内での島々の移動だけでも、世界を旅してる感がめっちゃ出そうですよ。事と次第によっちゃあ、大陸の沿岸部に寄り道するのもアリでしょうしね。先生がこよなく愛するイタリアも、自然な流れで再び描けるってもんです。ひょっとしたら、ツェペリ一族の末裔にもどこかで会えるかも。また、地中海は古代から多くの文明が栄えた場所であり、今も貿易が盛んな経済の重要拠点でもあります。人が集まり、欲が集まり、カネが集まる場所。ロケーションも良く、風光明媚で画的にも映える!大富豪を目指すには打ってつけじゃないですか。


星太郎と地中海を結ぶ接点は、「岩人間」との出逢いと交流にあります。
前述の通り、地中海は「繁栄」と大いに関係する場所。「岩人間」が求める、大地からの恵みに溢れた特別な場所の1つなのです。それこそ「悪魔の手のひら」や「壁の目」にも匹敵する、いや、もっと強くて豊かなパワーを持つ土地が存在するのです。「岩人間」なら本能的にそれを感じ取れるし、そこを目指したいと願うもの。星太郎は、そんな「岩人間」と出逢う事になります。それが予告用カットで星太郎と一緒にボートに乗っている黒髪の人物。白黒のカラーバランス的にも、主人公と対になるようデザインされてますよね。
ある時、星太郎は事件か事故か、大怪我を負ってしまいました。死にかけているところに、その「岩人間」が現れて問うてきます。このまま死んで楽になるか、大切な何かを失ってでも生き長らえるか、どちらか選べと。星太郎が後者を選ぶと、「岩人間」は彼に「ロカカカ」の果実を食わせてくるのです。怪我は治ったものの、引き換えに左眼を失ってしまいました。星太郎の左眼が髪で隠れているのは、そのためです。その上、治療費として、「ロカカカ」の金額2億円の借金まで背負うハメに。しかし、ここから「岩人間」や「ロカカカ」の存在を知った星太郎。2人の交流が始まります。
その「岩人間」の名は、花京院 天明 (てんめい)。メスの「岩人間」。性別も種族も含めて、星太郎と対なんです。彼女は非常に感情豊かで情け深く、人付き合いも良い、「岩人間」らしからぬ性格。「岩人間」に近い思考の星太郎とは、正反対の性格ながらも異端同士、不思議とウマが合って親しくなりました。そして、星太郎の目的を知った花京院は、借金回収のためにも地中海の土地のパワーについて教えるワケです。




⑤敵やラスボスはどんなヤツ?

基本、地中海の島々を支配する富豪達が敵になるでしょう。無論、真っ当なヤツばかりじゃなく、むしろ裏社会との繋がりが深いヤバい連中も多いはず。地中海で裏社会といえば、「パッショーネ」ですよね。第5部の新生キャラ達も登場するんじゃないかと期待します。ただ……、「パッショーネ」的なギャング組織が出て来たとしても、あくまで数いる敵の中の一部。いろんなタイプのクセの強すぎる富豪達や側近、ボディガード達が他にも現れるんじゃないでしょうか。それは「人間」だけに限った事ではなく、「岩人間」だってそれなりの人数が混ざっている事でしょう。
そして、ラスボスはズバリ、スピード・ワゴン財団です!なんと世界一の大富豪にまで上り詰めたスピード・ワゴン一族は、世界を表からも裏からも牛耳れるほどの財力と権力を手に入れていたのです。国の権力者にさえも、意のままに命令する事が出来るレベル。地中海の富豪達も、スピード・ワゴン財団の息が掛かっている者は数知れず。事実上、世界の頂点なのです。ジョースター家との関わりが薄い「新世界」のスピード・ワゴンは、善悪に無頓着で、子孫も大勢。これほどまでの繁栄も、実はアメリカ政府から「聖なる遺体」を奪い取ったから。つまり、財団の現当主こそ、星太郎が乗り超えるべき究極の相手というワケですね。

いずれにせよ、大富豪になっていく物語という事は、「強さ」以外の尺度も必要不可欠になってきます。今までの部のように、「強さ」で敵を倒せば済む問題じゃないのです。
これまで以上に「賢さ」や「要領の良さ」、「口の巧さ」、「運の良さ」、あるいはシンプルに「持ち金の多さ」などなど、総合的な「人間力」が試されると言って良いでしょう。逆に言えば、そんな「人間力」をもってのし上がってきたであろう海千山千の富豪達を相手にしなければならないのだから、一筋縄ではいかないのは間違いありません。




⑥主人公の最終目的は?

そもそも、星太郎の当面の目標は「大富豪になる事」ではありますが……、正確に言えば、それは野望・理想を叶えるための大前提に過ぎません。
まずは会社を設立し、店を構え、商売をスタート。どんどん発展させ、弱者を踏みにじるだけのろくでもない金持ち共を失脚させる。そいつらから奪い取った莫大な資産と、ヘッドハンティングした優秀な人材によって、ついには新しい「国」を造る。その国では、カネだけではない別の価値基準を設け、誰もが自分の人生を正しく謳歌できるようにする。それこそが星太郎の最終目的

子どもっぽい夢物語ですが、土地のパワーの加護もあれば実現できるかもしれません。もしパワーある島々を買い占め、そんな国が生まれたなら、「人間」も「岩人間」も安心して暮らせるWin-Winな場所になる。花京院としても、借金回収どころじゃない巨大なメリット。そうして彼女も星太郎の野望に乗っかり、共に地中海へ旅立つのです。(旅費や経費は花京院持ちだけど、その分、借金がプラス。)
人と欲とカネが集まる場所なら、地獄に転がり堕ちる危険も多い分、カネとコネを得るチャンスも超デカい。パワーの強い土地(島々)を支配する富豪達と、時には商売で、時には対話で、時には騙し合いで、時にはギャンブルで、時にはスタンドバトルで対峙し、勝利して成り上がれば……、いつの日か出来るはず。星太郎の夢見る楽園「The JOJOLands」がッ!そうなれば、星太郎と花京院はさながらアダムとイヴか?




⑦ストーリーはどんな話?

ここまでの予想をまとめると……、杜王町に住む孤児の少年が、2027年、地中海の島々で富豪達としのぎを削り、大富豪になって建国を目指すストーリー。
これには、大きく分けて2つのフェイズがあります。富豪に成り上がるまでのフェイズ1と、富豪になってから大富豪を目指すフェイズ2です。


フェイズ1では、扱う金額もまだそこまでではありません。第一、星太郎も億単位の借金という超絶マイナスからのスタートですしね。そんな状態で、見知らぬ異国に会社を設立し、商売を軌道に乗せる。知り合いも誰もいないところから、多くの人に自分の顔と名前を売り、信頼と期待を得ていく。そういった下積みと発展の段階です。
敵も、セコい小悪党小金持ち程度から始まり、徐々に地位や権力の高い富豪相手になっていきます。信用できる富豪と手を組んだり、ゲスな富豪を出し抜いて資産を増やしたり……、星太郎も富豪への道を駆け上がっていくのです。真っ当な「ビジネス」「マネーゲーム」の範疇と言えるでしょう。やがてはスピード・ワゴン財団からも一目置かれるほどの存在になり、財団当主が主催するパーティーにお呼ばれされるのです。星太郎も晴れて社交界デビュー!そこから次なるフェイズへと移行していきます。

フェイズ2では、扱う金額もケタ外れ、渡り合う相手も世界トップクラスの大富豪達にスケールアップ。というより、フェイズ1からはだいぶ様相が変わってきます。ある意味、飛躍と大成の段階です。ここから先は「聖遺物」の争奪戦へとシフト。
ここで言う「聖遺物」とは、聖杯、聖槍、聖十字架、聖釘、荊冠、聖骸布といったイエス・キリストにまつわる遺物。キリストの「聖なる遺体」と全ての「聖遺物」を揃えた者には、永遠の命と繁栄が約束される。たった1つだけでも、奇跡の力で巨万の富と栄光をもたらすため、大富豪達はこぞって探し求めているワケです。すでに手に入れた事で大富豪になった者もいるのでしょう。土地の歴史やパワーから考えても、全ての「聖遺物」が地中海近辺に存在している事は確実。スピード・ワゴン財団も本気出して探索しています。(「遺体」回収のために杜王町まで追って来たり、「杜王猟場」や「ロカカカ」を調査・研究したりしてたので、昔からそういった超常的な力をも利用しまくる気満々。)
つまり、星太郎が「聖遺物」を1つでもゲットできれば、均衡は崩れ、戦局は大きく動く。ここまで来ると、もはや誰もがなりふり構わず、死に物狂いで奪い取ろうとしてくるはず。完全に命懸けの「バトル」「サバイバル」の領域に突入しちゃうのです。これを勝ち抜き、生き残る事が出来たなら、新たな国を造る事も容易いでしょう。……という話。




⑧主人公のスタンドはどんな能力?

主人公がスタンド使いなのかどうか、それ以前に、第9部がスタンドを扱う内容なのかどうかすら不明ではありますが……、それはそれとして考えてみました!
私が勝手に予想&妄想しまくった主人公=星太郎ならば、恐らくは近距離パワー型ではありません。単純な戦闘力は低いスタンド。そしてその能力は、金銭的な「価値」にまつわるもの。


例えば……、せっかく「ロカカカ」で左眼を失ったという予想をしているので、左眼の形をしたスタンドとか。その眼を通せば、見た物の「価値」が表示されて見える!
でも、これじゃあ「ハイパーインフレーション」のグレシャムとオソロだなぁ(笑)。「デスノート」の死神の目の金額バージョンとも言える。

あるいは……、人型スタンドで、触れた物の「価値」を変動させる能力!
物の「価値」を上げたり下げたりできて、その「価値」に見合った物に変化させるんです。「価値」を下げればボロボロになり、上げればピッカピカになる。「価値」をゼロにすれば、その物は完全に壊れて使い物にならなくなる。千円札の「価値」を変動させ、10円玉にしたり一万円札にしたり……、PS3の「価値」を下げて初代PSにし、「価値」を上げて最新のPS5にする……なんて事も可能なワケですね。そういう物質的な変化の効果も応用が利きそうです。
でも、自由に無制限に使えちゃうと何でもアリになっちゃうんで、シビアなルールも欲しいところ。一度「価値」を変えた物には二度と能力が使えない。解除して元に戻す事も出来ない。生物にも効果がない。さらには、「変動させたい金額」の半額に相当する金品を、自分のスタンドに喰わせなければ能力が使えない。……みたいなね。能力を使うたびにカネが減っていくのなら、ここぞという大事な局面じゃない限りそうそう使えません。物の「価値」を正しく理解・把握していなくては使いこなせない能力でしょう。しかし、金持ちになればなるほど可能性が広がる側面もある能力なので、ストーリー進行とも絡んでけっこう面白くなりそうじゃない?




⑨根底に流れるのはどんなテーマ?

人の「幸せ」とは何か?「豊かさ」とは、「富」とは、一体何なのか?……そんな感じのテーマです。

第7部「SBR」では、60億円もの賞金を賭けたレースが繰り広げられ、シュガー・マウンテンの泉の試練のようなカネにまつわるエピソードも描かれていました。第8部「ジョジョリオン」では、敵味方共に「ロカカカ」を巡ってカネの話をする事が多く、『ミラグロマン』のエピソードではカネそのものの「呪い」まで描かれました。そして第9部でも、想像を絶する大金を得る事自体がストーリーとなる模様。大金イコール幸せなのか?荒木先生は2019年、日本銀行の広報誌に『「お金」と「スタンド能力」について』と題したエッセイも寄稿していましたし、先生独自のカネの概念が見られそう。
また、7部・8部と、カネの話を描きながらも、あくまで主題は「帰る」事でした。ジャイロやジョニィ達は文字通り「帰る場所」「安らげる場所」を探して旅をし、定助や康穂は「自分自身」という「帰れる場所」を追い求めていました。誰もが、自分の根幹となるものを見失い、それを渇望し、彷徨い足掻いていたワケです。なので9部では、家族や家を失くしてしまった者が「帰るべき故郷」「幸せな場所」を自分で新たに築くという方向に進んでも良いのでは、と思った次第。




―― さあ、あとは連載スタートを待つのみ。きっと私の予想など悉く当たらないんでしょうけど、それもまた楽しいのです。そんな幸福な日々が戻ってくる事に圧倒的感謝ッ!




(2023年1月19日)




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