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男の子から言うのよ……
最初は男の子…
女の子からは言わないの


#009 東方大弥の異常な愛情A





●トビラ絵は定助&康穂!怪しげな杜王町の街並みをバックに、2人が佇んでおります。拒まれた者と迎えられた者。果たして、東方家に何があるのか?そして、離れ離れになってしまった2人の再会はいつ!?


●さて、大弥ちゃんの「影踏ませ」ゲームが開幕した本編。「しゃぼん玉」で「音」を奪って照明を消した定助でしたが、あっさり大弥ちゃんに見破られて大ピンチ!もう一度、同じ事をして照明を点け直したい。「しゃぼん玉」の付いた指を、そっとスイッチに伸ばします。でも、それもやっぱり大弥ちゃんに看破されちゃいました。結局、スイッチには触れられず。「しゃぼん玉」も指から離れちゃいました。
直接的なパワーは無いけれど、あまりにも危険で、あまりにも強い大弥ちゃん。さすがの定助もタジタジです。「記憶」を取り戻すどころか、逆にどんどん奪われてしまう!このままだと、前へ進めない!そんな追い詰められた定助の胸中に過ぎったのは、康穂の事でした。この世界で信用できる、たった1人の人。彼女の協力が欲しい。康穂に会いたい。そうハッキリと願います。
大弥ちゃんの部屋を見回してみると、彼女のケータイを発見!そして、康穂のケータイ番号もしっかり憶えている様子。ケータイを素早く手にし、ここでも「しゃぼん玉」で「音」を消しつつ、すかさず康穂の番号を打ち込む定助!――しかし、次の瞬間。定助の口からチェスの「駒」がッ!大弥ちゃんが定助の罠を確認した事により、ルール違反が確定したようです。今回、新たに奪われた定助の「記憶」……、それはよりにもよって康穂に関する記憶でした。悲しい事に、「ヤスホ」という名を聞いても、もはや誰の事なのか分からない状態に。一方、そんな素敵な「記憶」をもらえた大弥ちゃんはルンルン気分です。無邪気な邪悪!


●場面は変わって、ウワサの康穂ちゃん。行く当てもないのか、街をウロついている様子。すると、ケータイに謎の着信があった事に気付きます。おお、どうにかギリギリで発信は出来ていたようですね。確認すると、知らない番号からの着信で、ほんの1〜2秒のコールで切っている。こんな怪しい電話のかけ方をする人とは……?勘の鋭い康穂の事、きっと定助からのSOSであると察してくれるはず。これで彼女も、再び東方家へと向かうのでしょう。
でも、康穂は大弥ちゃんのケー番を知らないのか〜。お互い、嫌い合っているような感じはなかったけど、特に仲が良いってワケでもないんだね。単なる幼馴染みの妹さんって程度の、友達とは言えない関係みたいです。


●場面は再び、定助と大弥ちゃんへ。ここからの展開がもうドッキドキでした(笑)。唐突に大弥ちゃんが、定助に迫ります。定助から奪った「記憶」を見て、自分の方が康穂よりおっぱいが大きい事と、定助と康穂はまだチューもしてない事を知ったからです。康穂に勝てるかもしれない。定助を奪えるかもしれない。急接近ッ!ベッドに腰掛ける2人。大弥ちゃんは定助の腕に絡み付き、その柔らかで豊満なるおっぱいを押し付けています。なんなんだ、この展開わ……!?
定助にとって、最初に知り合った女の子は康穂ではなくなりました。目の前にいる大弥ちゃんなのです。彼女は定助に、自分がカワイイか訊ねます。自分の姿が見られない彼女は、自分が定助に可愛く見えているのか気になっているのでした。そして、艶かしくベッドに横たわる彼女。おパンティーまで見えてますよ!彼女の色香に惑わされた定助は、本来の目的も見失って、優しく「……うん」と答えてあげるのでした。大弥ちゃんは「嬉しい……」と囁くと、おもむろに腰回りのアクセサリー(ベルト?)をパラリと外します。こ、これはヤバイ……ッ!羨ましい意味で大ピンチです。


●リビングに現れた憲助。いると思ってた定助と大弥ちゃんがいないので、不思議がっています。大弥ちゃんの脚が傷付いた時、捜しても誰もいなかったのは偶然だったんかな?それはともかく、憲助は大弥ちゃんの部屋のドアが開いている事に気付き、近付きます。すると、ベッドの上で密着する2人を目撃!愛しい娘に手を出そうとしている不届き千万な定助に、本気で殺意を抱きまくってます。この嫉妬深さ、実に常秀の父親だなあ〜。まあ、これで憲助が大弥ちゃんを本当に大切に想っている事は確認できましたね。
しかし、衝動のままに定助を殺したりはしません。逆に、もっとやれと。やりまくれ、と。心の中でエールを送ってます(笑)。定助はそのうち殺すが、今は身も心も奴隷にしておきたい模様。定助を生かさず殺さず、「囚えて」おく事が憲助にとって必要みたいですね。憲助の目的を果たすためには、定助の持つ「何か」が不可欠であり、その「何か」を自由に利用できるように囚えておきたい。それさえ終われば用済みで、殺しても問題ない。そういう事なんでしょう。
また、どうせ定助の記憶が蘇る事はない、とも言っています。これが、元々の記憶喪失の事を指しているのか、大弥ちゃんに奪われた「記憶」の事を指しているのかは不明です。でも、やっぱし露骨に怪しすぎる。記憶を失う前の定助、そして吉良吉影。彼らの正体についても知っているものと思われます。これらを繋ぎ合わせるものが、例のマークなのでしょうか?もし記憶が蘇ると、定助を「囚え」続ける事が難しくなるって事なのでしょうか?しかし、多くの謎を残したまま、憲助はそっと立ち去っていくのでした。


●親父さんの許可も得られ、もう止める者は誰もなしッ!大弥ちゃんは少しずつ、少しずつ、衣服を脱いでいきます。それと共に、定助も「理性」という名の心の衣服が脱がされていきます。「あたしをどうしたい?」「言って……」。蠱惑的な言葉が、彼女の唇から発せられます。彼女が危険である事、影を踏ませないといけない事、誰か大切な人がいた事。それらは頭で分かってはいても、彼女を「すごく可愛い」と感じてしまう自分も確かに存在するのでした。そしてトドメとばかりに、セクシーなブラに包み隠された、たわわに実りし彼女のおっぱいがお目見えッ!定助の「理性」と「本能」の葛藤は、「本能」の大勝利ッ!男として、これを責められるだろうか?……いいや、責められるはずがありません(断言)。
ためらいながらも、大弥ちゃんの肉体に触れ、「君が…… 好… 好…き…」とコクる定助。あとはもう、お互いに生まれた時の姿に還り、激しく抱き合うのみッ!ところが、せっかくのシーンにお邪魔が入ってしまいました。それは、突然のスイッチ音。慌てて身構える大弥ちゃん。定助は何が何だか分からず、戸惑っています。さっきスイッチ音を奪った「しゃぼん玉」が漂い続け、天井に当たって割れた事により、音が外にこぼれ出したらしい。つまり、正確には「しゃぼん玉」が触れたモノから「何か」を奪える、って事のようですね。別に、必ずしも割れなくてもOKなのか。割らずにキープしとくのは難しそうだけど、これでさらに意外な応用法が生まれそう。あと、割れた「しゃぼん玉」がまだ漂っている間に、別の「しゃぼん玉」も出していた事になります。同時に複数個の「しゃぼん玉」使用も可能っぽい。個数制限ぐらいはありそうですが。
意図しない偶然の出来事で、辛うじて定助は我に返れました。不甲斐ない自分に悔しがる定助。それとも、めっちゃいいトコで邪魔された事を残念がってたりして?(笑) ともあれ、ロマンティックで官能的なムードは、儚くも霧散。仕切り直しとなりました。改めて、お買い物に出掛けるため、大弥ちゃんのお着替えタイム。大弥ちゃんは冷静に定助を分析し、もう1つくらい「記憶」をもらえば勝てそうと判断。彼女は彼女なりにマジで定助が好きみたいだけど、「早くキスしてベロベロなめ回したい」とか「愛してもらうの。その思い出に浸るのォ」とか、大胆な欲望をお持ちのようで。その歪んだ異常な愛情が怖いぜ……。定助に勝機はあるのでしょうか?


★今月は33ページ!少ない……。ストーリー自体も、そんなに進みませんでしたね。ただ、そんな事をもブッ飛ばす超展開ッ!いや……、これまで「ジョジョリオン」を読んでいれば、これも必然の展開か。まだ幼い大弥ちゃんでさえこれほど性的だったら、鳩さんや密葉さん、虹村さんにも期待が集まりますな。女性の色っぽさやシチュエーションのエロチズム、見事な描写でした。「ルーヴルへ行く」での奈々瀬さんの執筆が良い経験になったのかもしれませんね。正直、ちょっとムラッと来ました(笑)。「影踏ませ」の駆け引きが激化するのかと思いきや、危うく違うものが激化させられそうでした。荒木先生、やりおるぜ……。
作者コメントは「岐阜旅行に行ってきました。寒かったけど、昔の宿場町の散策はよかったなあ。」との事。減ページの理由の1つなんでしょうか?岐阜には行った事ないので、私もぜひ旅情溢れる町をのんびり散策してみたいものです。




(2012年2月17日)




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