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ぢゃから…
東方邸の果樹園全体を 封鎖する事にした


#070 岩人間と岩動物 その③





●今回のトビラ絵は、カッコ良くポーズを決める定助と『ソフト&ウェット』!ドレミのキャタピラーの間に立つ定助が、握った右手を天に突き上げています。そして、目線は下。イイねぇ~、あくまで地中の敵を見据える視線。戦う主人公って感じでイカしてるぜ。そんな定助を守護するように背後に立つ『ソフト&ウェット』は、逆に我々読者と視線を合わせてくれています。
なんと言うか……、スゴくバランスが絶妙な絵ですね。かなりお気に入り。これ、カラーでも見てみたいなぁ。


●なんと、ドレミのキャタピラーに思いっきり巻き込まれてしまった定助。礼さんも体中が溶解し、絶体絶命です。康穂が定助の名を絶叫する中、とうとう定助は地中へと飲み込まれていくのでした。挙げ句、ドレミが巻き上げた土砂に乗って、『ブレイン・ストーム』が定助の肉体をどんどん侵食。まさかの敗北、なのか?
崩れ行く定助を見下ろしながら、ゲリラがつぶやきます。吉良吉影が「ロカカカ」を「新しいロカカカ」へと導いてくれた、と。あえて泳がせていたものの、「ロカカカ」で金儲けしかしなかったダモカン達は「ヤクの売人」に過ぎなかった、と。これから「新ロカカカ」を手に入れるのが本当に楽しみだ、と。……そんなつぶやきを聞き、定助はゲリラが「医者」である事を見抜きました。キテレツな格好をしてるけど、人間社会では普段「医者」として生活しているらしい。マジかよッ!
なんでそんな事が分かったのかと、当然の疑問を投げ掛けるゲリラ。定助は「会話の端々でなんとなくそう感じた」と言いますが、まぁ、見た目に反してけっこう知的で論理的なヤツですからね。人間と「岩人間」の肉体細胞の違いなんかについても言及してたし。さらに定助は、「今わかった」「自分で答えを言った」とも言ってくれちゃってます。「医者」である吉良をやけに持ち上げたりしてたから?様々な「薬」を処方する医者としてのプライドゆえに、ダモカン達を「ヤクの売人」などと見下したと思ったから?単なる定助のハッタリ?う~ん、ぶっちゃけ意味がよく分からん!
追記 : あ、これ、単に「医者だろ?」「何で分かった?」「やっぱりね」っていうだけの話ですね(笑)。我ながらアホだな……。恥ずかしいー!
 しかも前回、ゲリラは「キズは全部、自分で縫って治せる」とも叫んでたので、定助はその辺から医者なのかもと思っていたのかな。)


●図星のゲリラ、自分を見透かされた怒りに燃えてます。そこに聞こえてきたのは、「上を見ろ」と言う礼さんの声!見ると、礼さんの体が何故か濡れている。『ドギー・スタイル』で解いた腕が、さっき柱に突き刺さったフォークにまで伸びている。そこから燃料が漏れ出し、礼さんの体を伝っていたのです。それが礼さんの策であり、定助もそれを知った上でゲリラに向かって行ったのです。
礼さんは自分の全身を勢い良く絞り、染み込んでいた燃料を一気に放出ッ!事のヤバさにようやく気付いたゲリラは、ドレミ(彼は「ソラティ・ド」と呼ぶらしい)に地中深くへ潜るよう命じます。ドレミボディーの隙間もピッチリ閉じて、燃料の侵入をギリギリガード!これで一安心……と思っていたら、なんと「しゃぼん玉」がごくごく微細な亀裂を通り抜けて来たのか、内部にまで到達しちゃいました。燃料入りの「しゃぼん玉」!定助が礼さんとゲリラ達の間に入ったからこそ、届いたッ!
礼さんのライターから、無数の「しゃぼん玉」に引火。瞬く間にドレミ内にも火は届き、ついに大爆発を起こすのでした。定助の「しゃぼん爆弾」で爆発させりゃいい気もするけど、何はともあれ、見事なコンビネーションの勝利です。


●爆発をマトモに喰らい、肉体が岩石化して崩壊していくゲリラ&ドレミ。何者なのか知るために「殺すな」と言う定助ですが、礼さんは至ってクール。自分の仕事は「新ロカカカ」の鑑定と収穫。わざわざ敵を生かし、危険を増やす気などさらさら無いというスタンスです。結局、ゲリラ&ドレミはこれにて死亡。ドレミがスタンド使いなのかどうかも不明ですね。
ただ、「医者」として社会生活を営んでいたゲリラの存在は気に掛かります。吉良は船医。ホリーさんも医者で、今は闘病中。何かが、どこかで、関係し合っているのでしょうか?実は吉良もホリーさんも、自分で気付いてはいなくても、ゲリラ本人や「新ロカカカ」を狙う組織のボス的存在なんかとも接点があったのかもしれません。改めて吉良家の身辺調査が必要になってきているのか。虹村さんもぼちぼち出番が欲しいところですしね。
そして、フワフワ漂う「しゃぼん玉」に触れた礼さんが、思わぬ発見。驚くべき事に、『ソフト&ウェット』の「しゃぼん玉」は「ひも」だったのです。「ひも」「線」が超高速振動して、「球」に見えているのが『ソフト&ウェット』の「しゃぼん玉」だったのです。礼さんの『ドギー・スタイル』も、肉体を「ひも」状に解く能力。共通点のあるスタンドでした。しかも何より、「ひも」と言えば、「超ひも理論」を連想させられますよね。万物を構成する究極の要素は「点」ではなく「ひも」であり、その「ひも」が振動したり回転したりする事で粒子となる……みたいな理論、らしい。んで、その理論によると、この宇宙は11次元まで存在するとか何とか。詳細はとても理解できませんけど、定助の能力の本質が宇宙の根源と繋がっていると考えると、とてつもない可能性を感じざるを得ませんな。行き着く先が楽しみなスタンドです。


●『ブレイン・ストーム』が解除されたためか、体中に開いた穴もけっこう塞がっているっぽい定助達。礼さんも意外と元気そうです。2番のクローゼットで着替えもするが、まずは徒歩で8番の柱へ向かいます。(クローゼットは3番って、前に言ってたんだけども。) ちなみに、礼さんは定助の事を「定助くん」ではなく「定助」と呼び始めましたね~。認められたって事なのかな。
8番の柱には、カプセル状・筒状のガラスケースらしき物が数本収納されていました。その中には、奇妙な姿をした虫が飼育されています。蛾の幼虫、との事です。三角形のフンをし、枝の樹皮の下「維管束」の間に潜り込む習性を持つ虫。この幼虫達を「新ロカカカ」の枝に連れて行けば、冬を越す前に「果実」が成るらしい。フンがめっちゃ栄養価が高く、その栄養が維管束を通って行き渡り、植物は一気に生長を促進される……的な流れなのか?
邪魔な敵も撃破し、礼さんは「新ロカカカ」の枝がどこにあるのか判別できている今、あとは幼虫を持って東方邸に帰るだけ!収穫もそう遠い未来ではなさそうです。


● ―― さて、場面は変わって、どこかの駐車場の常敏へ。気が立っているのか、1人で遊んでるガキに怒鳴り散らす始末。そして、誰かに電話を掛けたと思ったら、すぐそばで着信音が響きました。なんと、ついさっき怒鳴り散らしたガキこそが電話の主。しかもよく見れば、そのガキは子どもではなく、むしろたくさんのシワが刻まれた超小柄なジジイだったのです。タバコをふかしてるだけならまだしも、その体にはまるで服を着ているかのような模様のタトゥーが彫られています。明らかに異質で異様な怪しい風貌。
このジジイ、どうやら名前はプアー・トムというようです。「レッド・ツェッペリン」のアルバム「Coda」に収録されている曲「Poor Tom」が元ネタ。「CODA」という文字もタトゥーで彫られているし、間違いないでしょう。……で、このトムじいの方が、常敏を電話で呼び出した模様。でも2人は、完璧に初対面。まあ、ダモカンチームともドロミテとも接触しているワケだし、「新ロカカカ」を狙う組織にだって目を付けられてて当然でしょうね。
トムじいは本題に入る前に、スケベな話をし出します。ベンツのところにいる女が尻を突き出して誘惑してる、などとアホな事ばかりぬかし、常敏も翻弄されてイライラ(笑)。しかし、嘘か誠か彼女がいるらしく、今晩19時からデートの約束もある様子。読めない男だな。


●常敏はトムじいに、もうヤバいから資金洗浄の協力もしないし、密輸ルートも使わせないと断言。しかし、トムじいが常敏を呼んだ理由はまったく別のものでした。当然ながらトムじいは、ゲリラやドレミとも知り合いのようで、彼らが鼻炉山スキー場に向かったきり連絡が途切れたと語ります。つまりそれは、「岩人間」サイドが植物鑑定人の確保に失敗したという事であり、自分達に「新ロカカカ」を見付け出す事は出来ないという意味。
とは言え、そのまま黙って「新ロカカカ」を奪われるワケにもいかない。誰にも「枝」は渡さない。だから、東方邸の果樹園全体を「封鎖」する事にした……とトムじい。彼のスタンドの名は『オゾン・ベイビー』。これまた「Coda」に収録されている曲「Ozone Baby」が元ネタです。このスタンドは、「枝」の周囲を「封鎖」して近付けなくする能力らしい。トムじいが持っている、レゴブロックで組み立てられたホワイトハウスっぽい建物のミニチュア。これと一体化したスタンドなのか、このミニチュアを土の中に埋める事で発動するようです。常敏がこれを果樹園のどこかに埋めれば、果樹園は「封鎖」される。
トムじい達は常敏を大切に想っているからこそ、こうしてわざわざ事前に会って説明までしてくれているらしい。ダモカンチームにとってはパシリでも、トムじい達にとってはもっと大きな利用価値があるのでしょう。もしトムじい自ら、果樹園に埋めに行った場合、東方家のみんなが巻き込まれてしまう危険があるみたいです。本体が埋めると見境なく強力に発動してしまうけど、他人が埋めると能力が弱まる代わりにターゲットを設定できる……とかなのかも。そして、そのターゲットは定助と礼さん


●それにしても、「封鎖」とは具体的にどういう意味なんでしょうかね?例えば……、最近は「ジョジョ」にちなんだリアル脱出ゲームが開催されたり、11月からはまた別の脱出ゲームが予定されていたりするんで、それに近いイメージで考えてみましょうか。
「封鎖」された空間にターゲットが入り込もうとすると、地中に埋めた『オゾン・ベイビー』の媒体となるモノに閉じ込められてしまう。今回だと、ミニチュアハウス内に吸い込まれ、出られなくなってしまう。能力を解除し、囚われた者を解放するには、どこかに埋められた『オゾン・ベイビー』を見付け出して掘り起こす以外にない。ただし、閉じ込められて一定の時間が経過してしまうと、たとえ掘り起こせても永遠に囚われたままになってしまう。つまり、ターゲット以外の者が制限時間内に『オゾン・ベイビー』の在り処を探し当てなければいけない、という事。その役目はきっと、康穂になるはず。常秀も加わったりしたら面白くなりそう(笑)。そんな妄想でした!
……常敏が戸惑っていると、さっきのベンツから女が紙切れを捨てて行きました。なんと、彼女のケータイ番号っぽい。まさかガチでトムじいを誘惑していたのか!?あんな風貌のクセに、実はモテモテなのか!?なんとも底知れぬジジイ。そのスタンド能力も相当に癖が強そうです。


★今月は43ページ!とうとうゲリラ&ドレミ戦も決着し、すぐさま新たな敵が登場。息つく暇もない展開にワクワクです。トムじいはビジュアルも言動もインパクトが強烈で、これまでの「ジョジョ」にはいないタイプでもあるので、一挙手一投足に注目したいと思います。常秀といいコンビになれそうな逸材かも(笑)。康穂にセクハラしやしないか心配ですが。でも、敵の「岩人間」なんだから、やっぱいざとなったらガチで危険なヤツなんでしょうね。
作者コメントは「この夏はジョジョ展など色々ありがとうございました。また、新しい展開もあるのでよろしくお願いします。」との事。今年の「ジョジョフェス」は最高の想い出になりました。さらに、USJにも行ったし、「ひらかたパーク」で脱出ゲームもやって来ました。しかし、それだけで終わりじゃなく、なんと「ブルガリ」とのコラボや新たなる「ジョジョスマホ」の発売も決定ッ!この盛り上がり、凄まじいな。この分じゃ、まだまだ他に隠してそうな気もしますよね。




(2017年10月19日)




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