TOP  戻る



ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




ヨーヨーマッ / 本体: DアンG
< 生物を「溶解」する能力 >





<特徴>
スタンドが発現した経緯は不明。
だが恐らく、DISC製のスタンド使いと思われる。2012年頃、囚人:DアンG (ディアンジー)の「他人の目を気にする才能」にエンリコ・プッチ神父は目を付けた。そんなDアンGの才能と相性の良い能力として、プッチのスタンド『ホワイトスネイク』「DISC」によって授けたのがこのスタンド『ヨーヨーマッ』なのであろう。
その場合、元々のオリジナルの能力から多少なりとも変化している可能性もある。


本体:DアンGの涙や鼻水、ヨダレ、血液など「体液」と一体化した実体化スタンド
ずんぐりむっくりした体型で、全身が鱗に覆われた、隻眼の人型ヴィジョンを形作る。中身が「体液」であるため、スタンド・ヴィジョンは容易く変形するが、すぐに再生も可能。また、体内はメチャクチャ臭い。その悪臭たるや、嗅いだ者が行動困難に陥るほどに強烈無比である。


広大な射程距離を持つ自動操縦型スタンド。だが、「基本スペック」は弱く、パワーもスピードも常人以下である。


頭部にツノのような部位があり、それは「追跡センサー」になっている。
『ヨーヨーマッ』自身が触れた人物をターゲットとしてロック・オン。ターゲットがどんなに離れても、「追跡センサー」によって常に居場所を感じ取れる。そして、どこまでも自動追跡するのだ。
なお、この「追跡センサー」は、『ヨーヨーマッ』にとっての脳の役割も果たしているようだ。もし他の動物の脳と「追跡センサー」を繋げられたら、『ヨーヨーマッ』はその動物並みの知能になってしまう。


独立した自らの意志を持つ。性格は礼儀正しく愛嬌もあり、忠実なるしもべ・召し使いのように振る舞っている。手先も器用で、知識も豊富。無害で便利なヤツ。そしてドMの変態である。
だがそれは、ターゲットを確実に始末するために油断を誘っているだけの表面上の態度に過ぎない。実際は、慇懃無礼でいやらしい性根なのだ。




<能力>
生物を「溶解」する能力



『ヨーヨーマッ』のヨダレなどの「体液」は、生物の肉体を「溶解」させる能力を持つ。
『ヨーヨーマッ』は様々な手段・方法を駆使して、この自分の「体液」をターゲットに浴びせようとしてくる。肉体が溶ける事自体に痛みは感じず、ターゲットに気付かれぬうちに溶かす事が可能である。
なお、ターゲットに対してしか能力を使えないという縛りは特にない。ターゲットを守ろうとする邪魔者もついでに溶かしたりもする。


『ヨーヨーマッ』の能力はいつでも自由に使えるワケではなく、ある条件を満たした時にのみ使う事が出来る。
その条件とは、他者と「1 対 1以下」の状況になる事である。2人(=「1対2」)以上で見張られている限り、『ヨーヨーマッ』はおとなしい。だが、「1対1」もしくは「1対0」いう条件下になると、本性を現して攻撃を仕掛けてくるのだ。
ここで言う「1」や「2」という数字は、『ヨーヨーマッ』に対して注がれる「左右一組の視線」の数を意味する。即ち、『ヨーヨーマッ』から目を逸らすだけでなく、たとえ注視していたとしても片目を失っていれば、人数換算からは除外されるのである。『ヨーヨーマッ』は自分に注がれる「視線」を敏感に感知し、それが「一組」以下になった時にのみ能力を自由に使う事が出来るという事だ。だからこそ、複数人を相手にする際には、まず「視線」を減らす事が最優先となる。心理的手段として、奴隷のようにヘコヘコ接して油断を誘い、目を逸らさせようとしてくる。その油断の隙間を突き、続いて物理的手段として、目を溶かして潰そうと直接狙ってくる。

(本体:DアンGは恐らく、ずっと他人の目ばかり気にして、「実力以上の自分」「本心ではない自分」を演じて生きてきたのだろう。彼は警官だった男だが、それも周囲の期待に応えた結果であり、自分自身の希望ではなかったのかもしれない。そんな中でたった1人、母親にだけは甘える事が出来、母親も息子を甘やかして励ましてくれたのかもしれない。『ヨーヨーマッ』の「視線」という条件にも、DアンGのそのような性質が反映されている可能性がある。
ノストラダムスの大預言を安易に信じ込んだのも、そういう子供じみた歪な性格が原因であろう。その時に殺害した相手は、耐え難い期待・プレッシャーを彼に与えてくる者達だったと推測される。)


『ヨーヨーマッ』はターゲットに気付かれぬように「体液」を浴びせてくるが、その手段・方法の一例は次の通りである。
作中において、『ヨーヨーマッ』が空条徐倫達を襲ったのは、プロペラの風圧で動く湿地帯専用ボートの上であった。そのプロペラにビニール片をこすらせ、静電気を起こし、その磁気の反発でヨダレの粒を撒き散らしていた。また、ボートの周囲の水にヨダレを混じり込ませ、ボートが進む際のしぶきによって舞い上げる……という方法を徐倫が推測していたが、それも併用していた可能性は十分にあるだろう。
を体内に取り込んで、その蚊の唾液中に自分のヨダレを混ぜた上で放つ……という方法も使っていた。その蚊に刺された者は、当然、蚊の唾液と共に『ヨーヨーマッ』のヨダレも注入される事になる。蚊は徐倫のみを襲い、徐倫のそばにいたナルシソ・アナスイを襲わなかったところから考えると、恐らく『ヨーヨーマッ』は自分の「体液」を多少なりと操作して移動できるものと思われる。徐倫の頬を刺して体内に侵入させた後も、さらにヨダレも操作し、口内や舌・ノドへと重点的に移動させて溶かしていた。もっとも、いきなり心臓や脳などの重要な器官を溶かして殺害しようとしていない以上、操作できる時間や範囲には限度・制限があるのだろう。


そもそも「溶解」と言っても、ヨダレ1滴に肉体全てを溶かす程のパワーはもちろん無い。
だが、範囲こそ非常に狭いものの、溶かして穴を空けるまでの時間は早い。もし大量のヨダレを浴びせる事が出来れば、その肉体は跡形もなく一気に溶けてしまうだろう。


「体液」は、溶かす能力のオン・オフの切り替えが可能である。
必ずしも、ヨダレに触れた箇所を即座に溶解させるとは限らない。ヨダレをターゲットの体内に注入する場合は、体内にしっかり回ってから初めて能力を発動させたりもする。
また、溶けた箇所には「溶解」の能力が残存しているため、治療したとしてもすぐに再び溶かされてしまう。徐倫が口内に空いた穴を塞げなかったのは、それが原因である。無論、スタンドの舌やノドも溶かされており、そのせいでスタンドによる会話も出来なくなっていた模様。治療できたのは、『ヨーヨーマッ』が消滅し、能力が解除されてからとなった。


『ヨーヨーマッ』が飲み込んだ物は、『ヨーヨーマッ』が意識的に溶かそうとしない限り、そのままの姿で体内で保存される。
ポケットにもいろんな物を大量に隠し持っているが、ポケットが『ヨーヨーマッ』の体内に通じているのであれば、それも同様に保存されるのだろう。


「体液」の能力射程はかなり広いが、『ヨーヨーマッ』からの距離が離れるほどに「溶解」の効果は弱まる。
しかし、よほど遠くにまで離れない限りは、完全には解除されない。最低でも数km以上は逃げる必要があり、作中においては、刑務所を脱獄しなければ射程外に出る事は不可能であった。そのため、F・Fの溶かされたアゴも完全には治癒できずにいたし、徐倫達もどのみち逃げ切る事など出来なかったのだ。


溶かされると、体力も同時に奪われてしまうようだ。恐らく、「溶解」した部分の穴から「生命エネルギー」が漏れ出てしまうのだろう。
ヨダレで溶かされた徐倫が、倒れて動けなくなってしまったのはそのためである。懲罰房棟での連戦により、彼女はすでにかなりの体力を消耗していた。F・Fのように、水さえ補給すれば回復できるというワケでもない。そこにヨダレでの「溶解」がダメ押しとなり、とうとう体力の限界が訪れたのだった。
なお、能力の解除と同時に、「生命エネルギー」の漏出もストップする。


能力が解除されると、ごく小さな負傷や穴は徐々に回復して埋まり、元に戻っていく。ただし、大きな穴は塞がり切らないため、全快するにはちゃんとした治療が必要である。


作中において、エンリコ・プッチは「懲罰房棟」の徐倫に対し、『サバイバー』『プラネット・ウェイブス』『ドラゴンズ・ドリーム』、そしてこの『ヨーヨーマッ』の計4体のスタンドを刺客として送り込んだ。
だが、DアンGだけは『サバイバー』の影響を受けた様子もなく、姿を隠し続けていた。また、『サバイバー』との相性にしても、『ヨーヨーマッ』だけは他の2体と比較しても「良い」とは決して言えないだろう。恐らく、3体のスタンドでも倒せなかったという万が一の事態のために送り込まれたものと思われる。仮に倒せなかったとしても、徐倫は相当のダメージと疲労を抱えているに違いない。その時、自動操縦のスタンドにしつこく追跡され続けたら、たまったものではないはずだ。始末するのも容易いであろう。つまり、あくまで保険であり、最後のダメ押しとしての刺客なのだ。




TOP  戻る

inserted by FC2 system