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「ジョジョリオン」の謎と考察・予想をまとめたよ


No.7 【 東方家の家系図は信用できるのか? 】






【第1版】
定助が憲助さんの書斎で見付けた東方家の家系図。そこには、東方家とジョースター家、そして吉良家が繋がっている事が記録されていました。同じ宿命を今に受け継ぐ血筋。しかしこの家系図、よくよく見てみれば、けっこう疑問点や穴が多い。
果たして、この東方家の家系図をそのまんま信用しちゃっても大丈夫なんでしょうか?



まず第一に、メタ視点になっちゃいますけど、そもそも荒木先生サイドでのミスがちょっぴりあります(汗)。
人名が「常照」から「常昭」になってたり、つるぎちゃんの生年が「2002年」から「1982年」になってたり。もっと言えば、この家系図が載っている本「スティール・ボール・ラン・レース全記録」の著者:初代憲助さんの生年からしておかしい。「SBR」10巻では、彼の年齢は68歳と書かれています。1890年時点で68歳なら、彼の生年は「1822年」のはず。ところが、著書や家系図では「1846年」になっているのです。つまり、「SBR」登場時では44歳だった計算に。24歳も若返っとる!
まあ、こういうミスは家系図に限らず、ちょいちょいありますからね。最頻値を「正解」として解釈しておく事にします。よって、初代憲助さんは1846年生まれ!「SBR」での「68歳」って記述は、彼にインタビューしたイタリアの新聞記者がミスっただけです。老けて見えるからしょうがない(笑)。
……あるいは、あえて深読みすれば、初代憲助さんも「壁の目」で「融合」した人間だったりするのかもしれません。ヘソが2つあるし。1822年生まれの人と、1846年生まれの人が「融合」した人物が彼なのです。で、彼の中で「2人の記憶」が同時に存在しているため、こんな不可解な事になった、と。この初代憲助さんの「融合」が、後に吉良吉影ともう1人の人物「X」(⇒ No.12 【第2版】参照) の「融合」のヒントになっていたりしたら、ちょっと面白いですね。


第二に、この本は1989年の改訂版です。にも関わらず、1989年以降の出来事も家系図に記録されていますね。
1992年の「常秀」誕生、1995年の「大弥ちゃん」誕生、2002年の「つるぎちゃん」誕生、さらに1991年の「吉良吉輝」死亡。でも、この程度は後から書き加えたと考えれば済む話です。実際、明らかに手書きのメモや丸印や線なんかもありますし。
それ自体は大した問題じゃないんですが、問題は「全てが正確に記録されているのか?」って点です。
残念ながら、この問いに関しては「NO」と言わざるを得ませんよね。ホリーさんの娘であり、吉良吉影の妹である「虹村さん」の存在が書かれていないのですから。この、奇しくも1989年生まれと思われる彼女の存在が、兄:吉影によって隠されてしまっているのです。恐らくは、吉良家の誰もが虹村さんの出生を東方家に教えずにいて……、さらに吉良吉影が東方家に忍び込み、ほんの少しでも妹の存在に繋がりかねない物は全て廃棄してしまったんでしょう。この時点で、家系図をそのまんま信用する事は出来なくなりました。
虹村さんに限らず、同じように「存在するのに書き記されていない人物」がいるかもしれない。逆に、「存在しなかったのに書き記されている人物」もいるかもしれない。名前や生没年にだって、何らかの隠蔽工作が施されていないとも言い切れません。


第三に、花都(かあと)さんの存在。憲助さんの妻であり、常敏達の母親に当たる人物です。
彼女は家系図の中に名前が書かれているだけで、作中には一切登場していませんし、話題に上った事さえありません。彼女は今、どこで何をしているのか?
まあ、順当に考えると、やっぱり「石化病」に罹った常敏の身代わりになって死んだのではないかと思われます。しかし、長男が「石化病」に罹るのは10歳の時。常敏は1979年生まれですから、1989年に発病したはずです。……ところが、だとすれば、常秀や大弥ちゃんが産まれた事自体に疑問が芽生えてきてしまうのです。1987年生まれの鳩ねーちゃんは良いとしても、1992年生まれの常秀と1995年生まれの大弥ちゃんは本当に花都さんが産んだのか?まさか養子だったりするのか?
これについては、「石化病」の進行スピードには個人差がある、と考えておきます。発病して速攻で死んじゃう人もいれば、何年も何年も掛けてジワジワ死んでいく人もいる。花都さんは進行が緩やかなタイプだったのでしょう。発病から死まで6〜7年くらい掛かったおかげで、その間に子どもをさらに2人も作れたワケです。「病気の人がそんな事するか?」と思う方もいらっしゃるでしょうけど、東方家の幸福とは「子孫繁栄」。花都さんも東方家の嫁としての責務を、最期まで果たそうとしたのかもしれません。
(2016/06/30:削除)



――結論としては……、概ね信用できると思うけど、完全には信用できない
「ウソが書かれている」とまでは言わないが、「事実が正確に書かれている」とは言えない。こんなとこですね。今後も家系図絡みで、新たな衝撃的事実が明らかになるかもしれません。



(追記1)
「1987年生まれの鳩ねーちゃんは良いとしても」……と上で書きましたが、それすら疑ってかからねばならないかもしれません。
と言うのも、憲助さんの子世代で、1989年改訂版の家系図に印刷されているのは、恐らく常敏だけと思われるからです。常秀や大弥ちゃんはおろか、鳩ねーちゃんの名に繋がる線までも、手書きっぽい線になっているのです。本来ならば、1987年生まれの鳩ねーちゃんの名前は、1989年改訂版に載っていて然るべきなのに。彼女の名も後になって書き加えられたのだとすると、それは一体、何故?
深読みしすぎかもしれませんけど、この辺も一応、考えてみましょう。

可能性としてはまず、大きく2通り考えられます。
 @1987年に産まれていたが、家系図にはあえて載せなかった。
 A1989年時点でまだ産まれていなかった。


@の場合、わざわざ鳩ねーちゃんの存在を隠す必要があったという事でしょうか?しかし、彼女は現在、モデルをやっています。雑誌の表紙を飾れるくらいには、あの荒川静香さんとスケートが出来るくらいには、有名になっている模様。存在を知られてはいけない人が、モデルなんて目立ちまくりの仕事に就くとは考えにくい。
それとも、実は養子だったりするんでしょうか?だとすれば、1987年生まれであっても、1989年時点でまだ東方家にはもらわれていないって事もあり得ます。ただ、そうすると、常秀と大弥ちゃんだって養子の可能性が高くなってきそう。東方家は昔から、家を守るために養子をもらったりもしていたらしいので、決して不自然な話ではない。ないんですが、養子的な立場の人物はすでに定助がいますしね。あんまり多くなっても違和感あるかも。
Aの場合、要するに本当は24歳よりも年下なのに、サバを読んでいるって事です。でも正直、そんな事をしなければいけない理由がよく分からん。
……この中では、養子説がまだ説得力がある方かな、と思います。血の繋がりを超えた絆、「家族」の意味、そんなようなものが濃密に描ける設定かもしれません。逆に、ディオのように、血が繋がらないからこその野心や裏切りが潜んでいるのかもしれませんし。ストーリー的には盛り上がれる要素と言えそう。


しかし、私個人としましては、なんかしっくり来ません。単なる願望ですが、あの4人はマジで血が繋がった兄弟姉妹であってほしい。なので、もう1つの可能性に賭けてみましょう。
 B家系図に最初から載ってはいたが、後でちゃんと書き直した。

コレです。あの家系図は基本、家の跡継ぎとその配偶者しか名前が書かれていません。他の兄弟姉妹はみな「男」「女」という表記のみ。もともとこの本を印刷して発売した時点では、鳩ねーちゃんの存在も「女」とだけ書かれていたワケです。ただ、東方家で所有する分については、憲助さんが自らどんどん書き加えていったのです。その際に、愛する自分の子ども達の名前をキッチリ記入。「男」「女」じゃあ、そっけないし味気ないですからね。「女」とだけあった鳩ねーちゃんも、ちゃんと「鳩」と書き直されたのでした。
手書きの線に関しては、鳩ねーちゃんの後に2人も産まれたので、その4人の名を等間隔に書き直したためでしょう。単に名前を書く場所・スペースの問題。本来は、常敏の名からもっと離れたスペースに「女」と書かれていました。それを後年、修正。もうちょい常敏寄りのスペースにズラして「鳩」の名を書き直し、さらに「常秀」と「大弥」の名も追加したのです。



――よって、現時点ではBと予想。少なくとも常敏達4兄弟については、家系図の情報をそのまま信じたいと思います。




(2015年1月9日:【第1版】更新)
(2015年1月13日:【第1版】追記1)




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