TOP  戻る    前編へ  TO BE CONTINUED・・・




管理人!ルッカへ行く 2
~ マエストロは賑やかに迎えられる ~





<2019年 10月28日(月)>
昨日はハードな目に遭いましたが、気を取り直して行きましょう!本日はカプリ島へ向かいます。言わずもがな、ミスタとサーレーが死闘を繰り広げた舞台です。
調べたところによると、カプリ島に行く船には種類がある模様。ざっくり言うと……、早く着くけど揺れが激しい高速船、揺れは少ないけどゆっくりなフェリー。せっかく急いで行っても、船酔いしちゃったら台無しです。フェリーで行く事にしました。フェリーが出ているのはマッサ港という港。高速船が出てるベヴェレッロ港から程近い場所にあるっぽい。まずはそこを目指して歩きます。今日も良い天気。朝日がサンタ・ルチアを美しく照らしていました。

その途中、アニメ版でブチャラティ一行がヨット「ラグーン号」を借りたお店のモデルとなった建物を通過。
さらに、ヌオーヴォ城も見えてきました。この城もカステル・デローヴォ同様、荷物を盗まれた康一くんがジョルノの住所の近くにまでやって来た際に描かれていましたね。ポルポがいた刑務所のモデル……とも言われているようです。グルッと外周を見て回りましたが、圧倒的重厚感というか、存在感がスゴい。



眩しい朝日


ラグーン号は無かった


ヌオーヴォ城


デザインもクール



とりあえずベヴェレッロ港には着いたものの、マッサ港の正確な位置がハッキリしない。大きなフェリーの姿は見えていたので、そっちに進んでみると、同じ方向に向かう人達が何人かいました。後を追って行くと、やっぱりマッサ港のチケット売り場に到着。そこでフェリーのチケットを買い、いよいよ乗り込みます。
船内には席がズラリと並んだ部屋があり、奥にはレストラン的なものもチラ見え。しかし、私は屋外のデッキ席に座りました。1時間半程で、フェリーはカプリ島に着きます。潮風を感じながら、短い船旅を楽しみたかったんです。出航前に酔い止め薬も飲んでおき、準備万端!
ついにフェリー出航!海は非常に穏やかで、酔うどころか清々しく心地良い。デッキ席は陽が当たってポッカポカ。眠くなってきます。……しばらくすると、ずっと空と海の「青」一色だった景色に、島影が浮かんできました。向かって左手はイタリア本土で、ソレントの街などがある方角のはず。そして、右手には目的地のカプリ島。島影は徐々に大きく、鮮明になっていきます。おおおおお……、なんだかワクワクしてくるぞ。



フェリー




出航!


青一色の世界




こっちは本土




こっちがカプリ島





フェリーは、カプリ島のマリーナ・グランデに到着!この時点で大感動です。「ジョジョ」に描かれていた光景が今、目の前に広がってるんですから。



マリーナ・グランデ





港に降り立つや否や、さっそく客引き達が群がってきました。ここカプリ島の代名詞とさえ言える「青の洞窟」に案内するよ、っていう話。「青の洞窟」は入れる確率がけっこう低いらしいのですが、今日の天気の良さと穏やかな海から察するに、多分入れる……ッ!!それならばと、私もツアーのチケットを購入しました。観光は聖地巡礼の二の次ではあるけど、「青の洞窟」はやっぱ魅力です。
我々ツアー客が乗ったボートはどんどん進み、「青の洞窟」付近へ。そこからは手漕ぎの小舟に乗り替え、順番待ち。このツアーのチケット代とは別に、ここで船代と洞窟入場料が発生!さらに、船頭さんにもチップを渡さにゃならんという、なかなかにアコギな商売をやってくれています(笑)。こっちは一生に一度行くかどうかってな場所だから「まぁ、いいか」とも思えますが、あっちはそんな連中ばかりを毎日相手にしているワケで。さぞやウッハウハでしょうな。
ともあれ、ついに洞窟に突入の時!入り口は非常に狭く、小舟に横たわらないと入る事すら出来ません。そこをくぐり抜けると……、その向こう側はまさに「青」……!!海の水が真っ青に澄み切っています。暗闇と、青く光る海だけの空間。こんなにも神秘的で、不思議で、綺麗な場所があったとは……。しかし、船頭さん達の「オォ~~!ソレミ~ヨ~~!」的な歌声が洞窟中に響き渡り、ぶっちゃけうるさい(笑)。誰もいない、無音のこの場所に来てみたいぜ。
洞窟から出ると、ボートに戻り、そのままカプリ島をグルッと一周してマリーナ・グランデに帰着。見応えのあるツアーでした。良いタイミングで来れたなぁ。



ボートに乗る




洞窟付近




小舟に乗り替え


入り口に接近




めっちゃ狭い




青の洞窟


青すぎィ!


島を一周


マリーナ・ピッコラ


アーチをくぐる



マリーナ・グランデをちょっとブラついてみました。服、バッグ、お菓子といった物のみならず、カプリ島ならではのレモンにちなんだ商品や、カプリ・ウォッチにカプリ・ベルなどもたくさん売られています。ただ、ボート監視小屋は残念ながら存在せず。
チケットを買って、フニコラーレで上に登り、5分程でウンベルト1世広場へ。港や海を一望できる絶景ポイント。ショップもあちこちにあって、カプリ観光の拠点の1つと言っても良いかも。柱に巻き付く独特な形の鉢植えを見ればピンと来る方も多い事でしょうが、ここはブチャラティ達が入ったトイレのある広場のモデルになっていると思われます。肝心のトイレの建物は、実際にはリストランテでした。せっかくなので、ここで昼食。スパゲッティーとカプレーゼを食べました。
じゃあ、トイレは無いのかと言うと……、一応あるにはあります。広場のシンボルのようにそびえる時計塔、ここの地下にありました。入ってみると、これまた青い!カプリ島はとにかく「青」のイメージですね。



カプリ島散策




チケット売り場




フニコラーレ乗り場


最高の眺め




ウンベルト1世広場




独特な鉢植え




リストランテに




時計塔


青いトイレ


ここに6億円が?



お昼の2時半のフェリーでカプリ島を去りました。ステキな島だった。またいつか来たい場所です。
1時間半後の夕方4時、マッサ港に到着。次に向かうは、ナポリ・カポディキーノ空港です。無論、作中における「ネアポリス空港」。康一くんがジョルノと出会う、記念すべき5部スタートの場所。空港自体に何一つ用は無いんですが、ただ見に行きます(笑)。本当なら昨日、ポンペイから戻った後に行く予定でした。で、今日はスパッカナポリにでも足を伸ばそうかと。……しかし、思わぬトラブルでそれどころじゃなくなったんで、結局、今日行く事に。
マッサ港のお隣のベヴェレッロ港には、ナポリ中央駅経由空港行きのバス「アリバス」の停留所があります。それに乗って、いざ空港へ!ナポリでは完全に聖地巡礼オンリーとなっちゃったんで、せめてバスから見えるナポリの町並みをカメラに収めておきました。こうして街を眺めていると、ナポリの二面性がぼんやりとでも伝わってきます。美しさと醜さ。豊かさと貧しさ。そんな両面があって、なんとも人間味溢れる街ですよ。道路はゴミだらけで臭いし汚いのに、海はゴミ1つ無くて綺麗だったりもする。洗練されているようで雑多でもある。ヨーロッパとアジアの雰囲気を同時に感じるっつーか、とにかく混沌としてて面白い街です。もっと深みを味わってみたかったな。

ナポリ名物の渋滞にガッツリ捕まり、20分で着くところが1時間掛かって空港到着。まだギリギリ陽は暮れてない。空港の隣には、アニメ版でだけ描かれた妙に印象に残る建物もありました。出入り口付近には、マシンガンを持った警備員の姿も。空港では、康一くんに倣って両替もしておきました。よし、気は済んだ!そして、ジョルノが運転する白タク……ではなく、やっぱり「アリバス」に乗って港に戻ります。



さらば、カプリ島


バスに乗る


バスからの風景


駅前のデケー屋根


駅前のKIMBO


カポディキーノ空港


あの建物


空港内


康一くんもここで?


夜のアリバス



とっぷり夜も更けてしまいました。旅慣れてる人や度胸のある人は、構わず1人で街に繰り出すところかもしれませんけど、私は怖い。夜はおとなしくホテルに引きこもるに限るぜッ!





<10月29日(火)>
本日はいよいよ、この旅最大の目的地であるルッカへと向かいます。まずはナポリ中央駅からフィレンツェへ。来るまでは怖かったけど、スリやひったくり、強盗の類の被害に遭う事も無く、無事に旅立てて何よりでした。まぁ、今回はさらっと表面をかするだけみたいな内容だったんで、次に来た時こそはもっとナポリの醍醐味が楽しめる観光プランを練りたいですね。
フィレンツェまでの道のりは、また「フレッチャロッサ」のビジネスクラス。やっぱり快適。しかし……、ナポリに来る時の列車でも思ったけど、イタリアって霧が多いんですかね?めちゃくちゃ濃厚な霧に覆われる時がある。


2時間半の列車の旅を終え、フィレンツェサンタ・マリア・ノヴェッラ(SMN)駅に到着。イタリアに来れば毎回訪れているのがフィレンツェなので、なんかもうお馴染みって感じ。ただ驚いたのが、駅の構内にゲートが設けられていた事。ローマのテルミニ駅にもあったけど、フィレンツェでも導入されていたか。以前のように、誰でも彼でも好き勝手にプラットホームに入れなくなってました。
ここからルッカまでは、「レジョナーレ」という普通列車に乗って行く事になります。しかし日程上、フィレンツェの街を歩けるタイミングは今しか無さそうなので、一旦、駅を出ました。5年ぶりのフィレンツェは雨。町並み自体は変わりませんが、いつの間にやら「フィレンツェ・トラム」なる路面電車みたいなヤツが走ってました。確実に時は流れているな~。
ドゥオモからレプブリカ広場を抜け、市場の所にあるイノシシの像と再会!また鼻をなでてきました。いつの日か、再び戻って来られるかな?さらに、サンタ・トリニタ橋を渡ってすぐの所にあるジェラテリア「EMPORIO(エンポリオ)」。荒木先生オススメのジェラテリアです。5年前に訪れた際は開店前だったんですが、今回はリベンジ達成!オレンジとレモンの2段を食べました。歩いて火照った体に、ジェラートの冷たさと甘酸っぱさが染み入ります。



やけに暗いSMN駅




フィレンツェの街へ




フィレンツェ・トラム




ドゥオモ広場


レプブリカ広場




イノシシの像


街は工事が多かった




橋を渡ると……




エンポリオ!




んまい



ほんの1時間程度のフィレンツェ散策を終え、駅に戻って列車に乗り込みます。それから1時間半後……、お昼の2時半頃、ルッカに到着!う~ん、懐かしい。
明日からのイベントに先立ち、今日のうちにちょっと下見をする事に。5年前のレポートでも書きましたが、このルッカという街は、城壁でグルリと囲まれた城塞都市です。「進撃の巨人」だとか、「ドラクエ」のメルキドの町なんかを彷彿とさせますね(笑)。明日から「LCG」がスタートするワケですが、今のところ観光客の姿はまばら。むしろ、スタッフの方達が慌ただしい様子で準備に追われていました。
そんな中、「ジョジョ」テントを発見ッ!明日から「ジョジョ」などのコミックスを販売するテントらしく、その横面に歴代ジョジョ8人が勢揃いです。ついに実感が湧いてきましたよ。さらに、明日のイベント会場となるテアトロ・デル・ジリオという劇場(オペラハウス)の位置も確認しておきました。



ルッカ到着!


ルッカ駅


城壁が続く


門が見えた


戦車も登場


門をくぐると


ルッカの街!




「LCG」のポスター


「ジョジョ」テント!




壮観ですね




テント設営中




テント内も大忙し




スケジュール表


テアトロ・デル・ジリオ




事前確認終了!





食事を摂った後、駅でタクシーをつかまえ、ホテルに向かいます。本当なら城壁内のホテルを押さえたかったんですが……、あいにくどこもとっくに満室だったのです。さすがに世界中から海千山千のオタク達が集結するイベントだけの事はある。私が日本でなんとか押さえる事が出来たのは、ここより5~6kmは離れた場所にあるホテル。とても歩きでは行けません。
車だと10分程であっさり着きました。いかにもトスカーナの田舎って雰囲気ムンムンのホテル「Villa Cheli (ヴィラ・ケッリ)」です。このホテルだけは旅行会社を通してではなく、私個人が「Expedia」で予約した所だったので不安でしたが、普通にチェックインできて一安心。案内された部屋も、思いっきり屋根裏って感じの部屋でムード満点。ただ、気を付けないと天井の柱に頭ぶつけそう。あと、シャワーの温度が安定しないのは難点か(笑)。
明日以降に備えて、下着を洗濯したり、ダラダラと休息したりしてました。荒木先生のイベント……、楽しみだけど、もし失敗したら致命的だから緊張する……。ドキドキ。



この道を


どんどん進むと


見えてきた


ホテル「Villa Cheli」


可愛らしい外観


屋根裏みたい


天井は斜め


窓からの景色





<10月30日(水)>
ついにこの日がやって来ました。「LCG」初日です!お昼の2時から、テアトロ・デル・ジリオで荒木先生のトークショーが開催されます。そして朝9時から、そのテアトロ・デル・ジリオでトークショーのチケットを配布するとの事。逃すワケにはいきません。
ホテル「Villa Cheli」では、「LCG」の送迎サービスも行っていました。サービスっつっても有料で、5ユーロ支払う必要はあるんですが、タクシーよりよっぽど安いし安心!昨日のうちに、8時に送ってもらえるよう依頼済み。抜かりはないぜ!……と思いきや、なんと渋滞に巻き込まれてしまいました。どうやら、2本ある道路の1本が通行止めになっちゃってるらしい。送迎車のドライバーの兄ちゃんは謝ってきますが、それはもう仕方のない事だしな。まぁ、大丈夫でしょ。

昨日は10分で着いた道のりを30分掛けて、ようやくルッカ市街に到着。普通なら、ここからまず「LCG」のチケットを買うために行列に並ばなきゃならないところですけど、そこも抜かりはありません。今日・明日の分のチケットを「LCG」公式サイトから注文し、とっくにゲット済みなのです!このサイトもイタリア語と英語しか無いから、日本語に翻訳しながら手続きするのは大変でしたよ。しかし、その苦労も今ここで報われるッ!ブレスレット型チケットを手首に装着し、悠々と門をくぐります。
テアトロ・デル・ジリオに行くと、すでにけっこうな行列が出来ていました。「ジョジョ」のキャラのコスプレしてる人も何人もいるので、間違えようもない。渋滞で遅れたのは痛かったな……。でも、並びながら周りの人達の様子を窺うと、実に楽しそう。言葉は分からんけど、「ジョジョ」トークで盛り上がってる事は分かります。想像以上にアニメ化の影響は大きいんでしょうね。こうして異国の地で「ジョジョ」人気・荒木先生人気を目の当たりにすると、日本のファンとして嬉しいし誇らしい気持ちになります。
1時間ほど並び、無事にチケットの入手に成功ッ!よっしゃ!これでダメだったら、何のためにはるばるイタリアまで来たのか分かりませんから。ついでに明日のチケットももらえないかと打診してみましたが、それはあっさり却下されました。ぐぬぬ……!



「LCG」のチケット




装着


チケット購入列




今日は賑わってる




荒木列!


後ろもこんななった


もうすぐで……


チケットGETだぜ!



ひとまず安心したところで、お次はコミックスの販売ブースへ。昨日の「ジョジョ」テントです。ところが、ここもまたスゲー行列。延々待ち続け、1時間経過。やっとこさテントに入れました。
荒木作品に関してのみ記述すると……、ここで販売されている珍しい物は次の通り。その1、「ジョジョリオン」1巻の限定版「リミテッド・エディション」ッ!有名なデザイナーさんがカバーをデザインしたバージョンで、「LCG」の期間中、ここでのみ買えるというレアモノ。しかも、1日1,000部限定みたいです。その2、「ジョジョリオン」スターターパックッ!1~5巻がオリジナルのボックスに入ったものです。その3、「荒木飛呂彦の奇妙な宇宙ボックスッ!「なんじゃそりゃ?」ってネーミングですが、「ビーティー」に「バオー」、さらに短編集2つの計4冊を収録した歯車的小宇宙な豪華ボックスです。その他にも、「ジョジョ」文庫版や「ジョジョニウム」、「岸辺露伴は動かない」なんかも売ってました。



コミックス購入列


まだまだ並ぶ




もうちょい




特典のお知らせ


テント内の様子1


テント内の様子2


テント内の様子3


テント内の様子4



私は、「リミテッド・エディション」2冊に、「ジョジョニウム」1巻、そして「宇宙ボックス」の4点を購入ッ!さらに特典として、やたらクールなショッパーと、シリコン製「ジョジョリオン」ブレスレット、「ジョジョニウム」ブックマークをもらいました。お~し、こんなもんかな!
「リミテッド・エディション」は、荒木先生からの直筆イタリア語メッセージが巻頭に載っています。これだけで買う価値あり!「ジョジョニウム」は、日本版と違ってカバーは無いけど、大不評だったインクの小口染めも無し。日本版もそうしてほしいわ。ちなみに、イタリアで「ジョジョ」を販売しているのは「STAR COMICS」という会社。出来すぎな名前です(笑)。

ちなみに、「リミテッド・エディション」を1冊購入するにつき、なんと荒木先生直筆サイン色紙プレゼントの応募券も1枚もらえます。3名が当選するらしい。ポコロコ並みの強運が必要だな、こりゃあ。当然、色紙は是が非でも欲しいんですが、しかしあえて応募はしませんでした。
当選者には直接電話が掛かって来て、そこで色々質問されたり確認したりするみたいで……、万一当選したとしても、イタリア語などまったく分からん私にはどうにもなりません。それに、そもそもこれは海外のファンに向けてのイベント。普段から先生の恩恵を受けている日本のファンがでしゃばるのは、先生の本意でもありますまい。ここは海外のファンにチャンスを譲る事にしたワケです。当選した方は、思いっきり喜んで、一生大切にしてほしいな。



リミテッド・エディション


裏表紙


2冊並べる


先生からのメッセージ


ジョジョニウム


宇宙ボックス




イカしてる


クールなショッパー




ショッパー逆側




ブレスレット





そんなこんなで、すっかり並び疲れちゃいましたが、テアトロ・デル・ジリオの様子を確認してみる事に。すると、まだ開演2時間以上前なのに、もうそこそこ並び始めている気配!チケットの列の方もまだ並んでるっぽいし。不安なので、今のうちから私も列に加わりました。なんか今日は並ぶ事しかしてねーな(笑)。




その⑪


テアトロ・デル・ジリオの開場待ちの間、現地のファン達は大いに盛り上がっていました。おしゃべりしたり、コミックス読んだりはもちろん、持参した楽器でアニメBGMの合奏まで始める始末。ノリが日本とは違ってて、なんか面白い。
予定では昼2時からトークショー開始のはずなんですが……、さすがはイタリア。のんびりしてます。2時になって、ようやく開場。歴史あるオペラハウスだけあって、テアトロ・デル・ジリオは本当に荘厳でゴージャスな雰囲気を漂わせる空間でした。これは半端ないよ。
早めに並んでいた甲斐あって、かなり前方の席に座れました。よしよし、これならバッチリ荒木先生のお姿を拝めるぞ。少しして、最前列ド真ん中の席に御婦人がお座りになりました。すぐピンと来ました。荒木先生の奥様であらせられるチャミ様です!ただ、周りの人達はこの事実にどこまで気付いているのやら。



やっと開場!


何層にも及ぶ客席


この距離



いよいよ時は満ちる。司会のおっちゃんが現れ、何やら荒木先生や「ジョジョ」について紹介してるような感じ。で、司会に呼ばれて、編集者の方2名(井藤さん&横井さん?)と通訳の方(ジョバンニさん?)がまずはご登場。そして……!『マエストロ』 イロイコ・アラキ降臨……ッ!!我らが荒木飛呂彦先生が、このルッカの街にやって来た!!ホントに「イロイコ」って呼ばれるんだって、妙な感動もあります(笑)。
当然、会場は割れんばかりの拍手と歓声。日本だろうがイタリアだろうが、先生のファンはやっぱ熱い。国や言葉は違っても魂は同じだな。私も負けじと「荒木先生ェ~~~ッ!!」と叫びました。こんな賑やかな熱狂に迎えられた先生。スーツ姿がイカしてるし、相変わらずお若いですわ。ルックスもイケメンだ。

先生……いや、ここではイタリアに敬意を表し、あえて「マエストロ」と呼びましょう。マエストロは席に座ると、我々ファンに挨拶をし、「ジョジョ」のコスプレをしている方達の方を見ながら「知ってる人があの辺に座ってますね。日本のTVで見た事あります。」と、軽いマエストロ・ジョークまでかましてくれました。もう、みんな大喜び(笑)。
会場もすっかり温まったところで、満を持してトークショー開始です。まず、あらかじめ断っておきますが……、通訳の方はいらっしゃるものの、マエストロの話す日本語をイタリア語に訳してファンに伝えるのが主な仕事。イタリア語を日本語に訳す際は、マイクを通さずに直にマエストロに伝える形式でした。なので、どんな質問をされたのかは、マエストロの回答から逆算して想像するほかありません。まぁ、マエストロの言葉の微妙なニュアンスは日本語じゃないと分からないかもだしな。結局、どっちの言葉も分かるって人が真の勝者か。
加えて、さすがのマエストロも相当緊張されている御様子。やたらと目をシパシパしまくるっつーか、メッチャまばたきしまくるという、緊張した時のクセが思いっきり出てましたから。そのせいか、お声も少々聞き取りにくかったです。



諸々の理由で完全に正確では無いでしょうが、トークショーでの質疑応答のおおまかな内容を書き記していこうと思います。
トークのテーマは「荒木飛呂彦、『ジョジョの奇妙な冒険』を語る」。なお、トークショー中の写真撮影は禁止。残念ながらマエストロの写真はありません。


Q1.どういう経緯で「ジョジョ」が生まれたんだい?
「『ジョジョの奇妙な冒険』は、目に見えない超能力を絵にしたいなと、絵で見せたいなという事から生まれました。
 「少年ジャンプ」で連載が決まって、そういう話を作りたいなと。
 「ジョジョ」って名前は、” J・J ”みたいに繋がっている単語にしたかったから。」



Q2.なぜ「人間讃歌」というテーマにしたんだい?
  (ちなみに、今年の「LCG」のテーマは「 人間になる [ BECOMING HUMAN ] 」。「ジョジョ」と通ずるものがある。)
「(コミックスが出る時)「何か書け」「字数180くらいで何かコメントしてくれ」って言われて、何にしようかな~ってテキトーに答えたのが「人間讃歌」。
 後で考えると「いい事言ったなぁ」「すごい深い事言ってたなぁ」って、自分で思いました。
 いい人も愛するし、悪い人も愛する。……今もテキトーに答えたけど、いい答えだったでしょ?(笑)」



Q3.ボクはツェペリ家の大ファンなんだ!なのに悲しい結末ばかり。何か恨みでもあるのかい!?
「恨みは無いけど、そういう「宿命」っていうか……。ジョースター家と一緒の、なんか、こう……、そういうツェペリ家なんですよね。
 そういう部分がツェペリ家の素晴らしいところで。
 何かを伝えていくために、人のために役に立つっていうのがツェペリ家の素晴らしいところだから、ファンなんだと思います。」



Q4.アイディアはどうやって考えているんだい?
「毎日それを考えるのが仕事だし、全部いろんなところから。
 友達と会ったり、誰かから「変な人いるよ」と教えてもらったり、近所のおじさん・おばさんとか、そういう全部がアイディアになります。
 水を飲んでむせたりしたら、「これがスタンドだったら怖いだろうな」とか……、そういう感じですよね。」



Q5.「ジョジョ」を描く上で重要視している事はあるかい?
「子どもの時からサイクリングで日本を一週間旅行したりとか、徒歩で山を登ったりとか、
 そういう事をした時に自分が成長したっていうか。子どもから大人になったな、って。
 そういう旅行を通じて、主人公達の心の成長だったり肉体の成長だったりを描きたいというのが「ジョジョ」なんです。
 キャンプして怖い目に遭ったりするんだけど、襲って来る敵っていうのは攻撃してくるタイプの敵ばかり。
 待ってるタイプ、町に潜んでいる人間・敵っていうのはアイディアとして出て来るんだけど、使わないで溜めてあるワケ。
 それが、「町」を描いた杜王町の時に出て来るんですね。それが交互になっていく感じ。」



Q6.杜王町はマエストロの故郷がモデルなんだってね?なぜ名前をそのまま使わなかったの?
「そうですね~、ぼくの生まれ故郷の仙台をモデルにしてるけど、変な人とかいっぱい出て来るから、使うと怒られるんじゃないかな。
 それであの杜王町になった。仙台はみんないい人だから(笑)。」



Q7.マエストロは音楽が大好きだそうだね。音楽から影響を受ける事もあるのかい?
「ずっと流してるけど、マンガにも読むリズムがあって。
 トン・トン・バンッ!みたいなのとか、そういうリズムが影響してるのかなって思います。」



Q8.……で、ズバリ聞くけど、「ジョジョ」はこれからどうなっていくんだい?
「あんまりね、そういうのは考えないの。ラストと最初だけ決める。全部考えてから描くんじゃないの。
 ラストは大体こう行くんだろうなっていう。
 で、その途中はもう” ライブ ”なの。ジャズとかそういう音楽みたいな、ライブ・コンサートみたいな。」




ここからは、来場したファン達からの質問コーナー
私も手を挙げたんですが、残念ながら当ててもらえませんでした。一応、前もって質問考えてたんだけどな。「今は第何部までの構想がありますか?」とか、「またイタリアを(あるいはルッカを)舞台にした「ジョジョ」を描きたいと思いますか?」とか、「「ジョジョリオン」でお気に入りのキャラは誰ですか?」とかね。


Q1.映画の影響は受けていますか?
「スティーブン・キングのやつが……、「トワイライト・ゾーン」とか。そっスね、チャッキーとか。そういうホラー映画が大好きで。」


Q2.アニメ「ジョジョ」のEDにイタリアの曲が使われる可能性はありますか?
「イタリアの” PFM ”(プレミアータ・フォルネリア・マルコーニ)とか好き。決まってないけど、大好き。」


Q3.キャラクターのファッションはどのように考えていますか?
「キャラクターの性格をけっこう表していて、その都度動きやすい。
 あと主人公は、日本では学生服ってのがあって。スチューデントの制服が基本で、アクセサリー付けたり、
 テントウ虫だったら「お天道様に向かって行く生命感」。そういう発想で。
 日本のマンガに『バビル2世』ってのがあって、学生服を着て砂漠に行くんですよ。それがもう大好きで。
 砂漠と学生服ってホントに、ぼくなんかは涙が出てくるの。」



Q4.マエストロのスタンドはどんな能力ですか?
「今日、天気悪いんだけど、ぼく” 晴れ男 ”なんですよ。天気にする能力、ホントは持ってるハズなんですけど……。
 ホントだったら今日、大雨だったハズなんですよ!ぼくがいなければ(笑)。」



Q5.わたし、アメリカから来ました!
「ありがとう!いつかアメリカも行きたいな~。」


Q6.「ジョジョ」はみんなひどい死に方してますけど、どうして!?
「すいません……。でも、思いっきりやれって言われてるんで。日本のファンに。」


Q7.マエストロに一番似てるキャラクターは誰だと思いますか?
「露伴、ではないね(笑)。あれは” 憧れ ”だから。すいません。
 よく分かんないな……。でも、好きなのは重ちーだからね!落ちてるお金集めたりね。」



Q8.制作の裏話はありますか?
「裏話……。いや、特に……。
 あっ、でもね、「少年ジャンプ」で連載するマンガって、ページ数が19ページって決まってんの。
 ホントは21ページ欲しかったんですけど、いっつも2ページ足りない。でも、そこでヒかなきゃいけないんですよ、話として。
 今は「ウルトラジャンプ」で、けっこう満足してます。」



Q9.もし作品を描き直せるとしたら、どこを修正しますか?
「何かあります……?」
編集さん「オレらに聞きます?(汗)」
「……あの、日本でもミスプリントさえも直してないんですよ。
 「何するんだー!」ってのも「何するだー!」になってるんですよ。” ん ”を入れない。それも直さない。そこまでも喜ぶ方いるんで(笑)。
 ライブだからね、直さないんですよ。」



―― こうして、トークショーは惜しまれつつ終了。会場を揺るがす拍手喝采に包まれながら、マエストロは退場されました。
最後までマエストロは笑顔を絶やさず、我々に手を振ってくださいました。ああぁ~~……、最高だった。来て良かった……。トークの内容自体は今までのインタビューで話された事ばかりで、あまり新鮮味のあるものではなかったけれど、「今」「ここで」「マエストロ本人から」この話を聞けた事に価値がある。ってか、さっきも書いたようにこのイベントは、あくまで海外のファンに向けてのものなんですけどね。
チャミ様にご挨拶できないかな~とも思ったんですが、ステージに上がって行かれたため、それも叶わず。きっとお疲れになったマエストロを労いに行かれたのでしょうね。




その⑫


トークショーをたっぷり堪能し、会場を後にします。もう、すっかり大満足。みんなもハッピーそう。……しかし!これはまだプロローグに過ぎません。明日はイベントが3つもあるんです。
というワケで、明日のトークショーの会場となるサン・フランシスコ教会に行ってみました。少しでも無駄な行動を省けるよう、道順や所要時間なんかを把握しておく必要がありますからね。ルッカは細い路地も多いんで、ヘタすると迷っちゃう。結果、テアトロ・デル・ジリオからはおよそ15分掛かると分かりました。明日はこれを計算に入れて動かないとな。
歩き疲れたので、ジェラートを食べて涼みます。レモンとイチゴのジェラート。これもおいしい。



終了直後の会場




興奮冷めやらぬ




教会


うめえ



それにしても、こういう大規模なコスプレイベントを目の当たりにする機会って初めてだったんですが、見てるだけでも面白いものですね。知ってる作品、知らない作品、様々なキャラのコスプレイヤーが街中を闊歩してました。みんな「好き」を自由に表現してて、なんかイイね。
中でも私が一番気に入った……というか、笑っちゃったのが、「鬼滅の刃」の炭治郎のコスプレした人。禰豆子を入れて背負ってた木箱も再現してたんですけど、それをおもむろにパカッと開いたと思ったら、買ってきた本とかをその中に収納。なるほど、コスプレと実用性を兼ねたアイディアでした。


夕方5時、ホテルの送迎サービスで帰還。明日も送ってもらえるよう依頼しときました。このサービスは朝8時からのスタートらしい。もっと早く出たいのはやまやまなんですが、タクシー呼ぶにしたって、出来たてホヤホヤのトラウマがあるしな~。あまり余計な事をしても、裏目に出ちゃいそうで恐ろしい。まぁ、今日の感じなら8時でも大丈夫か。
ホテルの部屋で休憩していたら、テレビで「キャプテン翼」がやってました。おおっ、マジでやってたよ!



大空翼氏



今日は並んでばっかな一日だったため、マシな食事も摂れていませんでした。今夜はホテルのリストランテで夕食。お1人様って事に露骨に困ってた様子でしたが、どうにか席を用意してもらいました。てか、1人は想定外なのかよ。
相変わらず言葉も何も全然分からず、戸惑いつつ注文。アスパラガスの料理と、ビーフの料理。アスパラガスは、半熟卵とチーズソースを掛けたような感じで優しい味わい。ビーフの方は、牛肉とキノコとベリーを煮たような物で、めっちゃ美味しかったです。はぁ~、だいぶ回復した~。そして、そそくさと部屋に戻り、明日に備えたのでした。



パン


アスパラ




ビーフ





―― と、こんな感じで怒濤の中編もおしまい。ラストを飾る後編では、いきなりとんでもない事態が発生。果たして、管理人の運命や如何に!?




(2019年11月20日)




TOP  戻る    前編へ  TO BE CONTINUED・・・

inserted by FC2 system