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ここに書いているのは、スタンドの個人的な解釈に過ぎません。
原作の設定・描写をベースに、
勝手に考察・妄想しただけのものです。
正確な公式データが欲しいという方には何の役にも立ちませんので悪しからず。




ソフト&ウェット (融合後) / 本体: 東方 定助
自分の心を「しゃぼん玉」に投影する能力 >





<特徴>
@本体:東方 定助(ひがしかた じょうすけ)は、S市紅葉区杜王町にある「壁の目」と呼ばれる場所にて、裸で土に埋まっているところを発見・救助された。その時、彼の左の首筋にある星型のアザには、何者かの歯形がクッキリと刻まれていた。そして、彼には自分に関する一切の記憶がなかったが、何故か自分のスタンド能力については概ね理解し、把握していたのだった。
「壁の目」と歯形、そしてスタンド能力。それらの関連性はまだ多くの謎に包まれている。


Aロボットのような無機質なヴィジョンを持つ。胸には錨のマークが大きく刻み込まれ、星マークもあちこちにちりばめられている。
がっしりとした胴体の割に、腕や足は細く、アンバランスな体格をしている。


B射程距離2mほどの近距離パワー型スタンド。
華奢な見た目に反して、パワーやスピードはなかなかのものである。壁を蹴り砕く程度は造作もない。


Cラッシュの掛け声は「オラオラ」




<能力>
自分の心を「しゃぼん玉」に投影する能力



@『ソフト&ウェット』は、作り出した「しゃぼん玉」に本体:東方 定助の「心の状態」や「魂の性質」を投影する能力を持つ。
そのため、定助の心の成長・変化に伴い、「しゃぼん玉」自体の性質も目に見える能力も変わっていった。それはあたかも、「しゃぼん玉」の膜に映る色が次々と変化していくようでもある。
なお、性質・能力の変化の詳細については後述する。


A『ソフト&ウェット』が能力を発動させると、星マークの浮かぶ小さな「しゃぼん玉」が現れ、射出される。
『ソフト&ウェット』が直接触れた部分から「しゃぼん液」を広げ、「しゃぼん玉」を作り出す事も出来る。


B「しゃぼん玉」は水分と一体化しているらしく、実体がある。よって、スタンドを持たない一般人にも見えるし、写真に撮る事も可能。
普通の飲料ドリンクの水分を使って、大きな「しゃぼん玉」を作り出す事も出来た。また、水分に医療用のセメントを混ぜる事で、「しゃぼん玉」で捕えた物を固めたりもしていた。


Cこのスタンドはそもそも、空条仗世文と吉良吉影の「壁の目」による「融合」で生まれた能力である。
仗世文のスタンド『ソフト&ウェット (融合前)』と、吉良のスタンド『キラークイーン (第8部)』。2人の人物の異なる精神(=スタンド)が「融合」し、この『ソフト&ウェット』が形成された。そのため、よ〜く見ると「しゃぼん玉」にも「つなぎ目」が確認できる。
成り立ちからして極めて特殊で、何をしてくるか先の読めない、「しゃぼん玉」のように掴めぬスタンドである。


D出血する傷口に「しゃぼん玉」を付着させ、とりあえずの応急処置を行っていた事もあった。
「しゃぼん玉」には、『ソフト&ウェット』か定助自身の肉体に接触している状態だと、浮遊している状態よりも割れにくくなるといった性質があるのかもしれない。止血というよりは、体外への流血を強引に堰き止めたというイメージである。


E光を屈折させる「しゃぼん玉」をレンズのように利用し、陰に隠れて見えない物を見る事も出来る。


F「しゃぼん玉」を一度に複数個射出する事も可能である。
ヒゲ剃りでシェービングクリームを使用した際、「しゃぼん玉」を「泡」の一部として捉える感覚を思い出したようだ。それ以降、大量の「しゃぼん玉」(=「泡」)を創り出せるようになった模様。
無数の「しゃぼん玉」でクッションを作り、攻撃をガードする事も出来る。未知の能力に直接触れる危険を回避すると同時に、「しゃぼん玉」による反撃の布石を打てるという点でも有効である。


G強い意志が込められた「しゃぼん玉」は、その強度や浮力も相当強くなるようだ。
「しゃぼん玉」をくっ付けたり、「しゃぼん玉」の中に入れたり、あるいは「しゃぼん玉」を足場にしたりして、物体を浮遊・運搬させる事も可能である。無数の小さな「しゃぼん玉」を敷けば、それをタイヤ代わりにして、重いモノを簡単に移動させる事も出来る。


H幅広い応用が効く能力ではあるが、定助がスタンド使いとして成長する前は弱点も存在していた。
まず、そもそも「しゃぼん玉」を狙い通りに当てる事が少々難しかった。ある程度、軌道等のコントロールは出来たようだが、フワフワとゆっくり飛んでいくため、回避やガードもされやすい。風に流されたり、凍らされたりする事もあり得る。もっとも、徐々にその精度やスピードは増していき、指先から弾丸のように発射する事まで可能となった。
なお、発現当初は星型のアザから「しゃぼん玉」を出していたため、もしアザが何かで押さえ付けられていたりすると、「しゃぼん玉」を出せなくなるという特徴もあった。



< 「奪う」能力 >

@前述の通り、「しゃぼん玉」には定助の「心の状態」や「魂の性質」が投影される。
記憶も無く、何も持たなかった最初の頃は、定助の深い孤独や渇望を投影し、何かを「奪い取る」ための「しゃぼん玉」になっていた。
これは、仗世文のスタンド『ソフト&ウェット (融合前)』の吸い上げる能力とよく似ている。


A「しゃぼん玉」は、触れた物質から何かを「奪う」事が出来る。
奪えるものは、その触れた物質の一部分・一要素である。例えば、「水分」や「体毛」等の物質であったり、「視力」等の感覚であったり、「音声」や「摩擦」等の現象であったりと、多岐に渡る。奪える対象は、生物・非生物を問わない。奪う度合いも調節できる。ただし、定助自身に対してだけは唯一、能力を使う事が出来ない。
また、「奪う」と言っても、奪ったものを定助自身のものに出来るワケではない。そういう意味では、「奪う」と言うよりも「失わせる」と言う方がより正確なのだろう。


B複数の「しゃぼん玉」によって、それぞれ異なるものを同時に奪う事が出来る。


C奪ったものは「しゃぼん玉」が吸い上げて閉じ込めている状態であり、「しゃぼん玉」が割れる事で外に解き放たれる
この性質を応用し、奪ったものを再利用したり、誰か(何か)にそれを「与える」事も出来る。能力の効果は「しゃぼん玉」が割れない限り持続するが、割れれば十数秒〜数十秒程度で解除される。


D離れ離れになっていた広瀬康穂と涙の再会を果たし、定助の渇いた心にも潤いが齎された。その頃から、「奪う」能力は次第に失われていった。



< 「包み込む」能力 >

@康穂との再会を果たして以降は、何かを「包み込む」ための「しゃぼん玉」への変化が顕著となった。康穂や吉良ホリーという、「守りたい存在」と「優しい目的」が投影されたのだろう。


A「しゃぼん玉」は、触れた物質そのものをまるごと「包む」
「人間」や「鍵」等の固体であろうと、「コーヒー」や「燃料」等の液体だろうと、「毒ガス」等の気体だろうと、あるいは「スタンド」や「炎」等の現象だろうと、何でも包み込める。そして、それらを重量・質量に関係なく、宙に浮かばせて飛ばせる。


B「しゃぼん玉」を破裂させ、その衝撃によって「しゃぼん玉」に包んでいた物質を勢い良く射出する事も可能である。もっとも、弾丸ほどの破壊力・殺傷力はない。



< 「爆発」の能力 >

@強い攻撃や破壊の意志を投影し、物質を「爆破」するための「しゃぼん爆弾」をも作り出せるようになった。
これは、吉良のスタンド『キラークイーン (第8部)』の爆発を起こす能力と非常によく似ている。


A爆発の威力自体は『キラークイーン (第8部)』ほどではないようだが、直接的な攻撃手段として有用である。
指先から「しゃぼん爆弾」を弾丸の如く発射する事で、よりスピーディーに、より遠距離への攻撃が可能となる。


B応用として、殴った物の内部から「しゃぼん玉」を発生させ、膨張・破裂させるといった攻撃も出来る。人体の一部(唇)さえも破裂させていた。



< 「回転」 〜 「ゴー・ビヨンド (越えて行く)」 >

@多種多様な「しゃぼん玉」の中に、微細微小な脆い「ひも」「線」が超高速で振動・回転する事で「球」に見えているものが現れ始めた。
これは、定助が仗世文と吉良の存在を知り、彼らの想いが自分の心の中に確かに宿っている事を確信した影響である。「ひも」「線」は仗世文の、振動・回転は吉良の、心の形の象徴なのだ。


A振動する「線」である「しゃぼん玉」は、ただ宙を浮遊しているだけに見えて、実は激しく回転している。
この「しゃぼん玉」の回転により、触れた物質を強引に削り取る事が可能である。


Bそしてさらに、誰の目にも見えず、定助自身さえも完全には把握・理解できず、正確なコントロールも不可能な「しゃぼん玉」が存在する。それが「ゴー・ビヨンド (越えて行く)」である。
「ゴー・ビヨンド」は、無限ゼロに細い「ひも」が、爆発的な回転をする事によって、初めて生み出される「しゃぼん玉」だ。どこまでもどこまでも「無限に細い」という事は、「ゼロに限りなく近い」という事である。無限に細く、ゼロにほぼ等しい。無限でありゼロ。それはもはや、存在そのものが矛盾でありパラドックスであり、極めて曖昧であやふやな「存在しない存在」とも言えよう。「空論」 「概念」を具象化・物質化したもの、「無」を現実化・実在化したものなのだ。
もっとも、この無限ゼロの「ひも」は、それだけならば、形を保てず瞬く間に霧散してしまう。そこに回転という力が加わる事で、形と存在を維持し、さらには「無」の領域を球状に拡大・展開できるのである。


C「ゴー・ビヨンド」とは、仗世文と吉良、そして定助の「想い」「願い」「祈り」そのものである。
「自分など最初からどこにも存在していなかった」と自己否定しながらも、吉良とホリーを救う事で自分の存在を確かめたいと想っていた仗世文。そんな彼の切なる心の形が、か細く儚い「ひも」となった。片や、うぬぼれが強く、一度決心したらトコトン突っ走る吉良。母を救いたいという自分の願いにも、なりふり構わず善悪問わず突き進んでいた。そんな彼の真っ直ぐな心の形が、凄まじいまでの「爆発」であり、途方もない「回転力」の源ともなった。
自分がホリーの子であるとハッキリ自覚し、仗世文と吉良の祈りを完全に受け継いだ事で、2人の力はついに究極に引き出される。そして、定助の中で1つに結実した。「ひも」はとうとう無限ゼロに細くなり、「回転」は爆発的な勢いとなり、「見えないしゃぼん玉」の形を取れるようになった。存在しないはずの存在。2人がいたから存在できる存在。それこそが「ゴー・ビヨンド」であり、同時に定助自身の事でもあるのだ。


D「ゴー・ビヨンド」は、この世に存在しない「無」であるがゆえに、誰の目にも見えず、この世のあらゆる「条理」に縛られる事もない。
定助の意志とは無関係に、彼の左の首筋にある星型のアザから浮かび上がり、射出される。そして、全てを超えて飛んで行くのである。「ゴー・ビヨンド」が触れた部分は全て「無」となり、消滅し、奇麗に穴が空けられてしまう。その点では、超小型の『クリーム』の「暗黒空間」……と例えても良いのかもしれない。
何を超えて、何を消すのかは、誰にも分からない。ただ、最初こそ完全にコントロール不能だったが、何度か使っていくうちに、ほんの少しだけ定助の意志で制御する事が出来るようになった。




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