鉄球アイ(仮称)/本体:ジャイロ・ツェペリ☆
                 (本名:ユリウス・カエサル・ツェペリ)
<鉄球を通じて「見る」能力>

「聖なる遺体」の一部「右眼球部」を宿した事によって発現したスタンド(「遺体」を失えば消滅する)。本体:ジャイロの使用する鉄球「回転」の技術をサポートするための能力。能力発動時には、ジャイロの右眼球内と右眼の下に十字の模様が浮かび上がる(事もある)。
鉄球に「眼球」のヴィジョンが現れ、そこから見える景色がジャイロの右眼へと直接伝わる。鉄球にカメラを搭載し、リアルタイムで映像がジャイロに流れていくようなイメージ。(その映像はかなりクリアで高画質らしい。)鉄球が起こす「回転」の振動波を通して「見る」事も出来る。まるで透視するかのように、対象の物質をスキャンするのだ。通常ならば見えないモノが見られるため、隠れている者を捜したり、相手の弱点を見抜いたりと、より正確・精密な狙撃が可能。また、鉄球が高速回転しても、「眼球」の相対的な位置は変わらない。ジャイロが目を回す心配は不要である。
本来は「両眼」で1つの部位だったのに、左右に分かれてしまったせいなのか、2つの鉄球に同時に「眼球」を発現させる事は出来ない。「両眼部」の守護精霊も2つに分かれてしまっている。

ちなみに、ジャイロの「回転」の技術自体も、アリゾナ砂漠「悪魔の手のひら」に踏み入った影響でスタンド能力に近付いている可能性がある。ジャイロ自身も気付かぬうちに、効果や応用の幅が拡大・強化されていたとも考えられるのだ。
「ジョジョ」第4部のトニオ・トラサルディーや辻彩、第6部のケンゾーなどの例もあるように、「技術」は極めると「能力」として開花する場合があるらしい。スタンド化しつつあった「回転」が、「遺体」の力で更にチューン・アップされて完全に「能力」となったのかもしれない。



ボール・ブレイカー/本体:ジャイロ・ツェペリ
                     (本名:ユリウス・カエサル・ツェペリ)
<物質を朽ちさせる能力>

「技術」は極めると「能力」にさえなり得る。ツェペリ一族に受け継がれる「黄金の回転」の技術を、ついにジャイロは極めた。遠い伝承の中でのみ残されていた「騎兵の回転」を再現し、マスターした時、ジャイロの「技術」は究極に達する。その凄まじき回転エネルギーは、ハッキリとした形を持って現れ、スタンドの領域に到った。それが、この『ボール・ブレイカー』である。
スタンドのヴィジョンは、非常に小柄な人型。ジャイロの使う鉄球よりも、やや大きい程度のサイズである。鉄球を彷彿させる「円」と、恐らくは「黄金長方形」であろう四角いパネルのようなもので、全身が覆われている。頭部を囲んだ、一際大きな円形の冠らしきものが特徴的。

「騎兵の回転」とは馬のパワーを加えた「黄金の回転」で、当然、馬に乗った時にのみ発生するエネルギーである。詳しい原理や理論は不明だが、どうやらその特殊な「回転」によって「重力」を生み出せるらしい。「回転」と「重力」を結び付けるとすれば、考えられるのは「遠心力」。特殊な「回転」が特殊な「遠心力」を発生させ、それが「重力」を生み出している……という事なのだろうか?
そして、その「重力」がどのように作用しているのかも謎だが、スタンドが触れた物質を朽ちさせる効果があるようだ。作中では、大統領の肉体が老い、耳が朽ちて落ちても気付かない程であった。物質に働く「重力」に干渉し、その「重力」を打ち消してしまったのかもしれない。大統領が大統領でいられるのは、「重力」が彼の存在を形作り、保っているからである。「騎兵の回転」の「重力」が、それを打ち消してしまい、大統領の肉体の細胞同士の繋がり等が急激に弱まったため、まるで年老いたかのように見えたのだ。物質に働く「重力」の方向を狂わせ、その物質を裏返してしまう『C―MOON』によく似た力と言えよう。
あるいは、発生した「重力」により、対象の「時間」が急速に進められてしまった可能性もある。「重力」と「時間」には密接な関係があるとも言われており、「時間」を歪めてしまう程の「重力」が生み出されているのかもしれない。この場合、『メイド・イン・ヘブン』に近い力と言える。いずれにせよ、全てにおいて謎の多い現象である。

ちなみに、次元を超える大統領のスタンド『D4C(Dirty Deeds Done Dirt Cheap)』は、自身の存在を保つために「重力」も同時に次元移動させている。いや、絶対にそうせざるを得ない。「騎兵の回転」で生じるエネルギー体は「重力」の具現とも言え、よって、『D4C』の「次元の壁」を超える事が許された唯一の存在でもあるのだ。『ボール・ブレイカー』自体に次元を超える力があるのではない。『D4C』の方が『ボール・ブレイカー』に対し、(『D4C』と一緒に)次元を超える許可を出してしまっているという理屈である。
なお、作中で描写された『ボール・ブレイカー』は、楕円球の鉄球による「回転」であったため、不完全な能力しか発揮できていない。もしも鉄球が真円であったならば、『D4C』の「次元の壁」を打ち砕く事さえ出来るらしい。その完全なる能力は、ジョニィ・ジョースターのスタンド『タスク ACT4』と同一だったのかもしれない。ヴィジョンも変化し、もっと大柄な姿になっていた可能性もある。真価は全て、未知に包まれたまま。

この『ボール・ブレイカー』は、前述の通り、「技術」の極地に到達した瞬間に現れるエネルギー体である。普通のスタンドのように、いつでもどこでも発現できるものではない。ジャイロ固有のスタンドではなく、「騎兵の回転」により起こる「現象」の具現であり、その「現象」を起こす「原理」の具現でもある。
よって、かつて「騎兵の回転」を編み出したツェペリ一族の先祖も、ジャイロと同様に『ボール・ブレイカー』を発現させていたのだろう。そして、「超能力」の具現であるスタンド『グレイトフル・デッド』のように、特に理屈や理由もなく、老いさせているというワケではない。スタンドでありながらも、あくまで「技術」。いきなり「結果」が得られる「能力」ではなく、「結果」を得るための「過程」も必要な「技術」。『ボール・ブレイカー』は、スタンドの中でもかなり異質な存在なのだ。



タスク<>/本体:ジョニィ・ジョースター☆
         (本名:ジョナサン・ジョースター)
<「爪」を回転させる能力>

「聖なる遺体」の一部「左腕部」を宿した事によって発現したスタンド(「遺体」を失えば消滅する)。本体:ジョニィが、ジャイロ・ツェペリの操る「回転」の技術の会得を望んだ事で目醒めた能力。自身の爪を回転させ、様々な用途に利用できる。
この能力は段階を踏んで成長しており、それぞれ効果や使用法も異なる。

<ACT0:発現初期>
爪が剥がれて浮き、高速で回転する。あくまで能力なので、指に負傷や苦痛はない。剥がした爪は能力を解除すれば再び指にくっ付き、もし破壊されたりしていても元通り再生する。
回転した爪は鋭利なカッターとなり、物質を切断したり削ったり出来る。凄まじい回転の衝撃波らしきもので地面や人間を切り裂いた事もあるが、初めて発動した時ゆえの能力の暴走・爆発に近い状態だったと思われる。ここまでの殺傷力は以降、まったく見られていない。
爪をタイヤ代わりにして、移動する事も可能。両脚が動かないジョニィにとっては便利な移動方法であった。また、切り離した爪を遠隔操作する事も出来、作中ではジャイロが投げた鉄球の回転や飛距離を増すための中継地点としても使用された。射程は20m以上
「左腕」の能力だったため、最初は左手の爪しか回せなかった。しかし、徐々に「遺体」や能力が馴染んでいったのか、数日後には両手の爪を回せるようになっていた。

<ACT1:「左腕」覚醒>
アリゾナ砂漠「悪魔の手のひら」の影響で発現したとばかり思われていたが、実は「聖なる遺体」の「左腕部」が取り憑いた事で目醒めたスタンドである事が発覚。ジョニィが極限まで追い詰められた時、その「左腕」から守護精霊が姿を現し、「遺体」のパワーを解放した。
基本的には『ACT0』と大差ないが、回転させた爪を弾丸のように発射させる事が可能になった。爪はすぐさま再生し、弾数の制限はない。爪弾として発射した爪の遠隔操作は不可能。爪弾の射程は約10m。初めは岩をも貫く程の破壊力だったが、これも眠っていた「遺体」のエネルギーの爆発だったのだろう。次第に拳銃と同程度の威力に落ち着いた。また、両手のみならず両脚の爪も回転・発射できるようになった。爪タイヤの機動力もアップする。この時だけは、動かない両脚も多少は動かせるようだ。もっとも、それは砲台の位置を調節するような、「能力」としての脚の操作に過ぎない。脚の感覚はないままだし、立つ事も出来ないままである。
能力発動時、ジョニィの両手に星の模様が無数に現れる。手の甲の部分には、プロテクターのようなヴィジョンのスタンドも出現した。

<ACT2:黄金の回転>
これまでの爪の回転は、単純にクルクル回っていただけだったため、能力に限界があった。だが、ジャイロ・ツェペリに伝授された「黄金長方形」の軌跡で正確に回転させる事により、爪弾もまた「無限の回転」「黄金の回転」へ到達。それに伴い、能力も進化した。
爪弾としての能力が飛躍し、威力は数倍に跳ね上がった(調節も可能)。爪の凄まじい「回転」は、命中させた地点の空間までも渦巻かせ、「黄金の回転」のエネルギーを帯びさせる能力を宿した。そのため、爪弾の「弾痕」自体を操作する事も出来、「弾痕」が物質表面を空間ごと伝わって移動し、標的を追跡して穴を開ける。爪弾が破壊されたとしても、その破片が付けた複数の「弾痕」も全て操作可能だ。最初は半ば自動的な追跡で、「弾痕」に別の物を触れさせると、そちらへ優先的に移動してしまい回避される事もあった。だが、徐々に操作の自在性も増していったようだ。
爪弾の威力や標的の硬度等とは無関係で、どんなに硬い物質にでも「弾痕」は伝わり、穴を開けてしまうだろう。「弾痕」が移動した跡は、特に破壊もダメージもなく元通り。追跡時間はおよそ7〜8秒。「黄金回転」している爪自体が、指を軸にして更に回転しているのは、より強く深く「弾痕」を残すためなのだろう。
爪の回転は、ツェペリ一族の「回転」の技術により近付けている。爪弾で鉄を削り、小さな鉄球を作製し、それに「回転」の力を与えていた。爪弾の「回転」で、撃ち抜いた相手の手首を回したりもしていた。まだジャイロの「回転」程の多様性は見られないが、今後の成長にも大いに期待できる能力である。
なお、弾数は両手の10発のみ。両脚の爪は回転できなくなったようだ。強力なエネルギーの消耗ゆえか、爪の再生にも数分以上は掛かる。ただ、何故かハーブを飲むと再生時間が早くなるらしい。特にカモミールを混ぜると、1分程で再生が可能。
能力発動時、ジョニィの両手に星の模様が無数に現れる。手の甲の部分に出現するスタンドは、星型のヴィジョンに変化した。

『ACT2』に進化してからは、もう以前のバージョンには戻せなくなっている。最初に「黄金の回転」を体得したのはジョニィ自身の技術だが、進化した時点で能力として固定されたのだろう。「左腕部」で発現した能力が、「脊椎部」でチューン・アップされたという扱いで。守護精霊の姿も変化したのは、そのためである。
ただし、自然界にちりばめられた「黄金長方形」のスケールを見ながらでなくては、正確な「黄金の回転」には至らないらしい。自然物が存在しない場所では「回転」も不完全となり、能力の効果や威力も弱まってしまうようだ。

<ACT3:究極地点>
「黄金の回転」のエネルギーを宿した「弾痕」。空間に開いた、渦巻く螺旋の穴。それは敵を射抜く強力な武器であると同時に、「新しい世界」への扉でもあった。対象を攻撃するためではなく、自分自身を穴の中に飲み込むために「弾痕」を利用する事により、ジョニィの肉体は「黄金長方形」の軌跡を辿る。その無限に続く螺旋の果て「究極の地点」へと到達した事で、『タスク』の能力は最後の進化を遂げた。
「究極の地点」とはある種の「特異点」であり、「ジョジョ」世界の宇宙の終わりと始まりが「特異点」で繋がっているように、離れた位置であっても「弾痕」同士が繋がっているらしい。空間を超えたトンネル、ワームホールとでも表現すべきだろうか。この弾痕ワームホールは、本体であるジョニィの肉体だけは自由に行き来が可能だが、それ以外の物質が通ろうとした場合は「回転」の力で削られてしまうようだ。あるいは、アクセル・ROの腕やナイフがワームホールをどうにか突破していた事を考えると、ジョニィに攻撃の意志があれば削られ、なければ通り抜けられるのかもしれない。
また、ワームホールとして利用したまま「弾痕」を操作し、肉体の一部を分離させるかのように動かす応用法もある。「弾痕」自体に視覚も有するようだ。例えば、手を「弾痕」に潜ませれば、物質を伝って移動しながらの縦横無尽かつ自由自在な狙撃が可能となる。仮に手を何者かに捕まえられたとしても、「弾痕」の渦の回転で手を巻き取って逃れられる。
これらの能力は、『タスク』の回転持続時間の十数秒間のみの効果である。だが、「無限の螺旋」の中で肉体そのものが「黄金の回転」をしている状態であるため、「黄金のスケール」を見る必要はないものと思われる。ジョニィの肉体自体に「黄金の回転」のエネルギーが満ち溢れたからこその生長・進化なのだろう。そのエネルギーゆえか、ジョニィが「弾痕」に肉体を巻き込んでいる間だけは、守護精霊の姿もさらに変化する。

なお、この最後の進化を遂げた時点で、未成熟だった『タスク』の能力はついに完成。「遺体」の力に依存しない、ジョニィ自身の「新しい能力」として再発現した。よって、「遺体」があろうとなかろうと関係なく能力を発揮できる。

<ACT4:騎兵の回転>
ツェペリ一族の遠い伝承の中に残された「騎兵の回転」。ジョニィがそれを再現した時にのみ、『タスク』の能力はさらに上の次元へと引き上げられる。「騎兵の回転」とは馬のパワーをも上乗せした「回転」であり、本来ならば、馬に乗った時でなくては使う事は出来ない。しかし、愛馬を攻撃されたジョニィは、鉄球で愛馬の脚を反応させ、あえてジョニィ自身を蹴らせた。そうする事によって、馬に乗る事なく馬のパワーを「回転」に加え、ついに「騎兵の回転」へと到達したのだった。
その凄まじいエネルギーは、ジョニィのスタンドパワーや守護精霊と一体となり、スタンド・ヴィジョンを新たに形成。全身に星のデザインをちりばめた、大柄なスタンドとなって発現する。このスタンド『ACT4』は、「騎兵の回転」の爪弾と共に放たれ、飛ばされる。そして、その拳で敵を直接攻撃し、能力を発動するのだ。ただし、『ACT4』自身の視覚とジョニィの視覚はリンクしていない。『ACT4』は、ジョニィの意志をそのまま単純に実行するだけで、そのため、ジョニィから見えない場所では臨機応変な動作が出来ない様子。
『ACT4』の能力の根源は、やはり「騎兵の回転」により生じる「重力」と推測される。ジャイロの『ボール・ブレイカー』同様、この『ACT4』もまた「重力」の具現であり、『D4C』の「次元の壁」を超える事が許された存在なのだろう。完全なる「無限の回転」ゆえに、「次元の壁」を単にすり抜けて超えるだけでなく、「次元の壁」自体に干渉できる程の強力なエネルギーを有しているようだ。作中でも、「次元の壁」を強引にこじ開けてしまった。
また、「次元の壁」のみならず、「時空の壁」とでも表現するべき境界をもこじ開ける事が可能。ディエゴ・ブランドー(異次元)の『ザ・ワールド』による「止まった時間」の中にも入り込めるし、空間そのものをこじ開ける事で壁や地面を切り裂く事も出来る。『ACT4』は「重力」の具現。「重力」を支配するスタンド。それゆえ、(同一の次元内&射程距離内である限り、)「重力」が存在している場所同士ならば、その間にどんな障害があろうとも突破し、移動する事が出来るのだ。

そして、『ACT4』に宿る「重力」は、殴った物質にも作用する。物質に働く「重力」を侵食し、「重力」そのものを回転させてしまうのだ。そのため、『ACT4』に殴られたら、生物ならば細胞の1つ1つ、物質ならば物質を構成する粒子や原子の1つ1つに至るまで回転してしまう。その様子は、体が輪切り状に薄くスライスされ、その1枚1枚が回転しているかのように見えるだろう。これはスタンドでさえも例外ではなく、『ACT4』に殴られたスタンドもまたスライス回転してしまう。そして、このスライス回転は、能力を発動させた時点での位置を保とうとする性質があるらしい。その位置から逃れようとするとスライス回転が発動し、強制的に元の位置へと引き戻されてしまうのだ。たとえ障害物があっても、その物質にまで回転が作用し、結局は元の木阿弥。無駄な足掻きを続ける限り、同じ事を延々とループさせられる。
足掻こうとする力が強ければ強いほど、『ACT4』の能力もより強力に作用するようだ。作中での大統領の場合、「基本の世界」の大穴の中が元の位置となる。そして大統領は、大穴から脱出しようとするだけでなく、「基本の世界」からも逃れていた。元の位置から逃れる力が強い分、反動もまた強烈で、無限に大穴に生き埋めにさせられていた。しかし逆に、「基本の世界」に戻り、穴の中から動かずにいた時は、『ACT4』の効果も弱まっていた。スライス回転もだいぶ落ち着き、ジョニィと取引が出来る程度の余裕まであった。ただし、ジョニィを撃ち殺そうとしたため、再び能力は強く働く。大統領は地中奥深くへと埋もれていき、消滅する事となった。結局、どう抗おうとも『ACT4』の呪縛から逃れる事は出来ないのだ。
この能力を止めるため、大統領はジョニィを殺害しようとしていた。だが、ジョニィの死によって、本当に能力が解除されるかどうかは不明。「技術」と「能力」の融合であり、「重力」の具現でもあるため、『ACT4』は一般的なスタンドとは異なる存在である。ジョニィが寝ようが気絶しようが、あるいは死のうが、決して解除されないという可能性は高い。実際、スタンドが『ACT4』から『ACT2』に戻っても、能力は持続していた。解除する方法は、大統領の取引条件にもあったように、逆の回転で相殺する以外にないのかもしれない。
「重力」への侵食能力は、これだけに留まらない。物質がその形と存在を保っていられるのは、「重力」が働いているからである。『ACT4』は、その「重力」を打ち消してしまう事すら可能なのだ。触れた物質を構成する「重力」を消してしまう事で、その物質は一瞬のうちに細胞・原子のレベルまでバラバラに崩壊。あらゆる次元へと吹き飛ばされ、完全に消滅してしまう。しかも、「無限」の力であるがゆえ、『ACT4』のエネルギーは、何かに命中するまで決して消える事はない。つまり、何者であろうとも逃れられず、ほんの僅かでも触れられる事は「敗北」と「死」を意味する。それが『ACT4』なのだ。ジョニィ本体すら例外とはならない。ジョニィにとっては、まさに諸刃の剣。無敵である反面、逆に致命的な弱点にさえなり得る、危険極まりない性質と言えよう。
ただ、ラストシーンにてジョニィは、大切なジャイロの遺体の眠る棺に「騎兵の回転」を食らわせていた。それを考えると、「騎兵の回転」を食らう事が、すぐにイコール死・消滅とはならないようである。回転の加え方といった技術的な理由か、ジョニィ自身の殺意・意志といった心理的な理由かは不明だが、どうやら「騎兵の回転」の効果は意図的にコントロールできるらしい。また、かなりの長旅になるだろうに、ジャイロの遺体をそのまま棺に入れて運んでいるところから、「騎兵の回転」の効果は位置だけでなく、状態にまでも作用する可能性がある。つまり、腐る前にジャイロの遺体に「騎兵の回転」を食らわせれば、解除しない限り、決して腐る事はないという事。最凶の攻撃にも使えるが、逆に、最高の防御にも使える技術なのかもしれない。

余談だが……、大統領との戦いの際、ジョニィの「騎兵の回転」は、乗馬している状態では完成しなかったのではないかと思われる。馬を「黄金長方形」の「走行形(フォーム)」で走らせたまでは良かったが、守護精霊の姿は『ACT2』の状態のままだった。もし「騎兵の回転」が成功していたならば、『ACT4』へと進化していたはずなのに。
「騎兵の回転」とは、鐙に脚を踏ん張る事で、馬から得たパワーを全身に伝導させる技術。しかし、あの時点でのジョニィの両脚にはまだ、馬のパワーを全て伝えられる程に踏ん張れるだけの力は無かったのだろう。そういう意味では、ジョニィの「騎兵の回転」は、馬に蹴られる事でのみ辿り着けた領域だったのかもしれない。
ただし、大統領との戦いに決着が付いて以降、ジョニィは完全に「騎兵の回転」をマスター。脚も治り、自力で歩く事さえ出来るようになった。そのため、馬に乗っていれば、いつでもすぐに「騎兵の回転」を撃つ事が可能となっている。




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